アジアと欧州の文化が交錯するジョージア(旧グルジア)の首都トビリシの街角。
彼女も一時は強いロシアを掲げる「プーチンの魔法」に掛かっていた。
それが解けた今では後悔と懺悔の日々が続く。
「国を出るまではプーチンと自分の過ちに気付き様がなかった」
クレムリンの新たな指導者は、子供だったアリッサに畏敬の念を植え付けた。
スーツの下の鍛えられた体と鋭い眼光。
「直感的に、プーチンがロシアを強くすると感じた。国民の多くが、あの時に魔法に掛かったのかも知れない」と話す。
プーチンが大統領になった2000年以降、ロシアは奇跡の経済回復を実現する。
原油価格は上がり、国民生活は改善した。
米国相手に一歩も引かない外交手腕も疑い様がなかった。
一方で力による支配に対する疑念も芽生えた。
ロシアは核兵器を軸に軍事力を増強し、時に国境を越えて武力を振るった。
ジョージアとの紛争に続き、14年にはウクライナの領土だったクリミアを併合した。
迫害されているロシア系住民の保護を理由としているが、根拠がない主張だ。
「メディアも野党もプーチンの力に怯え過ぎている。間違いと分かっていても歯止めを掛ける方法がない」。
ウクライナ侵攻後、2人の様にロシアから逃れたのは100万人規模とされる。
「ロシアは飛んでもない事をした。許されるとは思わないが、せめてもの償いがしたい」
「ロシアに変えれば投獄されるだろう。家族も危ない。私は祖国を捨てたんだ。此処でウクライナの勝利を願い続けるよ」
愛媛新聞 境界から
2008年の武力衝突後に「脱ロシア」を進めたジョージアだが、最近では逆行する動きが目立つらしい。
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