2020年は、安倍氏にとって歴史的な年になった。このカレンダーを作った時には、これほどドラマチックな一年になるとは、安倍氏も想像していなかったに違いない。
年が明けて間もない1月終わりに発生したコロナウィルスの対応に追われながらも、2012年から7年8か月続いた政権は、憲政史上最長の記録を達成した。そして、記録更新をひとつの区切りとしたかのように、突然、体調不良で辞任を表明し、自ら首相としての幕を閉じた。
トランプ大統領に可愛がられ、各国首脳の中で、唯一と言っても良いトランプ氏の「盟友」となった。そのことは、外交における好イメージを生み出した。確かに歴代首相の中で、中曽根さん以外には、あまり国際的に注目されなかった日本の首相としては、珍しく、世界から注目される存在になった。
アベノミクスと称する経済政策は、好景気のうねりと重なったことも幸いして、一定の成果をあげたとも評価される。世界に誇るべき平和憲法を改正し、軍備強化など国を強くすることを大きな政治課題としていた。
一方で、森友・加計問題や、最近では桜を見る会など何かとスキャンダラスな話題が常について回った。火のないところに煙は立たない。
はがしたカレンダーを捨てようとしたが、ある意味記念碑的な2020年という年の自民党カレンダーだな、と思ったらなんだか捨てられなくなってつい年を越してしまった。そんなことを考えていたら、盟友トランプ氏の言動をきっかけにして、アメリカではトランプ支持者が、ワシントンの議事堂を占拠してバイデン氏の大統領就任の議会承認を阻止しようとする前代未聞の暴動が起こった。権力の座から降りることになった仲良しの二人は、どうやら、スキャンダルがつきまとうところでも仲良しのようだ。
はがしたカレンダーは、なんとなく捨てられずに、まだ私の机の横に置いてある。
#安倍首相退任
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