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2013年04月28日
何年かぶりの若気の至り

むかしむかし、あるところに
おじいさんとおばあさんがすんでおったとな。

おばあさんは、つわりがひどくて実家に帰り
おじいさんは、ミッションオイルを買いに東雲に行きました。


で、東雲行った帰りに、何を思ったか、ちょっと前橋まで往復しに行ってきたわけです
何を思ったかというかただの気晴らしですが。


その帰りに、シビックさんと公道でバトる機会に恵まれました。
夜中の1時とか2時とかそんな時間に周りがあんまし誰もいないところで
ルール的にはシグナルスタートです。


はいさてはて
詳細はあまり書くと犯罪者なので書きませんが(笑)


まず相手さん

FD2 シビックtypeR

夜中だったのでテールランプだけ見てるとDC5のインテグラにしか見えなかったのですが
後から調べたら、DC5に4ドアは無いようなので、シビックRだなとついさっき判明。

ぱっと見たところは、おおよそ純正仕様。
変更点はマフラーとカーボンボンネットくらい。

タイヤの銘柄までは見ていませんが、45扁平くらいの薄々なタイヤだったので
それなりにちゃんとしたやつかなと。
純正はRE−070だそうですので
ランクを落とすような真似はしまいと思えば、たぶんそんくらいのタイヤ。

出力的にはK20A 2.0Lの225馬力/8000回転。
タイプRですので一般の2リッターと比べるとだいぶハイパワーなのかなと。
NAなS15シルビアで、165とかそんなもんですので。


対するっこっちは

AE111 レビンBZ−G

走行距離もうすぐ19万キロのご老体。
買ってから今までめったなことではお目にかかれないレア車のひとつ。
車両価格が比較的安いのとメンテの手間がかからないのとで
いわゆる学生の乗る車(w

給排気交換の、ボンネットにカーボン入れての、
あと、エンジン周りはこまごまとした部分のみ。
足回りはマクファーソンストラットからスーパーストラットに換装済みですが
車検明けなのでどノーマル。
タイヤは、文句だらけのエコタイヤ、エナジーセイバー。

公称出力は、4AG 1.6Lの165馬力/7800回転。
補器周りの改造と、給排気まわりのライトチューンのみ。
一般の2リッタークラスとパワー的には大差ないレベル。


で、まぁ、
カタログスペックの勝負では
圧倒的じゃないかシビックは、となってしまうわけで。

テンロクのレビンで、シビックRと喧嘩するのは
まぁ宿命というかなんというか。
負けらんないのですが、どう見てもスペックは負けてるんですね。

結果からいえば、五分の勝負。
足とタイヤがまともなのだったら普通に勝てる相手だったのかなと。


本田のタイプRは、売り出しの時点でほぼ完成しているから
下手に触るとかえって性能が落ちる
というのが昔は言われていたわけです。
(EK9とかDC2が現役だったころのお話で
 今のタイプRにそれが適用されるとは思いませんが)

マフラーが出口径100Φか120Φ程度のものに換装されていたので
その分のトルクの低下がある程度きいてるのかなという部分もあり。

見てる限りの部分で言うと
1速→2速の立ち上がりでは、4AGが圧倒的。
K20は3速の伸びがいいので、立ち上がりで前に出ても、
余裕かますと、そこで置いていかれる。
さすがは大排気量はトルクが違うんだろうなぁと
思いながら見ている部分ではありましたが。
むしろ、クロスミッション入ってるか入ってないかの違いも出てくるのでしょうな。
2→3→4でクロスがはいっているAE111だと
普通のミッションが相手なら3速で置いてかれることになる。
4速に入ったタイミングが大差なかった場合、クロスのほうが遅いですからな。
なので、AE111のミッションの場合、1速でどこまで引っ張って
2速から先にスムーズにつないでいくかが問題になるわけです。
1本目は、余裕かまして引っ張らなかったのが敗因。

1本目は、みくびっていた部分もあり、さっさと2速につないでたので
置いてかれてしまいましたが
2本目は、1速からやる気で立ち上げたので、逆の流れに。

あとやっぱしエナジーセイバーではだめね。
立ち上がりとギヤのつなぎで必ずといっていいいほど空転する。


ほか確認できた点としては
出力対重量比的にはレビンのBZ−GとシビックのタイプRは大差ない。
加速度面ではほぼ一緒なんではないかなと。


シグナルスタートだったのですが
お互いNAの100ミリ径のマフラーで、うるさい車同士なのではありますが
それが2台並んで、信号待ちで軽くアクセルを開けながら
信号が変わるのを待っているときの
排気音の重奏というのはたまりませんね。
いつ聞いてもよいものです。

まして、音のよさに定評のある、ヤマハ4AGとホンダのK20A、タイプR仕様。
それそれ最終型に近いエンジンということで低音がメインの重奏となるわけですが
そこからの回転数の立ち上がりとともに駆け上がる高音がよい。
16バルブ4AGと、B16Aを並べての高音もそれはそれでいいものですが
これもまたよい。

というか、こういうのがたまにないとつまりません。



2013年03月31日
ミシュラン エナジーセイバー、半年たっての経過

去年の6月に、使用中のタイヤがみな自家製スリックになってしまったということで
急遽履き替えた、エナジーセイバー。

すでに使用を開始して半年以上経過したわけですが
その上でのインプレを書いてみようかと思われます。

さて、そんなエナジーセイバーですが
・買った時点で中古でしたが、余裕のバリ山
・購入直後の感想が横揺れがひどくて車酔いする
・燃費はなにげに意外とよい(ルマンLM702と互角)
という流れで今に至っておりますが
半年たってさてはて。








@タイヤの状態

タイヤの山の高さ(溝の深さ)に関しては相変わらず問題なし。
機械式のLSDが入っているので、
タイヤの消耗の早い車なのではあるのですが
トレッド面での溝の減りは見て分かるほどはありません。
まだまだ8部山程度といったところでしょうか。

ただし、トレッド面が無問題でも、劣化がひどいのはむしろ
サイドウォールのように見えます。

エナジーセイバーの特徴のひとつが、薄くて柔らかいサイドウォールからくる
一般的に言われている乗り心地のよさなのですが
逆に言えば、剛性面ではサイドウォールが脆弱であるということです。
国産タイヤでここまでサイド剛性が弱いタイヤってあまりないのではないでしょうか?

ヨーロッパの乗り心地の基準で作られたタイヤなので、
日本の道路状況を基準に考えるのがそもそも間違っており
石畳の多いヨーロッパ市街地の道路を基準に考えるのであれば
あのくらいの柔らかさのほうが確かにベストなのかもしれません。

で、そんな構造的に弱い作りのサイドウォール。
作りが薄く、剛性にも乏しいわけですが
走行中は常に「ねじり」や「たわみ」の応力を受けています。
作りが弱いのであれば、当然劣化も一般的な国産タイヤと比べて早いです。
なので、ということもないですが、
トレッド面は余裕でも、サイドウォールの劣化によるひび割れがだいぶ進んできています。

通勤等で使用する場合の寿命は
1年〜せいぜいもって2年というところではないでしょうか?
年に2万キロ走るうちの環境ですと、4万キロ程度、と。

寿命的には国産の普通タイヤと比べて遜色ないようです。








Aタイヤの性能

グリップの悪さと、腰砕けな乗り心地は相変わらず。
運転して車酔いするのは今も変わっておりません(w
タイヤが柔らかくて、荒れた路面での乗り心地がいいのが最大の長所ですが
タイヤが柔らかくて、操作に追従しないのが、最大の短所という
素敵タイヤなのは相変わらずです。

タイヤがやわすぎて、アクセルオン/オフ、ブレーキオン/オフでの
前後のピッチングがひどすぎるのと
ハンドル切った際に応答が遅れる(いわゆるダルというやつです)ので、
操作性が悪いのも相変わらず。
はやく普通の国産タイヤに履き替えたいというのが正直なところ
新品同然の状態で中古屋に売り払った前オーナーの気持ちもよく分かるというものです。




B燃費等その他

冬場にチェーンを履く都合があり、純正サスに戻して
その際にアライメントが狂ったまましばらく乗ったのですが
アライメントが若干狂っただけでもその影響が顕著に出ます。
それまで使っていたタイヤは、多少の狂い程度ではそこまでの影響はありませんでした。
高速走行時にとくにその影響が大きく、まったくハンドルが落ち着きません。

やはり、サイドウォールの弱さから来る横グリップの低さがその原因なのかなと。

燃費に関しては、普通に通勤で使っている分には
リッター10キロ程度で、たいしてよくもなく悪くもなく。
高速燃費はさすがに伸びますが、当たり前ですね。




C総評

とりあえず、半年使っても妥協の範囲に入らないので
まともなタイヤを使ったことがある人は、絶対やめたほうがいいと思われます。

ドライグリップ
ウェットグリップ
ブレーキ性能

安全性に直結する部分では、すべてそれまで使っていたタイヤ以下でした。
それまで出一番下のランクにいたのが
10年ほど前に使っていたLM701/702でしたが
寿命、燃費も含めると、逆立ちしてもルマンには勝てません。

ましてや、静粛性に関しては、堅くて音がうるさいことで定評がある
ディレッツァよりもはるかにうるさいので
消音スポンジつきのLM703以降のルマンが相手となると
値段以外では相手にならないというのが正直なところ。

位置づけ的には、
値段のランク的にも、かつてやむを得ず買った
クムホと同程度以下といったところでしょうか。

なんというか、初期投資がエコなだけで、そこから先はたいしたことがない。
むしろ、雨の路面でも晴れの路面でもタイヤが路面に食いつかないというか
ブレーキ踏んでもとまらないので、
結果的には相当高くつくタイヤとなるような気がします。

それだったら、まだ韓国製や中国製がー、となるかと思います。
ハンコックなどは、ポルシェに履かせて全日本優勝してたりするので
いうほどバカにはできません。









サイドウォールがやられたのを機に、ボーナス頃をめどに
新しいタイヤに履き替えたいと思っているわけですが、
ミシュランだけは絶対買わない、と思わせてくれるタイヤでした。







2012年09月29日
ブレーキのエア抜きA

←エア抜き@に戻る



で、さて、前回の続きになります。

Aエア抜きの方法概論

概論つーか、一般的なやり方はどうするかについてです。



ブレーキのエア抜きは、一言でいうと

エア抜きバルブを開けて、ブレーキフルードと一緒にエアを抜く作業です。

これをやるためには

@エア抜きバルブを開ける作業

Aブレーキフルードを出すために圧力をかける作業

Bエアが抜けていることを確認する作業

Cリザーバタンクの中が空にならないようにフルードを補充する作業

D圧が抜けてフルードが逆流した際にエアを噛まないように

 圧をかけた状態でエア抜きバルブを閉める作業


の、以上5つの作業の流れを行う必要があります。


一般的には、二人で行う作業です。

まぁでも、エア抜きが本当に必要なときはたいてい自分1人しかいません(笑)

なので、一人でセルフエア抜きができるやり方を知らないと

実はアウトなんじゃないかな、と、いつも思うんですが

そのためには、まず普通のやり方を知っておく必要があります。




・普通のエア抜きのやり方。


@用意するもの

 ・ ひと (二人ないし三人)

  一般的には二人でやる作業なのは前述の通りなんですが

  三人で作業したほうが確実です。

  バルブの開け閉めをする人

  ブレーキを踏む人

  あと、リザーバタンクを見てる人

  の3人体制がベストですね。


 ・新品のブレーキフルードのボトル・缶

  エア抜きをすると案外大量に流れたりします。

  回収できればいいんでしょうが

  湿気を吸うのでそんなことはしないですね。

  フルードは何種類かありますが

  好きなのを用意してください。


 ・8ミリか10ミリのスパナ

  めがねレンチが使えればベストなんですが

  うちの場合だと使えないので、スパナ使ってます。

  エア抜きバルブの開閉で使います。


 ・21ミリのソケットとトルクレンチ、あとジャッキと馬。

  タイヤの脱着をしないとできないので

  それに必要な工具も準備します。

  馬(ジャッキスタンド)については、無くてもできますし

  はっきりいって、馬かけるほどのものでもないんですが

  基本に従うなら使ったほうがよいでしょう。

  ジャッキも、ガレージジャッキとか要らないし

  とりあえずタイヤが外せればそれでいいので

  トランクに入ってるパンタジャッキで十分です。

  トルクレンチはタイヤの脱着で必須なんですが

  持ってない人のほうが多いんで、

  普通のクロスレンチや、

  最初から付いてる変なレバーみたいな

  ハンドルつきのレンチでも問題ないです。

  21ミリのソケットと書きましたが

  うちは21ミリだよってだけなので

  ホイールナットによっては、19だったり17だったりするので

  そのあたりは合ったサイズを使ってくださいとだけ。


A作業の流れ

 1、ボンネットを開ける

     まずはここからです。

 2、新品のブレーキフルードのボトルのふたを開ける

 3、ブレーキフルードのリザーバタンクのフタを開け

   新品フルードのボトルをリザーバタンクの口に逆さに立てる

     エア抜き中のフルード切れを防ぐため

     最初に新品ボトルをいれて、フルードが切れない状態にします。

     逆さに立てる際にいくらかフルードが飛び散ります。

     塗装がやられるのですぐに拭いてください。

 4、ジャッキアップして左右どっちかのリアタイヤを外す

     先にエア抜きするほうのブレーキが付いてるほうのタイヤを外します。

     エア抜きの順番は

     『ブレーキから遠いほうから順番に』

     というのが原則になります。

     なので普通はリアタイヤからエア抜きを始めます。

     個人的には、フロントから先にやっても

     リアから先にやっても、

     エア抜きだけならどっちからやっても一緒だと思います。

     ブレーキフルード交換の際には

     これを間違うと効いてきますけど。

 5、助手を呼ぶ

     テレビ見ながら茶を飲んでるかもしれないので

     まずはそこから。

 6、助手に運転席に座ってもらい、エンジンをかけてからブレーキを踏んでもらう

     当たり前ですが、ギヤは先に抜いて

     ニュートラルの状態にしてください。

     私が教わったときは、エンジンかけないでやれって言われた気がします

     危ないから。

     先にエンジンをかけるのは、

     そのほうが吸気圧でのブレーキブーストがかかるので

     軽い力でブレーキを踏んでエア抜きできるので

     さっさとエア抜きを終わらせることができるからです。

     ブーストがかかってない状態だとブレーキペダルは結構重たいので

     なかなかエア抜きが終わりません。



2012年09月29日
ブレーキのエア抜き




さて、12ヶ月定期点検から帰ってきたわけですが

ブレーキが利かない。

原因としては、ブレーキキャリパーのオーバーホール時に

エア抜きができてないのではないか?

というのが前回までのお話。



そんなわけで、ブレーキキャリパーのエア抜きをしてみます。











@エア抜きとはなんぞや

たぶん、そこから始まったほうがいいと思うのですね。

『 エア抜きせなあかんぜよ! 』

などと突然言われても、ナニソレオイシイノ?というのが人情というものです。

まず、ここでいう『 エア 』とは

油圧で動作する機械において

作動油が通る配管内に、空気の気泡が入ってしまうことがあります。

これが、この場合のエアです。

疑問点として、気泡が入ってしまうとなぜいけないのか。

ちなみに、油圧で動く機械は、見たら分かると思いますが

作動油のタンクの中に、ハイドロポンプが、漬かっていて

タンクの中でポンプを回して、そのポンプの圧力で

油圧のシリンダーなり油圧のモーターなりが動いています。

油圧で動く機械がしょっぱいポンプで動いているくせに

なぜハイパワーなのか?

詳しくはパスカル先生に教えてもらうと良いかと思います。








で、この油圧がハイパワーな理由のもうひとつが

作動油が、『液体である』という点があげられます。

なぜ作動が気体ではなく液体なのか。

(ちなみに、空気圧で動くブレーキもありますが、割愛します)

気体というのは、圧力をかけていくと、体積が縮んでいく性質があります。

なぜならば、気体の場合、構成する分子と分子の間の間隔が大きく

圧力がかかると、その間隔の分だけ密度が上がっていくからです。

圧力が上がっていくと、気体はどんどんエネルギーを溜め込むので

かければかけるほど体積が小さくなります。

そして、それまでかけていた圧力が無くなれば元の体積に戻ります。

この性質を利用したのが、空気バネという物です。

エアサスなどもこの原理ですね。

逆にいえば、気体をシリンダーに入れて

重たいものを動かそうと思うと、気体が圧縮されるだけで

ある程度以上の重さの物は、動かないことになります。




ここで、同じことを液体でやってみます。

液体は、圧力をかけても、体積が変わることはありません。

いわゆる、非圧縮性流体というものです。

( 気体は圧縮性流体になります )

なぜならば、分子間の結合がゆるい状態でひとつの固まりになっているからです。

イメージ的には、気体は、分子が散らばって動いているイメージですが

それぞれが鎖でつながっている感じです。

イメージとしてはそれで当たらずとも遠からずなハズ。

なので、圧力をかけると、びくともしません。

ただ、液体なので、一生懸命、圧力がかかっていない方へ逃げようとします。

さっきのように、液体をシリンダーにつめて重たいものを動かそうとすると

気体のように圧縮されることは無いので

シリンダーかポンプの限界まで力をかけることができ

重たいものも動かせるようになります。








さて、ここで問題。

この液体で動作する、シリンダーに、気体を混ぜてみます。

そうするとどうなるか?


こたえは、気体の部分だけがつぶれてバネのように動いてしまい

圧力をかけても、気体のバネの部分に圧力を吸収されてしまうので

シリンダーにかかる圧力が、その分弱くなります。








で、この現象を、そっくり車のブレーキに置き換えてみます。

ブレーキは、油圧で動作するシステムです。

ブレーキペダルを踏んでマスターシリンダーを動かし

油をマスターシリンダーから、押し出すことで

ブレーキキャリパーのキャリパーピストンに圧力をかけて、

ブレーキパッドをブレーキローターに押し付け、

回転運動のエネルギーを、

パッドとローターの摩擦によって熱エネルギーとして外に放熱することで

車を止める力を発生させる装置です。


この油圧で動く装置の途中、マスターシリンダーからキャリパーピストンに向かう

油圧ホースや配管内に気泡が紛れ込んだとします。


そうすると、その気泡の分だけブレーキを踏んでも圧力がかからないようになります。

なんていうか、

ブレーキを踏んでも力がかからず、ふわふわした感じになります。

あたかも、綿を踏んでいるような。

このような状態になった場合

ブレーキを踏んでも、本来かかるほどの圧力が、気泡が入る(エアーを噛む)ことによって

キャリパーピストンにかからず

『ブレーキを踏んでもブレーキが利かない』

という現象が発生します。








ちなみに、『 この気泡が紛れ込む 』という現象は、さまざまな理由で発生します。

一般的に一番多いのは

『ベーパーロック』という現象です。

あとの理由は

・ブレーキフルードの量が足りなくて、リザーバタンクから空気が混入する。

・いわゆる整備ミス。

・機械的な故障。

...etc...etc.



ちなみに、走行中に、ブレーキペダルを踏んでもふわふわして

ブレーキを踏んでもブレーキが効かない状態に突然なった場合

原因は、ブレーキの発熱によるベーパーロックか、

ブレーキラインの故障によるオイル漏れが考えられます。


とりあえず、ブレーキを何度も踏んでください。

何度も踏むことで、混入した気体が、より圧縮されて

ブレーキパッドにかかる圧が上がります。


それで、何も変化が無い場合。

・サイドブレーキを引く

 一般的にサイドブレーキは、ワイヤーで直接ブレーキを引っ張るので

 ブレーキの油圧系が落ちても機能します。

・ギヤを落としてエンジンブレーキ

 ベーパーロックさせないために、最初から使うのが当然ですが

 油圧系が死んだ場合は、当然真っ先に使う手段です。

・エンジンブレーキでシフトロックさせた上で、車体を進行方向に対して横に向ける

 最終手段ですね。

 車体の向きを変えることで、タイヤの横方向のグリップで無理やり止めます。

 ちなみにシフトロックとは、いきなり低いギヤに入れることで

 急制動をかけることです。

 FR車の場合は、これによってリアタイヤが流れるので

 横を向きやすくなります。


あとは、心で祈って、止まるのを待つだけですね。




そんな感じで、

ブレーキにエアが噛んでいるというのは

非常に危険な状態で

ブレーキのエアを抜くという作業は、仮にエアが噛んでいなくとも

気になったときにはやっておいたほうが良く

ブレーキのエア抜きとは非常に大事なことなわけです。





→ブレーキのエア抜きAに続く







2012年09月06日
ママチャリのハンドル交換C





←ハンドル交換Bへ戻る

新しいハンドルを取り付けます。



@新しいハンドルを取り付ける。

取付金具の穴に通して固定するだけです。



このとき注意する点として

・ちゃんと真ん中で固定されるか

・持ちやすい角度にあわせられているか

の2点があります。

真ん中での固定については、ハンドルの真ん中あたりに

滑り止めの細かい溝がつけられているのでそこにあわせれば問題ありません

難しいのは角度ですね。

取り付け部のボルトを軽く締めて、

何度かサドルにまたがりながら、使いやすい角度にあわせていきます。

だいたい使いやすい角度にあわせたら

取り付け部のボルトをぎっちりと締め上げます。

ちなみに、ボルトを軽く締めることを

『仮締め』

ボルトをぎっちり締めて、締め終わった状態にすることを

『本締め』

といいます。


A付属品をつける。

もともとあった状態に戻す作業になります。

ブレーキレバー

ベル

グリップシフト

を元あったぐらいの位置に取り付けていきます。



せっかくなので、自分が使いやすい位置に微調整しながら取り付けると

なお良いかと思われます。








Bハンドルのグリップをつける



自転車のハンドル交換のうち、一番の難関がこれになります。

普通にねじ込んでも入りません。

グリップの摩擦力でまったく入っていかないのです。

なので、グリップには入れ方があります。

@グリップにエアーを吹き込んでグリップを広げて入れる

 メーカーさんや自転車屋さんがやるようなやり方です。

 エアーコンプレッサーを持っていないと、高圧のエアーが得られないので

 あまりご家庭向けではありません。

Aグリップ内側を水でぬらす。



 水でグリップとハンドルの間を潤滑させるやり方です。

 パンク修理の際に、バルブに虫ゴムを入れるときにも良く使います。

 ご家庭でやる場合には最も一般的なやり方で

 今回もこのやり方で行いました。

 グリップの内側を水道の水でぬらして

 ぐにぐにやって入れていくと、入ります。

Bシリコンオイルで滑らせる。

 禁断の技というかどうしようもないときに使うやり方ですね。

 556などの油を使うと、グリップが油に侵されてブヨブヨになってしまったりする

 (膨潤という現象です)

 ので、普通の油ではなく、樹脂に優しいシリコン系の油を使うやり方です。

 これをやると、簡単にスッと入りますが

 シリコンは蒸発しないので、いつまでもグリップが止まらないままになります。

 運転中に抜けてしまう可能性があるので

 やらないほうが良いかと思います。





ハンドルにグリップがついたので

これで、ママチャリのハンドル交換は完成となります。





これで、スーパーの買い物袋をハンドルにぶら下げても

足がぶつからなくなりました。










2012年09月06日
ママチャリのハンドル交換B






←ハンドル交換Aへ


写真の枚数制限のおかげですでに3つ目になりましたw



Dハンドルを外す

ハンドルを外します。

ハンドルは、前輪のフォークから真上に伸びるハンドルポスト(で、いいんですか?)

に、金具でとめられています。

まぁ、それだけといえばそれだけです。

なので、ハンドル固定の金具を6角レンチで緩めて

サクッと外します。



固定金具のボルトは座る位置とは反対側

カゴの上ぐらいにあります。

6角レンチは確か8ミリだったような気がします(うろ覚え)

ここは、運転中に取れてはいけない部分なので結構きつくしまっています。




『 とったどー!! 』




ハンドルが取れたら、次は新しいハンドルを入れる作業に入ります。












ハンドル交換Cに続く→











2012年09月06日
ママチャリのハンドル交換A






←ハンドル交換@へ

さて、材料と工具の準備ができたら、さっそく作業にとりかかります。


作業の工程としては、

Mission1:今ついているハンドルを外す

  ・グリップを外す

  ・ブレーキのレバーを外す

  ・グリップシフトを外す

  ・ベルを外す

  ・ハンドルを外す

Mission2:新しいハンドルをつける

  ・ハンドルの取り付け

  ・ベル、シフト、ブレーキレバーの取り付け

  ・グリップの取り付け

  ・それぞれの位置の調整


という段取りになります。







@今ついているグリップを外す。

自転車のハンドルについているグリップは

ハンドルのパイプと、グリップとの摩擦でがっちりくっついているので

そんな簡単には外れません。

なので、カッターで切って剥がしてしまいます。



グリップが取れました。


Aブレーキのレバーを外す

ブレーキのレバーは、丸い金具で、ハンドルにくっついています。

ドライバーでネジを外せば簡単に外れます。



写真の時には、グリップを外す前にブレーキをはすしていたようです。

まぁ、順番はどうでもいいんですが(w

実際には、サビで固着している場合が多いので

5−56などの浸透潤滑油をかけて

サビを流しておく必要があります。

ネジの山がなめてからでは、大変な作業になってしまいます。



このときは、ドライバーではパワーが無くてネジが回らず

モンキーレンチ的なものを持ってきて回しました。


Bグリップシフトを外す

グリップシフトというとなにやら聞き慣れない言葉な気がしなくも無いのですが

自転車の外装ギヤの切り替えをするところです。

私の世代だと、小学生のころはレバーシフトが主流だった気がします。

さて

グリップシフトも、ネジでバンドを締めて止まっているだけですので

サクッと外します



グリップシフトのとめてるネジは、キャップボルトです。

6角レンチで締めたり緩めたりするボルトです。

これを外すために、6角レンチを使います。

3ミリか4ミリ程度だったと思いますが、忘れました。

6角レンチは、通常10本ぐらいのセットで売っているものなので

それを買って使うのが一般的かと思われます。

安いものだと、100円ショップからホームセンターで500円程度ですね。


Cベルを外す

まぁ、何も考えるところないので

ふつーに+ドライバーでネジを緩めて外します。




ハンドル交換Bへ→









2012年09月06日
ママチャリのハンドル交換@





12ヶ月点検で車が入院している際に通勤の足となった

『 ママチャリ 』








ごくごく一般的なママチャリで

ジャスコで1万円程度で売られておりました。

今回はこいつをちょいとさわってみようかと思われます。







今回やるのはハンドルの交換。

なぜハンドルを交換するかとなれば

夕飯の買い物の際に、カゴも当然使いますが

ビニール袋の数が増えれば、ハンドルにもぶら下げます。

しかしながら、ママチャリタイプのハンドルだと

ビニール袋が足に当たるので、非常に使いづらい。

なので、ハンドルをママチャリ形状から、

まっすぐな棒のハンドルに交換します。



@まずは、材料と工具の準備。

肝心のハンドル


ホームセンターで買ってきました。

ビバホームで1000円強ぐらいだったと思います。

次に、グリップ


ハンドルを取り外す際に

グリップは、カッターで切って外します。

再使用不可なパーツなので新品を準備します。

交換に必要な工具とかも準備


+のドライバー

カッター

6角レンチ(できればセットがいいです)

写真には出ていませんが、モンキーげな物も使っています。



→ハンドル交換Aへ続く










2012年08月02日
スーパーストラットを考えるC 〜スーパーストラットの短所・その2〜
さて、なにやら、文字数制限に引っかかりまくりです。


前項:スーパーストラットの長所
   :スーパーストラットの短所@


スーパーストラットの短所A



・アームのジョイントがやられやすい。

やられやすいっていうか
比較対象がマクファーソンだからなー。
ダブルウィッシュボーンや、マルチリンクと比べたら
そんなもんじゃないの?といわれそうなレベルではあるんですが。

マクファーソンストラットって
ジョイントらしいジョイントはハブにくっついてるジョイントしかないし。
アームのジョイントっていうか、ロアアームはゴムのカタマリがくっついてるだけだし。
壊れるとこないんだよね>マクファーソンストラット。

スーパーストラットは、使い続けると
キャンバーコントロールアームとロアアームbPのジョイントがやられます。

トヨタディーラーの整備工場で聞いた話だと
おおよそ10年選手になるようなスーパーストラット搭載車は
ほぼすべての車両でアームの不具合による異音が発生するようです。

まぁ、でも、こう考えてください。
スーパーストラットはマルチリンクのジョイント部に
ブッシュじゃなくてピロ突っ込んでるような足回りです。

アームブッシュのピロベアリング化っていうのは、
あまり、一般の普通に車乗ってる方には縁が無いお話だと思うんですけど
スーパーストラットは、普通はブッシュだよなーってところに
ベアリング入れてあるようなサスペンションだと考えたほうがいいです。

アームのピロなんて、消耗品じゃないですか。
普通に考えて。

そんな消耗品を随所にちりばめたスーパーストラット。
10年もノーメンテで使えることのほうがすごいことだと思います。



・ダンパーストローク無さ過ぎ。

スーパーストラットは、その構造上、
ダンパーのストローク量に追従して、アーム全体がリンクするようにできています。
まぁ、ダンパーストロークが大きいほど、その性能を発揮するわけです。

ですが、実際の純正スーパーストラットサスペンションのダンパーストロークは
マクファーソンストラット用純正ダンパーの半分くらいしかありません。
その代わりといっては何ですが
スーパーストラットは、どノーマル状態で
マクファーソンストラットに社外品入れて軽く固めた程度の、固めの足回りです。

イメージ的には、
バネ変更無しで、カヤバのスーパースペシャルforストリートで
ダンパーレートめいっぱい上げると
ほぼ同じ乗り心地になります。

ストロークがない分、若干固めてストロークしづらいようにできています。
でも、それじゃ意味無いんですよね。
スーパーストラット的にそれってどうなのよ?と思ってしまう部分であります。



・ダンパーばらしても、ダンパーカートリッジ入れるシェルケースとして使えない。

AE111のスーパーストラットは、
ダンパーの途中に凹みがあります。

まぁ、これが何かっていうと、雪降ったときにチェーンつけますよね。
そのチェーンがダンパーに当たらないように、
最低限の範囲でへこませて、逃がしてあります。

YZに車高調つくりにいったときにそういわれました。
あの一見無意味なへこみは、111乗りのSSユーザーにとっては
未解決な謎のひとつだと思うのですが
そういわれてみると、一番しっくり来るのかなと。

で、この凹みがあるために、
AE111のSSダンパーは、無加工ではダンパーカートリッジが入りません。

ちなみに、AE101のダンパーだと凹みが無いようです。
初期のスーパーストラットで、ダンパーへの干渉が問題になったので
AE111ではその部分が改善(改悪w)されたものと思われます。

フタとって、ダンパーカートリッジ入れればすぐ使えます。



・バネレート上げまくるとすぐジョイントやられる。

TOMSがスーパーストラットを見限った最大の理由がコレ。
(・・・と、YZの社長に言われましたw)

スーパーストラットサスペンションにはバネレートの限界がありまして
おおよそ10キロから12キロ程度が限界になります。
マクファーソンで10キロ12キロなんて、たいしたバネレートではないですよね。

その程度のレートではピッチがひどくて話にならないので
うちの場合だと、マクファーソンストラットから、スーパーストラットへの交換当時
マクファーソンストラットのほうは、車高調化して14キロのバネを入れていました。

で、なぜその限界があるのかというと。

スーパーストラットサスペンションを写真で見たことがあれば分かるかと思うのですが
ダンパーからハブにつながるちっちゃいジョイントがありますね。
アレがやられちゃうんです。

ちっちゃいジョイントの限界があるので
『街乗りでもつかうんだったら、10キロ以上かけるな。』
という風になるわけです。

このジョイント、交換自体はたいした手間ではないので
だからなに?って部分でもあるんですけどね。

マクファーソン並のバネレートにしたところで
ジョイントを消耗品にするだけの話です。
ミシン屋さんも、そのあたりは心得たものなのか、
スーパーストラットのジョイントは基本アームごと交換が前提ですが
唯一単品で交換可能なジョイントです。


まぁ、TOMSさんは、あれに20キロかけてFISCO走らせようって言うんだから
そりゃダメだよな、というお話も無くは無く。
そんなこんなで、スーパーストラットは1回か2回使っただけで
すぐにマクファーソンに戻されたわけですが。



・車高が下げられない。

コレもアレですね。
ダンパーストロークが無いので、バネの長さをちょっと短くすると
すぐ底突きしてしまうので下げたくても下げられない。

純正どノーマルでもバンプラバーに当たってますからね。

いつだかのレブスピで、バンプラバーチューンというのを見たことがあるのですが
本気でそれをやらないとまずいような足回りですね。

そういう理由で、スーパーストラットユーザーは、
一般的に車高を高めに設定する傾向があるようです。

で、車高が高いと、重心位置が上がるので
ロールし過ぎることになり、車高はできうる限り下げたいというのが正直なところ。

ストローク量を確保しつつ、車高を下げる。

この命題にたどり着くわけですが、これを何とかしようとすると
結局、車高調を入れるしかなくなります。



・ストロークさせると接地感がなくなる。

よく言われる、ある程度ロールさせると、突然接地感がなくなるアレですね。
コレって、図を描いて説明すると分かりやすいのですけど
それはまたの機会にするとして。

そのときになにが起こっているかというと、
キャンバーコントロールアームの向きが変わるのですな。

実機を見たら分かると思いますが
何もしてない静止状態では、キャンバーコントロールアームの先端は
下を向いていると思われますが
ジャッキで下から押してストロークさせていくと
キャンバーコントロールアームがだんだん上を向いてきます。

で、水平になったあとは
キャンバーコントロールアームの先端が下向きから上向きになります。

この切り替えの瞬間だけ、スーパーストラットが機能しなくなるんだかして
一瞬接地が抜ける、という風に勝手に考えております。

まぁ、そんな状態だと乗ってるほうは恐ろしくて使えないわけですが。
接地感が抜けてから、その先までロールさせると、接地感が復活するので

『ちょっとだけロールさせるから怖いんだ、思いっきりロールさせれば問題ない。』

という結論に達します。
まぁ、たいしたロールもかけられないチキン野郎は云々ということになりますが
そんなロールさせてたら、中の人が、気持ち悪くてしかたありません。

逆に言えば、最初からある程度ロールさせた状態を作ればいいわけです。
つまり、車高を下げる。
ですが、前述の短所の通り、スーパーストラットサスペンションは
ストロークしないと機能しないのに
ダンパーストロークは超ショートストローク。
新車状態で、すでに車高は下げられないところまで下がっています。
つまりなにかっていうと、

『車高調化して、車高下げればこの問題は解決する。』

と、こうなるわけです。
車高調化が前提なんですな
スーパーストラットサスペンションというのは。



・ハンドル重たい。

構造上、そんなことは無いハズなんですけどね。

重たいというのは、ハンドル切るたびに複数のジョイントを動かす必要があるので
積算で抵抗がでかくなってる、ということかと思われます。
マクファーソンなら、ハブの下のところにジョイント1個あって終わりですから。
比較すると、ジョイント少ない分マクファーソンのほうが軽い、とこうなります。

スーパーストラットでパワステ効いてないんじゃね?というほど
ハンドルが重たいという症状が出た場合

実際にパワステがやられてる可能性も無くはなく。
SS車のパワステはMS車より非力なので、重たくなるようにできてはいるんですけど。

アームのジョイントがやられている可能性大というか、
それと考えて間違いないので
重くなった時点でアーム交換の予定を考えたほうがいいと思われます。

なぜならば、新品アームだとハンドルは軽いです。

段差乗り越えるたびにグキグキいうような
すでにジョイントが終わってるアーム持ってこられて
スーパーストラットはハンドルが重いから云々といわれても
なにを言っているんだお前は、となるだけです。



・知名度低すぎ。

『スーパーストラットなんだぜ!』
といわれても誰もリアクションしません。
すごいんだかすごくないんだかさっぱりw

2012年08月02日
スーパーストラットを考えるB 〜スーパーストラットの短所〜
続いては短所になります。

前項:スーパーストラットの長所

スーパーストラットサスペンションの短所

皆さんお待ちかねというか
基本、短所のオンパレードなんですね>SSサス

・交換工賃がやたら高い。

まず、オートバックスみたいな量販店は、SST持ってないですからね。

それでも交換するという場合、取れるとことってバラバラにする必要があります。
まぁ一日二日はかかりますね。
バイトのあんちゃんとかは結局は素人ですから。
時間工賃としても、軽く2倍3倍になってしまいます。

ほかの修理工場等にしても、やはり状況は似たようなものです。

SSTを持っているところの場合、
たとえば、新潟のSSワークスさんなど、聞くところでは
30分〜1時間程度でサスペンションの交換が終わるようです。
専用工具の力は偉大ですね。


ちなみに、整備要領書を見ると、SST無しでの交換方法も書いてあったりします。

『 ジョイント部をハンマーで叩いて外します。 』

ほんとにそんな感じで書いてあります。
初見だと目を疑うようなことが書いてあるのでなかなかに楽しげです。



・交換めんどくさい。

慣れの問題だと思うけどなぁ。

確かに、マクファーソンみたいにボルト2本で止めておしまいの機械じゃない
・・・というのは大きいかもしれませんね。

ただ、その代わり、19のボルトを、規定トルクで締めようと思うと
血管が切れるほど締め上げるようになります。

スーパーストラットの場合、手先が器用かどうかが最大のネックになります。
なぜならば、マクファーソンストラットとの最大の違いは
腕力で何とかする部分が無い、というのが大きな違いになるのかなと。

これは、私のような非力者には割とメリットだったりします。
マクファーソンの場合、取り付けのバカ穴分でキャンバー角が変わってしまうので
激しい動きをする場合にはあまりよくない部分もあるのです。

スーパーストラットの場合、基本全部SSTで外すので、力要らないんですね。
ナットは緩まない程度に締め上げて
ワイヤリングしちゃうから別に過大なトルクも要りません。

まぁ、手数は多いからめんどくさいっちゃめんどくさいですが
慣れるとこんなもんだってなりますね。

ダブルウィッシュボーンの
知恵の輪みたいなダンパー交換に比べたらまだマシなのかなと。


・アライメント調整やりづらい。

マクファーソンだと、キャンバー角調整とかすぐできるんですけどね。
てか、別にそんなしなくていいんですけどね。

マクファーソンストラットの感覚で動かすと、なんでこんなこともできないの?
と思ってしまいますけど、そんなやんなくても問題ないです。

あれ、みんな、アッパーマウントで角度調整しようとしてがんばるんだけど
なんかキャンバー調整ボルトがハブについてんですよね。
さわったこと無いけど。
位置的に固着してるので下手に触りたくもないですが。

トー角の調整は、やりづらいですね。
普通にナットの締め緩めしづらいとかそういうレベルで。
スーパーストラット搭載車のパワステロッドがおかしいだけなんで
スーパーストラットのせいじゃないんですが。

マクファーソンのほうが総じて整備性がいいですね。



・パーツ代がやたら高い。

ものが無いからなぁ。
アーム類は全部アッセンブリーで買うしかないから、すげぇ高い。



・むしろアフターパーツが無い。

コレはもうほんとにしょうがない。



・車高調とか目の玉が飛び出る金額。

需要が無いからなー。

純正ダンパーを下取りが条件で、車高調を売ってくれる場合もありますね。
一台分で、30万から40万てとこですかね。
普通に買ったらそのぐらいとられても文句言えないレベル。

いつだか神戸のYZスポーツまで、外したスーパーストラットの中古ダンパー持って
車高調に加工依頼しに行ったのですが

『 7万でやってくれよ 』

と発言して、なに考えてんだお前はみたいな事を言われたような気がします。
結局7万しか払ってませんがwwww
やればできるんですね!


シェルケースのネジ切った筒とダンパーカートリッジと、スペーサーとリングだけの部品販売で

『溶接ぐらいは自分でやれ』

ということで、
どのへんでダンパーを輪切りにして、筒かぶせて溶接すればOKだよ
ということを、チラシの裏に書いてもらって持って帰って溶接しました。
安くおさめようと思えばそうなるのかなと。

ちなみに、まだダンパーケースは折れてないので
溶接自体には問題ないようです。
(たまにダンパーを折る人がいます。)



スーパーストラットの短所は、まだまだ続きます。

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