(題名のない音楽会HPより)
それにしても、服部家の天才の系譜には、あらためて驚かされる。隆之氏の祖父である服部良一氏は、日本のポピュラー音楽界の草分けとして戦後の歌謡界において数々のヒット曲を生み出してきた大作曲家である。隆之氏の父である克久氏も、歌謡曲からNHK大河ドラマのテーマ曲まで数多くの名曲を作曲してきた。そして、話題のドラマのテーマ曲で次々とヒットを放っている隆之氏、と親子三代にわたって優れた作曲家である。3代にわたって作曲家になった人はいるかもしれないが、全員が輝かしい実績を持つ作曲家というのはなかなかいないのではないか。さらに、娘の百音さんも、ボリス・ゴールドシュタイン国際ヴァイオリンコンクールでのグランプリをはじめ、10代の時から欧州や日本で数々のグランプリや特別賞などを受賞する天才的バイオリニストである。いくらDNAの力とはいえ、これだけの天才の系譜はなかなかあるものではない。克久氏は、残念ながら今年の6月にご逝去されたが、隆之親子のこれからの活躍がますます楽しみである。
天才の系譜といえば、千住博、明、真理子の3兄弟も素晴らしい。長男の博氏は、世界的な画家であり、明氏は素晴らしい楽曲を生み出している作曲家、そして真理子氏は世界的なバイオリニストである。しかし、天才兄弟は3人とも独身で、その才能は、各々一代限りとなる可能性が高い。大変残念である。
スポーツ選手でも、アーチストでも、遺伝の力というのは、本当にすごいと思う。カエルの子はカエルというが、そうした才能の系譜が受け継がれることは素晴らしい。天才の系譜に縁がない我々庶民の場合には、トンビがタカを生まない限りなかなか叶わぬ夢ではあるけれど。
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