2018年11月02日
大腸CTアカデミア 大腸ステント後の大腸CT検査の有用性の研究はまだ必用!
PubMedから、今日のつぶやき − 357 −
Cha EY, et al. CT colonography after metallic stent placement for acute malignant colonic obstruction. Radiology 2010;254:774-82.
それでは
論文「閉塞性大腸がんに対するステント留置後の大腸CT検査」です。
今回は研究のリミテーションをみていきます。
【考察】
リミテーションの第1は、研究の対象症例数が少ないことである。
加えて、本研究には表面型病変は含まれていなかった。
ただし、近位側腸管の浮腫による腸管壁肥厚などを考慮すると
サイズの大きい表面型病変でも検出は難しい可能性がある。
第2は、研究対象症例の全患者が閉塞の近位側腸管の
リファレンススタンダード(術後内視鏡や手術標本など)が
あったわけではないということである。
第3は、大腸CT検査と術後内視鏡の検査間隔が
いくつかの症例では長期間空いてしまったことである。
ただし、長期間空いてしまった症例は大腸CT検査で
陰性の結果であった。
(陰性なので、早期にやろうというインセンティブが患者さんにも
主治医にも生じませんよね)
(感想)
リミテーションをなるべくふさぐ形にすれば、
大腸ステント後の大腸CT検査の有用性研究はまだまだ
新規性がありそうですね。
近く、研究会GAIAで始動すると思います。
この論文の取り上げは今日で最後になります。
それでは、また。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20177092
ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。
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