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2018年10月25日

大腸CTアカデミア 大腸CT検査におけるステントの有用性を日本で追試するために

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
第58回日本消化器がん検診学会総会
川崎医科大学総合医療センター健康管理学
教授 鎌田 智有先生の会長のもと
2019年6月7ー8日に岡山で開催されます!

パネルディスカッション3
新しい対策型大腸がん検診精密検査法としての
大腸CT検査の現状と課題
が議論されます。司会は野崎先生と松本先生です。
募集がはじまりますよ。
募集期間
2018年10月17日(水)〜12月20日(木)

ナガイチは教育講演2で
科学的根拠に基づいた大腸CT診断をおこなうために
のお話をさせていただきます。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★




PubMedから、今日のつぶやき − 351 −

Cha EY, et al. CT colonography after metallic stent placement for acute malignant colonic obstruction. Radiology 2010;254:774-82.



それでは
論文「閉塞性大腸がんに対するステント留置後の大腸CT検査」です。

概要は前回までのアブストラクトでご紹介したとおりですので
図表を中心に見ていきます。

Fig 1
(ラインコミュニティ限定で配信しました)
患者登録フローとその結果です。

51名が偶発症なく大腸ステント挿入されていますが、
1名が大腸CT検査前に無症状の穿孔を認め
対象から除外されています。

大腸CT検査の前に、通常の腹部CT検査を実施して確認している
スタディデザインです。
確かにいきなり、大腸CT検査をしてしまうと
大腸CT検査の偶発症になってしまうから
安全性の評価研究は必要ですね。

近位側腸管に6ミリ以上の病変が大腸CT検査が指摘されたのは
18名です。

このうち6名は内視鏡等によるスタンダードリファレンスによる
確認が行われていません。
進行大腸がんという特質上仕方ありませんが、
割合が高いですね。

確認ができた12名のうち9名が真陽性です。

近位側腸管に6ミリ以上の病変が大腸CT検査が指摘されなかったのは
32名です。

このうち13名は内視鏡等によるスタンダードリファレンスによる
確認が行われていません。

確認ができた19名のうち18名が真陰性です。

(感想)
内視鏡等による確認がきちんとできた患者さんの割合が少なく
検討症例数としては物足りませんね。
今後、ステントの有用性を検討する際にはこのあたりが
新規性のひとつとなりそうです。


それでは、また。


原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20177092


ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。





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大腸の専門家 ナガイチ
大腸を専門に外科、内視鏡、画像診断のキャリアがあります。               経歴のご紹介:               1996年 国立医学部医学科卒業。       1996〜2007年 消化器外科、内視鏡医として従事。                    2007〜2011年 ハーバード大学 医学部 放射線科、マサチューセッツ総合病院に留学。 2009年〜国内のナショナルセンターに外来研究員として併任。               2011年 帰国し内視鏡医として従事。     2015年〜国内のナショナルセンターに常勤勤務。 2019年〜某国公立大学医学部医学科の特任教授として働いています。                  資格: 外科認定医・認定登録医、消化器内視鏡認定医・専門医・指導医、消化器病専門医、H. pylori(ピロリ菌)感染症認定医、消化器がん検診認定医、胃腸科専門医・指導医、アメリカ消化器内視鏡学会(American Society for Gastrointestinal Endoscopy) 国際会員、アメリカ消化器病学会(American College of Gastroenterology) 国際会員                    どうぞよろしくお願いいたします。              ご注意)個人的な病状に関するご相談、診療に準じるご相談にはお答えできませんので、何卒、ご容赦ください。
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