2020年04月21日
仮面ライダーショー出演への道 〜スーツアクター事務所への入所、訓練、選抜〜。
僕は仮面ライダーや戦隊ヒーローショーの
スーツアクターをしていたことがある。
2年間の在籍で、訓練を経てショーデビューし、
貴重な出演経験を積ませてもらった。
今回は、僕がスーツアクターの事務所に入った経緯や、
訓練内容、給与などについて話してみようと思う。
※僕が所属していた当時のショー出演部門での経験です。
イベントスタッフやバックヤードとは違う場合があります。
ー目次ー
当時、僕はシアーミュージックで音楽を学んで2年目。
ボーカルとギターを学びにシアーに入会してきた団員に
誘われたのがきっかけ。
自分の存在の表現に意義を感じていた僕は、
その団員の紹介で事務所の面接を受けることになった。
面接と言っても、選考やオーディションではなく
意思確認の場という意味合いが強かった。
特に念押しされたのが、この2点。
僕はその頃
某モデル事務所に合格して間もないタイミングだった。
こちらでショー出演の活動をしてもよいか確認し、
OKをもらえていた。
事務所の2階が訓練施設になっていて、
フローリングの床と、壁には大きな鏡。
訓練は平日の夜、週2回で、
時間は18〜21時。
下は小学1年生から、上は20代前半、
学生時代からずっと所属するベテランたち。
訓練内容は
後半は「殺陣(たて)」という立ち回りの訓練。
いわゆるチャンバラ。
ここがショー最大の見せ場。
悪役がどれほどヒーローを追い詰めるか、
ヒーローがいかにかっこよく悪役を倒すかが最重要。
殺陣までの全体訓練が終わったら、小中学生は帰宅。
高校生以上は帰宅も可。
多くは過去のショーの映像を見て研究、
もしくは空きスペースで自主練。
当時、24歳で入所した僕は最年長だった。
当時、その事務所が手掛けたショーは主に以下。
主な会場は、
スーツアクターをしていたことがある。
2年間の在籍で、訓練を経てショーデビューし、
貴重な出演経験を積ませてもらった。
今回は、僕がスーツアクターの事務所に入った経緯や、
訓練内容、給与などについて話してみようと思う。
※僕が所属していた当時のショー出演部門での経験です。
イベントスタッフやバックヤードとは違う場合があります。
ー目次ー
- きっかけ
- 面接、入所
- 殺陣(たて)の訓練
- ショー内容、メンバー選抜
- ショー出演時の給与
- 2年在籍での出演実績
- 挑戦を終えた感想
1.きっかけ
当時、僕はシアーミュージックで音楽を学んで2年目。
ボーカルとギターを学びにシアーに入会してきた団員に
誘われたのがきっかけ。
自分の存在の表現に意義を感じていた僕は、
その団員の紹介で事務所の面接を受けることになった。
2.面接、入所
面接と言っても、選考やオーディションではなく
意思確認の場という意味合いが強かった。
特に念押しされたのが、この2点。
- ショーに出演して初めてお金になる
だから稼ぐためにやるのであればおすすめしない
それでもやってみたいか - 他の芸能事務所に所属しているかどうか
モデルやタレント事務所に所属によっては、
規定によってはこちらでのショー活動がNGな場合がある
この点は所属事務所に事前に確認すること
僕はその頃
某モデル事務所に合格して間もないタイミングだった。
こちらでショー出演の活動をしてもよいか確認し、
OKをもらえていた。
3.殺陣(たて)の訓練
事務所の2階が訓練施設になっていて、
フローリングの床と、壁には大きな鏡。
訓練は平日の夜、週2回で、
時間は18〜21時。
下は小学1年生から、上は20代前半、
学生時代からずっと所属するベテランたち。
訓練内容は
- 格闘技
- 剣術
- ダンス
- 身振り手振りでの演技
後半は「殺陣(たて)」という立ち回りの訓練。
いわゆるチャンバラ。
ここがショー最大の見せ場。
悪役がどれほどヒーローを追い詰めるか、
ヒーローがいかにかっこよく悪役を倒すかが最重要。
殺陣までの全体訓練が終わったら、小中学生は帰宅。
高校生以上は帰宅も可。
多くは過去のショーの映像を見て研究、
もしくは空きスペースで自主練。
当時、24歳で入所した僕は最年長だった。
4.ショー内容、メンバー選抜
1.ショー内容と会場
当時、その事務所が手掛けたショーは主に以下。
- 仮面ライダー
- 戦隊ヒーロー
- プリキュア
- ドラえもん
- アンパンマン
主な会場は、
- 大型ショッピングモールなどのステージ
- 地域のお祭りやイベントの特設ステージ
- レンジャーレッド、仮面ライダー
主演、いちばんの実力者 - 悪の親玉
次点の実力者、またはベテランかつ身長が高め - レンジャー残り4名と悪の参謀
実力者と身長に応じて。参謀は身長が高ければなおよし - <日帰り>
小樽ウイングベイ
京極町ふるさとまつり - <2泊の遠征>
中標津イオン
紋別みなとまつり -
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
ショーは基本的に土日祝。
繁忙期はイベント数の関係から、春〜秋にかけて。
GWと夏休みは毎週、道内各地へ何名かが遠征。
2.メンバー選抜方法
訓練で実力をつける、これに尽きる。
小学生でも、力量があれば普通に出演する。
(遠征は年齢の規定や親の意向がからむので、
基本的には市内か、近郊での日帰り限定)
札幌市内や近郊へ行く部隊と
道内各地への遠征部隊(宿泊あり)に分かれ、
基本的にどの部隊にもベテランや年長組が数人、
リーダーとして配置される。
3.役割
基本的に主演から実力順。
ここでのポイントは身長。
高すぎるとヒーローを演じる機会が減る可能性あり。
逆に、高身長は悪役に適任。
(威圧感で子どもを怖がらせ、泣かせるため)
高身長で主演をできないわけではないが、
特に戦隊ショーの場合は似通った身長の5人を揃える場合が多い。
5.ショー出演時の給与
当時の出演ギャラは
日帰りで1万円〜1万2千円、遠征で2〜3万円程度。
役回りによって上下はあるが詳細は不明、
支払方法は個別に事務所へ出向いての手渡し。
訓練は無料、ただし無給。
よって、ショー出演メンバーに選抜されなければいつまでも無給。
(デビューできない期間が長いからといって強制退所はなく、
平日の訓練へ参加は制限なく可能)
面接で何度も「稼ぎたいならやめた方がいいよ」
と念を押されるのはこのため。
訓練や遠征の費用を負担せずに
未経験から格闘技や演技の練習ができ、
出演者やスタッフの裏側を知れる。
これを「無給」と捉えるか、「経験」と捉えるかは自分次第。
6.2年在籍での出演実績
僕は10か月の訓練期間を経てショーデビューし、
2年間の在籍で4箇所のイベント、合計8本のショーに出演できた。
最初の10ヵ月くらい訓練に明け暮れた後、
”悪の参謀”として運よくショーデビューできた。
そこから退所までの1年間、同じく”悪の参謀”役で
コンスタントに抜擢された。
7.挑戦を終えた感想
僕が在籍していた部門は
ショー出演のアクター養成所という色が濃かった。
そのためか、
体育会系のような上下関係や、
下手な立ち回りによる厳しい叱責は日常だった。
ベテランたちは20代前半ながら、
幼少からこの道場で鍛えた人がほとんど。
半数以上を占める小中学生の訓練生たちに
恐れられながらも慕われていた。
僕が訓練1年未満でデビューできたのは、
180センチの身長が悪役にぴったりだったから。
開演時にはいつも、こう言って送り出されていた。
「最前列の子を全員泣かせて来い」
実力はもとより、役回りのニーズもかみ合わないと
デビューまでになかなか時間がかかる。
なので、厳しい訓練を生き残っているのは
ヒーローショーに出るのが本当に好きな面々だけだった。
険しい道のりだったけど、動き出したことですべてが変わった。
2年間、恐れずに挑戦してよかったと思う。
【このカテゴリーの最新記事】
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/9764720
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。
この記事へのトラックバック