東京FM系列の「ユーミンコード」。毎週コードと呼ぶテーマを決め、それについてユーミンが話しながら音楽をかけるという構成である。今週のコードは、「春を待つ窓辺」だった。
番組の中でユーミン自身も言っていたが、そういえば彼女の曲には窓を歌った曲が多い。パッと思い出すのは、<翳りゆく部屋>。「窓辺においた椅子にもたれあなたは夕日見てた〜」曲のタイトルと、歌詞のシチュエーションが、なんともいえないユーミンワールドを醸し出してくれる名曲で私も好きな曲のひとつだ。<海を見ていた午後>も<ひこうき雲>にも窓が登場する。
少し前には、久しぶりのニューアルバム<深海の街>のプロモーション一色の回もあったし、そのアルバムに入っているテレビドラマの主題歌にかかわる回では、2週連続で、脚本家の大石静と原作者の柴門ふみがゲストで3人のパワフルなおばさまたちが、トークを繰り広げるという回もあった。商売っ気たっぷりの番組だな、と思いつつも、長年ひいきにしているユーミンだとつい許してしまう。
最新アルバムを聞いていると、私と同い年の彼女の声に、かすれがあったり、高音が出なくなったりしていることを感じる。私もこの数年、めっきり歌が歌えなくなってきた。ギターを弾きながら昔の歌を歌っていても声が出ない。
人は誰でも年をとる。60代半ばとしては驚異的な若さを誇るユーミンでもそうだ。年をとってきて見えてくること、感じることや、年をとって失うこともある。そんな変化を味わい時には楽しむことが人生の妙味なのかもしれない。人生の窓辺からは、いつも春の気配が感じられるとよいのだけれど、なかなかそうはいかない。
#ユーミン #Yuming Chord
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