2、3人のグループになり、場所に向かいます。
段ボールが見えました。
「今晩は」と学生が声を掛けます。
中から反応はありません。
学生は、じっと其処に、佇んでいました。
学生は野宿者支援を目的に設定された団体のメンバーです。
医療関係者と一緒に回るのは「医療夜回り」と言い、今日がその日でした。
弁護士が「夜回り」に参加したのは初めてだとか。
あなたは「聞いているんだから答えなさい」と言う態度で、事情の説明や回答を相手に迫る事はありませんか。
その行為を「心配している」「間違っているから正してあげる」と言う様な理由付けで正当化していませんか。
でも、聞かれたら答えなければならないと言う義務は、抑々あるのでしょうか。
人との関りを絶ってしまうほどの事情。
何も聞かないけれど、傍に佇む優しさは、切れてしまったものがくっ付き、やがて結ばれる為の大事な一歩である様に思います。
射場 和子 弁護士
愛媛新聞 四季録から
傍に佇む優しさ、必要らしい。
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