内容は想像の遥か上を行く。
脳と現実の関係は。
何故地球に脳を持つ生物が生まれたのか。
3日間の講義に合わせた3章構成で、神経細胞の「発火」と言った脳の仕組み、人工知能( A I )と脳の比較、そして脳が存在する理由を著者は丁寧に解説していく。
「僕の試算では、脳を持っている生き物は、生物の総重量として0.13% を占めるに過ぎない。(中略)僕ら『脳有り組』は完敗だ」と説く第3章で講義は核心に進む。
脳がなくとも生存に支障はないのに生命が脳を発達させた理由、脳を持った生き物が地球や宇宙に何を行っているかが説明される。
ネタバレは避けるがまさかそんな事の為とは。
殺人や自殺が罪となる理由も驚きの観点から記される。
著者は更に「脳に観測されるまでは『現実』は存在しない」と、書名に込めた真の意味を説く。
脳科学から出発し、仏教思想の様な世界観に辿り着く。
学習の専門家である著者は「大学受験でも役立つ」と脳の仕組みを生かした「困難学習」「地形学習」と言った勉強法も紹介。
実利の面でも中高生にお薦めしたい。
夢を叶える為に脳はある 池谷 裕二著 講談社・2420円
愛媛新聞 記者の栞から
面白そうな本だ。
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