活用することで、時間短縮、スキルアップ様々なことに応用できますので、ご参考になれば幸いです。
◆「切り分け」のススメ
切り分けとは、問題箇所を特定し、解決するための方法や手順です。
切り分けについて、パソコンの不調で例えてみますね。
【切り分けをしない例】
パソコンの調子が悪い
→販売店に相談する
→販売店を経由して、パソコンメーカーに修理を依頼することになる
→パソコンを預けて2週間後、機械の故障はなくwindowsの再インストールを案内された。また診断料として20000円が発生した
これは切り分けを行っていない典型であり、最も解決に時間がかかり、場合によっては費用も最も高額になります。この後には、販売店が切り分けを行うか、販売店がメーカーに切り分けを依頼することになります。間に人が入るから、時間もお金もかかりますね。
【切り分けをする例】
パソコンの調子が悪い場合の切り分け例
1.問題を整理する
・windows起動後に、動作が重い
・マウスポインタを操作すると、遅れて反応がやってくる
・ブラウザ、メール操作でも同様に遅延が発生する
・12/10以降、必ず発生するようになった
2.問題に対して、1つずつ変化をつける
・windows起動後に、動作が重い
→windows起動前はどうか?
→BIOS画面では問題ないことが切り分けられた
切り分け結果:HDDかwindows上の問題である可能性が高くなる
・マウスポインタを操作すると、遅れて反応がやってくる
→他のマウスを接続したらどうか?
→他のマウスでも、症状が変わらないことが分かった
切り分け結果:マウスの問題ではないことが分かった
・ブラウザ、メール操作でも同様に遅延が発生する
→他のブラウザ、メールソフトではどうか?
→他のブラウザ、メールソフトでも、症状が変わらないことが分かった
切り分け結果:ブラウザ、メールソフトの問題ではないことが分かった
・12/10以降、必ず発生するようになった
→12/10に何をしたか?あるいは12/10以前の環境に戻したらどうか?
→12/10に出どころ不明なアプリケーションをインストールしていたことが分かった
インストール前のwindows環境に戻すため、アプリケーションを削除したところ復旧した
切り分け結果:パソコンの故障ではなく、windows上の問題と分かった
修理に出す時間とお金がかかることがなかった
自分に自信がついた
いかがでしょうか。
切り分けをしたストーリーでは、専門知識を使うことなく、幸せな結果になっていますね。
問題を整理する→整理した問題1つ1つに変化をつけ解決策を探す、基本的はこれだけです。
◆ゲーム制作活動における「切り分け」の応用
ゲーム制作活動においても、実生活においても、基本は同じです。
問題を整理する(具体的にする/分解する)
例)ツクールが起動しない
1.問題の整理
ツクールが起動しない
(1)PC1号機でツクールを起動しようとすると、エラーxxxが発生する
(2)PC2号機や、友人のPCでは問題は発生しない
(3)PC1号機の場合、問題は12/11以降、必ず発生する
2.整理した問題に対して変化をつける
ツクールが起動しない問題に対する切り分けのアクション
(1)→「エラーメッセージxxx ツクールMV」で調べる
(2)→PC1号機とその他のPCの差分を調べる
(この場合は周辺機器の有無、ソフトウェア構成、ハードウェア故障の可能性などが挙げられますが、確認範囲が広いので(3)の確認でも良いと思います)
(3)→12/11以前と以降の違いを調べる
◆原因を調べるとき
先ほどは主に問題解決のための「切り分け」ですが、原因を追求したい場合は、少し別の手順を踏みます。
■次の点を確認/切り分けする
1.PCのスペックが動作環境を満たしていることを確認する
参考:RPGツクールMVについて
https://fanblogs.jp/tabirpglab/archive/4/0
2.PCを再起動する(シャットダウンではなく、再起動)
windows8以降は、シャットダウンを実行しても、内部処理はスリープの延長のようなモードになっていることがあります。windows環境を再読み込みするには、再起動を実行して下さい
3.既知のトラブルとして、情報がないか調べる
web上で、同じトラブルと解決方法がないか調べてみましょう。
この時のポイントを幾つか挙げてみます。
・Google検索を使う
https://www.google.co.jp/
・検索ワードは具体的/正確な情報を使う
悪い例:
RPGツクールMV 調子が悪い
※「調子が悪い」では、曖昧で欲しい情報に辿り着けません
良い例:
ツクールMV audio api error
※「RPG」を外すことで、検索範囲が広がります
※エラー名を正確に記載する事で、精度が向上します
◆不具合を報告する時
「切り分け」「原因調査」を経て問題解決すれば、まずは一安心ですが、根本原因がツクール側にある場合は報告を正しく行うことで、他ユーザーや製品の品質向上に繋がるかもしれません。
(逆に切り分けされていない時点では、問題発生の事実はあっても、不具合と決めつけるのは早いと思います)
正しく報告を挙げるための考え方や、例を紹介します。
■不具合解決に役立つ情報を整理する
「不具合が出ています!」と訴えるよりも、「xxの時にxxをした場合、xxの事象がxx回中xxの割合で発生します」と伝えた方が、原因調査や解決策が早いと思います。
全て網羅する義務はありませんが、できるだけこれらの項目を抑えておくと、多くの方にとって有益になります。
・発生環境
RPGツクールMVのバージョン
※ヘルプ-バージョン情報から確認可能です
OS
CPU
メモリ
グラフィックカード名
グラフィックドライバ名
グラフィックドライババージョン
※ゲームプレイ中の操作系不具合の場合は、接続コントローラーの名称、ドライバなど
※描画系不具合の場合は、ディスプレイのメーカー、型番など
・不具合の内容と発生手順
※発生手順はできるだけ手順ごとに記載する
例:
【発生する不具合】テストプレイでパーティ能力が反映されない
【不具合の再現手順】
1)ツールの「データベース」を選択する
2)「アクター」を選択する
3) 戦闘に参加するキャラクターを選択する
4)「特徴」の「その他」を選択する
5)「パーティー能力」の任意の効果を選択する
6)テストプレイでパーティ能力が反映されていない事が確認できる
※実際にこのような不具合はありません
・不具合の発生頻度
曖昧な例:
時々発生する
良い例:
10回中x回発生する
※できるだけ数値化して表現する
◆問い合わせ時の注意事項
・問い合わせ、報告をあげる場合はマニュアル、ヘルプなどに記載されている先へ正しく行って下さい。
国内版は事前にユーザー登録が必要になります。
国内版
http://tkool.jp/support/contact
・ツール/プラグイン/素材に関する質問は、それぞれの規約や説明文から、問い合わせ先をご確認ください。
制作者の方によっては、サポートやリクエストを対応外としている場合もありますので、ご注意ください。
まずは説明文を読み、事例をwebで確認し、自己解決を図ることをお勧めします。
・万一、不具合により大事なプロジェクトへ影響が出た場合に備えて、日頃からバックアップをお勧めします。
以上、いかがでしたでしょうか。
これらは自分の能力を高めたり、論理的な思考を身につけることに役立つと思います。
困った時は思い出し、活用してみてください。
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