酷くなっていないからいいか。でも急に内転筋の先が痛くなったりした。筋肉を使った使わないでなく、これも神経症によるものなのだろう。
今朝は昨日より手の痺れは良いように思う。
昨日、得意先のWさんと会った。Wさんと知り合ったのは6年ほど前か。僕より一回り位上で、ハンサムではないが、大柄で年齢に合ったおしゃれな方。なぜか気に入ってもらえた。
Wさんはまさに「昭和の営業マン」という感じ。
某大手企業へのウチの製品を入れるために何度か一緒に行動した。どこでも客先に深い人間関係を構築している。超大手企業の客先に片手を上げて“よっ”と言って入っていく人を初めて見た。
ゴツイ見かけとは裏腹に得意先への商談は丁寧だ。接すれば接するほど愛されるタイプの人だ。
Wさんは僕にとって、何人かいる営業の手本の1人だ。
初めて一緒に飲みに行ったのは僕が受傷した年だったか。
いきなり「俺の忘年会に来るか」と誘われたのだ。池袋の怪しい中国系スナックで会はあった。Wさんを慕う人が集まっていた。「俺の忘年会」というフレーズには痺れた。
その後、昼に飲んだこともある。客先に一緒に行って、終わったら15時。さあ、帰ってジムでも行こうかと思っていたら、立ち飲みに誘われた。
この頃から気づいていた。Wさんはアル中なのだ。その時でも内臓のあちこちに疾患があるとは聞いていた。タバコもガンガン吸う。
僕が入院している間、進んでいた案件はストップしていた。Wさんとの付き合いは若手では難しい。
退院後、Wさんに会うと少しは心配してくれていたようだった。こっちはWさんの身体の方が心配だとやり返したが。止まっていた案件も加速し、今では大きな売上となった。
昨年会った時は僕の会社の近くのカフェチェーン。喫煙ルームのフロアだが、遮られていない禁煙テーブルでビール片手にタバコを吸っていた。驚いて止めた。人相の悪い人が禁煙席でビールを飲んでタバコを吸っていたら、注意できる人は少ない。カフェの仕組みを知らないのだ。
Wさんが入院していると聞いたのは今月初め。携帯に電話しても繋がらないので会社に電話した。
腹水が溜まって入院しているという。「腹水」で検索した。良いことは出てこない。余命という言葉が出てくるだけだ。
先週、Wさんから電話があった。会社に出ているという。そして昨日会った。
少し痩せてはいたが元気そうだ。腹水はまだ溜まり続けているようで、腹はかなり出ていた。
今後の仕事は違う人が窓口になる。でも、横から口を出す。
当たり前だ、Wさんしかできない仕事でこれまで実績を作ってきたのだ。
Wさんとしばらく雑談した。入院は1か月少し。「まさかタバコと酒はやらなかったでしょうね」
こんな風に偉そうに言う僕を気に入ってもらっている。
「管(点滴)が取れたら、外に行って2,3本吸っていたよ」「病院の前にコンビニがあって、焼酎の小さいのを買って飲んでいた」「芋焼酎は匂いでバレるから麦焼酎を買った」
懲りない人なのだ。
人の身体だ。他人がとやかくは言えない。WさんにはWさんの生き方がある。
次に会う用事はない。でも何かこじつけて会いに行く機会を作るつもりだ。
昨日はなんだか寂しくなって居酒屋Yに寄った。酒に逃げる。でも外へのメンツはかっこつける。
Wさんと知り合った時に自分と同じ匂いを感じたのだろう。
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image