離れのピアノ
独学と言っても私自身の事ではない。
第一、私には独学する程の向上心はない。
ＢS放送で街角ピアノなる番組がある。
街角の一画にピアノが設置されており、通行人、地元の人、観光や商用で立ち寄った人たちの中でピアノを弾ける人がピアノを奏でる番組である。
子供から老人に至るまで、多くの人々がピアノを弾き聴衆者から拍手を浴びる番組である。
習いたての拙い人もいるが、たいていは幼いころからピアノに親しんできた人たち、中にはピアニストなどもたまに弾いている程。
過去に見た中で驚いたのは日本ならさしずめ乞食、ニューヨークのホームレスの人が恐ろしい程の指の運びでキーを叩きひく凄さには驚いた。
なぜこれほどの人がルンペンなどしているのか、以前はどれ程の人であったのか思わずにはいられない程。
そんな中、時折正式にピアノを習った事はないが、独学で練習しクラシックまで弾きこなす人が現れるのだから世界は広い。
どうやって一人でピアノを華麗に弾けるようになれるのか、不思議でならなかった。
そんな疑問を払ってくれる人が現れた。
なんと孫の一人が独学で結構な腕前になり、時折我が家の離れに置いてあるピアノをバンバン弾いているのには驚きであった。
次女の所の次男坊である。
中学一年生で、思春期にの真っ只中の子供である。
