朝のFMで、久しぶりに越路吹雪の歌が流れてきた。あらためて、いい声だなと思った。
ラジオから<コーちゃん>の歌が流れてくると、それにあわせて時々母が口ずさんでいたことを思い出した。母が病気になる前だから、私が小学5年生の頃だろうか?母が毎月購読していた雑誌<ミセス>の表紙やグラビアにも、時々彼女の写真が掲載されていたように思う。
私は、子供だったから、化粧が濃くてまつ毛の長い魔法使いのようなあばあさんだな、くらいに思っていた。
「越路吹雪は、素敵ね」そういって、母は、ラジオにあわせてサントワマミーをハミングした。
越路吹雪が聞きたくなって、朝食の片づけを終えたところで、お茶を飲みながらサブスクでアルバムを探した。
<サントワマミー>が、流れてきた。
母のことを思い出した。ふいに、はらり、と涙が流れた。
60歳を過ぎると、涙もろくなり、思いがけない時に涙がこぼれることがある。
12月、越路吹雪が似合う朝。
#越路吹雪 #サントワマミー
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