2018年10月29日
大腸CTアカデミア 大腸の閉塞では炎症・浮腫による壁肥厚が大腸CT検査の病変同定を困難にする!
PubMedから、今日のつぶやき − 353 −
Cha EY, et al. CT colonography after metallic stent placement for acute malignant colonic obstruction. Radiology 2010;254:774-82.
それでは
論文「閉塞性大腸がんに対するステント留置後の大腸CT検査」です。
【結果】
事前に診断できなかった2病変ともに
後ろ向きに確認したところ、同定が可能であった。
8ミリの腺腫が大腸CTで検出できなかったのは
大腸の閉塞による炎症がステント留置後4日目であったため
壁に肥厚が残っており、壁に挟まれた病変の同定しづらかったためである。
Fig. 3
(ラインコミュニティ限定で配信しました)
直腸S状部に閉塞性の大腸がんを有する73歳男性。
S状結腸近位側に8ミリの腺腫を認めた。
(a)内視鏡類似像でひだ(矢印頭)の間に隆起性病変(矢印)を認める。
閉塞に伴う炎症による浮腫のため、同定が難しかった。
(b)大腸のウィンド条件の2次元像。隆起性病変(矢印)を認める。
(c)軟部条件のウィンド条件の2次元像。隆起性病変(矢印)を認める。
十分に腸管は拡張しているが、閉塞に伴う炎症により壁肥厚(矢印頭)を認める。
(d)15か月後の術後内視鏡所見。内視鏡でポリペクトミーされ病理組織学的診断結果は腺腫であった。
(感想)
浮腫に伴う壁肥厚が病変の同定を困難にするんですね。
確かにそうですね。
これは勉強になりました。
日本でも必要なスタディだと思います。
それでは、また。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20177092
ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。
◆メルマガ「大腸CT検査アカデミー」無料購読募集中です◆
ライン参加者の皆様も過去の記事を読むのに便利ですよ〜
☆☆大腸CT検査ってなあに? 〜大腸がんをへらせるの?〜☆☆
Q&A方式で、一般の方の素朴な疑問に答えます!
ご質問もお待ちしています。
◆ラインコミュニティ「CTC Academy」の参加募集◆
メリット
・画像が共有できる!
・最新の情報を入手できる。
・仲間と意見を交換できる。
・待ち時間に気軽にみられる。
・配信されたことがすぐに分かる。
☆彡 入会希望の方はご連絡下さい
【94名の仲間がいるよ!】
(恐れ入りますが、ラインコミュニティは医療関係者の方に限定させていただいております)
■読影トレーニングに関して重要なお知らせです。■
ここ数年、ボランティアで読影トレーニングを行ってきましたが、
自身の業務が膨大になってきたこともあり、
残念ながら永続的に続けることは困難となりました。
2017年の春から予告しておりましたように、
ボランティアによる読影トレーニングの実施は
2017年末で終了いたしました。
何卒、ご理解のほどよろしくお願い致します。
●お願いとお断り●
本ブログの無断転用および複製を禁止いたします。
著者に無断で各種メディアに貼り付ける
などの行為は著作権違反となります。
読者の皆さまの大腸検査に対する知識のお役に立ちましたら幸いです。
にほんブログ村
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/8205008
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック