2018年05月07日
【詳細情報】ラッキーバンク延滞案件の内容を調べました
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速報を受けてのまとめ内容です
前回は短く速報でしたので、今回は少し調べました。
私が投資している限り、ラッキーバンク延滞案件の内容の詳細です。
・参考記事:【速報】ラッキーバンクから返済遅延メール
以前の記事でも公開していますが、私のラッキーバンク投資案件は以下の通りです。
黄色ハイライトの案件は今月に返済が行われます。
それを除いた残り5件については、5/1の利息返済が行われなかったため、期限の利益が喪失しています。
*期限の利益:借金の返済期限が定められている場合、その期限までは返済する必要がなく、また返済を
求められる事もないという借り手の利益。
各案件の状況
・第221号ローンファンド 東京都世田谷区
状況:
1K×11戸のプラン付または建築売り2プランを中心に売却へ向け取り組みを行っております。現状、具体的な売却交渉等には至っておりません。また、本件土地は、建物を建築するうえで、擁壁の補強が必要な状況ですが、現状、擁壁工事には着手しておりません。従って、売却価格に補強コストが影響する可能性がございます。
担保評価額:19億9,950万円
第一順位根抵当権設定 極度額18億9,950万円
LTV:95%
・第245号ローンファンド 東京都港区
状況:
本件担保物件は、借入人が保有している東京都港区三田の一棟オフィスビルとなります。本件担保物件は最寄駅から徒歩7分の近隣商業地域に位置する商業ビルです。本件担保物件はリノベーション工事を施し収益化を図った後、4フロアにテナントを誘致し不動産市場に販売を行う計画をしております。
テナント誘致は完了し、直近に入居した2階テナントもフリーレント期間を経て平成30年7月頃に賃料が発生する見通しとなっております。また、同時に販売活動にも着手しており、大手仲介業者経由の購入検討者などのフォローを行っております。
担保評価額:35億7,690万円
第一順位根抵当権設定 極度額35億7,000万円
LTV:99.8%
・第263号ローンファンド 神奈川県藤沢市
状況:
本件担保物件は現在、ホステル運営が行われております。現在の状況は、購入検討者と2018年3月に売買契約を締結し、金融機関のローン審査中となっております。金融機関の審査が承認されれば、平成30年5月に決済を予定しております。但し、審査状況などによっては、決済のスケジュールが前後する場合がございます。また、購入検討者との取引が取り下げとなった場合は、引き続き、売却活動を行うこととなります。
担保評価額:34億円
第一順位根抵当権設定 極度額32億3,000万円
LTV:95%
・第264号ローンファンド 東京都千代田区
状況:
本件担保物件は、借入人が保有している東京都千代田区神田エリアの一棟オフィスビルとなります。現況、空ビルとしての販売活動を行っておりますが、開発会社による見積もりを行い自社での改修工事、またはプラン付での売却を予定しております。また、本件担保物件は、物件の運用にあたりインフラ設備の改修工事が必要となる為、売却価格に改修工事のコストが影響する可能性があり、現状、具体的な売却の目途も立っておりません。
担保評価額:24億8,800万円
第一順位根抵当権設定 極度額23億6,360万円
LTV:95%
・第371号ローンファンド 東京都台東区東上野
状況:
本件担保物件は当初、借入人が自社によるリノベーションを施すことを視野に入れつつ、空ビルとして販売活動を行っておりました。自社が手掛けた他物件の経験やマーケット調査、用途変更に関わる事前調査などを実施した結果、宿泊施設へ用途変更を施すプロジェクトへプラン変更を判断するに至りました。
借入人は2018年2月度に、改修工事完了後の引渡しを条件とする賃貸借契約を運営会社との間で締結しています。また、現況での販売活動も並行しており、購入検討者からの反響は見受けられるものの、具体的な売却交渉等には至っておりません。
担保評価額:29億3,000万円
第一順位根抵当権設定 極度額27億8,000万円
LTV:95%
所感
以上のように、今回返済遅延が起きた案件は全て、第一順位根抵当案件でした。
これは偶然かどうかについては、微妙なところだと思います。
・(未確認情報ながら)第二抵当の案件でも遅延が起きているという情報がある
・早期返済された305号も第一抵当案件
どちらかというと、メインの貸付先と疑われているウィングトラスト社向けの案件が大部分遅延しており、
その中で305号だけが運良く早期償還された、という解釈の方が妥当な気もします。
(第二抵当=匿名組合以外の借入者がいるので、そちらに配慮して遅延を起こさなかった、というのも
ある側面では妥当な解釈と言えるかもしれませんが)
とりあえず、以下の点に関してラッキーバンクには問い合わせを入れておきました。
回答については随時、当ブログにて記事をアップいたします。
(後は、財務局や第二種金融商品取扱業協会にも要望を入れています)
@行政処分により借り換えができなくなり、利息の支払いが停止したのであればまだ分かるが、
今回、未だ償還期限を迎えていない案件も利息の支払いが遅延している。
これは、貸付先にはそもそも利息の支払いを行える能力がなかったということか。
もし違うのであれば、いかなる理由で償還期限前の案件で利息支払いが遅延したのか。
A金融庁からの行政処分の履行状況について、投資家への説明が不足していると考えるが、どう思うか。
行政処分に至った事実関係、改善対応策、責任の所在、内部管理体制の再構築などに関しては
4/2までに書面で報告されているはずであり、例え改善が未完であってもその内容は公表可能なはず。
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リンク先には同じ話題を取り扱うブログが沢山あります。こちらもいかがでしょうか。
posted by SALLOW at 10:00
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ソーシャルレンディングをやる上では元本毀損は受け入れるべき内容なので、その部分については特に思うところはありません。
ただ、事業者が経営の継続を断念して捨て身の技を使うというのは困りものですので、事業者に働く抑止力についてはより注意深く見ていかなければならないかな、と思っています。
私の場合、銀行の融資担当者と同じだけの知識も経験もなく、同様の立場に立てない事は分かっていますので、その分は多くの資本を分散投資することでリスクを薄めようとしています。今回のような事が起きてもどこか人ごとなのはそのためです。
しかし、裏付けとなる資本拠出のない独立系SL事業者はちょっと怖いですね。
*ところで、最後のディスクレーマーは一体。
ほぼフルローン状態でLTVがこれだけ高くては、少しでも買い叩かれたらどうしようもないですね。
相場観が左右する評価額なので、LTVが低いから良いわけでもないですし、いくら有利な融資条件でも買い手がいない流動性が低い物件では現金化されないので、地域の状況を説明から読み解き、自分でも調べた方がいいでしょうね。
少なくとも銀行の融資担当者と同じ立ち位置をやるので、機械的な投資ではババを引く可能性があるので精査は最低限必要になってきました。
競売物件や、売り急ぎ物件は、転売屋、不動産業者が狙っているので、なかなか予定価格では約定しないので元本毀損が発生しないことを祈るばかりです。
※L社運用ファンドと、人的、資本関係はありません。