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2020年05月23日
自慢は苦肉の策 〜埋められない劣等感、葛藤の心理プロセスは5つ〜。
自慢するのは、劣等感の裏返し。
自慢という形でアピールしないといけないほど、
「こんな自分」を誰も認めてくれないと恐れている。
自慢話を聞くのが好きな人じゃない限り、
聞いて良い気持ちになるのは難しい。
だけど、あるとき気づいた。
その人が自慢話に至るまでには、
5つもの大変なプロセスを踏んでるんじゃないかと。
1.自分には能力がない
2.能力がないから成功できない
3.でも能力を上げようと変わる勇気もない
4.現状のままで手っ取り早く優位性を示したい
5.自慢に至る
彼らにとって、自慢は葛藤の末に出した、苦肉の策かも知れない。
ー目次ー
勉強の成績や、スポーツのレギュラー争いなど、
日々いろんな競争に勝てなかったと感じて劣等感を持つ。
だけど、始まりは親に認められず、否定され続けたこと。
「自分には能力がないんだ」という意識を植え付けられたこと。
それは時に、「お願い、自分を認めて」という
悲痛な叫びとなって表れる。
→「リストカットと自慢話は、同じ悲鳴をあげている 〜お願い、私を見て、褒めて〜。」
刷り込まれた「自分には能力がない」という意識。
その上で、何らかの不満がある現在の生活。
希望した学校に入れない、やりたい仕事をやれてない、
思い描く家族関係を築けてない。
不満だらけの現状に甘んじているのは、
自分に能力がないからだ。
能力があれば、本当はもっとやれるはずなんだ。
そう思っていたい。
不満があれど、我慢している現状を変えるには
どうすればいいか。
能力を上げ、成長しようと動き出す必要がある。
でも、そこまでして自分を変える勇気が持てない。
動き出したところで変わる保証はないし、
変わることで発生する予想外の出来事が不安。
だったら、予想もつかない不安だらけの人生より、
予想の範囲内の現状に留まる方が楽だ。
能力を上げ、成長するよりも、現状の方が楽。
とはいえ、このままでは
「自分には能力がない」という劣等感を埋められない。
ずっと劣等感を抱えたままでは苦しい。
なんとか現状を変えないまま、手っ取り早く
自分は優れてるとアピールする方法はないものか。
「自分はこんな大変な仕事をしている」
「最新のすごい機能が付いた新車を買った」
「自分は有名人の●●と知り合い」
そうだ、自慢すればいいんだ。
”こんなに大変な仕事をしてる”自分はすごい
”こんな新車を買える”自分はすごい
”有名人と知り合い”の自分はすごい
自慢すれば、すごいものと結びつければ、
あたかも自分がすごいように見せかけられるじゃないか。
こうして、「自分はすごいはず」という悲鳴が
世の中に発信されていく。
聞いていて、あまり良い気持ちはしない、他人の自慢話。
だけど、自慢話をする本人は
これだけの心理的なプロセスを経ていた。
そう考えると、自慢は
劣等感を埋められない葛藤の末に選択した苦肉の策
でもあるんじゃないだろうか。
もし、自慢話をよくする人に悩んでいるなら。
自慢に至るまでの、5つの葛藤を想像してみると、
心が楽になるかも知れない。
自慢という形でアピールしないといけないほど、
「こんな自分」を誰も認めてくれないと恐れている。
自慢話を聞くのが好きな人じゃない限り、
聞いて良い気持ちになるのは難しい。
だけど、あるとき気づいた。
その人が自慢話に至るまでには、
5つもの大変なプロセスを踏んでるんじゃないかと。
1.自分には能力がない
2.能力がないから成功できない
3.でも能力を上げようと変わる勇気もない
4.現状のままで手っ取り早く優位性を示したい
5.自慢に至る
彼らにとって、自慢は葛藤の末に出した、苦肉の策かも知れない。
ー目次ー
- 自分には能力がない
- 能力がないから成功できない
- でも能力を上げようと変わる勇気もない
- 現状のままで手っ取り早く優位性を示したい
- 自慢に至る
- 自慢は苦肉の策
1.自分には能力がない
勉強の成績や、スポーツのレギュラー争いなど、
日々いろんな競争に勝てなかったと感じて劣等感を持つ。
だけど、始まりは親に認められず、否定され続けたこと。
「自分には能力がないんだ」という意識を植え付けられたこと。
それは時に、「お願い、自分を認めて」という
悲痛な叫びとなって表れる。
→「リストカットと自慢話は、同じ悲鳴をあげている 〜お願い、私を見て、褒めて〜。」
2.能力がないから成功できない
刷り込まれた「自分には能力がない」という意識。
その上で、何らかの不満がある現在の生活。
希望した学校に入れない、やりたい仕事をやれてない、
思い描く家族関係を築けてない。
不満だらけの現状に甘んじているのは、
自分に能力がないからだ。
能力があれば、本当はもっとやれるはずなんだ。
そう思っていたい。
3.でも能力を上げようと変わる勇気もない
不満があれど、我慢している現状を変えるには
どうすればいいか。
能力を上げ、成長しようと動き出す必要がある。
でも、そこまでして自分を変える勇気が持てない。
動き出したところで変わる保証はないし、
変わることで発生する予想外の出来事が不安。
だったら、予想もつかない不安だらけの人生より、
予想の範囲内の現状に留まる方が楽だ。
4.現状のままで手っ取り早く優位性を示したい
能力を上げ、成長するよりも、現状の方が楽。
とはいえ、このままでは
「自分には能力がない」という劣等感を埋められない。
ずっと劣等感を抱えたままでは苦しい。
なんとか現状を変えないまま、手っ取り早く
自分は優れてるとアピールする方法はないものか。
5.自慢に至る
「自分はこんな大変な仕事をしている」
「最新のすごい機能が付いた新車を買った」
「自分は有名人の●●と知り合い」
そうだ、自慢すればいいんだ。
”こんなに大変な仕事をしてる”自分はすごい
”こんな新車を買える”自分はすごい
”有名人と知り合い”の自分はすごい
自慢すれば、すごいものと結びつければ、
あたかも自分がすごいように見せかけられるじゃないか。
こうして、「自分はすごいはず」という悲鳴が
世の中に発信されていく。
6.自慢は苦肉の策
”自慢する人は、劣等感を感じている”
<哲人>
強い劣等感に苦しみながらも、努力や成長といった
健全な手段によって補償する勇気がない。
かといって、「AだからBできない」という
劣等コンプレックスでも我慢できない。
「できない自分」を受け入れられない。
そうなると人は、
もっと安直な手段によって補償しよう、と考えます。
あたかも自分が優れているかのように振る舞い、
偽りの優越感に浸るのです。
『嫌われる勇気―自己啓発の源流「アドラー」の教え』 より
聞いていて、あまり良い気持ちはしない、他人の自慢話。
だけど、自慢話をする本人は
これだけの心理的なプロセスを経ていた。
そう考えると、自慢は
劣等感を埋められない葛藤の末に選択した苦肉の策
でもあるんじゃないだろうか。
もし、自慢話をよくする人に悩んでいるなら。
自慢に至るまでの、5つの葛藤を想像してみると、
心が楽になるかも知れない。
2020年05月20日
「メガネザルのトラウマ」を利用して達成したい目的 〜アドラー心理学”目的論”〜。
5歳からメガネをかけていた僕は、
幼稚園で「メガネザル」と呼ばれるのがいやだった。
以来、写真に写る時は慌ててメガネを外すようになった。
軽い部類のトラウマと呼ぶんだろう。
だけど、大人になった今でも
メガネをかけて写真に写るのをいやがるのはなぜだろう。
もしかして、
僕はトラウマを利用していないだろうか。
トラウマを利用して達成したい目的が隠れていないだろうか。
ー目次ー
メガネ写真をいやがるトラウマを何に利用しているのか、
次の2つを考えた。
ストレートに、傷つきたくないから。
メガネを外せば
メガネザルと言われて傷つくのを防げる。
メガネをかけた上でバカにされたら、
ダイレクトに傷つくのを防ぐために、こう言える。
「メガネをかけてるからバカにされても仕方ない」
そうやって、
バカにされた時の保険、緩衝材として利用している。
メガネなしで写真に写ることで、
ありのままの自分の顔を残せる。
自分の存在をアピールしていられる。
「ありのままの顔はこうなんだよ、関心を持ってよ」と。
なぜ自分に関心を向けてもらいたいのか。
それは、誰かに関心を持ってもらわないと
自分の存在を認めることができないから。
メガネなしの自分ですら、
アピールしないと関心をもらえない、愛されない。
存在自体への承認がぐらついている証。
トラウマを利用せず、メガネから自由になるために
僕が挑むことは2つ。
メガネをかけていようといまいと
自分は今ここにまちがいなく存在している。
注目してもらいたかったんだね、
関心をもらえてこなかったんだねと認める。
そうやって自己受容を繰り返し、
少しずつ自分の存在自体を認めていく。
もしメガネザルと言う人がいたとしても、
バカにするかどうかは相手が決めることで、
僕にはコントロールできない。
人をバカにするのは相手の内面の課題、
どう捉えるか決めるのは僕の課題。
だから人に左右されなくていいよと、
自分に声をかけていく。
トラウマがあるから嫌がるんじゃない
目的のためにトラウマを利用している
『嫌われる勇気』を読んで初めて気づかされた。
心の傷に苦しむ人にとっては辛辣な発想。
傷口に塩を塗られるような痛みを感じる。
僕も、初めのうちは心が痛かったし、
何がわかるんだと否定したくなった。
でも、自分が何かをしない時、何かをいやがる時、
「いやがることでメリットを享受してるのでは?」
と考えるようになった。
そのメリットを受けるために、トラウマを利用している。
それも1つの考え方だと、最近では納得できるようになった。
何か、勇気が出なくてできないことがある。
けど、本当は乗り越えたい。克服して自由になりたい。
そんな時の突破口として、頭の片隅に置いといていいと思う。
ーートラウマと向き合い、乗り越えるために、アドラー心理学を学ぼうーー
幼稚園で「メガネザル」と呼ばれるのがいやだった。
以来、写真に写る時は慌ててメガネを外すようになった。
軽い部類のトラウマと呼ぶんだろう。
だけど、大人になった今でも
メガネをかけて写真に写るのをいやがるのはなぜだろう。
もしかして、
僕はトラウマを利用していないだろうか。
トラウマを利用して達成したい目的が隠れていないだろうか。
ー目次ー
- 傷つきたくない、関心をもらいたい
- トラウマの利用から、自由になるために
- 『嫌われる勇気』、トラウマへの考え方
1.傷つきたくない、関心をもらいたい
メガネ写真をいやがるトラウマを何に利用しているのか、
次の2つを考えた。
1.心の傷への緩衝材
ストレートに、傷つきたくないから。
メガネを外せば
メガネザルと言われて傷つくのを防げる。
メガネをかけた上でバカにされたら、
ダイレクトに傷つくのを防ぐために、こう言える。
「メガネをかけてるからバカにされても仕方ない」
そうやって、
バカにされた時の保険、緩衝材として利用している。
2.自分へ関心を集めること
メガネなしで写真に写ることで、
ありのままの自分の顔を残せる。
自分の存在をアピールしていられる。
「ありのままの顔はこうなんだよ、関心を持ってよ」と。
なぜ自分に関心を向けてもらいたいのか。
それは、誰かに関心を持ってもらわないと
自分の存在を認めることができないから。
メガネなしの自分ですら、
アピールしないと関心をもらえない、愛されない。
存在自体への承認がぐらついている証。
2.トラウマの利用から、自由になるために
トラウマを利用せず、メガネから自由になるために
僕が挑むことは2つ。
1.メガネをかけた自分を受け入れる、自己受容
メガネをかけていようといまいと
自分は今ここにまちがいなく存在している。
注目してもらいたかったんだね、
関心をもらえてこなかったんだねと認める。
そうやって自己受容を繰り返し、
少しずつ自分の存在自体を認めていく。
2.メガネをかけて写真に写る勇気を持つ、課題の分離
もしメガネザルと言う人がいたとしても、
バカにするかどうかは相手が決めることで、
僕にはコントロールできない。
人をバカにするのは相手の内面の課題、
どう捉えるか決めるのは僕の課題。
だから人に左右されなくていいよと、
自分に声をかけていく。
3.『嫌われる勇気』、トラウマへの考え方
”トラウマは、存在しない”
われわれは自分の経験によるショック
ーいわゆるトラウマーに苦しむのではなく、
経験の中から目的にかなうものを見つけ出す。
自分の経験によって決定されるのではなく、
経験に与える意味によって自らを決定するのである。
『嫌われる勇気―自己啓発の源流「アドラー」の教え』 より
トラウマがあるから嫌がるんじゃない
目的のためにトラウマを利用している
『嫌われる勇気』を読んで初めて気づかされた。
心の傷に苦しむ人にとっては辛辣な発想。
傷口に塩を塗られるような痛みを感じる。
僕も、初めのうちは心が痛かったし、
何がわかるんだと否定したくなった。
でも、自分が何かをしない時、何かをいやがる時、
「いやがることでメリットを享受してるのでは?」
と考えるようになった。
そのメリットを受けるために、トラウマを利用している。
それも1つの考え方だと、最近では納得できるようになった。
何か、勇気が出なくてできないことがある。
けど、本当は乗り越えたい。克服して自由になりたい。
そんな時の突破口として、頭の片隅に置いといていいと思う。
ーートラウマと向き合い、乗り越えるために、アドラー心理学を学ぼうーー
2020年05月18日
【仮面ライダーショー】挑戦するから失敗できる、失敗の先に見える景色がある。
ヒーローショーのスーツアクターをしていた頃。
デビュー戦のクライマックスで頭が真っ白になり、
アクションを忘れるというとんでもない失敗をした。
当時はすごく凹んだけど、すぐに気づいた。
もしスーツアクターに挑戦しなかったら、
この失敗はできなかったことに。
この悔しさをバネに、さらなる訓練を積み、
その後の遠征メンバー選出を経験できたんだから。
ー目次ー
スーツアクターの事務所に入ったのは24歳の時。
訓練生のほとんどが小学生〜高校生。
それでも、僕はやってみたかった。
高校生のベテランにアドバイスをもらいながら、
デビューを目指して訓練を続けた。
→「仮面ライダーショー出演への道 〜スーツアクター事務所への入所、訓練、選抜〜。」
訓練から1年。ついにショー出演メンバーに初選出。
舞台は「京極町ふるさとまつり」
日帰り、ショーは昼の部と午後の部の2回。
役は「悪のNo.2 参謀」。
ヒーローショーでいちばん盛り上がるのは、
殺陣(たて)という、敵味方が入り乱れるチャンバラ。
特にクライマックスでは、壮絶な打ち合いの末に敗れる。
その肝心な場面で、悪夢は訪れた。
右の突きを繰り出し
相手の左上段蹴りをかわし…?
ぜんぶ、頭から飛んだ。
ライダーに襲い掛かるはずが、
ぎこちないまま、のろのろと進んでくる参謀。
「アイツ、ぜんぶ飛んだな」と察知したライダーが、
アドリブで襲い掛かって来た。
僕はそこで正気を取り戻し、
倒される演技でごまかすのがやっとだった。
大失敗のステージが終わり、
午後のショーに向けてのミーティングが開かれた。
とんでもないミスをしてしまった僕は、
烈火のごとく怒られると覚悟した。
ところが、僕の頭が飛んだことに、
周りはすぐに気づいていたらしい。
「まぁ、デビュー戦だし、しゃーない。午後はしっかりやれよ」
ここで怒鳴られなかったことで救われ、
午後のショーでなんとか挽回できた。
殺陣のアクションが飛ぶという
とんでもない失敗が、僕にくれたものは2つ。
何十何百人のお客さん、楽しみにする子どもたち、
一発勝負の緊張感を肌で感じることができた。
そして、ショーの映像は研究のため、
道場のメンバーが繰り返し観る。
これ以上、無様な姿は見せたくない。
次に選ばれたら、かっこよく立ち回ってやる…!
そこからの訓練に、これまで以上に真剣に取り組んだ結果、
「中標津イオン」「紋別みなとまつり」の遠征に選出された。
失敗は怖い。
失敗した時の気持ちは、言葉では表せないほど辛い。
それでも僕は、デビュー戦での大失敗があったから、
その後の遠征を経験でき、新しい景色を見られた。
何より、スーツアクターに挑戦してなかったら、
ショーの舞台に立つことも、頭が飛ぶこともなかった。
挑戦と失敗をどう捉えるかは、人それぞれ。
どちらも人生の、1つの選択。
ただ僕は、失敗を恐れ、
やりたいことを我慢して生きる道を選べなかった。
「無理にでも挑戦すべき」なんて、僕は言わない。
「挑戦は案外、悪くないよ」と伝えたい。
ーートップアスリートの名言は、挑戦の背中を押してくれるーー
デビュー戦のクライマックスで頭が真っ白になり、
アクションを忘れるというとんでもない失敗をした。
当時はすごく凹んだけど、すぐに気づいた。
もしスーツアクターに挑戦しなかったら、
この失敗はできなかったことに。
この悔しさをバネに、さらなる訓練を積み、
その後の遠征メンバー選出を経験できたんだから。
ー目次ー
- 最年長でも、やりたいから挑戦する
- クライマックスで、頭が真っ白に
- 失意のデビューと、挽回のセカンドステージ
- 大失敗の先に見えた、新しい景色
- 失敗は怖いけど、挑戦も悪くない
1.最年長でも、やりたいから挑戦する
スーツアクターの事務所に入ったのは24歳の時。
訓練生のほとんどが小学生〜高校生。
それでも、僕はやってみたかった。
高校生のベテランにアドバイスをもらいながら、
デビューを目指して訓練を続けた。
→「仮面ライダーショー出演への道 〜スーツアクター事務所への入所、訓練、選抜〜。」
訓練から1年。ついにショー出演メンバーに初選出。
舞台は「京極町ふるさとまつり」
日帰り、ショーは昼の部と午後の部の2回。
役は「悪のNo.2 参謀」。
2.クライマックスで、頭が真っ白に
ヒーローショーでいちばん盛り上がるのは、
殺陣(たて)という、敵味方が入り乱れるチャンバラ。
特にクライマックスでは、壮絶な打ち合いの末に敗れる。
その肝心な場面で、悪夢は訪れた。
右の突きを繰り出し
相手の左上段蹴りをかわし…?
ぜんぶ、頭から飛んだ。
ライダーに襲い掛かるはずが、
ぎこちないまま、のろのろと進んでくる参謀。
「アイツ、ぜんぶ飛んだな」と察知したライダーが、
アドリブで襲い掛かって来た。
僕はそこで正気を取り戻し、
倒される演技でごまかすのがやっとだった。
3.失意のデビューと、挽回のセカンドステージ
大失敗のステージが終わり、
午後のショーに向けてのミーティングが開かれた。
とんでもないミスをしてしまった僕は、
烈火のごとく怒られると覚悟した。
ところが、僕の頭が飛んだことに、
周りはすぐに気づいていたらしい。
「まぁ、デビュー戦だし、しゃーない。午後はしっかりやれよ」
ここで怒鳴られなかったことで救われ、
午後のショーでなんとか挽回できた。
4.大失敗の先に見えた、新しい景色
殺陣のアクションが飛ぶという
とんでもない失敗が、僕にくれたものは2つ。
- 本番のショー独特の空気感
- さらなる殺陣の訓練へのモチベーション
何十何百人のお客さん、楽しみにする子どもたち、
一発勝負の緊張感を肌で感じることができた。
そして、ショーの映像は研究のため、
道場のメンバーが繰り返し観る。
これ以上、無様な姿は見せたくない。
次に選ばれたら、かっこよく立ち回ってやる…!
そこからの訓練に、これまで以上に真剣に取り組んだ結果、
「中標津イオン」「紋別みなとまつり」の遠征に選出された。
5.失敗は怖いけど、挑戦も悪くない
I've failed over and over and over again in my life and that is why I succeed.
私は人生において何度も何度も失敗した。
だからこそ成功したんだ。
Michael Jordan(マイケル・ジョーダン)
『世界のトップアスリート英語名言集』 より
失敗は怖い。
失敗した時の気持ちは、言葉では表せないほど辛い。
それでも僕は、デビュー戦での大失敗があったから、
その後の遠征を経験でき、新しい景色を見られた。
何より、スーツアクターに挑戦してなかったら、
ショーの舞台に立つことも、頭が飛ぶこともなかった。
挑戦と失敗をどう捉えるかは、人それぞれ。
- 失敗がそんなに痛いなら、最初から挑戦なんかしない
- 失敗の先に新しい景色があるなら、痛くても挑戦したい
どちらも人生の、1つの選択。
ただ僕は、失敗を恐れ、
やりたいことを我慢して生きる道を選べなかった。
「無理にでも挑戦すべき」なんて、僕は言わない。
「挑戦は案外、悪くないよ」と伝えたい。
ーートップアスリートの名言は、挑戦の背中を押してくれるーー
2020年05月15日
【北海道から山口へ】初めて山口に降り立った受験生、別世界の気候にカルチャーショック。
北海道生まれ、北海道育ちの僕は、
夢だった考古学を学ぶため山口大学を受験した。
北国育ちの18歳にとって、初めての山口県は別世界だった。
僕が初めて山口に降り立った時の、
気候や街並みのカルチャーショックを共有したい。
ー目次ー
山口宇部空港に到着し、外に出ると。
目に飛び込んできたのは巨大な南国の木たち。
あれ?ヤシの木?…ここは那覇空港?
まちがえて沖縄に来たのかと思った。
宇部空港から、ローカル線で新山口駅(当時は”小郡駅”)まで。
乗り換えのホームを探していると、
そろいのチームジャージを着た人たちが。
背中には
YAMAGUCHI UNIV.
BADMINTON TEAM
山口大学の先輩か。
あさっての試験に受かったら、僕は晴れて後輩になるんだな。
なんて考えながら、その人たちについて行き、
乗り換えのホームを発見した。
僕は二次試験の2日前、2月23日に山口入りした。
のっけからヤシの木に気を取られて、
すっかり忘れていたこと。
あたたかい。上着いらない。
ばっちり厚着して来た上着類が
ことごとく荷物になってしまった。
道内でも温暖な函館とはいえ、
北海道の2月はまだ雪と氷に閉ざされた世界。
2月にコートなしで歩ける奇跡に衝撃を受けた。
これは気候の違いではないけど、
受験期ならではのハプニング。
本部キャンパスに近い湯田温泉の旅館で、
僕を含め10名の受験生が相部屋。
畳の大部屋で一夜をともにした。
人口10数万の、趣あふれる温泉街。
そこへ何千人もの受験生が集まるので、
特に前期試験の前日は「こんなもんだよ」とのこと。
医学部と、農学部獣医学科の試験は2Daysなので、
旅館によっては2日連続で相部屋になるんだとか。
旅館に着いて気づいたのは、
窓が二重じゃなく一重(?)という衝撃。
「こんなに薄くて、凍りついたらどうするんだろう?」
それはとても北海道的な発想だった。
窓は2枚もいらない。あっついから。
市街地に入り、何となく感じた違い。
古都のような雰囲気、屋敷のような建物が立ち並ぶ。
この違う感じは何だろう。
あぁ、そうか。屋根が違うんだ。瓦だ。
北海道の家は、屋根に積もった雪を滑り落とすため
ブルーやブラウンのトタン製。
軽快な感じはするけど情緒はない。
そうか、こっちの敵は雪の重みじゃない。
台風で飛ばされない頑丈さが必要なんだ。
僕は海辺の函館育ち。
父の実家は漁村、母の実家は畑だらけの農村。
それまで”田んぼ”というものを、
あまり見たことがなかった僕にとって、
民家とスーパーと田んぼが広がる景色は別世界だった。
すでに水が張られ、虫の声も聞こえる。
夜になると水田に月の光が反射する、何とも言えない美しさ。
僕は月明りをまともに楽しんだことがなかった。
こんなに煌々と、美しいんだ。
山口の田んぼが教えてくれた。
北国育ちにとって、温暖な山口は何もかもが別世界。
環境の違いにカルチャーショックを受けながらも、
何とか試験を突破し、山口市民になることができた。
ここから数ヶ月かけて、言葉の壁を乗り越えながら
異文化を満喫していく。
→「【北海道から山口へ】言葉の壁にカルチャーショックを受けた話。」
空港で迎えてくれたのは、ヤシの木だろうか。
湯田温泉から新山口、そして宇部空港までのローカル線には、
まだあの黄色い素朴な電車が走ってるんだろうか。
第二の故郷、山口。
また、帰りたいなぁ。
夢だった考古学を学ぶため山口大学を受験した。
北国育ちの18歳にとって、初めての山口県は別世界だった。
僕が初めて山口に降り立った時の、
気候や街並みのカルチャーショックを共有したい。
ー目次ー
- 空港にヤシの木?
- 2月なのに上着がいらない
- 旅館で10名の相部屋
- 窓が二重じゃなく一重
- 屋根がトタンじゃなく瓦
- 大学の周りはとにかく田んぼ
- 第二の故郷、山口
1.空港にヤシの木?
山口宇部空港に到着し、外に出ると。
目に飛び込んできたのは巨大な南国の木たち。
あれ?ヤシの木?…ここは那覇空港?
まちがえて沖縄に来たのかと思った。
宇部空港から、ローカル線で新山口駅(当時は”小郡駅”)まで。
乗り換えのホームを探していると、
そろいのチームジャージを着た人たちが。
背中には
YAMAGUCHI UNIV.
BADMINTON TEAM
山口大学の先輩か。
あさっての試験に受かったら、僕は晴れて後輩になるんだな。
なんて考えながら、その人たちについて行き、
乗り換えのホームを発見した。
2.2月なのに上着がいらない
僕は二次試験の2日前、2月23日に山口入りした。
のっけからヤシの木に気を取られて、
すっかり忘れていたこと。
あたたかい。上着いらない。
ばっちり厚着して来た上着類が
ことごとく荷物になってしまった。
道内でも温暖な函館とはいえ、
北海道の2月はまだ雪と氷に閉ざされた世界。
2月にコートなしで歩ける奇跡に衝撃を受けた。
3.旅館で10名の相部屋
これは気候の違いではないけど、
受験期ならではのハプニング。
本部キャンパスに近い湯田温泉の旅館で、
僕を含め10名の受験生が相部屋。
畳の大部屋で一夜をともにした。
人口10数万の、趣あふれる温泉街。
そこへ何千人もの受験生が集まるので、
特に前期試験の前日は「こんなもんだよ」とのこと。
医学部と、農学部獣医学科の試験は2Daysなので、
旅館によっては2日連続で相部屋になるんだとか。
4.窓が二重じゃなく一重
旅館に着いて気づいたのは、
窓が二重じゃなく一重(?)という衝撃。
「こんなに薄くて、凍りついたらどうするんだろう?」
それはとても北海道的な発想だった。
窓は2枚もいらない。あっついから。
5.屋根がトタンじゃなく瓦
市街地に入り、何となく感じた違い。
古都のような雰囲気、屋敷のような建物が立ち並ぶ。
この違う感じは何だろう。
あぁ、そうか。屋根が違うんだ。瓦だ。
北海道の家は、屋根に積もった雪を滑り落とすため
ブルーやブラウンのトタン製。
軽快な感じはするけど情緒はない。
そうか、こっちの敵は雪の重みじゃない。
台風で飛ばされない頑丈さが必要なんだ。
6.大学の周りはとにかく田んぼ
僕は海辺の函館育ち。
父の実家は漁村、母の実家は畑だらけの農村。
それまで”田んぼ”というものを、
あまり見たことがなかった僕にとって、
民家とスーパーと田んぼが広がる景色は別世界だった。
すでに水が張られ、虫の声も聞こえる。
夜になると水田に月の光が反射する、何とも言えない美しさ。
僕は月明りをまともに楽しんだことがなかった。
こんなに煌々と、美しいんだ。
山口の田んぼが教えてくれた。
7.第二の故郷、山口
北国育ちにとって、温暖な山口は何もかもが別世界。
環境の違いにカルチャーショックを受けながらも、
何とか試験を突破し、山口市民になることができた。
ここから数ヶ月かけて、言葉の壁を乗り越えながら
異文化を満喫していく。
→「【北海道から山口へ】言葉の壁にカルチャーショックを受けた話。」
空港で迎えてくれたのは、ヤシの木だろうか。
湯田温泉から新山口、そして宇部空港までのローカル線には、
まだあの黄色い素朴な電車が走ってるんだろうか。
第二の故郷、山口。
また、帰りたいなぁ。
2020年05月12日
【北海道から山口へ】言葉の壁にカルチャーショックを受けた話。
北海道生まれ、北海道育ちの僕は、
夢だった考古学を学ぶため山口大学を受験。
無事に合格し、
山口市に移り住んだ時のカルチャーショック。
最初の数ヶ月間、言葉がほとんど理解できなかった。
というわけで、
道産子が山口で言葉の壁にぶつかったエピソードを紹介する。
日本は狭くない。
方言の多様性と、日本語の細かさに驚いた。
ー目次ー
僕の体感では、大学4年間で知り合った人で、
いちばん多かった出身地は以下。
その他、中国地方と九州地方から来てる人が多かった。
なので、耳にする機会が多かったのは
山口弁、博多弁、広島弁。たぶんいろいろ混じってた。
そのどれもが、北海道弁とは違いすぎて、
まるで外国語を聞いているような錯覚を覚えた。
「きょうつう(共通)」
「せんもん(専門)」
「おうよう(応用)」
全体的に、アクセントは言葉の前方にある。
北海道は、どちらかというと後ろ、もしくは無し。
「きょーつー(棒読み)」という感じ。
同じ単語なのに、アクセントの位置が違うだけで
聞き取れなくなる不思議。
「きょうつうの授業、どれ取った?」
こう聞いてきた山口県出身の友人は、
通じてなくてぽかんとする僕を不思議な目で見ていた。
彼らの僕への印象:かしこまった、堅苦しい話し方をする
道産子の印象:かなりくだけた、ぶっきらぼうな話し方をする
どうも、文章を読むような言葉遣いに聞こえるらしい。
この点は、友人のほとんどに理由を尋ねられた。
実は、彼らのくだけた話し方は
最初「攻撃的だな…」と思ってしまった。
慣れるにつれて、親しみやすくていいなと思うようになった。
意味:きつい、しんどい
道産子の感覚:偉い?
「おれ成績ギリギリでさ、受験勉強えらかったわー」
(受験勉強がきつかった)
「追い込みでの受験勉強が実ったんだ。確かに偉いなぁ。」
これはわからないだろうと想定していたらしい。
丁寧に説明してくれた。
「えらいって聞いて、びっくりしたやろ?」って。
意味:強調「とても」
道産子の感覚:ぶち模様?ぶち猫?
「えらい」との組み合わせで、もうパニック。
「今日の練習ぶちえらかったわー」
(今日の練習はとてもきつかった)
知り合いのぶち猫が何か偉業を成し遂げたのかと思った。
ギネス記録に載ったのかと。
友人に言ったら爆笑された。
意味:〜だから
道産子の感覚:K?剣?
「北海道から来たん?こっちの夏は暑くなるけぇね」
(こっちの夏は暑くなるからね)
「暑くなる”K”」って何だろう。
これは割と早くに「〜だから」と気づいた。
Kは何の略語かと聞いて笑われるのを回避できた。
意味:〜している
道産子の感覚:しょる?書類?レポート?
「普段は家でなにしよるん?」
(普段は家でなにをして過ごすの?)
家ではどの授業の勉強を主にしてるか、
レポートはやったかと聞かれていると勘違い。
レポートは出したよと答えたら、
「なに言いよるん?(笑)」
以上が、言語面での代表的なカルチャーショック。
細かいことはまだまだあるけど、
最初の数ヶ月は誇張なしに会話が成り立たなかった。
これはどういう意味?と聞き返してばかりの僕に、
丁寧に教えてくれた友人たちに感謝。
それでも、人間の適応能力はすごい。
その言葉に囲まれて半年も過ごせば、
方言がうつるくらいに慣れてしまう。
北海道に戻った今でも、
独り言はあちらの言葉でつぶやく。
「ブログ500日連続更新なんて、ぶちえらいことしよるけぇね」
※第二の故郷・山口弁の世界に浸れる漫画『瞬きもせず』
夢だった考古学を学ぶため山口大学を受験。
無事に合格し、
山口市に移り住んだ時のカルチャーショック。
最初の数ヶ月間、言葉がほとんど理解できなかった。
というわけで、
道産子が山口で言葉の壁にぶつかったエピソードを紹介する。
日本は狭くない。
方言の多様性と、日本語の細かさに驚いた。
ー目次ー
- 外国語を聞いている錯覚
- アクセントの位置が前方
- ぶっきらぼうな印象の話し方
- 「えらい」
- 「ぶち」
- 「〜じゃけぇ」「〜やけん」
- 「〜しよる」「〜やりよる」
- 方言の多様性、日本語の細かさ
1.外国語を聞いている錯覚
僕の体感では、大学4年間で知り合った人で、
いちばん多かった出身地は以下。
- 山口県(地元)
- 福岡県
- 広島県
その他、中国地方と九州地方から来てる人が多かった。
なので、耳にする機会が多かったのは
山口弁、博多弁、広島弁。たぶんいろいろ混じってた。
そのどれもが、北海道弁とは違いすぎて、
まるで外国語を聞いているような錯覚を覚えた。
2.アクセントの位置が前方
「きょうつう(共通)」
「せんもん(専門)」
「おうよう(応用)」
全体的に、アクセントは言葉の前方にある。
北海道は、どちらかというと後ろ、もしくは無し。
「きょーつー(棒読み)」という感じ。
同じ単語なのに、アクセントの位置が違うだけで
聞き取れなくなる不思議。
「きょうつうの授業、どれ取った?」
こう聞いてきた山口県出身の友人は、
通じてなくてぽかんとする僕を不思議な目で見ていた。
3.ぶっきらぼうな印象の話し方
彼らの僕への印象:かしこまった、堅苦しい話し方をする
道産子の印象:かなりくだけた、ぶっきらぼうな話し方をする
どうも、文章を読むような言葉遣いに聞こえるらしい。
この点は、友人のほとんどに理由を尋ねられた。
実は、彼らのくだけた話し方は
最初「攻撃的だな…」と思ってしまった。
慣れるにつれて、親しみやすくていいなと思うようになった。
4.「えらい」
意味:きつい、しんどい
道産子の感覚:偉い?
「おれ成績ギリギリでさ、受験勉強えらかったわー」
(受験勉強がきつかった)
「追い込みでの受験勉強が実ったんだ。確かに偉いなぁ。」
これはわからないだろうと想定していたらしい。
丁寧に説明してくれた。
「えらいって聞いて、びっくりしたやろ?」って。
5.「ぶち」
意味:強調「とても」
道産子の感覚:ぶち模様?ぶち猫?
「えらい」との組み合わせで、もうパニック。
「今日の練習ぶちえらかったわー」
(今日の練習はとてもきつかった)
知り合いのぶち猫が何か偉業を成し遂げたのかと思った。
ギネス記録に載ったのかと。
友人に言ったら爆笑された。
6.「〜じゃけぇ」「〜やけん」
意味:〜だから
道産子の感覚:K?剣?
「北海道から来たん?こっちの夏は暑くなるけぇね」
(こっちの夏は暑くなるからね)
「暑くなる”K”」って何だろう。
これは割と早くに「〜だから」と気づいた。
Kは何の略語かと聞いて笑われるのを回避できた。
7.「〜しよる」「〜やりよる」
意味:〜している
道産子の感覚:しょる?書類?レポート?
「普段は家でなにしよるん?」
(普段は家でなにをして過ごすの?)
家ではどの授業の勉強を主にしてるか、
レポートはやったかと聞かれていると勘違い。
レポートは出したよと答えたら、
「なに言いよるん?(笑)」
8.方言の多様性、日本語の細かさ
以上が、言語面での代表的なカルチャーショック。
細かいことはまだまだあるけど、
最初の数ヶ月は誇張なしに会話が成り立たなかった。
これはどういう意味?と聞き返してばかりの僕に、
丁寧に教えてくれた友人たちに感謝。
それでも、人間の適応能力はすごい。
その言葉に囲まれて半年も過ごせば、
方言がうつるくらいに慣れてしまう。
北海道に戻った今でも、
独り言はあちらの言葉でつぶやく。
「ブログ500日連続更新なんて、ぶちえらいことしよるけぇね」
※第二の故郷・山口弁の世界に浸れる漫画『瞬きもせず』
2020年05月09日
【歩きスマホとの共存】分煙ならぬ「分・歩スマ」で平和に過ごそう。
スマホがある限り、スマホゾンビは存在する。
スマホがある限り、歩きスマホはゼロにできない。
だったら、「歩きスマホするな!」なんて、
歩きスマホ組の反発を煽るようなことは止めて。
スマホゾンビと共存できないだろうか。
日本が分煙できてるのと同じように、
「分・歩スマ」みたいにできないだろうか。
ー目次ー
弾圧したら、反発する。
禁止したら、こっそりやる。
アメリカで禁酒法を出したら裏取引が盛んになり、
犯罪が増えたように。
片方を否定し、禁止したら、そこには怒りが生まれる。
それが道理にかなった怒りかは別として。
怒りが生まれても、スマホはなくせない。
罰金を科しても、止めましょうポスターを貼りまくっても、
スマホがある限り、スマホゾンビはいなくならない。
だったら、争うのやめませんか?
歩きスマホしない人、する人、
うまく共存できるよう、分けませんか?
基本的には禁煙、でも喫煙スペースがあるみたいに。
外国で導入されてる「歩きスマホ専用レーン」みたいに。
僕は過去にスマホゾンビの怖さを書いた通り、
歩きスマホを肯定的には見れてない。
→「駅のホーム、スマホゾンビが放つ”無機質・無関心なオーラ”が怖い。」
もう1つ言うと、僕は煙草が嫌い。
だから、残念ながら立場が少し偏ってる。
ただ、そんな立ち位置から見ても、
街中で見かける「歩きスマホNo!」メッセージからは、
争いの火種を感じてしまう。
こんなに悪者扱いしたら、
「意地でも止めてやるもんか!」と怒りを買いそうだなと。
心理的に近いのは、男子トイレの2種類の貼り紙。
「汚したら自分で掃除してください」
「きれいに使ってくれてありがとう」
後者の方が、きれに使うモチベーションを高める。
これを考えた人はすごいと思う。
「分・歩スマ」
歩きスマホ専用レーン以外に、何ができるだろう。
現実的かどうかは置いといて、アイデアを4つ。
歩きスマホ専用レーンの発展バージョン。
歩道や駅の構内を中央分離帯で区切って、
歩きスマホ用、歩く用の歩道に分ける。
エスカレーターなんかは暗黙の了解で、
片方が立つ、片方が歩くみたいになってるけど、
それの分離帯ありバージョンなんてどうだろう。
で、中央分離帯には一定間隔で
隣のレーンに移動できるようなドアをつけておく。
そうすれば、
歩きスマホしようと思ったら隣のレーンに移動できる。
さっき登場した、男子トイレの貼り紙の心理に近いこと。
歩きスマホ用のレーンに
「こっちのレーンを歩いてくれてありがとう」
みたいなメッセージを掲載したらどうだろう。
「歩きスマホは迷惑」的なメッセージより、
気持ちよく利用できる気がする。
気持ちよく利用できれば、もしかしたら
「今日はちょっと、歩きスマホしないでみようかな」
という意識の変化があるかも知れない。
これをスマホ自身のAIが学習、算出して、
持ち主が適切なレーンにいるか教えてくれる機能。
歩きスマホする速度で歩いてるのに、
歩く用のレーンにいたら、スマホが教えてくれる。
「いちいち教えてくるのがうるさい」と言って
通知OFFにされそうだけど、一応アイデアとして。
スマホの持ち主がいま渡ってる横断歩道の、
信号の色をスマホに映す機能。
信号機とスマホがIoTでつながればできるかも知れない。
青点滅でも、赤になっても歩きスマホをしていて、
交差点をのろのろ歩く人を見かける。
運転手がイライラしてクラクションを鳴らす、
歩きスマホ側の反応によっては諍いの種になる。
なら、信号の色もスマホに映してしまおう。
凝視してるスマホに青点滅が映ったら、
もしかしたら急ぐかも知れない。
人間は禁止されたことをやりたくなる。
止めろと言われると意地になる。
そして、いくら危ないと言われても
本当のピンチを経験しなければ行動を変えられない。
意識を変えるのも大切だけど、根本的にそういう生き物。
だったらそれを無理やり抑えつけるより、
アイデアで共存しませんか?
穴だらけの「分・歩スマ」対策。
それでも、誰もイライラせず平和に過ごせるなら、
弾圧より共存も悪くないと思いませんか?
※「分・歩スマ」対策のアイデアは
↓こちら↓を閲覧していて思いつきました。
中田さん、ほんとにおもしろいし、勉強になります。
スマホがある限り、歩きスマホはゼロにできない。
だったら、「歩きスマホするな!」なんて、
歩きスマホ組の反発を煽るようなことは止めて。
スマホゾンビと共存できないだろうか。
日本が分煙できてるのと同じように、
「分・歩スマ」みたいにできないだろうか。
ー目次ー
- 否定し、禁止したら、怒りが生まれる
- 男子トイレの貼り紙の心理
- 「分・歩スマ」対策アイデア4つ
- 平和に過ごすために、アイデアで共存を
1.否定し、禁止したら、怒りが生まれる
弾圧したら、反発する。
禁止したら、こっそりやる。
アメリカで禁酒法を出したら裏取引が盛んになり、
犯罪が増えたように。
片方を否定し、禁止したら、そこには怒りが生まれる。
それが道理にかなった怒りかは別として。
怒りが生まれても、スマホはなくせない。
罰金を科しても、止めましょうポスターを貼りまくっても、
スマホがある限り、スマホゾンビはいなくならない。
だったら、争うのやめませんか?
歩きスマホしない人、する人、
うまく共存できるよう、分けませんか?
基本的には禁煙、でも喫煙スペースがあるみたいに。
外国で導入されてる「歩きスマホ専用レーン」みたいに。
2.男子トイレの貼り紙の心理
僕は過去にスマホゾンビの怖さを書いた通り、
歩きスマホを肯定的には見れてない。
→「駅のホーム、スマホゾンビが放つ”無機質・無関心なオーラ”が怖い。」
もう1つ言うと、僕は煙草が嫌い。
だから、残念ながら立場が少し偏ってる。
ただ、そんな立ち位置から見ても、
街中で見かける「歩きスマホNo!」メッセージからは、
争いの火種を感じてしまう。
こんなに悪者扱いしたら、
「意地でも止めてやるもんか!」と怒りを買いそうだなと。
心理的に近いのは、男子トイレの2種類の貼り紙。
「汚したら自分で掃除してください」
「きれいに使ってくれてありがとう」
後者の方が、きれに使うモチベーションを高める。
これを考えた人はすごいと思う。
3.「分・歩スマ」対策アイデア4つ
「分・歩スマ」
歩きスマホ専用レーン以外に、何ができるだろう。
現実的かどうかは置いといて、アイデアを4つ。
1.歩きスマホレーンに中央分離帯
歩きスマホ専用レーンの発展バージョン。
歩道や駅の構内を中央分離帯で区切って、
歩きスマホ用、歩く用の歩道に分ける。
エスカレーターなんかは暗黙の了解で、
片方が立つ、片方が歩くみたいになってるけど、
それの分離帯ありバージョンなんてどうだろう。
で、中央分離帯には一定間隔で
隣のレーンに移動できるようなドアをつけておく。
そうすれば、
歩きスマホしようと思ったら隣のレーンに移動できる。
2.レーンに”ありがとう”メッセージ
さっき登場した、男子トイレの貼り紙の心理に近いこと。
歩きスマホ用のレーンに
「こっちのレーンを歩いてくれてありがとう」
みたいなメッセージを掲載したらどうだろう。
「歩きスマホは迷惑」的なメッセージより、
気持ちよく利用できる気がする。
気持ちよく利用できれば、もしかしたら
「今日はちょっと、歩きスマホしないでみようかな」
という意識の変化があるかも知れない。
3.スマホのAIに歩行速度の平均値を学習させる
- 歩きスマホしてる時の歩行速度の平均
- 歩くだけの時の歩行速度平均
これをスマホ自身のAIが学習、算出して、
持ち主が適切なレーンにいるか教えてくれる機能。
歩きスマホする速度で歩いてるのに、
歩く用のレーンにいたら、スマホが教えてくれる。
「いちいち教えてくるのがうるさい」と言って
通知OFFにされそうだけど、一応アイデアとして。
4.信号の色をスマホに映す
スマホの持ち主がいま渡ってる横断歩道の、
信号の色をスマホに映す機能。
信号機とスマホがIoTでつながればできるかも知れない。
青点滅でも、赤になっても歩きスマホをしていて、
交差点をのろのろ歩く人を見かける。
運転手がイライラしてクラクションを鳴らす、
歩きスマホ側の反応によっては諍いの種になる。
なら、信号の色もスマホに映してしまおう。
凝視してるスマホに青点滅が映ったら、
もしかしたら急ぐかも知れない。
4.平和に過ごすために、アイデアで共存を
人間は禁止されたことをやりたくなる。
止めろと言われると意地になる。
そして、いくら危ないと言われても
本当のピンチを経験しなければ行動を変えられない。
意識を変えるのも大切だけど、根本的にそういう生き物。
だったらそれを無理やり抑えつけるより、
アイデアで共存しませんか?
穴だらけの「分・歩スマ」対策。
それでも、誰もイライラせず平和に過ごせるなら、
弾圧より共存も悪くないと思いませんか?
※「分・歩スマ」対策のアイデアは
↓こちら↓を閲覧していて思いつきました。
中田さん、ほんとにおもしろいし、勉強になります。
2020年05月02日
感情は何のためにあるの? 〜人間の初期設定の謎〜。
雪も降った今週。
それでも、月寒公園の池にカモさんが戻ってきた。
岸辺でくつろぎ、水面に浮かぶ彼らを眺めながら考えた。
人間はどうして、ただ今を生きるだけを選ばなかったんだろう。
人間はどうして「寂しい、悲しい」と苦しんでまで、
感情を持って生きるよう進化したんだろう。
ー目次ー
カモさんたちに感情はあるんだろうか。
それとも、ただ今を生きるために、
ごはんを見つけ、ねぐらを探してるんだろうか。
つがいになり、卵を産み、ヒナを連れる中で、
嬉しい、悲しい、寂しいと感じてるんだろうか。
それとも、ただ命をつなぐシステムに沿って、
機械的に一緒にいるんだろうか。
もし、カモさんに感情がないとしたら。
僕はカモさんになりたいと思った。
本能にインプットされた「生きろ」という指令を、
何も考えず忠実に守るだけの方が楽だと思った。
だって、
感情なんてなければ、
寂しい、悲しいと苦しまなくて済むでしょ?
人間の感情は何のためにあるんだろう。
どうして感情を持つように進化する道を選んだんだろう。
どうして、ただ今を生きるだけを選ばなかったんだろう。
嬉しさ、楽しみ、幸せを感じるため?種の保存、生存のため?
寂しい、悲しいと苦しむため?
どうしてわざわざ苦しむ方向に進化したの?
生まれたいかどうかは選べず、
生まれた以上は死ぬのも避けられないのに、
その期間中どうして苦しむ設定なの?
寂しい、悲しいと感じると、どうして苦しいんだろう。
寂しい、悲しいと苦しむ設定なのはどうしてだろう。
でも、
寂しくない=苦しみの終わりだろうか。
悲しくない=孤独からの解放だろうか。
寂しい、悲しいを喜べない初期設定の中で、
寂しい、悲しいを消し去ったら、それで幸せなんだろうか?
嬉しい、楽しい、気持ち良いだけが残ったら、
本当にそれで救われた状態になるんだろうか。
感情は何のためにあるんだろう。
人間の初期設定”感情あり”だったところで、
地球にとってはどーでもいいこと。
たかが生物の一種に感情があろうとなかろうと苦しもうと、
生きて死ぬが繰り返される世界には何の関係もない。
そう、最初から答えなんてない。
生まれるかどうかを選べず、
生まれたら死ぬしかないのに、
その期間中に感情に左右されて苦しむ。
何の意味も理由もない。
ただ、
答えも意味もないからなおさら苦しい。
存在しないゴールを求めて彷徨っているから。
せめて折り合いをつけて、紛らわせて、
「人生は暇つぶし」と割り切って、人間は何とか生きてる。
ボート乗り場の桟橋に寄りかかり、
こんなことをしょっちゅう考えてる。
答えのないこと、意味もないことに、
なんとか理由をつけたくて。
自分が感じて、苦しんでることに、
必死で意味を見出そうとして。
きっと、自分の苦しみを否定されるのが怖いんだ。
だから、自分は無駄じゃない、無意味じゃないと叫びたいんだ。
哲学も宗教もきっと、
人間の初期設定”感情”から生まれる苦しみと
向き合う中で生まれたんじゃないかな。
それでも、月寒公園の池にカモさんが戻ってきた。
岸辺でくつろぎ、水面に浮かぶ彼らを眺めながら考えた。
人間はどうして、ただ今を生きるだけを選ばなかったんだろう。
人間はどうして「寂しい、悲しい」と苦しんでまで、
感情を持って生きるよう進化したんだろう。
ー目次ー
- カモさんに感情はあるのか
- なぜ?人間の初期設定”感情あり”
- ”寂しい、悲しい”を消せば幸せなんだろうか
- 存在しない答えを求めて彷徨う苦しみ
- 苦しみに理由をつけたくて
1.カモさんに感情はあるのか
カモさんたちに感情はあるんだろうか。
それとも、ただ今を生きるために、
ごはんを見つけ、ねぐらを探してるんだろうか。
つがいになり、卵を産み、ヒナを連れる中で、
嬉しい、悲しい、寂しいと感じてるんだろうか。
それとも、ただ命をつなぐシステムに沿って、
機械的に一緒にいるんだろうか。
もし、カモさんに感情がないとしたら。
僕はカモさんになりたいと思った。
本能にインプットされた「生きろ」という指令を、
何も考えず忠実に守るだけの方が楽だと思った。
だって、
感情なんてなければ、
寂しい、悲しいと苦しまなくて済むでしょ?
2.なぜ?人間の初期設定”感情あり”
人間の感情は何のためにあるんだろう。
どうして感情を持つように進化する道を選んだんだろう。
どうして、ただ今を生きるだけを選ばなかったんだろう。
嬉しさ、楽しみ、幸せを感じるため?種の保存、生存のため?
寂しい、悲しいと苦しむため?
どうしてわざわざ苦しむ方向に進化したの?
生まれたいかどうかは選べず、
生まれた以上は死ぬのも避けられないのに、
その期間中どうして苦しむ設定なの?
3.”寂しい、悲しい”を消せば幸せなんだろうか
寂しい、悲しいと感じると、どうして苦しいんだろう。
寂しい、悲しいと苦しむ設定なのはどうしてだろう。
でも、
寂しくない=苦しみの終わりだろうか。
悲しくない=孤独からの解放だろうか。
寂しい、悲しいを喜べない初期設定の中で、
寂しい、悲しいを消し去ったら、それで幸せなんだろうか?
嬉しい、楽しい、気持ち良いだけが残ったら、
本当にそれで救われた状態になるんだろうか。
感情は何のためにあるんだろう。
4.存在しない答えを求めて彷徨う苦しみ
人間の初期設定”感情あり”だったところで、
地球にとってはどーでもいいこと。
たかが生物の一種に感情があろうとなかろうと苦しもうと、
生きて死ぬが繰り返される世界には何の関係もない。
そう、最初から答えなんてない。
生まれるかどうかを選べず、
生まれたら死ぬしかないのに、
その期間中に感情に左右されて苦しむ。
何の意味も理由もない。
ただ、
答えも意味もないからなおさら苦しい。
存在しないゴールを求めて彷徨っているから。
せめて折り合いをつけて、紛らわせて、
「人生は暇つぶし」と割り切って、人間は何とか生きてる。
5.苦しみに理由をつけたくて
ボート乗り場の桟橋に寄りかかり、
こんなことをしょっちゅう考えてる。
答えのないこと、意味もないことに、
なんとか理由をつけたくて。
自分が感じて、苦しんでることに、
必死で意味を見出そうとして。
きっと、自分の苦しみを否定されるのが怖いんだ。
だから、自分は無駄じゃない、無意味じゃないと叫びたいんだ。
哲学も宗教もきっと、
人間の初期設定”感情”から生まれる苦しみと
向き合う中で生まれたんじゃないかな。
2020年05月01日
【スカウト詐欺】渋谷スクランブル交差点で、路上スカウトを受けた話。
「路上でスカウトされたのがきっかけで」
そんな花道を歩む人がいる一方、
夢みる人を食い物にするスカウト詐欺も存在する。
もしスカウトに遭遇したら舞い上がるだけでなく、
少しの疑いの目と、冷静な観察が自分の身を守る。
というわけで今日は、
渋谷スクランブル交差点で路上スカウトを受けた時の話。
ー目次ー
音楽活動で東京に行っていた時。
オフの日に渋谷109で服を買いたいと、
渋谷駅前のスクランブル交差点を歩いていた。
すると、身長150センチくらいの若い女性に声をかけられた。
「●●事務所のスカウトです、
モデルやタレント活動に興味ありませんか?」
いわゆる”路上スカウト”。
その場で名刺を受け取った。
→「『Zepp Tokyo出演オーディション』は、アーティストの夢を食い物にする罠だった。」
この事件ですっかり冷めていた僕は、
スカウトに心が躍るどころか、斜に構えていた。
「怪しい。でも、どう騙そうとしてくるか見てみたい。」
いま考えると危ない好奇心が先立ち、
スカウトの女性についていくことにした。
その女性の案内で、道玄坂を5分くらい登る。
通りに面したビルの一棟が事務所の入口。
エレベーターで2階に上がると待合室、
その奥にオフィスへのドア。
僕より先に”スカウト”された若者たちが何人か待っていた。
「皆さんが揃うまで、少しお待ちください」
そうしてさらに何名か増えた後、オフィスに通された。
会社概要や所属後の仕事内容のプレゼンを受け、その日は終了。
あれ…?
てっきりこの場で
「今すぐ所属してください」
「所属費用とレッスン費用●●万円です」
みたいに迫られるのかと思った…。
そんな肩透かしをくらったまま、
事務所の資料を渡され、和やかに解散した。
札幌に帰り、スカウトのことを忘れかけたある日。
その事務所からA3の大きな封筒が届いた。
中には『宣材写真の撮影費用について』という書類が。
…出た。やっぱりこういう商売か。
斜に構え、疑いの目で見ていた通りになった。
スカウト→事務所へ案内→その場で決定を迫る
そんな王道とは少し違う、変化球だった。
ここで無視すればいいのに、僕は好奇心に負けた。
「質問したら、どう答えてくるんだろう。」
資料に記載のメールアドレス宛てに、
9万円の内訳や、具体的にどう撮影するのか質問を送った。
わりとしっかりした回答は返ってきたものの、
振込みを急がせたい魂胆を隠しきれてなかった。
僕はFAXを送らず、振込みの期日に何もせず。
2〜3度、その事務所から電話がかかってくるもスルー。
その後、再び連絡が来ることはなかった。
Zepp東京事件を経験しなかったら、
「スカウトされた」と舞い上がっていたかも知れない。
路上や事務所スカウトから有名になった芸能人はいても、
スカウトをお金儲けの道具にする者もいる。
それを心に留めておいたことが自分の身を守った。
スカウトから登り詰める人は一握り。
大多数は自分でオーディションを受け、
自分を磨き、勝ち抜いて大きくなっていく。
だから、挑戦するなら
ちゃんとオーディションを開催しているところに
自分から飛び込むことが大切。
<オーディション情報>
どんな世界にも騙す人はいるけど、
悲しいことに”若者の夢”は高値で取引されてる。
そんな”夢喰い”に気をつけながら、
自分を磨き、夢を描こう。
そんな花道を歩む人がいる一方、
夢みる人を食い物にするスカウト詐欺も存在する。
もしスカウトに遭遇したら舞い上がるだけでなく、
少しの疑いの目と、冷静な観察が自分の身を守る。
というわけで今日は、
渋谷スクランブル交差点で路上スカウトを受けた時の話。
ー目次ー
- モデルやタレント活動に興味ありませんか?
- 事務所でのプレゼン後、何も迫られず解散
- 宣材写真の撮影費用9万円を請求される
- 振込みを急がせたい事務所の魂胆を見抜く
- ”夢喰い”に気をつけながら、夢を描こう
1.モデルやタレント活動に興味ありませんか?
音楽活動で東京に行っていた時。
オフの日に渋谷109で服を買いたいと、
渋谷駅前のスクランブル交差点を歩いていた。
すると、身長150センチくらいの若い女性に声をかけられた。
「●●事務所のスカウトです、
モデルやタレント活動に興味ありませんか?」
いわゆる”路上スカウト”。
その場で名刺を受け取った。
→「『Zepp Tokyo出演オーディション』は、アーティストの夢を食い物にする罠だった。」
この事件ですっかり冷めていた僕は、
スカウトに心が躍るどころか、斜に構えていた。
「怪しい。でも、どう騙そうとしてくるか見てみたい。」
いま考えると危ない好奇心が先立ち、
スカウトの女性についていくことにした。
2.事務所でのプレゼン後、何も迫られず解散
その女性の案内で、道玄坂を5分くらい登る。
通りに面したビルの一棟が事務所の入口。
エレベーターで2階に上がると待合室、
その奥にオフィスへのドア。
僕より先に”スカウト”された若者たちが何人か待っていた。
「皆さんが揃うまで、少しお待ちください」
そうしてさらに何名か増えた後、オフィスに通された。
会社概要や所属後の仕事内容のプレゼンを受け、その日は終了。
あれ…?
てっきりこの場で
「今すぐ所属してください」
「所属費用とレッスン費用●●万円です」
みたいに迫られるのかと思った…。
そんな肩透かしをくらったまま、
事務所の資料を渡され、和やかに解散した。
3.宣材写真の撮影費用9万円を請求される
札幌に帰り、スカウトのことを忘れかけたある日。
その事務所からA3の大きな封筒が届いた。
中には『宣材写真の撮影費用について』という書類が。
- PRのためにあなたの宣材写真とプロフィールを作成します
- 費用として9万円を、●月●日までに下記口座へお振込みください
- 振込みの意思確認のため、△月△日(※開封の翌日)までにFAXしてください
…出た。やっぱりこういう商売か。
斜に構え、疑いの目で見ていた通りになった。
スカウト→事務所へ案内→その場で決定を迫る
そんな王道とは少し違う、変化球だった。
4.振込みを急がせたい事務所の魂胆を見抜く
ここで無視すればいいのに、僕は好奇心に負けた。
「質問したら、どう答えてくるんだろう。」
資料に記載のメールアドレス宛てに、
9万円の内訳や、具体的にどう撮影するのか質問を送った。
- 内訳は撮影●円、PR作成●円、雑費●円です
- 撮影は当社スタジオで専属カメラマンが行います
- 指定の日時までに振込みがなければ催促します
- FAXをお持ちでない場合は当社指定の△△から送ってください
わりとしっかりした回答は返ってきたものの、
振込みを急がせたい魂胆を隠しきれてなかった。
僕はFAXを送らず、振込みの期日に何もせず。
2〜3度、その事務所から電話がかかってくるもスルー。
その後、再び連絡が来ることはなかった。
5.”夢喰い”に気をつけながら、夢を描こう
Zepp東京事件を経験しなかったら、
「スカウトされた」と舞い上がっていたかも知れない。
路上や事務所スカウトから有名になった芸能人はいても、
スカウトをお金儲けの道具にする者もいる。
それを心に留めておいたことが自分の身を守った。
スカウトから登り詰める人は一握り。
大多数は自分でオーディションを受け、
自分を磨き、勝ち抜いて大きくなっていく。
だから、挑戦するなら
ちゃんとオーディションを開催しているところに
自分から飛び込むことが大切。
<オーディション情報>
- 俳優、女優、マルチタレント系
→【YStar Produce 新人発掘プロジェクト】 - モデル、俳優、声優系
→【テアトルアカデミー】新人タレント研究生募集! - エキストラ、仮歌系
→憧れの有名人を間近で見られる!?エキストラスタッフ大募集!
どんな世界にも騙す人はいるけど、
悲しいことに”若者の夢”は高値で取引されてる。
そんな”夢喰い”に気をつけながら、
自分を磨き、夢を描こう。
2020年04月28日
【ブログ500日連続更新を達成】 〜劇的に変わる自分を、いちばん近くで見れる場所〜。
カウントが間違えてなければ。本日で、
※間違えてたら、だいたいで。
【ブログ500日連続更新を達成。】
500記事の執筆
初めての月間5000アクセス
に続いての、1つの区切り。
この500日間の葛藤や収益、
そして劇的に変われた自分が得たものを話してみる。
ー目次ー
「良く思われたい」
「嫌われたくない」
「イメージは大切」
そんなウソだらけの虚栄心をかなぐり捨てて言うと
今日はめんどくさい
書かないで寝ようか
今日の記事どうしよう
ぜんぜん考えつかない
ネタが思いつかない
ネタが尽きた
頭が停止してる
何してんだろ
目がしぱしぱする
もう寝たい
首痛い
肩痛い
腰痛い
眠い
つまり何度も挫折しようとしました。
書き始めて、うまくまとまる時と、頭が止まる時。
哲学的なことを思いついても、表現力が追いつかない時。
ここまで出てきてんだけどなー
ちょうどいい単語が
お、気分が乗ってきた、すらすら書ける
あーやった、長くなった、どこ削ろう
いや待て、読み返したら支離滅裂
ぜんぶ消そうか
アイデア自体は残したい
でもうまくまとまらない
ええいこのまま公開してやれ
今、すこしずつ昔の支離滅裂な記事をリライト中。
現実的な話、金銭面ではどうなの?
500記事、5000アクセス、500日連続更新を積み上げ、
気になるブログ収益はというと。
ほぼなし。
2000時間の労働で時給ほぼゼロみたいなもの。
これは明らかに僕のやり方に問題があるので、
ただいま絶賛・改善中。
自問自答と、自分を徹底解剖する日々の中で、見えたもの。
あれ?自分ってこんなことも成し遂げてたんだ
うわ…自分の中にこんなドロドロな感情あったんだ
うわ…自分の自己愛って2歳で成長が止まったままだ
あぁ、あの時の感情はこういうメカニズムだったのか
なんだ、自分の親ってただの中年男性と中年女性じゃん
なるほど、自分の発達障害のこういう特性があの時に出たんだ
いちばん自分を縛ってたのは、自分だったんだ。
親に、友人に、職場に。
言葉に、態度に、空気に。
振り回され、怯え、縛ってた自分の心と向き合い、
癒し続けたストーリー。
自分を掘り下げると、知らないことがたくさん出てくる。
自然と勉強する。自然と読書する。それが自然と習慣になる。
考える習慣
勉強する習慣
読書する習慣
挑戦する習慣
掘り下げる習慣
立ち止まる習慣
続ける習慣。
今となっては、書かないと気持ち悪い。
お金、まだぜんぜん稼げてないんでしょ?
稼げてない。
じゃどうして続けてるの?
どんどん変わる自分を、
みるみる生きやすくなる自分を、
いちばん近くで見れるから。
ブログは特等席。
最前列のプレミアムシート。
「いつも読んでます」という応援の言葉と、
劇的に変わる自分を間近で見れる場所。
ーートップアスリートたちは、続ける力の偉大さを誰よりも知っているーー
※間違えてたら、だいたいで。
【ブログ500日連続更新を達成。】
500記事の執筆
初めての月間5000アクセス
に続いての、1つの区切り。
この500日間の葛藤や収益、
そして劇的に変われた自分が得たものを話してみる。
ー目次ー
- 500日間、ウソ偽りない本音
- 500日間、執筆中に揺れる心
- 500日間、2000時間で時給ほぼゼロ
- 500日間、怠惰な自分と格闘し、見えたもの
- 500日間、手に入れたのは続ける習慣
- 500日間、劇的に変われた自分
1.500日間、ウソ偽りない本音
「良く思われたい」
「嫌われたくない」
「イメージは大切」
そんなウソだらけの虚栄心をかなぐり捨てて言うと
今日はめんどくさい
書かないで寝ようか
今日の記事どうしよう
ぜんぜん考えつかない
ネタが思いつかない
ネタが尽きた
頭が停止してる
何してんだろ
目がしぱしぱする
もう寝たい
首痛い
肩痛い
腰痛い
眠い
つまり何度も挫折しようとしました。
2.500日間、執筆中に揺れる心
書き始めて、うまくまとまる時と、頭が止まる時。
哲学的なことを思いついても、表現力が追いつかない時。
ここまで出てきてんだけどなー
ちょうどいい単語が
お、気分が乗ってきた、すらすら書ける
あーやった、長くなった、どこ削ろう
いや待て、読み返したら支離滅裂
ぜんぶ消そうか
アイデア自体は残したい
でもうまくまとまらない
ええいこのまま公開してやれ
今、すこしずつ昔の支離滅裂な記事をリライト中。
3.500日間、2000時間で時給ほぼゼロ
現実的な話、金銭面ではどうなの?
500記事、5000アクセス、500日連続更新を積み上げ、
気になるブログ収益はというと。
ほぼなし。
2000時間の労働で時給ほぼゼロみたいなもの。
これは明らかに僕のやり方に問題があるので、
ただいま絶賛・改善中。
4.500日間、怠惰な自分と格闘し、見えたもの
自問自答と、自分を徹底解剖する日々の中で、見えたもの。
あれ?自分ってこんなことも成し遂げてたんだ
うわ…自分の中にこんなドロドロな感情あったんだ
うわ…自分の自己愛って2歳で成長が止まったままだ
あぁ、あの時の感情はこういうメカニズムだったのか
なんだ、自分の親ってただの中年男性と中年女性じゃん
なるほど、自分の発達障害のこういう特性があの時に出たんだ
いちばん自分を縛ってたのは、自分だったんだ。
親に、友人に、職場に。
言葉に、態度に、空気に。
振り回され、怯え、縛ってた自分の心と向き合い、
癒し続けたストーリー。
5.500日間、手に入れたのは続ける習慣
自分を掘り下げると、知らないことがたくさん出てくる。
自然と勉強する。自然と読書する。それが自然と習慣になる。
考える習慣
勉強する習慣
読書する習慣
挑戦する習慣
掘り下げる習慣
立ち止まる習慣
続ける習慣。
今となっては、書かないと気持ち悪い。
Wake up in the morning,go for a run - it becomes a normal thing.
There aren't any mornings when you wake up and think,"I don't feel like going for a run today."
朝起きて走りに行く。そうすればそれが普通のことになる。
起きて「今日は走りたくない気分だ」と思う朝などない。
Mohamed Farah(モハメド・ファラー)
『世界のトップアスリート英語名言集』 より
6.500日間、劇的に変われた自分
お金、まだぜんぜん稼げてないんでしょ?
稼げてない。
じゃどうして続けてるの?
どんどん変わる自分を、
みるみる生きやすくなる自分を、
いちばん近くで見れるから。
ブログは特等席。
最前列のプレミアムシート。
「いつも読んでます」という応援の言葉と、
劇的に変わる自分を間近で見れる場所。
ーートップアスリートたちは、続ける力の偉大さを誰よりも知っているーー
2020年04月21日
仮面ライダーショー出演への道 〜スーツアクター事務所への入所、訓練、選抜〜。
僕は仮面ライダーや戦隊ヒーローショーの
スーツアクターをしていたことがある。
2年間の在籍で、訓練を経てショーデビューし、
貴重な出演経験を積ませてもらった。
今回は、僕がスーツアクターの事務所に入った経緯や、
訓練内容、給与などについて話してみようと思う。
※僕が所属していた当時のショー出演部門での経験です。
イベントスタッフやバックヤードとは違う場合があります。
ー目次ー
当時、僕はシアーミュージックで音楽を学んで2年目。
ボーカルとギターを学びにシアーに入会してきた団員に
誘われたのがきっかけ。
自分の存在の表現に意義を感じていた僕は、
その団員の紹介で事務所の面接を受けることになった。
面接と言っても、選考やオーディションではなく
意思確認の場という意味合いが強かった。
特に念押しされたのが、この2点。
僕はその頃
某モデル事務所に合格して間もないタイミングだった。
こちらでショー出演の活動をしてもよいか確認し、
OKをもらえていた。
事務所の2階が訓練施設になっていて、
フローリングの床と、壁には大きな鏡。
訓練は平日の夜、週2回で、
時間は18〜21時。
下は小学1年生から、上は20代前半、
学生時代からずっと所属するベテランたち。
訓練内容は
後半は「殺陣(たて)」という立ち回りの訓練。
いわゆるチャンバラ。
ここがショー最大の見せ場。
悪役がどれほどヒーローを追い詰めるか、
ヒーローがいかにかっこよく悪役を倒すかが最重要。
殺陣までの全体訓練が終わったら、小中学生は帰宅。
高校生以上は帰宅も可。
多くは過去のショーの映像を見て研究、
もしくは空きスペースで自主練。
当時、24歳で入所した僕は最年長だった。
当時、その事務所が手掛けたショーは主に以下。
主な会場は、
スーツアクターをしていたことがある。
2年間の在籍で、訓練を経てショーデビューし、
貴重な出演経験を積ませてもらった。
今回は、僕がスーツアクターの事務所に入った経緯や、
訓練内容、給与などについて話してみようと思う。
※僕が所属していた当時のショー出演部門での経験です。
イベントスタッフやバックヤードとは違う場合があります。
ー目次ー
- きっかけ
- 面接、入所
- 殺陣(たて)の訓練
- ショー内容、メンバー選抜
- ショー出演時の給与
- 2年在籍での出演実績
- 挑戦を終えた感想
1.きっかけ
当時、僕はシアーミュージックで音楽を学んで2年目。
ボーカルとギターを学びにシアーに入会してきた団員に
誘われたのがきっかけ。
自分の存在の表現に意義を感じていた僕は、
その団員の紹介で事務所の面接を受けることになった。
2.面接、入所
面接と言っても、選考やオーディションではなく
意思確認の場という意味合いが強かった。
特に念押しされたのが、この2点。
- ショーに出演して初めてお金になる
だから稼ぐためにやるのであればおすすめしない
それでもやってみたいか - 他の芸能事務所に所属しているかどうか
モデルやタレント事務所に所属によっては、
規定によってはこちらでのショー活動がNGな場合がある
この点は所属事務所に事前に確認すること
僕はその頃
某モデル事務所に合格して間もないタイミングだった。
こちらでショー出演の活動をしてもよいか確認し、
OKをもらえていた。
3.殺陣(たて)の訓練
事務所の2階が訓練施設になっていて、
フローリングの床と、壁には大きな鏡。
訓練は平日の夜、週2回で、
時間は18〜21時。
下は小学1年生から、上は20代前半、
学生時代からずっと所属するベテランたち。
訓練内容は
- 格闘技
- 剣術
- ダンス
- 身振り手振りでの演技
後半は「殺陣(たて)」という立ち回りの訓練。
いわゆるチャンバラ。
ここがショー最大の見せ場。
悪役がどれほどヒーローを追い詰めるか、
ヒーローがいかにかっこよく悪役を倒すかが最重要。
殺陣までの全体訓練が終わったら、小中学生は帰宅。
高校生以上は帰宅も可。
多くは過去のショーの映像を見て研究、
もしくは空きスペースで自主練。
当時、24歳で入所した僕は最年長だった。
4.ショー内容、メンバー選抜
1.ショー内容と会場
当時、その事務所が手掛けたショーは主に以下。
- 仮面ライダー
- 戦隊ヒーロー
- プリキュア
- ドラえもん
- アンパンマン
主な会場は、
- 大型ショッピングモールなどのステージ
- 地域のお祭りやイベントの特設ステージ
- レンジャーレッド、仮面ライダー
主演、いちばんの実力者 - 悪の親玉
次点の実力者、またはベテランかつ身長が高め - レンジャー残り4名と悪の参謀
実力者と身長に応じて。参謀は身長が高ければなおよし - <日帰り>
小樽ウイングベイ
京極町ふるさとまつり - <2泊の遠征>
中標津イオン
紋別みなとまつり
ショーは基本的に土日祝。
繁忙期はイベント数の関係から、春〜秋にかけて。
GWと夏休みは毎週、道内各地へ何名かが遠征。
2.メンバー選抜方法
訓練で実力をつける、これに尽きる。
小学生でも、力量があれば普通に出演する。
(遠征は年齢の規定や親の意向がからむので、
基本的には市内か、近郊での日帰り限定)
札幌市内や近郊へ行く部隊と
道内各地への遠征部隊(宿泊あり)に分かれ、
基本的にどの部隊にもベテランや年長組が数人、
リーダーとして配置される。
3.役割
基本的に主演から実力順。
ここでのポイントは身長。
高すぎるとヒーローを演じる機会が減る可能性あり。
逆に、高身長は悪役に適任。
(威圧感で子どもを怖がらせ、泣かせるため)
高身長で主演をできないわけではないが、
特に戦隊ショーの場合は似通った身長の5人を揃える場合が多い。
5.ショー出演時の給与
当時の出演ギャラは
日帰りで1万円〜1万2千円、遠征で2〜3万円程度。
役回りによって上下はあるが詳細は不明、
支払方法は個別に事務所へ出向いての手渡し。
訓練は無料、ただし無給。
よって、ショー出演メンバーに選抜されなければいつまでも無給。
(デビューできない期間が長いからといって強制退所はなく、
平日の訓練へ参加は制限なく可能)
面接で何度も「稼ぎたいならやめた方がいいよ」
と念を押されるのはこのため。
訓練や遠征の費用を負担せずに
未経験から格闘技や演技の練習ができ、
出演者やスタッフの裏側を知れる。
これを「無給」と捉えるか、「経験」と捉えるかは自分次第。
6.2年在籍での出演実績
僕は10か月の訓練期間を経てショーデビューし、
2年間の在籍で4箇所のイベント、合計8本のショーに出演できた。
最初の10ヵ月くらい訓練に明け暮れた後、
”悪の参謀”として運よくショーデビューできた。
そこから退所までの1年間、同じく”悪の参謀”役で
コンスタントに抜擢された。
7.挑戦を終えた感想
僕が在籍していた部門は
ショー出演のアクター養成所という色が濃かった。
そのためか、
体育会系のような上下関係や、
下手な立ち回りによる厳しい叱責は日常だった。
ベテランたちは20代前半ながら、
幼少からこの道場で鍛えた人がほとんど。
半数以上を占める小中学生の訓練生たちに
恐れられながらも慕われていた。
僕が訓練1年未満でデビューできたのは、
180センチの身長が悪役にぴったりだったから。
開演時にはいつも、こう言って送り出されていた。
「最前列の子を全員泣かせて来い」
実力はもとより、役回りのニーズもかみ合わないと
デビューまでになかなか時間がかかる。
なので、厳しい訓練を生き残っているのは
ヒーローショーに出るのが本当に好きな面々だけだった。
険しい道のりだったけど、動き出したことですべてが変わった。
2年間、恐れずに挑戦してよかったと思う。