そもそもスタート時点というか、ワクチンの買い付けからつまづいている。イスラエルのように、高値でも買い付ける札束で顔をはたくような買い方はできないににしても、先進国中屈指の遅さであった。そして自国での生産対応でも、うまく歯車がかみ合わなかった結果、ワクチン開発はおろか、ライセンス生産でさえ未だに進んでいない。世界トップクラスの医療先進国で技術立国のはずが、一体どうなっているのだろうか。
そして、いよいよ高齢者への接種が開始されたら、予想通りと言おううか、予約対応で日本中が大混乱になっている。電話がつながらない、というのは、まあ絶対起きるだろうと思っていたが、ネットでの予約もなかなかうまくアクセスできなくて何度もやり直したけれど出来なかったという話も散見した。私も、自分の町の最初の予約は、あっというまに埋まってしまい乗り遅れてしまった。(まあ、これは自分の対応ミスでもあるが)
ネットのシステムトラブルも多発し、セールスフォースという外国の会社が、実はシステムで大きな力を持っていて、その会社のシステムにトラブルが発生して、契約している日本国内のいくつかの自治体の予約システムがストップするという事態も発生していた。これなどは、ネットワークシステムに潜む思いがけない国際問題を我々に教えてくれた。
ちなみに、ワクチントラブルで検索すると、大量の項目が表示される。
さらに、起こるだろうなとは思っていたけれど、案の定というのが「俺に先に接種してくれ!」という類のトラブル。有名企業経営者が地元の自治体トップに直談判したり、自治体の首長や上層部が、優先的に接種してもらえるように調整をしたりといった「職権乱用型ワクチン接種問題」もあちこちで発生している。
そんな折に、総理は、7月までに高齢者への接種を完了する!とぶち上げた。しかし、その途端に、実はできないと言っていた自治体も多かったことなどが露呈している。私自身の場合を考えても、初回の予約ができなくて、今月中旬の二度目の予約受付にトライする。仮に無事に1回目の予約が出来たとしても、実際に接種できるのは、おそらく早くて6月中旬だろう。そうなると2週間後が基本となる2回目の接種は、早くても7月になる。もし、1回目の予約が、6月中にできなければ、7月中に2回目の接種ができるかどうかは不安になるような状況だ。7月中に終わらせるという宣言は、かなり勇み足という気がする。
まあ、何であれ、私と同じように、ワクチン接種券を受け取りながら、まだ予約できていない高齢者は、とまどいながら、この先の予約確保を目指すしかない。接種し終わっても、免疫力が体に備わるにはさらに時間を要する。それまでに感染しないことをただただ祈るばかりだ。
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