制作中の作品のシナリオを考えがてら、拠点の違いについて思いついたことを書き出してみました。
大雑把には一拠点タイプか複数拠点タイプかに分類されるのですが、シナリオ(動機が内側or外側のどちらか)が一番影響を与えているのではないと感じました。
■一拠点タイプの特徴
以下の変化や解放要素がそのままゲーム要素になる
変化=物語の進行と絡めやすい
・発展(機能追加/拡張)
-ギルド、ショップ、採掘、採集、調理などの追加/ランクアップ
-雇用人数、品揃えの変化
・変化
-会話パターンの変化
-好感度
人間関係や時間の流れを描くことに適している
・侵略に対する防衛/クエスト派遣
ベンチメンバーの使い道
外に目的を設けることで拠点内の一体感が増す…という動機付け
・ハウジング/コレクター要素
-アイテム図鑑、魔物図鑑、人物図鑑
プレイヤーとゲーム世界との距離が縮まる
使ない装備品を処分できないタイプのプレイヤーは特に好む
■一拠点タイプに見られる設定
・舞台は学園、防衛拠点、隔離された地域、移動拠点(特にSRPG)など
・主人公は外の人間あるいは記憶喪失にすることで、プレイヤーと目線を揃える
例)モンスターハンター、牧場物語、アトリエシリーズ
■複数拠点タイプの特徴
以下を物語と連携させることで、旅の雰囲気を感じることができる
拠点ごとにシナリオの変化点を設定することができる
(仲間の加入/別離、新技能の取得、ライバルの出現)
・拠点の規模
-村、都会、城
大きな時計台、偶像崇拝のモニュメントなどがあると一気に印象に残る
有名作品には実在モデルがある場合も多い
例)ロード・オブ・ザ・リングのミナスティリス=モンサンミッシェル
・機能
-基本機能:宿屋、武器屋、防具屋、道具屋、魔法屋
-専用機能:鍛冶、錬金、ギルド(クエスト受発注、仲間の待機)道具の預かり所、
シナリオの助言(DQ7の占い師)
・地域色
-四季
雪の街、砂漠のオアシス周辺の村はわかりやすい
-地形
草原=風、岩山=地、のように各種属性との関連付け
-産業
かつて採掘で賑わった炭鉱村、貿易色豊かな港町などシナリオとリンクさせやすい
・文化/文明
-宗教(一神教、多神教)
-人種(単一民族、多民族)
対立構造(人種差別、階級差別)を描くのに適している
-歴史背景
侵略した/された経緯(村焼きなど)
機械文明/魔法文明
-言語
多用されるのは関西弁、語尾変化系
手間はかかるが作品愛を感じるのはアルベド語のような独自換算を持つパターン
-特殊文明
魔術、鍛冶、錬金、調合など
■複数拠点タイプに見られる設定
・旅立つための理由/動機が強い
-救出劇、復讐劇、目的のための討伐
村焼きは喪失と旅の動機を兼ねた一石二鳥設定
これらを書いて思ったのは、以下を活かさない手はないということです。
・一拠点タイプの作品は拡張要素をゲーム性に結び付ける
・複数拠点を結び歩くタイプの作品は拠点の違いを描く
拠点周りでユーザーから不評だった作品といえば「FF13」「サガフロンティア2」。
FF13のように追われる立場で自由に行き来できないシナリオや、サガフロンティア2のように歴史を追体験という制約が伴うと拠点の機能を活かしきれないのかもしれませんね。
考えていて楽しかったです。
以上、気分転換やご参考になりましたら。
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