2017年03月06日
サッカーが楽しくなくなっちゃった・・・
「もうサッカーが楽しくなくなっちゃった・・・」
大会の帰り道、送迎していた子がボソッと私に言いました。
そう言う胸の内を打ち明けてくれた事は嬉しいのですが、そう言わせてしまうサッカー環境は考えさせられます。
何が、その子にそんな事を言わせてしまうのか・・・。
話している内に、私の危惧していた事がその原因だと気付かされます。
それは・・・声・・・会場を飛び交う声です。
先週の試合でも、その子は途中出場を果たすも・・・直ぐに交代させられます。
試合中に腐ってしまった為です。
ヤル気が無くなってしまったのですね。
今日も、後半から出場するも・・・僅か3分程度で交代させられます。
ベンチの指示通りのプレイが出来ていない・・・と言う事の様でした。
この子が楽しくなくなった声の正体は2つありました。
1つは、ベンチから全てのプレイに出される指示、そしてそれが出来なかった時の怒りの声です。
ボールを手にする度に、ベンチから行なうべきプレイを強いられている・・・そんな感じでしょうか・・・。
指示通り出来なければ、「何やってる!」「全然ダメ!」「考えろ!」の大声がその子に浴びせられます。
もう1つは、チームメイトからの声です。
ベンチから散々言われた後に、追い討ちを掛ける様にチームメイトからのダメ出しの声が飛んで来ます。
「もっとしっかりパスして!」「そのプレイ勿体無いよ!」「しっかり守備をして!」「何やってるの!?」
誰一人、励ます声を掛ける事が出来ないのです。
これは、試合運びが上手く行かなくなった時に必ず見られる光景でもあります。
その子の名前が呼ばれる度に、ベンチからチームメイトから打ちのめされている様子でした。
先週は、少し泣きながらプレイしていました。
丁度、ベンチから最も遠い、私達保護者席の目の前でです。
親御さんも、辛そうな面持ちで観戦していましたね。
応援席から送られる励ましの声も届いていない感じでした。
子供達も悪気が在って言っている訳では無いのだと思います。
ただ、勝つ事に必死過ぎてしまって・・・仲間の事を思いやる気持ちが薄れてしまっている・・・そんな感じに映ります。
他の子達だって、ベンチからの声にピリピリしているのですから・・・自分にゆとりが無いんでしょうね。
誰1人、楽しそうにサッカーをしていない事が気になります。
また、子供達の声は、ベンチの大人の声を真似しているとも言えますか・・・似た様なネガティブな言葉ばかりが聞こえて来ます。
感情も込められ過ぎているんですよね。
それが、余計に辛く響くのです。
サラリと言われた言葉なら、聞き流せもするのでしょうが・・・余りに感情が込められ過ぎていて・・・心に突き刺さる様です。
その上、試合への出場機会も減って来てしまっている・・・そんな事が積み重なって、サッカーが楽しくなくなってしまった・・・と、私に愚痴をこぼしてしまった様です。
「今は辛いかも知れないけどね。こいつの兄ちゃんも去年は殆んど試合になんか出てないよ。お前らからすれば相当上手く見えるだろ・・・でも、ベンチ組だったんだよ。」
「試合中に泣いていた事もあるよ。守備が苦手で、何時も叱られていたよ。それで、試合に出られなかったんだ。足も遅かったしね。」
「気の弱いお前に良く似てる子だったよ。ただ違うのは、お前にはその足の速さがあるって事、それとお前にはドリブルって言う武器が在る。あいつには、それすらなかったんだよ。」
「でもね・・・今は、中学校でちゃんと主力としてやれてるよ。凄く楽しそうにサッカーしている。上の学年の試合にも出してもらっているよ。だから、今だけ見ないで練習をしっかりやっておきなよ。」
そう言うと、「練習は嫌いじゃないよ。楽しい、足技の練習も大好きだし・・・ナイター練習は行きたい。」って答が返って来ました。
あんなにキツイと評判の6年生とのナイター練習は楽しいんだ・・・ってちょっと意外でしたが、確かに厳しさは在る物の罵声が飛び交う事は在りません。
ナイター練習で指導に当たっている私としてはちょっと嬉しい言葉です。
「だったら、練習を頑張れば良いよ。中学になった時には、お前の大活躍が見れそうだ・・・」
そう言って、励ました物の・・・サッカーが楽しくなくなった子は彼だけじゃなかったんですよね。
もう直ぐ、6年生になるこの時期に・・・やはり、春は別れの季節・・・なんでしょうね・・・。
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