2018年02月13日
【ブルーレイ映画ソフトレビュー】ハムナプトラ2 黄金のピラミッド / The Mummy Returns(4Kリマスター版)
記事一覧TOP > 映画ブルーレイリスト > 【ブルーレイ映画ソフトレビュー】ハムナプトラ2 黄金のピラミッド / The Mummy Returns(4Kリマスター版) (4K ULTRA HD + Blu-rayセット)
1999 Universal Studios. All Rights Reserved.
【追記:2018年2月19日】
先週、追記で本ブルーレイのレビュー変更をしたばかりですが、気になったので、DVDと旧ブルーレイと一斉に比較をしてみました。
するとわかったことがありました。
本ブルーレイは、4Kリマスターの4K Ultra HDのダウンコンバートではなく、旧ブルーレイのマスターと同じものを使っていることがわかりました。
大変失礼しました。
比較をしないとわからないレビューのレベルで申し訳ありません。
また、音声についてもDVDのほうが良いという結果になりました。
下記にレビューを変更して記載しましたので、参照下さい。
4K UHDの同梱ブルーレイだからといって、新しいマスターを使っていないこともあるという教訓になりました。
次回以降の教訓にしたいと思います。
【追記:2018年2月14日】
HDRの記事を書いていて気が付いたのですが、4K Ultra HDのソフトと同梱のブルーレイは、4KのHDRでの映像をブルーレイにダウンコンバートするわけで、輝度情報が4Kがベースになっている可能性が高いです。
そうすると、ブルーレイでは最適化されていない可能性が高く、ディスプレイ側で自動的にHDRの調整ができないので明るい黒浮きした映像や暗い映像になっていたりします。
本ブルーレイもその1つでした。
黒浮きがひどいのは、HDRを最適化していないブルーレイだからです。
本ブルーレイを観る時は、ガンマカーブをコンマ2から3程度は下げてみると見やすくなります。
ディスプレイによりますので、目視で調整が必要です。
ただし、本ソフトは輝度を落として見やすくなっても評点は変えていません。
それ以外の映像評価項目が良くないためです。
4K Ultra HD同梱のブルーレイをレビューするときは、ガンマカーブの調整が必須というわけです。
面倒ですね。
古い映画のためか公式予告編などはありませんでした。
■リリース:
発売:Universal Pictures Home Entertainment
時間:130 min
レーティング:-(日本) / PG-13(米国)
制作年:2001年
発売日:2017年5月24日
■映像:★同梱ブルーレイです
コーデック: VC-1 23.976Hz
解像度: 1080p
アスペクト: 2.35:1(スコープサイズ)
※日本のWeb販売の中には、1.78:1(ビスタ)表記がありますが、スコープサイズです。
■映像:★4K Ultra HD です
コーデック: HEVC / H.265 23.976Hz
解像度: 2160p(3840x2160p)
アスペクト: 2.35:1(スコープサイズ)
■オーディオ:★同梱ブルーレイです
英語:DTS-HD Master Audio 5.1ch 48kHz 24bit
日本語:DTS 5.1ch 48kHz 24bit
その他(イタリア、フランス、ドイツ、スペイン):DTS 5.1ch 48kHz 24bit
■オーディオ:★4K Ultra HDです
英語:DTS:X
英語:DTS-HD Master Audio 7.1 48kHz 24bit
英語:DTS Headphone:X
日本語:DTS 5.1ch 48kHz 24bit
その他(イタリア、フランス、ドイツ、スペイン):DTS 5.1ch 48kHz 24bit
■字幕:★4K Ultra HD、ブルーレイ共通
日本語、英語、その他(ドイツ、中国、デンマーク、フィンランド、フランス、イタリア、韓国、ノルウェイ、ポルトガル、スウェーデン、スペイン)
■ディスク:
Blu-ray Disc 3枚
片面2層 (BD-50GB)
4K Ultra HD Disk 3枚
片面2層(BD-66GB)
■リージョン:★同梱ブルーレイです
Region ALL
■リージョン:★4K Ultra HDです
Region A,B,C
■平均ビットレート(おおよそ):★同梱ブルーレイです
(MPEG-4 H.264上限:54Mbps)
(MPEG-4 MVC上限:66Mbps)
24Mbps前後
■撮影カメラ:
Panavision Panaflex Millennium XL, Panavision C-Series Lenses
■映画映像マスタ:
マスタ・フォーマット:35mmフィルム
■映画映像マスタリング(DI(Digital Intermediate)、マスタリング):
Panavision(アナモフィック・フィルム編集)
VistaVision(特殊効果編集)
DeLuxe(フィルム仕上げ)
■映画音響:
DTS、Dolby Digital、DATASAT
■映画音響スタジオ(Sound Mix / Re-recording)(サウンドトラック除く):
Universal Studios Sound Facilities(リ・レコーディング)
■制作背景
・制作予算:約98億円 /100円換算
・世界興行収入:433億円 /100円換算
・撮影:ヨルダン、モロッコ、エジプト、イギリス
※制作国はアメリカですが、撮影はアメリカでは行われていません。
■賞:
16の賞にノミネート、6つの賞を受賞しています。
■監督:
スティーヴン・ソマーズ / Stephen Sommers
■出演者:
ブレンダン・フレイザー / Brendan Fraser
レイチェル・ワイズ / Rachel Weisz
アーノルド・ヴォスルー / Arnold Vosloo
このレビューは、イタリア版4K Ultra HDのボックスセットに同梱されたブルーレイになります。
管理人は、まだ4K Ultra HDの再生プレーヤーを所有していませんので、レビューはブルーレイのみになります。
新たに4Kリマスターされたという宣伝を見て、恐らく同梱のブルーレイもそのリマスター版になると想像していましたので、先行して購入したわけです。
結果は、予想通りで、ブルーレイも4K Ultra HDで使われたリマスターのものを採用していました。
【2018年2月19日追記】
結果は、既発のブルーレイと同じマスターを使っていました。
ただし、そのまま同じディスクを使っているわけではなく、エンコードを変えています。
これは、今回のスペイン版の4K Ultra HDと同様、ブルーレイもイタリア版を所有しているため、比較が出来たため判明しました。
ブルーレイのディスクの印刷は全く同じだったため、同じものを同梱していると思いましたが、ちゃんと比較したところ、ビットレートなども違い、画質、音質も違いがありました。
ただし、2作目の本作のブルーレイの映像に関しては、クオリティが上がったとは言えない内容です。
2018年1月現在、4K Ultra HDの輸入盤で、ブルーレイが日本語(字幕、音声)に対応しているものは、ほぼ皆無です。
※「ザ・コンサルタント」「スノーホワイト」などほんの一部だけです。
4K Ultra HDのメディアのほうは、それなりに日本語対応しています。
本イタリア版4K ULTRA HDトリロジーボックス「La Mummia: La Trilogia」(ハムナプトラ:トリロジー)は、4K Ultra HDもブルーレイも、日本語対応しています。
日本版は、単品しか発売はありません。
※2018年1月現在。
ボックスにすると、2万円になって、誰も買わないかもしれないからだと思います・・・。
イタリア版の4K Ultra HDの3部作ボックス価格は、約6,500円/135円ユーロ換算です。
1作あたり、2,200円程度です。
日本版は、1作で約6,500円ですので、3倍ですね。
まだまだ日本での4K Ultra HDは、価格から考えて黎明期ですね。
早く廉価版が登場して欲しいものです。
こういう状況もあり、管理人はまだ4K Ultra HDのプレーヤーは所有していないわけです。
HDRもまだ規格策定中だったり、まだまだですね。
【画質】
デラックス社仕上げのフィルムで撮影されたフィルムマスタです。
DIはまだこの時代はありませんでした。
4K ULTRA HD用に新たに4Kリマスターされ、ブルーレイにもそれが採用されています。
1作目のブルーレイ版は、4Kリマスターで高品位なものになっていましたが、2作目の本作はマスターが良くないため、ダメです。
これは4K Ultra HDのメディアがどうなのか、視聴環境がなくわかりませんが、期待できないです。
ブルーレイと全く違う映像になっているなら別ですが・・・。
実際のところマスターがどういうものなのかわかりませんが、管理人の率直な感想でいきますと、出来の良くない元々のブルーレイと同等です。
元々のブルーレイと違いはありますが、どちらも良くないです。
フィルムから4Kテレシネしてリマスターしたようですが、全くそう感じません。
はっきり言って、SDビデオ映像(DVDのマスターレベル)です。
【2018年2月19日追記】
既発ブルーレイと同じマスターを使用しています。
まずコーデックがVC-1であることを見逃していました。
新しくブルーレイを作るのであれば、もはやVC-1は使いません。
ビットレートや画質、音質には違いがありましたが、悪いシーンなど、特徴的なところが目印になりますが、良くないクオリティです。
ちなみに、既発ブルーレイより良いところは、映像が若干きつさや輪郭補正が減り、マイルドな仕上がりになっている点です。
比較した優位性のレベルですが、自然に近い輪郭と言う感じです。
ビットレートは、既発ブルーレイのほうが上です。
ここは音声にしわ寄せが行ってしまったようで、既発ブルーレイより、音声が悪くなっています。
フィルムから新しくテレシネしたようで、フィルムリール(シーンごと)によって、画質に差がかなりあります。
フィルムの状態がかなり良くなかったのだと思います。
ほとんどがDVD並の解像度になっていて階調性も出来の悪いビデオ風です。
以前のDVDは、それはもう何十回も見たのでわかるのですが、同じフィルムかマスターテープを使っていますね。
悪いシーンの傾向が同じです。
例えば、中盤の飛行船に乗り込むまでのシーンでは、DVD同様、緑かぶりになります。
前半の屋敷が襲撃されるシーンでは、DVDでは単に暗くコントラストがなかったのですが、本ブルーレイでは輝度を持ちあげただけで、黒浮きしてコントラストもなく、モヤモヤします。
全体的にそうですが、DVDでは輝度が足りなく単に暗い映像だった部分を明るくしただけで、コントラストもなく、モヤが掛かっています。
輝度を上げただけなので、以前は暗くてモヤついて見えにくかった暗部はべったりと擬似色が浮き出る格好になっています。
判りやすいのは、飛行船に乗っているシーンで、顔の階調がなく平面的で、髪の毛には赤褐色のベッタリした擬似色が載ります。
色調もほぼDVDと同じです。
マスターがどういうものかわかりませんが、DVDと同じSDマスター(テープ)を使ってアップコンバートしたか、SDマスター(テープ)をフィルムにして4Kスキャンしたか、どちらかにしたとしか思えない映像です。
そもそもSDテープをフィルムにすること自体、考えにくいのですが、あまりにも映像がビデオ風なので。
映画館でも観たのですが、全く違う映像です。
DVDの時は、この映画館での印象とあまりにも違うので、プロジェクターがおかしいと思って、ゲインやバイアスを触りまくって大混乱した映画です。
そのため、この映画のDVDは何十回も見たわけです。
本作のフィルムマスターは、もしかすると、例の倉庫火災によって焼失してしまったのかもしれませんね。
1作目は大幅に画質向上していましたので、本作だけ手を抜く理由がありません。
コピーのバックアップのマスターが、品位のないコピーを重ねたSDテープしかないという状況だった可能性があります。
解像度は既発のブルーレイと比べると、ほんの少し向上した程度で、それも最大で20分程度です。
既存のDVDやブルーレイとあまり変わりませんし、既存のブルーレイより悪いシーンもあったりします。
フィルム撮影ですが、あまり粒状性や黒い粒子は目立ちません。
これは、既存のDVDやブルーレイと同様です。
デジタルノイズは、あまりないです。
その代わり、アナログなテープによる(たぶん)ノイズなどが多いです。
白っぽいざらつくノイズで、シーンによって強さは変わりますが、スモークのようにモヤつきます。
白いモヤがかかったようなノイズ感と階調性のなさで、鮮度はほとんどなく、いかにもSDビデオテープの映像という感じです。
もっと言いますと、ビデオテープのコピーを繰り返したような映像です。
4Kリマスターとは別次元の階調で、古いレンタルビデオの映画のようです。
コントラストがほとんどないので、モヤついて、暗部はほぼ黒浮きしています。
これは輝度を上げた関係だと思います。
既存のDVDやブルーレイは、輝度は低く暗い映像でしたので、それが明るくなっただけです。
階調性や奥行はないままです。
既存のDVDやブルーレイと同じとしか思えない色です。
色域がうんぬんというレベルに達していません。
【音質】
音声に関する情報もありませんが、DTS-HDMA(ロスレス)音声は、既発のブルーレイよりも悪くなっています。
元のマスターはフィルムのものなのか、音声データなのかわかりませんが、レンジ感は広く、荒々しい切れ込みサウンドです。
DVDは映画館用の素材をそのままマスタリングせずに詰め込んだという感じです。
実際は、チャンネルの関係で必ずマスタリングはします。
劇場用音声は、高域の荒々しさがすさまじく、サウンドスクリーン用に高域を強調したサウンドに感じます。
映画館の音声は、サウンドスクリーンの裏にスピーカーがあり、スクリーンを通過するときに減衰しやすい高域を強くしてちょうど良く聴こえるようにしています。
本ブルーレイは、既発のブルーレイとマスターは同じです。
ただしエンコードは変えていて、音声は中低域などの情報をカットして整理している印象です。
高域の強さは劇場風ですが、単にキンキンする音で、全くダメです。
中低域はカット気味で薄い音像です。
ちなみに、日本語音声は、DTS5.1chでロッシーです。
問題は、日本語台詞がオーバーダビングらしく、センターチャンネルの音がごっそり抜けています。
文字通り、ほぼありません。
日本語台詞だけがあると言っても過言ではありません。
なお、日本語はしっかりとボリュームもあり、聴き取り難いことは一切ありません。
その分、銃声や効果音などほぼありませんので、オリジナルの英語音声とは全く別物です。
オーバーダビングせざるを得ないということは、センターチャンネルの英語台詞抜きのマスター音声が使われていないということです。
やはり、映像と同様、ちゃんとしたマスターがなかった(使われなかった)ということだと思います。
また古代語のような台詞が登場しますが、そこは吹き替えされておらず、かつレンジ感も狭いです。
情報量もありません。
オリジナル言語以外のDTS5.1chは、単にロッシーと言うだけでなく、かなりマスタリングのレベルが低いということかと思います。
ダイナミックレンジは既発のDVDに比べて丸められています。
高域はそのままですが、中低域がないため、キンキンしてダメです。
切れ味ではなく、ただ高域がうるさい音です。
圧縮感はかなりあります。
DVDは、鋭く瞬発力も量感も十分オリジナル(映画館ベース)に迫っています。
元々、既存のDVDやブルーレイでも銃声や戦闘の効果音などは、重量感と切れ味がありましたので、マルチチャンネルを使って迫ってきます。
ブルーレイは、音がマスクされた感じです。
台詞:
台詞は現代的に緻密な情報量にあふれるタイプの音声ではありませんが、キンキンする音です・・・。
SE音:
SE音は切れ味鋭い作りですが、マスクされかなり大味です。
本来は、1作目同様に情報量も多く、画面外の音もサラウンドを含め、楽しい作りです。
マルチチャンネル環境であれば、楽しいブンブンと鳴るアクション映画のサウンドメイクです。
本ブルーレイは、マイルドで今一つです。
音楽:
サントラは芝居部分を邪魔することなく、一方でテーマソングが良く鳴り響きます。
重低音までありますが伸びや解像感はありません。
サラウンドにも回り込みます。
1作目同様に情報量があり、各チャンネルの配置がしっかりしています。
重量感のある音像が、移動感を伴い良く鳴ります。
音場表現も広大で、1作目以上に大げさに鳴ります。
人込みを走り抜けるだけで、ブンブンと効果音が重低音で鳴り響きますが、ブルーレイになって整理されたため、迫力はありません。
芝居部分での空間表現や音楽が回り込むサラウンドです。
常に鳴っているので、不足して感じることはないと思います。
効果音は移動感が良く、デモで使うような大げさなサウンドです。
話には合っているので違和感はないです。
(Blu-rayお勧めレベルは85点以上)
(1〜100点)
(Blu-rayお勧めレベルは85点以上)
(1〜100点)
(Blu-rayお勧めレベルは85点以上)
(1〜100点)
レビュー基準についてはこちら
【4K Ultra HDイタリア版単品】
イタリア版4K ULTRA HDトリロジーボックス:「La Mummia: La Trilogia」
4K Ultra HD+Blu-ray
【4K Ultra HD日本版単品】
【オンライン】※4Kではありません
後日、既発日本版ブルーレイのレビューをする予定です。
1999 Universal Studios. All Rights Reserved.
2017 Universal Studios. All Rights Reserved.
TM & 1981, 2013 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved. Used Under Authorization.
TM & 1981, 2013 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved. Used Under Authorization.
2016 Sony Corporation, Sony Marketing Inc. All rights reserved.
2015 Sony Corporation, Sony Marketing Inc. All rights reserved.
OPPO Digital Japan株式会社 All Rights Reserved.
2018 Panasonic UK & Ireland
【ハイレゾ音源を探すなら】
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【セカイモン:eBayの日本語仲介サイト】
【JBL公式通販サイト】
【AVアンプ】
【サウンドバー】
【ブルーレイ映画ソフトレビュー】 ハムナプトラ2 黄金のピラミッド The Mummy Returns (4Kリマスター版) (4K ULTRA HD + Blu-rayセット) ※イタリア版4K ULTRA HDトリロジーボックス 「La Mummia: La Trilogia」より、 同梱の【ブルーレイ】のレビュー AMAZONイタリアで調べる ebayで調べる |
【追記:2018年2月19日】
先週、追記で本ブルーレイのレビュー変更をしたばかりですが、気になったので、DVDと旧ブルーレイと一斉に比較をしてみました。
するとわかったことがありました。
本ブルーレイは、4Kリマスターの4K Ultra HDのダウンコンバートではなく、旧ブルーレイのマスターと同じものを使っていることがわかりました。
大変失礼しました。
比較をしないとわからないレビューのレベルで申し訳ありません。
また、音声についてもDVDのほうが良いという結果になりました。
下記にレビューを変更して記載しましたので、参照下さい。
4K UHDの同梱ブルーレイだからといって、新しいマスターを使っていないこともあるという教訓になりました。
次回以降の教訓にしたいと思います。
【追記:2018年2月14日】
HDRの記事を書いていて気が付いたのですが、4K Ultra HDのソフトと同梱のブルーレイは、4KのHDRでの映像をブルーレイにダウンコンバートするわけで、輝度情報が4Kがベースになっている可能性が高いです。
そうすると、ブルーレイでは最適化されていない可能性が高く、ディスプレイ側で自動的にHDRの調整ができないので明るい黒浮きした映像や暗い映像になっていたりします。
黒浮きがひどいのは、HDRを最適化していないブルーレイだからです。
本ブルーレイを観る時は、ガンマカーブをコンマ2から3程度は下げてみると見やすくなります。
ディスプレイによりますので、目視で調整が必要です。
ただし、本ソフトは輝度を落として見やすくなっても評点は変えていません。
それ以外の映像評価項目が良くないためです。
4K Ultra HD同梱のブルーレイをレビューするときは、ガンマカーブの調整が必須というわけです。
面倒ですね。
公式動画
古い映画のためか公式予告編などはありませんでした。
ソフト情報
■リリース:
発売:Universal Pictures Home Entertainment
時間:130 min
レーティング:-(日本) / PG-13(米国)
制作年:2001年
発売日:2017年5月24日
■映像:★同梱ブルーレイです
コーデック: VC-1 23.976Hz
解像度: 1080p
アスペクト: 2.35:1(スコープサイズ)
※日本のWeb販売の中には、1.78:1(ビスタ)表記がありますが、スコープサイズです。
■映像:★4K Ultra HD です
コーデック: HEVC / H.265 23.976Hz
解像度: 2160p(3840x2160p)
アスペクト: 2.35:1(スコープサイズ)
■オーディオ:★同梱ブルーレイです
英語:DTS-HD Master Audio 5.1ch 48kHz 24bit
日本語:DTS 5.1ch 48kHz 24bit
その他(イタリア、フランス、ドイツ、スペイン):DTS 5.1ch 48kHz 24bit
■オーディオ:★4K Ultra HDです
英語:DTS:X
英語:DTS-HD Master Audio 7.1 48kHz 24bit
英語:DTS Headphone:X
日本語:DTS 5.1ch 48kHz 24bit
その他(イタリア、フランス、ドイツ、スペイン):DTS 5.1ch 48kHz 24bit
■字幕:★4K Ultra HD、ブルーレイ共通
日本語、英語、その他(ドイツ、中国、デンマーク、フィンランド、フランス、イタリア、韓国、ノルウェイ、ポルトガル、スウェーデン、スペイン)
■ディスク:
Blu-ray Disc 3枚
片面2層 (BD-50GB)
4K Ultra HD Disk 3枚
片面2層(BD-66GB)
■リージョン:★同梱ブルーレイです
Region ALL
■リージョン:★4K Ultra HDです
Region A,B,C
■平均ビットレート(おおよそ):★同梱ブルーレイです
(MPEG-4 H.264上限:54Mbps)
(MPEG-4 MVC上限:66Mbps)
24Mbps前後
■撮影カメラ:
Panavision Panaflex Millennium XL, Panavision C-Series Lenses
■映画映像マスタ:
マスタ・フォーマット:35mmフィルム
■映画映像マスタリング(DI(Digital Intermediate)、マスタリング):
Panavision(アナモフィック・フィルム編集)
VistaVision(特殊効果編集)
DeLuxe(フィルム仕上げ)
■映画音響:
DTS、Dolby Digital、DATASAT
■映画音響スタジオ(Sound Mix / Re-recording)(サウンドトラック除く):
Universal Studios Sound Facilities(リ・レコーディング)
■制作背景
・制作予算:約98億円 /100円換算
・世界興行収入:433億円 /100円換算
・撮影:ヨルダン、モロッコ、エジプト、イギリス
※制作国はアメリカですが、撮影はアメリカでは行われていません。
■賞:
16の賞にノミネート、6つの賞を受賞しています。
キャスト情報
■監督:
スティーヴン・ソマーズ / Stephen Sommers
■出演者:
ブレンダン・フレイザー / Brendan Fraser
レイチェル・ワイズ / Rachel Weisz
アーノルド・ヴォスルー / Arnold Vosloo
ソフトについて
このレビューは、イタリア版4K Ultra HDのボックスセットに同梱されたブルーレイになります。
管理人は、まだ4K Ultra HDの再生プレーヤーを所有していませんので、レビューはブルーレイのみになります。
新たに4Kリマスターされたという宣伝を見て、恐らく同梱のブルーレイもそのリマスター版になると想像していましたので、先行して購入したわけです。
【2018年2月19日追記】
結果は、既発のブルーレイと同じマスターを使っていました。
ただし、そのまま同じディスクを使っているわけではなく、エンコードを変えています。
これは、今回のスペイン版の4K Ultra HDと同様、ブルーレイもイタリア版を所有しているため、比較が出来たため判明しました。
ブルーレイのディスクの印刷は全く同じだったため、同じものを同梱していると思いましたが、ちゃんと比較したところ、ビットレートなども違い、画質、音質も違いがありました。
2018年1月現在、4K Ultra HDの輸入盤で、ブルーレイが日本語(字幕、音声)に対応しているものは、ほぼ皆無です。
※「ザ・コンサルタント」「スノーホワイト」などほんの一部だけです。
4K Ultra HDのメディアのほうは、それなりに日本語対応しています。
本イタリア版4K ULTRA HDトリロジーボックス「La Mummia: La Trilogia」(ハムナプトラ:トリロジー)は、4K Ultra HDもブルーレイも、日本語対応しています。
日本版は、単品しか発売はありません。
※2018年1月現在。
ボックスにすると、2万円になって、誰も買わないかもしれないからだと思います・・・。
イタリア版の4K Ultra HDの3部作ボックス価格は、約6,500円/135円ユーロ換算です。
1作あたり、2,200円程度です。
日本版は、1作で約6,500円ですので、3倍ですね。
まだまだ日本での4K Ultra HDは、価格から考えて黎明期ですね。
早く廉価版が登場して欲しいものです。
こういう状況もあり、管理人はまだ4K Ultra HDのプレーヤーは所有していないわけです。
HDRもまだ規格策定中だったり、まだまだですね。
映像クオリティ・レビュー総評
【画質】
既発ブルーレイと同じマスターで差はほとんどなし
ブルーレイ映像マスタ
デラックス社仕上げのフィルムで撮影されたフィルムマスタです。
DIはまだこの時代はありませんでした。
1作目のブルーレイ版は、
これは4K Ultra HDのメディアがどうなのか、視聴環境がなくわかりません
ブルーレイと全く違う映像になっているなら別ですが・・・。
実際のところマスターがどういうものなのかわかりませんが、管理人の率直な感想でいきますと、出来の良くない元々のブルーレイと同等です。
元々のブルーレイと違いはありますが、どちらも良くないです。
はっきり言って、SDビデオ映像(DVDのマスターレベル)です。
【2018年2月19日追記】
既発ブルーレイと同じマスターを使用しています。
まずコーデックがVC-1であることを見逃していました。
新しくブルーレイを作るのであれば、もはやVC-1は使いません。
ビットレートや画質、音質には違いがありましたが、悪いシーンなど、特徴的なところが目印になりますが、良くないクオリティです。
ちなみに、既発ブルーレイより良いところは、映像が若干きつさや輪郭補正が減り、マイルドな仕上がりになっている点です。
比較した優位性のレベルですが、自然に近い輪郭と言う感じです。
ビットレートは、既発ブルーレイのほうが上です。
ここは音声にしわ寄せが行ってしまったようで、既発ブルーレイより、音声が悪くなっています。
フィルムの状態がかなり良くなかったのだと思います。
ほとんどがDVD並の解像度になっていて階調性も出来の悪いビデオ風です。
以前のDVDは、それはもう何十回も見たのでわかるのですが、同じフィルムかマスターテープを使っていますね。
悪いシーンの傾向が同じです。
例えば、中盤の飛行船に乗り込むまでのシーンでは、DVD同様、緑かぶりになります。
前半の屋敷が襲撃されるシーンでは、DVDでは単に暗くコントラストがなかったのですが、本ブルーレイでは輝度を持ちあげただけで、黒浮きしてコントラストもなく、モヤモヤします。
全体的にそうですが、DVDでは輝度が足りなく単に暗い映像だった部分を明るくしただけで、コントラストもなく、モヤが掛かっています。
輝度を上げただけなので、以前は暗くてモヤついて見えにくかった暗部はべったりと擬似色が浮き出る格好になっています。
判りやすいのは、飛行船に乗っているシーンで、顔の階調がなく平面的で、髪の毛には赤褐色のベッタリした擬似色が載ります。
色調もほぼDVDと同じです。
マスターがどういうものかわかりませんが、DVDと同じSDマスター(テープ)を使ってアップコンバートしたか、SDマスター(テープ)をフィルムにして4Kスキャンしたか、どちらかにしたとしか思えない映像です。
そもそもSDテープをフィルムにすること自体、考えにくいのですが、あまりにも映像がビデオ風なので。
映画館でも観たのですが、全く違う映像です。
DVDの時は、この映画館での印象とあまりにも違うので、プロジェクターがおかしいと思って、ゲインやバイアスを触りまくって大混乱した映画です。
そのため、この映画のDVDは何十回も見たわけです。
本作のフィルムマスターは、もしかすると、例の倉庫火災によって焼失してしまったのかもしれませんね。
1作目は大幅に画質向上していましたので、本作だけ手を抜く理由がありません。
コピーのバックアップのマスターが、品位のないコピーを重ねたSDテープしかないという状況だった可能性があります。
解像感
解像度は既発のブルーレイと比べると、ほんの少し向上した程度で、それも最大で20分程度です。
既存のDVDやブルーレイとあまり変わりませんし、既存のブルーレイより悪いシーンもあったりします。
ノイズ感
フィルム撮影ですが、あまり粒状性や黒い粒子は目立ちません。
これは、既存のDVDやブルーレイと同様です。
デジタルノイズは、あまりないです。
その代わり、アナログなテープによる(たぶん)ノイズなどが多いです。
白っぽいざらつくノイズで、シーンによって強さは変わりますが、スモークのようにモヤつきます。
鮮度感
白いモヤがかかったようなノイズ感と階調性のなさで、鮮度はほとんどなく、いかにもSDビデオテープの映像という感じです。
もっと言いますと、ビデオテープのコピーを繰り返したような映像です。
階調性・コントラスト
4Kリマスターとは別次元の階調で、古いレンタルビデオの映画のようです。
コントラストがほとんどないので、モヤついて、暗部はほぼ黒浮きしています。
これは輝度を上げた関係だと思います。
既存のDVDやブルーレイは、輝度は低く暗い映像でしたので、それが明るくなっただけです。
階調性や奥行はないままです。
カラー
既存のDVDやブルーレイと同じとしか思えない色です。
色域がうんぬんというレベルに達していません。
音声クオリティ・レビュー総評
【音質】
既発ブルーレイよりも低クオリティ
ブルーレイ音響マスタ
音声に関する情報もありませんが、DTS-HDMA(ロスレス)音声は、既発のブルーレイよりも悪くなっています。
元のマスターはフィルムのものなのか、音声データなのかわかりませんが、レンジ感は広く、荒々しい切れ込みサウンドです。
DVDは映画館用の素材をそのままマスタリングせずに詰め込んだという感じです。
実際は、チャンネルの関係で必ずマスタリングはします。
劇場用音声は、高域の荒々しさがすさまじく、サウンドスクリーン用に高域を強調したサウンドに感じます。
映画館の音声は、サウンドスクリーンの裏にスピーカーがあり、スクリーンを通過するときに減衰しやすい高域を強くしてちょうど良く聴こえるようにしています。
本ブルーレイは、既発のブルーレイとマスターは同じです。
ただしエンコードは変えていて、音声は中低域などの情報をカットして整理している印象です。
高域の強さは劇場風ですが、単にキンキンする音で、全くダメです。
中低域はカット気味で薄い音像です。
ちなみに、日本語音声は、DTS5.1chでロッシーです。
問題は、日本語台詞がオーバーダビングらしく、センターチャンネルの音がごっそり抜けています。
文字通り、ほぼありません。
日本語台詞だけがあると言っても過言ではありません。
なお、日本語はしっかりとボリュームもあり、聴き取り難いことは一切ありません。
その分、銃声や効果音などほぼありませんので、オリジナルの英語音声とは全く別物です。
オーバーダビングせざるを得ないということは、センターチャンネルの英語台詞抜きのマスター音声が使われていないということです。
やはり、映像と同様、ちゃんとしたマスターがなかった(使われなかった)ということだと思います。
また古代語のような台詞が登場しますが、そこは吹き替えされておらず、かつレンジ感も狭いです。
情報量もありません。
オリジナル言語以外のDTS5.1chは、単にロッシーと言うだけでなく、かなりマスタリングのレベルが低いということかと思います。
ダイナミックレンジ(音域バランス)
ダイナミックレンジは既発のDVDに比べて丸められています。
高域はそのままですが、中低域がないため、キンキンしてダメです。
切れ味ではなく、ただ高域がうるさい音です。
瞬発力・量感(キレと強さ)
圧縮感はかなりあります。
DVDは、鋭く瞬発力も量感も十分オリジナル(映画館ベース)に迫っています。
元々、既存のDVDやブルーレイでも銃声や戦闘の効果音などは、重量感と切れ味がありましたので、マルチチャンネルを使って迫ってきます。
ブルーレイは、音がマスクされた感じです。
情報量(台詞、SE音、音楽)
台詞:
台詞は現代的に緻密な情報量にあふれるタイプの音声ではありませんが、キンキンする音です・・・。
SE音:
SE音は切れ味鋭い作りですが、マスクされかなり大味です。
本来は、1作目同様に情報量も多く、画面外の音もサラウンドを含め、楽しい作りです。
マルチチャンネル環境であれば、楽しいブンブンと鳴るアクション映画のサウンドメイクです。
本ブルーレイは、マイルドで今一つです。
音楽:
サントラは芝居部分を邪魔することなく、一方でテーマソングが良く鳴り響きます。
重低音までありますが伸びや解像感はありません。
サラウンドにも回り込みます。
サウンドデザイン(音像感と音場感含む)
1作目同様に情報量があり、各チャンネルの配置がしっかりしています。
重量感のある音像が、移動感を伴い良く鳴ります。
音場表現も広大で、1作目以上に大げさに鳴ります。
人込みを走り抜けるだけで、ブンブンと効果音が重低音で鳴り響きますが、ブルーレイになって整理されたため、迫力はありません。
サラウンド(移動感含む)
芝居部分での空間表現や音楽が回り込むサラウンドです。
常に鳴っているので、不足して感じることはないと思います。
効果音は移動感が良く、デモで使うような大げさなサウンドです。
話には合っているので違和感はないです。
クオリティ・レビュー詳細
★総合クオリティ :72点
(Blu-rayお勧めレベルは85点以上)
(1〜100点)
★映像クオリティ :63点
(Blu-rayお勧めレベルは85点以上)
(1〜100点)
解像感 :76点
ノイズ感 :56点
鮮度感 :60点
階調性・コントラスト :55点
カラー :66点
★音声クオリティ :81点
(Blu-rayお勧めレベルは85点以上)
(1〜100点)
ダイナミックレンジ :78点
(音域バランス)
瞬発力・量感 :77点
(キレと強さ)
情報量 :82点
(台詞、SE音、音楽)
サウンドデザイン :80点
(オリジナルとメディア化)
サラウンド :86点
(移動感含む)
レビュー基準についてはこちら
商品ソフト紹介
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TM & 1981, 2013 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved. Used Under Authorization.
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2015 Sony Corporation, Sony Marketing Inc. All rights reserved.
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