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2020年10月15日

サヨナラ、天才

数日前のことでありながら、今の世の中のスピードでいうともはや旧聞なのかもしれないが、筒美京平さんが亡くなられた。
私にとっては、子供の頃からずっと、テレビの歌番組を見ていて字幕に表示される作曲者名で、彼のお名前を見る事がずいぶんあったように思う。少なくとも私はそんな印象を持っている。
ニュース報道で、代表作としてひんぱんに取り上げられていたのは、「魅せられて」と「ブルー・ライト・ヨコハマ」、「また逢う日まで」であった。いずれもレコード大賞や売り上げ記録など大変なヒット曲ばかりである。「ブルー・ライト・ヨコハマ」は1969年、私が中学生の頃だ。遠足のバスの中で歌ったような記憶がある。いしだあゆみのクールで乾いた歌い方と個性的な声とメロディーは、それまでの歌謡曲とは全く違った印象を与えた。(ちなみに、今回、この原稿を書くために調べていて、ブルーライトヨコハマは、「ブルー・ライト・ヨコハマ」と一語ずつナカグロで区切っていることに初めて気が付いた。橋本淳さんのこだわりだろう)
201015ブルーライトヨコハマ.jpg

あらためて見てみると、1979年の「魅せられて」は、作曲家総売り上げ枚数7560万枚で歴代第一位!、さらにレコード大賞作曲賞も受賞というすごい記録。1969年の「ブルー・ライト・ヨコハマ」も作曲賞を受賞している。そして、「また逢う日まで」は、1971年のレコード大賞を受賞。いやはや恐れ入る。

彼の作品リストを見ていると(検索すると、こういうものでも、すぐに出てくるこの時代は、本当にすごい)その作曲数のすごさにもびっくりしたが、私の記憶の中で、強い印象を持っている曲の多さにあらためて驚かされる。
「バラ色の雲」:ヴィレッジ・シンガーズの曲は、子供の頃から長年口ずさんでいた。そして、今は篠山紀信氏の奥様である南沙織のヒット曲「17才」、そして、アニメ、サザエさんのテーマ曲などなど、とても書ききれない。

訃報によって、本当にすごい作曲家、天才だということをあらためて知らされた。
昭和という時代の文化を担った人が、またひとり消えていった。心からご冥福をお祈りしたい。
#筒美京平














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