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2018年03月12日

【ブルーレイ映画ソフトレビュー】ザ・マミー/呪われた砂漠の王女 / The Mummy (動画付)

記事一覧TOP > 映画ブルーレイリスト > 【ブルーレイ映画ソフトレビュー】ザ・マミー / 呪われた砂漠の王女 / The Mummy (動画付)


2017年末に出た2018年3月現在、比較的新しいブルーレイ作品です。
DVDの単独販売はなくなっています。
4K Ultra HDソフト(ブルーレイ同梱)も同時に発売されています。
基本的に最新作で、4K Ultra HDとブルーレイが同時に発売されている場合、マスターは同じ可能性が高く、画質傾向はほぼ同じと考えてよいと思います。
一方、本作の4Kソフトは、HDRの関係で調整しないと、ちゃんと見れないようです。
管理人は4Kプレーヤーがありませんので未確認です。

ユニバーサルの巨大プロジェクト“ダーク・ユニバース第一弾として制作された本作は、内容について色々評判は良くないようです。
本ブログでは内容については取り上げていませんので、その点は他のレビューを参照してください。



コピーライトマーク 2017 Universal Studios. All Rights Reserved.


ブルーレイ評価

映像95.jpg音質84.jpg






ザ・マミー公式ツイッター


@TheMummy_JP  External_Link_15px.png



公式動画


The Mummy - Official Trailer (HD)(英語)

(Universal Pictures)



ソフト情報



■リリース:
 バージョン:ブルーレイ+DVDセット版
 発売:NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン
 時間:110 min
 レーティング:G(日本) / PG-13(米国)
 ※日本ではGですが、間違いなくPGの内容なのでご注意下さい。
 制作年:2016年
 発売日:2017年11月22日

■映像:
 コーデック: MPEG-4 AVC 23.976Hz
 解像度: 1080p
 アスペクト: 2.40:1(スコープサイズ)
 ※ネット通販サイトにはビスタサイズの表記がありますが間違いです。

■オーディオ:
 英語:Dolby Atmos 48kHz 24bit(Dolby True HD 7.1ch 48kHz 24bit)(ロスレス)
 日本語:DTS 5.1ch 48kHz 24bit(ロッシー)

■字幕:
 日本語、英語

■ディスク:
 Blu-ray Disc 1枚
 片面2層 (BD-50GB)
 DVD Disk 1枚

■リージョン:
 Region All
 Region2(DVD)

■平均ビットレート(おおよそ)
(MPEG-4 H.264上限:54Mbps)
(MPEG-4 MVC上限:66Mbps)
:27Mbps前後

■撮影カメラ:
 アレクサ 65、Prime 65 Lenses
 ※6K、65mm対応のデジタルカメラです。
  マスタープライムレンズは現在最高峰の絞り開放値T1.3の明るい単焦点レンズです。
 アレクサ Mini、Panavision C- and E-Series Lenses
 ※4K対応の小型デジタルカメラです。
 アリフレックス 235、Panavision C- and E-Series Lenses
 ※カメラはアリ社の最新型フィルムカメラです。
 パナフレックス・ミレニアム XL2、Panavision C-, E-, T-Series, ATZ and AWZ2 Lenses
 ※カメラはパナビジョン社の最新型フィルムカメラです。
 ※ウルトラプライムのレンズは、絞り開放値T1.9の単焦点レンズです。

■映像マスタ:
 撮影マスタ・フォーマット:ARRIRAW (6.5K)(3.4K)
 撮影マスタ・フォーマット:パナビジョン(フィルム)
 DI(Digital Intermediate):2K
 
■映像マスタリング(DI(Digital Intermediate)、マスタリング):
 Codex(撮影マスタ・レコーディング)
 ※Codexのマスタ保存はLTOテープです。
 Cinelab(編集)
 i-Dailies(編集)
 Pinewood Digital(フィルムスキャン)
 Company 3(DI)

■音響:
 Dolby Digital、Auro 11.1、Dolby Atmos (Dolby Atmos+Vision) 、Dolby Surround 7.1、DTS (DTS: X)、SDDS

■音響スタジオ(Sound Mix / Re-recording)(サウンドトラック除く):
 Twentieth Century-Fox Studios(ポスト・プロダクション)
 Skywalker Sound (ポスト・プロダクション)

■制作背景
・制作予算:約125億円 /100円換算
・世界興行収入:410億円 /100円換算
・撮影:イギリス、ナミビア、アメリカ

■賞:
14の賞にノミネート、3つの賞を受賞しています。





キャスト情報



■監督:
アレックス・カーツマン / Alex Kurtzman


■出演者:

トム・クルーズ / Tom Cruise

ソフィア・ブテラ / Sofia Boutella

アナベル・ウォーリス / Annabelle Wallis




公式動画


The Mummy - Official Trailer #2 [HD](英語)

(Universal Pictures)




映像クオリティ・レビュー総評



【画質】

デジタルとフィルムのミックス撮影による高画質映像






ブルーレイ映像マスタ



映画マスターは6.5Kと3.4Kのデジタル撮影と、フィルム撮影のマスターをすぐにデジタルスキャンしたものです。
2KのDIですが、撮影マスターが高解像度であるため、精細感があります。

DIが2Kなので、4K Ultra HDのマスターは、4Kにアップコンバートされたものですね。
ブルーレイマスターは2KのDIから作られていますが、HDテープの悪い点が見当たらないのでメモリ記録だと思われます。
最新作としてはビットレートは結構低く、27Mbps程度です。


解像感


絞り開放値T1.3のある最高峰単焦点レンズで撮影された映像は、焦点距離の長めのレンズを使っているため、明るく階調性が良くクッキリとしています。
最初に撮影情報なしで試聴した際は、シーンによって解像感が違い、ちょっと不思議な感じでしたが、デジタルとフィルムのミックス撮影と知って納得しました。
いずれにしても解像度はしっかりしていて、精細感があります。
これは撮影マスタのフィルムスキャンの精度も良かったためだと思われます。

いかにも高精細で高解像度という見せ方はしていませんが、気になることもない良い映像です。


ノイズ感


ほとんどノイズ感はありません。
最初の視聴ではフィルム撮影を知りませんでしたが、かなり細かいフィルムグレインのようなざらつきがあるシーンがあって、不思議に思っていました。
しかし、そのフィルムグレインもかなり細かく、フィルムと気が付かないかもしれません。
本ブログではフィルムグレインはノイズとは見ていません。
デジタルノイズはほぼありません。


鮮度感


精細感のある映像で、現代的な鮮度感があります。
既視感を覚えるような仕上げではなくカラーコレクションによって映画的になっています。


階調性・コントラスト


コントラストは高く、ハイライトは飛ばずに階調性をもって表現します。
また暗部はかなり良く沈み、黒の再現性も良いです。
自然なコントラストではなく、映像調整されたクッキリしたコントラストです。
恐らく映画の内容からコントラストは深く作ったと思われます。
暗いシーンが多いのですが、その強靭なコントラストと階調性でどこまでもクッキリと描きます。


カラー


若干色温度が高めですが、シーンによってしっかりとカラーコレクションで調整されていて、アンバーやオレンジ色など発色が良いです。
暗いシーンでも暗部の色乗りは良く、どこまでも明快です。
フィルム撮影シーンは、銀塩の関係もあって中間階調が渋めの色調になっていることも特徴です。
発色が良いので、映像の味になっています。
輪郭や暗部には偽色などが全くなく、滲みもかぶりもありません。
制作側の意図した色表現が再現出来ていると思います。




音声クオリティ・レビュー総評



【音質】

Dolby Atmosや7.1chらしさはないちょっとマイルドな音声






ブルーレイ音響マスタ



映画マスターは、最新音響はほぼ網羅しています。
スカイウォーカーサウンドの手掛けた高音質なソフトです。

あまりサラウンドには凝っていないため、特別なことをしていないサラウンドデザインです。
一方、包囲感も良く芝居部分も音楽もしっかりサラウンドに配置しています。
移動感や分離感がある作りではありません。
メディア化にあたりちょっと品質が劣化しているようで、コントラストは浅い表現です。


ダイナミックレンジ(音域バランス)


ダイナミックレンジはねている感じです。
バランスは少し低域寄りです。
メディア化のプロセスで、抑えられている印象です。
ビットレートが低い関係だと思います。


瞬発力・量感(キレと強さ)


キレが目立つ音ではありません。
全体的にはマイルドですが現代的な音ではあります。
量感はあって、音場で迫る包囲感のある音です。


情報量(台詞、SE音、音楽)


台詞:
かなり良い台詞で、ここだけでしたら評点は満点です。
克明な描写で粒々した声の質感が良く、特にラッセル・クロウの声が最上です。
レンジも広く低域まで良く伸びます。

SE音:
音数はかなり多く、高予算だったことが判ります。
ほぼ全てのシーンで情報量があり、特に強弱を付けているような音はありません。
情報量が多く強弱がないため、さらっと聞いてしまうかもしれません。
ミックスの問題ですが、SEのボリュームは小さく、銃声やビルが壊れる音もちょっと物足りなく感じます。
せっかく作り込んでいますが、埋もれている感じです。

音楽:
サントラは全く芝居の邪魔をしません。
またサラウンドを含め、キレイに包囲する配置をしています。
強調感もないため、印象には残らないくらいです。


サウンドデザイン(音像感と音場感含む)


良く作り込んでいます。
芝居部分、台詞、SE音、サントラとそれぞれはかなりしっかりしています。
ミックスが今一つなのか、メディア化でコントラストが浅いためか、さらっとしています。
音像感はほとんどありません。
移動感はほとんどなく、音でホラー感を出すような作り方をしていません。
音場感は良好で、その場の雰囲気はかなり克明に描きます。


サラウンド(移動感含む)


Dolby Atmosでかつ7.1chですが、サラウンドを強調する作りではありません。
ビックリするような音や、移動感はありません。
高さ方向の表現は、遺跡とラッセル・クロウの研究所位でしょうか?
あくまで自然な音で、内容とはマッチしない印象です。
逆に、自然すぎで、内容を考えないと、よくシーン毎の雰囲気を明確に演出しています。
砂漠では風や砂の音、ロンドンの町では雑踏の音、遺跡では洞窟の反響や水の音など、かなり克明に音場感を伴い表現します。
もしかすると、メイキングで制作サイドが口にしていたリアルなものを意識したという部分の表れかもしれません。




クオリティ・レビュー詳細



★総合クオリティ     :90点

(Blu-rayお勧めレベルは85点以上)
(1〜100点)


★映像クオリティ     :95点

(Blu-rayお勧めレベルは85点以上)
(1〜100点)


 解像感        :92点
 ノイズ感       :97点
 鮮度感        :92点
 階調性・コントラスト :99点
 カラー        :94点




★音声クオリティ     :84点

(Blu-rayお勧めレベルは85点以上)
(1〜100点)


 ダイナミックレンジ  :82点
 (音域バランス)
 瞬発力・量感     :83点
 (キレと強さ)
 情報量        :92点
 (台詞、SE音、音楽)
 サウンドデザイン   :77点
 (オリジナルとメディア化)
 サラウンド      :87点
 (移動感含む)




レビュー基準についてはこちらInternal_Link_15px.png




商品ソフト紹介


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オーディオとホームシアターが三度の飯より好きなアラフィフ管理人です。どちらかと言えばホームシアターのほうがオーディオより好きです。映画ソフトはかなりたくさん観てきましたので、機器だけではなくソフトのクオリティ・レビューも気ままにしていきたいと考えてます。機材検討やソフト購入検討のお役に立てれば幸いです。
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