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2017年11月07日

アメリカ人でありながら、医療費が一番高い価格になってしまう場合とは!?

PubMedから、今日のつぶやき − 107 −


The $2.7 Trillion Medical Bill



前回の宿題は下記でした。

>さて、アメリカ人でありながら、通常一番高い価格
>になってしまうのはどういったときでしょうか?


Tさんから宿題の答えの提出がありました。

*****以下、引用。承諾済みです*****
宿題の答えは

@プライベートな保険に
入っていなくて
メディケアとメディケードも
受けていなくて

A検査の値段が高い地区
(ボストン周辺地区)で
検査を受けた時です!
*****以上、引用おわり*****

こちらも、素晴らしいですね。
完全ではないけれど、かなりいい線です。


はい、それでは今日もニューヨークタイムズの2013年の記事の続きです。

ニューヨークに住むビジネスマンのチンさんは、
心臓手術を受けた際に麻酔の費用として
8,675ドルを請求されました。
これは、そのときに職がなく、保険に入っていなかったためです。

同じ麻酔のサービスでも、ユナイテッドヘルスケア
(アメリカの医療保険会社の最大手)
に入っていれば、6,970ドル。

ブルークロス・ブルーシールド
(同じく大手、自分はボストンでこの会社の保険に加入してました)
に入っていれば、5,208ドル。

一方、公的保険の
メディケア(高齢者用)では1,605ドル
メディケイド(貧困層用、保険というより社会保障的要素が強い)
では、798ドルとなっています。

チンさんは、高額な請求を不服として裁判を起こしました。
その結果、価格は4,252ドルまで下げることができました


以下、私の解説です。

今回の事例はアメリカ人で保険に入っていない場合でしたが、
保険に入っていても、ネゴシエーションが働かず、
高い価格で決まってしまうことがあります。

それはどんな時でしょう?

続く〜〜〜



ご注意)必ずしも記事の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。

原文
http://www.nytimes.com/2013/06/02/health/colonoscopies-explain-why-us-leads-the-world-in-health-expenditures.html?pagewanted=all



★重大ニュース!!━━━━━━━━━━━━━━━
新しい精検結果報告書雛型が国立がん研究センター
研究班ホームページにアップされました。
精密検査に大腸CT検査が明記されるようになりましたよ!

http://canscreen.ncc.go.jp/pdf/3/yoshiki4_daicho.pdf
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大腸CT検査のポイント集
毎日のつぶやきを経て増えていきますね。

<適応>
・閉塞性大腸がんに対して大腸CT検査は有用だが、手技に工夫が必要。
・完全閉塞症例には「PET/CT colonography」。
・内視鏡の検査待ちの日数を減らす役割もあり。

<検診>
・検診目的の大腸CT検査が保険でカバーされることで
 大腸CT検査による検診受診率は735%増加した。
・検診目的の大腸CT検査が保険でカバーされることで
 大腸内視鏡検査による検診受診率は38%増加した。
・腸管外病変診断による利益・不利益バランスには注意が必要。

<腸管前処置>
・内視鏡後にガストログラフィン30mLを服用したら約4時間後に大腸CT検査をしよう。
・自動送気装置の使用は穿孔頻度を下げる。

<腸管拡張>
・右側臥位は最適な腸管拡張を得るためのベストポジションである。
・炭酸ガス自動送気装置は良好な腸管拡張を得るのに有用である。
・ブスコパンは腸管拡張の改善に寄与しない。
・自動送気装置の使用は穿孔頻度を下げる。

<読影>
・読影の飛ばしすぎは読影精度を下げるので要注意。
・トレーニングを積めば、都市部の病院でなくとも高い精度の検査が可能。
・検診目的の大腸CT検査は有症状者に対する大腸CT検査よりも、病変をみつけづらく読影には注意が必要。

<診断>
・C-RADSにおけるC1の5-10年の検査間隔は妥当
・大腸CT検査の中間期癌の頻度は非常に低い(0.1%、2/1429)
・便潜血陽性後から内視鏡を受けるまでの期間が10ヶ月以上になると大腸がん全般・進行がんのリスクが高まる。

<受診者の受容性>
・患者さんの苦痛度は炭酸ガス自動送気装置の使用やブスコパンの使用は影響しない。

<偶発症>
・閉塞性大腸がんでは穿孔のリスクが高くなるので注意しましょう。
・術前検査目的の大腸CT検査の穿孔率は0.028%。
・検診目的の大腸CT検査の穿孔率は0.003%。
・精検目的の大腸CT検査の穿孔率は0.014%。
・穿孔率は術前検査目的に比べて検診目的で有意に低い。
・穿孔症例の81%では外科治療が不要。
・自動送気装置の使用は穿孔のリスクを低減する。




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一方で、学会で認定制度の設立に向けた動きが活発化してきました。
そこで申しわけありませんが、読影トレーニングの個人的な実施は今年一杯までとさせていただきたいと思います。。
トレーニングのレポートの受付と解答送付は今年一杯までとさせていただきます。
何卒、ご理解のほどよろしくお願い致します。


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プロフィール
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大腸の専門家 ナガイチ
大腸を専門に外科、内視鏡、画像診断のキャリアがあります。               経歴のご紹介:               1996年 国立医学部医学科卒業。       1996〜2007年 消化器外科、内視鏡医として従事。                    2007〜2011年 ハーバード大学 医学部 放射線科、マサチューセッツ総合病院に留学。 2009年〜国内のナショナルセンターに外来研究員として併任。               2011年 帰国し内視鏡医として従事。     2015年〜国内のナショナルセンターに常勤勤務。 2019年〜某国公立大学医学部医学科の特任教授として働いています。                  資格: 外科認定医・認定登録医、消化器内視鏡認定医・専門医・指導医、消化器病専門医、H. pylori(ピロリ菌)感染症認定医、消化器がん検診認定医、胃腸科専門医・指導医、アメリカ消化器内視鏡学会(American Society for Gastrointestinal Endoscopy) 国際会員、アメリカ消化器病学会(American College of Gastroenterology) 国際会員                    どうぞよろしくお願いいたします。              ご注意)個人的な病状に関するご相談、診療に準じるご相談にはお答えできませんので、何卒、ご容赦ください。
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