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2021年10月16日

バンクシーの不思議

バンクシ―と言う不思議なアーチストがいる。英国の謎多き匿名のアーチストで、公共物への落書きなどストリートアートとか、ゲリラ的な活動を続けながら世界中で注目を集め続けている。キースへリングという落書きアーチストがいたが、その特殊性においては、へリングのほうがずっとオープンかもしれない。とにかく謎多きアーチストである。

私は、子供のころから画を書いたり見たりすることが好きで、いつのまにかアート好きになっていた。しかし、バンクシ―は、よくわからない。
話題や行動自体がアートとでも言うべき人で、私にとってはアートとはあまり思えない。

そのバンクシ―の代表作で、一部がシュレッダーで細断されたことで話題を呼んだ絵画が、ロンドンで競売に掛けられ、彼の作品としては過去最高の1858万ポンド(約29億円)!で落札されたという。
211016バンクシ―29億で落札.jpg
(BBCニュースより)

当初は「Girl with Balloon(風船と少女)」と題されていたこの作品は、2018年に、世界的に有名なサザビーズの競売で110万ポンド(約1億7000万円)近くで落札された直後に、額縁に仕込まれていたシュレッダーで一部が細断されたものである。このエピソードのせいか、作品名はその後、「Love is in the Bin(愛はごみ箱の中に)」に変更された。
このエピソードからしても、その仕掛けや行動自体が彼流のアートではないかという思いがより強くなる。

競売人は、今回も落札が確定した瞬間に、またシュレッダーが動くのでは、とドキドキしたというが、そのドラマトウルギーに値が付いたのではというふうに思えてくる。
それにしても、切られた画に29億円をつけた人というか企業なのかわからないが、バンクシ―の「行動アート」に対する評価額としては、あまりにも法外過ぎて、やっぱり私はあきれてしまう。
最初にシュレッダーで切られる直前の1億円をこえる落札額ですら異常だとしか思えないのだが、今回の金額は、バンクシーという人の「アート行動」に対して、投機性を持つ話題作りによって生まれた不毛な金額に思えてしまうのだが、いかがだろうか?

これだけのお金があれば発展途上国にワクチンをたくさん供給できる。
いずれにせよ、自称アート好きの私にも、理解不能なニュースであった。
#バンクシー 
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