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2021年03月13日

番組改編の季節

3月は、テレビやラジオの番組が変わる季節である。提供番組に関係する人たちにとって、改編期は、なにかと落ち着かない季節だ。もちろん改編に関わる仕事は、3月ではなくもっと何ケ月も前で、局が番組を打ち切るとか、ドラマであれば次の番組内容をいち早くクライアントに説明して、提供の契約を継続してもらうように交渉するなどの仕事をする。時には、接待をしながら契約継続をお願いすることもある。提供打ち切りや、他社の扱い番組に乗り換えられた時などは、胃がきりきりと痛んだ人も多いだろう。

そんな記憶もかなりあいまいになってきている今日この頃である。今や隠居した年金老人だが、一人の視聴者として好ましく思っていた番組が、この時期なくなるというニュースは、やはり寂しいものがある。

210313サワコの朝.jpg
今年の改編期で、私が残念に思っているのは、「サワコの朝」の終了である。このことを知った時には、耳を疑った。人気番組であり、進行役のサワコさんは私と同世代とはいえ、まだまだお元気で、トークの切れも変わらず素晴らしい。視聴率もおそらく悪くなかったのではないか。
番組の打ち切りは、視聴率不振が原因のこともあれば、クライアントの事情に左右されるケースも多い。あとは出演するタレントなどのギャラを含めた製作費の高騰もある。サワコの朝は、近年では珍しくなった電気大手P社の1社提供である。コロナ禍の影響もあって、今期のP社は、厳しい経営環境にある。番組を降りるということも十分にあり得るかもしれない。今回もこうしたクライアント事情によるものかもしれないが、私はもはや情報ソースを持たないので、いずれもあくまで個人的な想像の域である。

ともあれ、阿川佐和子さんの巧みなトークによって、ゲストの魅力を引き出し楽しませてくれた楽しい番組がなくなるのは寂しいことだ。
土曜の朝、台所で朝食の支度をしながら、ドリス・デイが歌う”Tea for Two”が流れてくる。和田誠さんのタイトルイラストがオーバーラップする。今日のゲストは誰だっけ、と思いながらテレビをチラチラと眺める。面白そうなゲストの時には、手をとめて見入ったりもした。
そういえば、和田誠さんも亡くなられたなあ。時は移り、人も変わる。
さて、4月からは、どんな土曜の朝になるのだろうか。
#サワコの朝 
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