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2017年11月20日
大腸CT(CT colonography)検査では、ガストログラフィンを使えば食事制限は不要だよ!!
★★第12回GAIA予定!!━━━━━━━━━━━━━━━
第12回GAIAを来年30年3月11日(日)に金沢で開催します。
大腸CT 検査の基礎的な講義に加え、導入までの過程や、
読影などの問題点、啓蒙活動の工夫などを
ディスカッションしますよ!
さらになんと、「AI(人工知能)を活用した内視鏡診断」、
「大腸カプセル内視鏡」、「大腸がん検診」、
「AR:拡張現実感」について、
各分野のオピニオンリーダーの先生方のご講演も聞けます!!
皆様のご参加をお待ちしております。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★★
■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■
「関西大腸CTセミナー 2018」を開催します!
昨年、大変ご好評をいただきました
日時: 2017年1月20日(土)
場所: 大阪
是非、お越しくださいね。
■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■
おはようございます!
読影トレーニングを8月からはじめていらっしゃる徳島県のK先生からの便りです。
*****以下引用(承諾済み)*****
ゴールの200問目が見えてきました。
もう一息、頑張っていきたいと思います。
【今回の反省点】
・読み過ぎのところはありましたが、
病変の見落としはなく、満足のいく結果でした。
*****引用ここまで*****
素晴らしいですね。トレーニングの8割以上を完了されて
実力の向上を実感されていらっしゃいます。
あともう一息ですよ!
応援しています〜〜
読影トレーニングの指導は今年一杯とさせていただきますので、
今、おすすめの方も、是非、最後まで頑張ってくださいね。
PubMedから、今日のつぶやき − 116 −
Bellini D, et al. Bowel preparation in CT colonography: Is diet restriction necessary? A randomised trial (DIETSAN). Eur Radiol. 2017 Aug 10. doi: 10.1007/s00330-017-4997-3. [Epub ahead of print]
「大腸CT検査に食事制限は必要か?」の論文の続きです。
非常に興味深い論文ですので、本文をきちんとみてみましょう。
【本論文のキーポイント】 大事!!!
・低容量腸管前処置においても、ガストログラフィンを使えば食事制限は不要。
・腸管残渣の状態は食事制限の有無に左右されない。
・水溶性造影剤によるタギングの質は食事制限の有無に左右されない。
・食事制限の撤廃は患者の受容性向上に寄与する。
【イントロダクション】
大腸CT検査が大腸内視鏡検査に比べて優位な点の一つは、
腸管前処置を軽減できることである。
大腸CT検査における腸管洗浄剤・下剤の減量に努めてきたのにも
関わらず、大腸CT検査に対する受容性が必ずしも高くない報告が
近年みられる。
歴史的に大腸内視鏡検査の腸管前処置には低残渣食が用いられてきた。
これに習い、大腸CT検査でも通常容量・低容量腸管前処置の如何に関わらず
食事制限がおこうなことが標準とみなされてきた。
The second ESGAR consensus statement on CT colonography. Eur Radiol 2013;23:720?729.
Bowel preparation for CT colonography. Eur J Radiol 2013;82:1137?1143
大腸CT検査におけるタギング効果による
腸管洗浄剤・下剤の減量の利点に関する研究が活発に行われてきた
にもかかわらず、食事制限が腸管前処置の質にどのように影響するのか
科学的なデータはほとんどない。
大腸CT検査には食事制限は必要ないのではなかろうか?
先行研究としてLiedenbaumらによる報告がある。
Liedenbaum MH, et al. Low-fiber diet in limited bowel preparation for CTcolonography: Influence on image quality and patient acceptance. AJR 2010;195:W31?W37.
これは、腸管洗浄剤を一切使用しない場合、
体残渣食はタギングの質の向上に寄与したという結果であった。
しかし、腸管洗浄剤を一切使用していないという時点で、
食事制限の効果を強く見積もっていると考えられる。
今まで、食事制限が大腸CT検査の腸管前処置に対して与える影響について
前向きにランダマイズ割付した研究はない。
そこで、われわれはこのクリニカルクエスチョンを解決すべく
低容量腸管前処置による大腸CT検査における食事制限の科学的効能に
ついて検討を行った。
(コメント)
素晴らしいですね!!
常識あるいは思い込みという名の
バイアスにとらわれず、
前向き研究を行った姿勢に心から拍手です
〜パチパチパチ〜〜
前回もお伝えしましたように、
日本でも追試を行いたいですね。
ご興味のある方はご連絡下さい〜
次回から、【方法】を見ていきましょう。
ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28812132
★★重大ニュース!!━━━━━━━━━━━━━━━
日本消化器がん検診学会とGAIAの共催で実施した
「大腸CT検査の実態全国調査【臨床研究 GAIA-03】」
が放射線領域の代表的なジャーナル
「European Radiology(2016 Impact Factor: 3.967)」
に掲載されました!!
https://link.springer.com/article/10.1007/s00330-017-4920-y
PubMedにも掲載済みですよ
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28674967
委員の先生方に大変」ご尽力いただきました。
ご協力いただいた施設の医師や技師の皆様にも感謝です!
皆さま、本当にありがとうございました!!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★★
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大腸CT検査のポイント集
毎日のつぶやきを経て増えていきますね。
<適応>
・閉塞性大腸がんに対して大腸CT検査は有用だが、手技に工夫が必要。
・完全閉塞症例には「PET/CT colonography」。
・内視鏡の検査待ちの日数を減らす役割もあり。
<検診>
・検診目的の大腸CT検査が保険でカバーされることで
大腸CT検査による検診受診率は735%増加した。
・検診目的の大腸CT検査が保険でカバーされることで
大腸内視鏡検査による検診受診率は38%増加した。
・腸管外病変診断による利益・不利益バランスには注意が必要。
<検査食は不要>
・低容量腸管前処置においても、ガストログラフィンを使えば食事制限は不要。
・腸管残渣の状態は食事制限の有無に左右されない。
・水溶性造影剤によるタギングの質は食事制限の有無に左右されない。
・食事制限の撤廃は患者の受容性向上に寄与する。
<腸管前処置>
・内視鏡後にガストログラフィン30mLを服用したら約4時間後に大腸CT検査をしよう。
・自動送気装置の使用は穿孔頻度を下げる。
<腸管拡張>
・右側臥位は最適な腸管拡張を得るためのベストポジションである。
・炭酸ガス自動送気装置は良好な腸管拡張を得るのに有用である。
・ブスコパンは腸管拡張の改善に寄与しない。
・自動送気装置の使用は穿孔頻度を下げる。
<読影>
・読影の飛ばしすぎは読影精度を下げるので要注意。
・トレーニングを積めば、都市部の病院でなくとも高い精度の検査が可能。
・検診目的の大腸CT検査は有症状者に対する大腸CT検査よりも、病変をみつけづらく読影には注意が必要。
<診断>
・C-RADSにおけるC1の5-10年の検査間隔は妥当
・大腸CT検査の中間期癌の頻度は非常に低い(0.1%、2/1429)
・便潜血陽性後から内視鏡を受けるまでの期間が10ヶ月以上になると大腸がん全般・進行がんのリスクが高まる。
<受診者の受容性>
・患者さんの苦痛度は炭酸ガス自動送気装置の使用やブスコパンの使用は影響しない。
<偶発症>
・閉塞性大腸がんでは穿孔のリスクが高くなるので注意しましょう。
・術前検査目的の大腸CT検査の穿孔率は0.028%。
・検診目的の大腸CT検査の穿孔率は0.003%。
・精検目的の大腸CT検査の穿孔率は0.014%。
・穿孔率は術前検査目的に比べて検診目的で有意に低い。
・穿孔症例の81%では外科治療が不要。
・自動送気装置の使用は穿孔のリスクを低減する。
◆メルマガ登録ページ◆
メルマガタイトル:大腸CT検査アカデミー
http://www.mag2.com/m/0001679515.html
日本の大腸CT検査の知識のボトムアップを狙っています。
最新の世界の知識を身につけることで、患者さんに還元するのはもちろんですが、きっと新しい研究の芽も生まれると信じています。
皆でパワーアップしていきたいですね!!
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ライン参加者の皆様も過去の記事を読むのに便利ですよ〜
応援いただけると嬉しいです。
☆☆大腸CT検査ってなあに? 〜大腸がんをへらせるの?〜☆☆
Q&A方式で、一般の方の素朴な疑問に答えます!
ご質問もお待ちしています。
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◆ラインコミュニティ「CTC Academy」の参加募集◆
メリット
・画像が共有できる!
・最新の情報を入手できる。
・仲間と意見を交換できる。
・待ち時間に気軽にみられる。
・配信されたことがすぐに分かる。
☆彡 入会希望の方はご連絡下さい
(恐れ入りますが、ラインコミュニティは医療関係者の方に限定させていただいております)
■読影トレーニングに関して重要なお知らせです。■
ここ数年、ボランティアで読影トレーニングを行ってきましたが、自身の業務が膨大になってきたこともあり、残念ながら永続的に続けることは困難な印象です。
一方で、学会で認定制度の設立に向けた動きが活発化してきました。
そこで申しわけありませんが、読影トレーニングの個人的な実施は今年一杯までとさせていただきたいと思います。。
トレーニングのレポートの受付と解答送付は今年一杯までとさせていただきます。
何卒、ご理解のほどよろしくお願い致します。
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