天気予報に反して、それほど雪が積もらない元旦となった。
一年に一度であるが、神棚にお神酒をあげてお参りをしてから、初めて自分だけのために、おせちと雑煮を用意して食べた。最近はあまり日本酒を飲まなくなったので、久しぶりにゆっくりとおせちを肴に、中庭の雪を眺めながら酒を楽しんだ。
おせちは、正月の間食べ続けることができて、食事の支度を休むこともできる保存食であり、新しい年が良い年になるように願いを込め縁起をかついだものが並んでいる。そして、酒のつまみになるものばかりである。
数の子は、子宝に恵まれ子孫繁栄を願うもの。田作りは、畑の肥料だったイワシを使うことから「田を作る」ので田作り。ごまめ(五万米)とも呼ばれ、豊作祈願の料理である。そして、尾頭付きだ。黒豆は、まめに働き、まめに暮らせるようにという思いが込められている。
私のおせちは、一人用でもあり、いつもの年にも増して質素なものになったが、おせちの代表であり三つ肴とも呼ばれる数の子・田作り・黒豆、そして富山の郷土食である大根と人参と油揚げを和えたお酢和え、初めて自分で作った伊達巻など伝統的なものは、最低限並んでいる。かつて富山県西部のお雑煮は、非常にシンプルで、だしに椎茸の煮たのを入れて味付けした汁に餅を入れるだけだった。私が子供の頃は、まさにこうしたものであったが、東京生まれの家内と結婚して、鶏を甘辛く煮たものと大根と人参を茹でたものを入れた雑煮になり、非常に美味しいので、それが定番になった。
おせちを食べ終わって、東京の家族にLINEでテレビ電話をした。あちらは、朝昼をかねてこれからおせちを食べるという。久しぶりに元気そうな妻や息子たちの顔を見た。
コロナV感染者が1000人を超えた中で、なんとか家族が無事でいることに、ただただ感謝である。
新しい年が始まり、コロナVのワクチン接種もアメリカやヨーロッパで始まった。日本でも2月から接種が行われる予定だという。このワクチンが奏功して、少しでも穏やかな年になることを、心からお祈りしたい。
#丑年 #元旦 #おせち
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