2018年09月04日
【追記あり】TATERUの続報:評価額の3倍で土地売却 TATERU Fundingへの影響予測
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8/4 9:00追記:
今回の件を関連して、TATERU Fundingよりアフィリエイト停止の連絡がありました。
この連絡を受けて、サイドバーのアフィリエイトプログラムを外しています。
TATERU Fundingからは、
「万が一を考え、アフィリエイトサイトオーナーに不利益が発生しないよう、原因究明後、万全の状態で
配信再開を考えております」
との連絡があり、案件配信の再開意図はくみ取れます。
やらかしてしまったことは仕方ありません。それはそれで受けるべき罰は受け、その後で一部上場企業と
して正しい態度を取り、毅然とした処分を行って案件募集を再開されることを期待したいと思います。
続報がありました
下記の記事の追加となります。
・TATERUで資料改竄が発生。スルガ銀行に続いて、業界全体の問題でしょうか。
アパート大家向けの融資が通りやすくするため、TATERU社内で大家から提出された通帳の残高を改竄して
いた、というニュースが流れました。
その続報で今度は、土地売却額が評価額より水増しされていたというものです。
・評価額の3倍で土地売却 投資者「不安で眠れない」 (テレ朝News)
東京・渋谷区の不動産会社「TATERU」は、融資の審査を通りやすくするため、借り入れを希望していた顧客の預金残高23万円を623万円に改ざんして銀行に提出していたことが発覚しました。その後のANNの取材で、TATERUは別の顧客に対して、評価額約1000万円の土地を3倍の3200万円で売っていたことが分かりました。
(上記ニュースより引用)
影響の推定
この問題や、前回の問題がTATERU Fundingへどのような影響を与えるか、推定してみます。
(あくまでも、TATERU Fundingの投資家目線であることは留意下さい)
TATERUのサイトには、アパート経営のフローが説明されています。
・ご利用の流れ (TATERU)
これによると、銀行融資を行うタイミングは、土地購入タイミングと同じ。
ということは、TATERU Fundingで資金を集める前の段階です。
今回、預金が書き換えられて銀行融資が行えなくなったという案件は、TATERU Fundingでは募集をして
いませんし、直接的な影響は無いと思われます。
次に、今回の問題。
土地を評価額の3倍以上で売っていたというのは、契約が全て終わってアパートが建築中であるか、または
アパート経営がスタートしている段階で発覚したものと思われます。
従って、対象の案件はTATERU Fundingで募集が行われている案件である可能性はあります。
TATERU Fundingで募集が行われていない、あるいは案件が終了している場合、問題はありません。
もしこの案件が募集されており、また現在運用中だと仮定しますと、この家主が訴えるかどうか、そして
裁判所が契約の無効を認めるかどうかがポイントだと思います。
万が一の場合は契約が無効となり、アパートはTATERUが引き取る可能性があります。
ただ、2億5,000万円程度であれば、TATERU Fundingのビジネスモデルを崩壊させないためにTATERUが
自腹を切る可能性は十分にあると思われます。
以上のような推定から、私は直接的な問題はそれほど深刻ではないと考えます。
一方で間接的には、この問題を受けて大家の募集が滞る、銀行が貸し渋るなどの影響が出てくることは
十分に考えられる事でしょう。
TATERUは今回、報道機関に取り上げられてから数時間で最初のお知らせを出してきました。
起こってしまった事はともかく、その迅速さとはぐらかさない内容は評価されるべきです。
今後のTATERUの調査結果をきっちりと注視、あるいは監視していくことが、投資家として必要でしょう。
・本日の一部報道について (TATERU)
なお、私は今のところ、投資している100万円×5案件についてはキャンセルは考えていません。
所感
ところで、土地の価格については路線価を調べるとか、不動産屋に聞くとかすればだいたい出てくると
思うのですが、3倍ぼったくられて気付かないものなのでしょうか。
これならおそらくは、建築金額も相当水増しされていることでしょう。
そちらも明細表を提出させて比較すれば、おおよそ分かることだとは思います。
TATERUと大家は、パートナーであっても運命共同体ではありません。
従って無条件で信用するべきではありませんし、もし信用したのなら「裏切られた」と一方的な被害者面を
するべきでもないでしょう。
弱みを握られて契約したわけではなく、自由意志で契約したわけですから。
(TATERUを擁護する意図はありません。契約者側が100%の被害者ではないという意味です)
あともう一つ、銀行は何をやっていたのかと少し疑問です。
評価額3倍の土地なら少し調べれば分かると思うのですが、それで契約に至ったということは某かぼちゃの
銀行のように、内部審査が適切に働いていない可能性があります。
ソーシャルレンディングならそれほど大きな影響はないかもしれませんが、不動産投資をする場合には
銀行の融資についても気を付ける必要がありそうです。「借りやすい」のはそれなりの理由がある、と。
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posted by SALLOW at 09:00
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とりあえず昨日はストップでしたね。
今日の寄りつきは今見ておりますが、PTS株価はストップ気配のようです。
一部上場会社が、2日で時価総額を4割消し飛ばしたのでは周りからの当たりも相当キツいものになるでしょうし、上場会社として毅然とした対応を取る必要があるというのは同意します。
一方で今回の問題については、訴訟団ができると厄介というのは賛成です。アパート経営がある程度うまくいっていれば訴訟団に加わる人も少ないように思えますが、さてどうなりますか。
ちなみに私も、不動産バブルの崩壊に繋がるとは思っていません。ただ、個人向けについては情報の非対称性があるだけに、なかなか難しいのかな、とは思います。このあたりはアメリカ不動産のように、取引情報がオープンになっていれば良いのでしょうね。
それにしても、おっしゃる通り不動産オーナーに下調べ無しで飛び込んでいくのは何とかならないものでしょうか。情報弱者を喰っていくような焼畑農業では、業界は長続きしないと事業者が自覚してくれれば良いのですが。
さて、この問題は、日本発不動産バブル崩壊とまで売り煽り記事が出ており、いささか過激過ぎるような論調に思います。
不正が発覚したTATERUは、今後適切な時期に当該職員の処分、不正事案の徹底解明と同様の事案に対しては、厳罰を以って断じて許さないという上場会社として強い意思表示が必要です。
一部では、土地評価額の3倍で売りつけられたアパマン投資家もいるようで、弁護士だの訴訟団が結成だのあると厄介になりそうと見ています。
土地評価額というのが更地なのかはたまたマンション込みなのかすら書いていない記事でしたので、少し意地悪な書き方に思います。
(何度も余談ですが、路線価や地元不動産屋へのヒアリングなど自衛策は不動産取引においては鉄則です。下調べもなしに簡単に儲けようとし過ぎですね。3倍で買っても稼働率が良ければ儲けモノで、不動産は不思議なことに割高で掴んでも借金による節税効果や思わぬ利回り運用ができますので、買ってしまったアパマン投資家はあとはいかに稼働率を上げるかが肝です。)