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2020年11月25日
オリジナリティのある風景
最近はあまり見かけなくなった喫茶店コロラド。
昔よく通っていた。
あれは16歳か17歳のころだったか。
高校の近くにあった小さな店だった。
動きのスロウな手動式の開きドアを開けると、チリンチリンと少し錆びついた金色の呼び鈴が鳴る。
店内は、外の冷気を忘れてしまうほどの温かさと、店いっぱいに広がったコーヒーの香りで満ちていて、
一人かまたは友達と、いつもの奥まった席につく。
壁は赤茶けてすすけた本物のレンガで、店の温かさにのぼせた時そっと触れると、ひんやりと気持ちよかった。
人慣れした店員さんに頼むのは、いつも決まってウィンナーコーヒー。
最近の食べやすいサラッとした軽い口どけの生クリームではない、少しこってりとした重めの生クリームを、時には多めにのせてくれた。
我ながらずいぶん生意気な女子高生だったな・・・
なんて思い出にふけりながらふと、
そういえばコロラドもチェーン店のカフェなはず、チェーン店なのにあのオリジナリティある空間はいったいどこから来ていたのだろう、などと考えを巡らせた。
あんなにホッと心を温めてくれる喫茶店は最近あまり見かけない。
今日はクリスマス並みの寒さという。
あのホッとする感じが、恋しい。 続きを読む...
昔よく通っていた。
あれは16歳か17歳のころだったか。
高校の近くにあった小さな店だった。
動きのスロウな手動式の開きドアを開けると、チリンチリンと少し錆びついた金色の呼び鈴が鳴る。
店内は、外の冷気を忘れてしまうほどの温かさと、店いっぱいに広がったコーヒーの香りで満ちていて、
一人かまたは友達と、いつもの奥まった席につく。
壁は赤茶けてすすけた本物のレンガで、店の温かさにのぼせた時そっと触れると、ひんやりと気持ちよかった。
人慣れした店員さんに頼むのは、いつも決まってウィンナーコーヒー。
最近の食べやすいサラッとした軽い口どけの生クリームではない、少しこってりとした重めの生クリームを、時には多めにのせてくれた。
我ながらずいぶん生意気な女子高生だったな・・・
なんて思い出にふけりながらふと、
そういえばコロラドもチェーン店のカフェなはず、チェーン店なのにあのオリジナリティある空間はいったいどこから来ていたのだろう、などと考えを巡らせた。
あんなにホッと心を温めてくれる喫茶店は最近あまり見かけない。
今日はクリスマス並みの寒さという。
あのホッとする感じが、恋しい。 続きを読む...