「日本列島は四つのプレートが犇めき合う変動帯にある」と説明しても、多くの方は、ぴんと来ないと思われる。
で、少し説明したい。
地球の表面は、幾つかのプレートと呼ばれる硬い岩石でできている殻(地殻)に分かれていて、それらが離れたり押し合ったりする事で地震や地殻変動(地盤の上昇や沈下)が起こる。
四つのプレートが犇めき合っている場所は世界でも珍しく、地球上で起こるマグニチュード6以上の地震の20% 以上が日本で起こっている。
この様な地殻変動の激しい場所を「変動帯」と呼ぶ。
変動帯の地下深部では、歪みが溜まり割れ目(断層)ができる事で地震が発生する。
体感する様な地震が起こらなくても日本の大地は、人間の時間間隔より長いタイムスケールで常に変化しており、場所によっては、平均して年間数mm ずつ山が高くなっている所もある。
石鎚山を含む四国山地もそのうちの一つである。
有馬温泉は沈み込むフィリピン海プレート起源の地下水が関係して湧出している事が知られる。
私たちは、世界でも稀な変動帯に住んでいる事を承知し、人間のタイムスケールでは忘れがちな天災に備える事も大切である。
堀 利栄 愛媛大学大学院理工学研究科教授・地球科学者
愛媛新聞 四季録から
芸予地震は過去に何度か発生してるらしい。
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