彼女の番組「猫のしっぽ、カエルの手」では、このところ昔の再放送が多くて、コロナVの影響もあるのか、近況が少なくなっていた。久しぶりに最近の映像を拝見したが、ベニシアさんは、かなり目が見えなくなっておられて、足も不自由なご様子。
私より5つくらい年上のはずだが、今でも古民家暮らしと庭いじりを楽しんでいらっしゃる。心和むライフスタイルである。古民家に住む私も、最近は多少似かよった暮らし方をしているかもしれない。(もちろん彼女の足元にも及ぼないけれど。)
彼女の番組は、静かで、心が穏やかになる。彼女の好きな庭の手入れやハーブの話だったり、料理だったり、そして、彼女の美しい英語によるエッセイの朗読は、心に染み入ってくる。どこかの大統領の下品なスピーチとは大違いだ。
4連休前の金曜夜には、同じETVで、養老先生と飼い猫「まる」の心温まる番組の特番もやっていた。
何かと騒がしい番組の多い昨今、心が穏やかになり、人生を考えるきっかけも与えてくれる良質の番組は、ETVにあるかもしれない。日本のテレビの質の低下は、送り手の問題だけでなく、受け手である視聴者の質の低下に根本原因があるのではないだろうか?
これだけバラエティ全盛という時代になっているのは、使い捨ての発想にも似て、刹那的で、とりあえず楽しい時間があってアハハと笑いながら見て楽しい時間を過ごせればいい、というような考え方の象徴なのかもしれない。
ベニシアさんの穏やかな暮らし方を眺めたり、美しい英語のエッセイを聞いたり、猫のまるに心を許し相好を崩す先生を見て、心和む人がもっともっと多くなれば、もう少し穏やかな日本になるのではないか?と4連休が明けた月曜日の夜に思った私である。
(*写真は、NHKETVの放送画面より)
#ベニシア #養老先生 #まる
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