2017年06月20日
考えると楽しい設定の話
◆考えると楽しい設定の話
創作において、設定を考えるのは楽しいですね。
というわけで、今回は設定を考えたときの話を書きます。
■敏捷性について
例えばバトルにおいて、行動順序を決める『敏捷性』。
敏捷性=フィジカル(肉体的)な能力を数値化
というのが一般的だと思います。
私の「重力ルーペ」という作品では、現代+SFという世界観のため、多少のトンデモ要素はSF部分に投げています。
けど要所要所では、設定を考えていてですね。
敏捷性については、従来通りでは獣や機械に人間が勝る理由が説明し辛いため、このように考えました。
敏捷性=肉体的な能力+相手の行動や間を読んで先行する力(=読みができる賢さ)
そのため、頭脳派のキャラクターほど敏捷性が高い設定になっています。
敏捷性の高さは左から4人目>3人目>1人目>2人目(ゲーム内の能力)です。
■フォロワーが増えるとAppが強くなる設定
同じく「重力ルーペ」では、作品内のSNSでフォロワーが増加する(クエストを解決)と、スマートフォンのApp(魔法のようなもの)が強くなるというトンデモ設定があります。
これはフォロワーの増加が社会信用度とリンクしており、「フォロワーが多い=社会的に信頼されている」ため「使用者に一定の信頼があるとみなしてAppの出力を解放する」という設定です。
基になっているアイディアは、自動車保険の等級制度※です。
※一定期間事故がないと保険料が安くなる仕組み。等級は他の保険会社に契約を移しても継承される。
身近なモデルケースを模した設定は、多少こじつけても面白く受け容れられるかもしれませんね。
■応用
例えばTPに関するスキルを説明する場合、スキルそのものの説明以前に「TPとはなにか」と考えてみるといいかもしれません。
例として『自軍のTPを上げ、敵のTPを下げるスキル』の説明を挙げてみます。
まずTPの原理を説明できないか考えます。
[TP:タクティカルポイント]
・意識の中にある戦意のようなもの(無形、個体でも液体でも気体でもない)
・TPは無意識の中で変動するため、バトル中の行動や攻撃などで意識が昂るとアップする
・以上の理由からバトル外では上昇しない
・宿屋に泊まる、薬を使う、睡眠状態になると、リラックスするためTPはダウンする
これを考えるプロセスで4つ目の「行動によってはTPが下がるという」独自要素が生まれました。
続けてスキルの説明を考えます。
[TP上昇スキル「アジタート」]
・意味は「はげしく」、語源の由来は同名の音楽用語から
・原理は自軍の意識を鼓舞し(自軍のTPアップの説明)、敵軍の戦意を削ぐ(敵軍TPダウンの説明)
いかがでしょうか。
イメージは勇猛な楽曲が自分の戦意を上げ、相手を圧倒する……そんな感じです。
とすると、楽器を装備している時だけ使える、あるいは耳栓で抵抗できる?のように派生アイディアが生まれます。
まさしく「即興」アイディアですが、それっぽく「聞こえ」たら嬉しいです。
色々と設定を隠していますので、興味がわきましたら「重力ルーペ」お楽しみくださいませ。
■重力ルーペ
RPGアツマール版
https://game.nicovideo.jp/atsumaru/games/gm3311
PLiCy版
http://plicy.net/GamePlay/40437
■余談
冒頭の敏捷性の話は、「るろうに剣心」を参考にしています。
瀬田宗次郎との神速対決で、剣心の神速について次のように説明されていました。
剣心の神速=「フィジカルな速さ」+「相手の思考を読むことによる先読みの早さ」
宗次郎の神速=「フィジカルな速さ」(先天的な素養が高いため、剣心のフィジカル〜よりも速い)
宗次郎は感情がないために後者の先読みが封じられ、苦戦を強いられるという、設定が作品の盛り上げに一役買っている名場面。
るろうに剣心はほぼ全てのバトルで「華のある剣術の戦い」の裏で「思想に基づいた精神の戦い」が描かれており、両方を解決するための行動が心に響きました。
他にも天翔龍閃の左足の踏み込みの理由が、剣心の生き方への対する答えと重なっていたり。
良い作品とは、良い設定が支えてできているのかもしれませんね。
創作において、設定を考えるのは楽しいですね。
というわけで、今回は設定を考えたときの話を書きます。
■敏捷性について
例えばバトルにおいて、行動順序を決める『敏捷性』。
敏捷性=フィジカル(肉体的)な能力を数値化
というのが一般的だと思います。
私の「重力ルーペ」という作品では、現代+SFという世界観のため、多少のトンデモ要素はSF部分に投げています。
けど要所要所では、設定を考えていてですね。
敏捷性については、従来通りでは獣や機械に人間が勝る理由が説明し辛いため、このように考えました。
敏捷性=肉体的な能力+相手の行動や間を読んで先行する力(=読みができる賢さ)
そのため、頭脳派のキャラクターほど敏捷性が高い設定になっています。
敏捷性の高さは左から4人目>3人目>1人目>2人目(ゲーム内の能力)です。
■フォロワーが増えるとAppが強くなる設定
同じく「重力ルーペ」では、作品内のSNSでフォロワーが増加する(クエストを解決)と、スマートフォンのApp(魔法のようなもの)が強くなるというトンデモ設定があります。
これはフォロワーの増加が社会信用度とリンクしており、「フォロワーが多い=社会的に信頼されている」ため「使用者に一定の信頼があるとみなしてAppの出力を解放する」という設定です。
基になっているアイディアは、自動車保険の等級制度※です。
※一定期間事故がないと保険料が安くなる仕組み。等級は他の保険会社に契約を移しても継承される。
身近なモデルケースを模した設定は、多少こじつけても面白く受け容れられるかもしれませんね。
■応用
例えばTPに関するスキルを説明する場合、スキルそのものの説明以前に「TPとはなにか」と考えてみるといいかもしれません。
例として『自軍のTPを上げ、敵のTPを下げるスキル』の説明を挙げてみます。
まずTPの原理を説明できないか考えます。
[TP:タクティカルポイント]
・意識の中にある戦意のようなもの(無形、個体でも液体でも気体でもない)
・TPは無意識の中で変動するため、バトル中の行動や攻撃などで意識が昂るとアップする
・以上の理由からバトル外では上昇しない
・宿屋に泊まる、薬を使う、睡眠状態になると、リラックスするためTPはダウンする
これを考えるプロセスで4つ目の「行動によってはTPが下がるという」独自要素が生まれました。
続けてスキルの説明を考えます。
[TP上昇スキル「アジタート」]
・意味は「はげしく」、語源の由来は同名の音楽用語から
・原理は自軍の意識を鼓舞し(自軍のTPアップの説明)、敵軍の戦意を削ぐ(敵軍TPダウンの説明)
いかがでしょうか。
イメージは勇猛な楽曲が自分の戦意を上げ、相手を圧倒する……そんな感じです。
とすると、楽器を装備している時だけ使える、あるいは耳栓で抵抗できる?のように派生アイディアが生まれます。
まさしく「即興」アイディアですが、それっぽく「聞こえ」たら嬉しいです。
色々と設定を隠していますので、興味がわきましたら「重力ルーペ」お楽しみくださいませ。
■重力ルーペ
RPGアツマール版
https://game.nicovideo.jp/atsumaru/games/gm3311
PLiCy版
http://plicy.net/GamePlay/40437
■余談
冒頭の敏捷性の話は、「るろうに剣心」を参考にしています。
瀬田宗次郎との神速対決で、剣心の神速について次のように説明されていました。
剣心の神速=「フィジカルな速さ」+「相手の思考を読むことによる先読みの早さ」
宗次郎の神速=「フィジカルな速さ」(先天的な素養が高いため、剣心のフィジカル〜よりも速い)
宗次郎は感情がないために後者の先読みが封じられ、苦戦を強いられるという、設定が作品の盛り上げに一役買っている名場面。
るろうに剣心はほぼ全てのバトルで「華のある剣術の戦い」の裏で「思想に基づいた精神の戦い」が描かれており、両方を解決するための行動が心に響きました。
他にも天翔龍閃の左足の踏み込みの理由が、剣心の生き方への対する答えと重なっていたり。
良い作品とは、良い設定が支えてできているのかもしれませんね。
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