ニュース報道で印象的だったのが、「歴史上最も孤独な人」というキーワードだった。
なんで?と思ったら、アームストロング船長とオルドリンは、月面に降り立ったが、コリンズは、月面に降りることなく、ひとり司令船に残って支援業務を続けたからだという。
1969年7月、人類初のビッグプロジェクトのTV中継のモノクロ映像を、僕も固唾をのみながら眺めていた。同時通訳者の西山千さんの声で、「OK、コリンズ」「OK、オルドリン」というやりとりが、なんともかっこよく聞こえたことを今でも鮮明に覚えている。
西山さんの通訳を聞いたことが、英語が好きになった理由のひとつだったかもしれない。たしかサイマルと言う名前の会社だったような気がするが、そこが出している英語の教本か雑誌みたいなものを、何冊か買った気がする。
ともあれ、司令船に残って、月面の二人をサポートするコリンズ氏は、歴史上最も孤独な宇宙飛行士などではなくて、僕にとっては、かっこいい宇宙飛行士であった。
月面を、跳ねるように歩くアームストロングとオルドリンの二人の映像と、国家プロジェクトでありながら、自由でフランクな会話のやりとりをしていることが、とても印象的だった。そこには、自由な国アメリカの空気が感じられた。
あれから50年あまりが経った。今や、中国もロケットを打上げて宇宙開発に本格的に乗り出そうとしている。でも、未知の宇宙にチャレンジするのは、自由の国アメリカのほうがやっぱり似合うな、とアメリカびいきの僕は、つい思ってしまう。
と言いながら、ここ数年の自由の国アメリカは、あまりに勝手気ままな自由すぎる大統領のもとで、国際秩序を考慮しない無法状態に陥ってはいたが。
28日、バイデン米大統領は、議会で施政方針演説を行い、「アメリカは再び動き出した」と宣言した。彼の後ろの議長席には、女性初の下院議長と、女性初の副大統領の2人が座っていて、その前でスピーチをした大統領は、自分が初めてだ、とも語った。
“America is on the MOVE again! “ 色んな意味で、確かに世界は新たな動きを見せているかもしれない。
#歴史上最も孤独な宇宙飛行士 #マイケル・コリンズ
【このカテゴリーの最新記事】