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2019年09月05日

大腸CTアカデミア 便潜血検査による大腸がん検診受診の意思決定を補助する基本情報とは!?

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PubMedから、今日のつぶやき − 560 −


Schwartz PH, et al. Providing Quantitative Information and a Nudge to Undergo Stool Testing in a Colorectal Cancer Screening Decision Aid: A Randomized Clinical Trial. Med Decis Making 2017 Aug;37(6):688-702.



それでは
論文「便潜血検査による大腸がん検診受診の意思決定を補助する
定量的情報とナッジの提供:ランダム化臨床試験」
のご紹介です。

与えられる大腸がん検診の情報
下記にランダム化

(a)定量的情報(定量的モジュール)
(b)便潜血検査受診を促すナッジ(ナッジモジュール)
(c)基本情報のみ(定量的モジュールもナッジモジュールもなし)
(d)定量的モジュールとナッジモジュールの両方。

最初に(C)の基本情報です。
【基本情報】

Appendix 基本情報モジュールのスライド
(ラインコミュニティ限定で配信しました)

<スライド1枚目>

大腸内視鏡検査の長所は
最も信頼性の高い検査であること
その場でポリープ切除が可能なこと
大腸癌による死亡の可能性を
一番低減できる方法である。

ポリープが一つも見つからなければ
大腸内視鏡検査は10年に1回で良い。

<スライド2枚目>

大腸内視鏡検査には短所もある。

大腸内を洗浄する腸管前処置の負担がある。

検査は病院や同等の施設で実施する必要がある。
検査に際して鎮静を行うために
帰宅まで誰かに車を運転してもらう必要がある。

入っている保険によっては
検査費用の全額がカバーされないこともあり
その場合には抗額の負担が必用にあることもある。

非常に稀ではあるが
腸管損傷や出血により
入院加療が必要になることもある。

<スライド3枚目>

便潜血検査の長所は
検査の実施が容易であること
検査が自宅で可能なこと
不快な前処置が不要であること
費用が比較的安価であることである。

<スライド4枚目>

便潜血検査の短所は
毎年受ける必要があること
ポリープや癌の見落としの可能性があること
陽性になった場合には
内視鏡検査を受ける必要があることである。


(感想)
これらの情報は日本でも検査前情報として
患者さんにお伝えしている内容ですね。

次回は「定量的情報」の内容をご紹介しますね。

それでは、また。



原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28398836

ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。









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プロフィール
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大腸の専門家 ナガイチ
大腸を専門に外科、内視鏡、画像診断のキャリアがあります。               経歴のご紹介:               1996年 国立医学部医学科卒業。       1996〜2007年 消化器外科、内視鏡医として従事。                    2007〜2011年 ハーバード大学 医学部 放射線科、マサチューセッツ総合病院に留学。 2009年〜国内のナショナルセンターに外来研究員として併任。               2011年 帰国し内視鏡医として従事。     2015年〜国内のナショナルセンターに常勤勤務。 2019年〜某国公立大学医学部医学科の特任教授として働いています。                  資格: 外科認定医・認定登録医、消化器内視鏡認定医・専門医・指導医、消化器病専門医、H. pylori(ピロリ菌)感染症認定医、消化器がん検診認定医、胃腸科専門医・指導医、アメリカ消化器内視鏡学会(American Society for Gastrointestinal Endoscopy) 国際会員、アメリカ消化器病学会(American College of Gastroenterology) 国際会員                    どうぞよろしくお願いいたします。              ご注意)個人的な病状に関するご相談、診療に準じるご相談にはお答えできませんので、何卒、ご容赦ください。
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