2018年03月09日
ラッキーバンクへの質問に回答がありました+返金確認しました
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ラッキーバンクへの質問
前回の記事で、以下のように書きました。
この件も含め、ラッキーバンクには下記5点の要望を入れています。
いずれも今回の行政処分に伴う投資家の不安を払拭し、ラッキーバンクが再起するためには必要な事。
実際どのような対応を行うかはラッキーバンクに委ねられるわけですが、可能な限りこれらを含めた
情報開示の姿勢を見せてもらえる事を期待したいと思います。
ラッキーバンクへの要望事項:
@X社の財務状況の公開
A不動産査定額が現実から乖離している問題につき、乖離の程度の公開
Bラッキーバンク自身の増資予定
CLBIリアルティの累計調達金額がラッキーバンクの募集金額と同じ事の説明
D今回の説明会の動画、もしくは資料の公開
ちなみに、問い合わせから回答までの時間は24時間以内でした。
参考記事@:ラッキーバンクで投資家説明会開催 (前回の記事)
参考記事A:ラッキーバンクへの行政処分内容(業務改善命令)の紹介と所感 (前々回の記事)
ラッキーバンクからの回答
下記、青字部がラッキーバンクの回答内容です。
全文引用を禁じられているわけではないのですが、かなり長いので要約します。
(要約に伴い、丁寧語などは全て取り除いています)
@X社の財務状況の公開
現在、ファンドの貸付先情報の開示方法について検討中。
X社の財務情報の公開についても検討を行う。
情報公開という側面で言えば、直近では案件の近況やラッキーバンクの財務情報の掲載などを実施済。
今後、具体的な内容や方法が決定次第、報告を行う。
A不動産査定額が現実から乖離している問題につき、乖離の程度の公開
現在、各案件ページにおける不動産価格調査報告書の掲載を取りやめたのは、当局の指導によるもの。
(正式名不動産鑑定評価基準に基づくと誤解させる恐れがあるため)
ただし、価格調査を行ったのは不動産鑑定士の有資格者であり、金融庁の行政処分の理由についても
「正式な基準に基づくと誤解させる」事であり、価格自体や算定プロセスには指摘は入っていない。
これまでの実績では、調査価格と実売却額の幅は約70〜120%の間。
Bラッキーバンク自身の増資予定
現時点において具体的な増資予定は無し。
なお、2017年下期については、単月黒字の月もある。
CLBIリアルティの累計調達金額がラッキーバンクの募集金額と同じ事の説明
ラッキーバンクの調達価格をLBIリアルティのページに掲載している。
LBIリアルティはソーシャルレンディング等を活用した「不動産×金融」をコンセプトとしているため、
ラッキーバンクの募集実績等も用いた記載を行っている。
D今回の説明会の動画、もしくは資料の公開
説明会は今回だけではなく、複数回の開催を予定している。
動画・資料などのホームページ上への公開については、現時点では未定。
追加説明
またこれとは別に、ラッキーバンクより今回の行政処分について追加の説明がありました。
これについても要約して紹介いたします。
(1)貸付先の審査につき誤解を生ぜしめるべき表示をする行為について
当局から指摘を受けた内容は、「X社財務諸表における一部の会計処理の誤りに気付かなかった」点。
対応として、融資審査に関し書類のみではなく審査会議を開催するように改善し、昨年より運用中。
「不動産の事業期間が延長となり借入金の返済が困難となっている」という指摘については、計画の変更で
期限通りに返済ができない場合もあるということで、この場合通常は借換ファンドを組成している。
結果として、「ラッキーバンクの案件」については、これまで遅延した事はなく償還を継続している。
・参考:物件売却により償還した例
第382号ローンファンドの主案件部分
第383号ローンファンドの主案件部分
・参考:借換ファンド組成により償還した例
第437号ローンファンドの主案件部分
(2)担保物件の評価につき誤解を生ぜしめるべき表示をする行為
不動産価格調査報告書を募集要項に掲載していたものの、当局よりこの資料は正式な不動産鑑定評価基準に
基づくものと誤解しかねないため、適切ではないという指摘を受けた。
当局指導はその通りだが、鑑定は全て不動産鑑定士により行われており、その鑑定された価格そのものや
算定プロセスについて不適切という指摘を受けているわけではない。
感想
説明会の動画や資料の公開が未定であるというのは残念ですが、それ以外についてはおおよそ予想通りの
回答だという感想を抱きました。
回答内容を丸呑みというわけにはもちろんいきませんが、今後の対応を見定めていきたいと思います。
とりあえず、昨日予定されていた償還は無事終わりました。
当日に返金申請を行い、本日返金処理が完了したことも確認しています。
今後、今回の処分を受けてラッキーバンクがきちんと経営体制の見直しと改善を実施し、妥当と思える
施策が打てたと判断しましたら、再度投資を行うことを検討したいと思います。
私見ですが、行政処分を受けたとしても、そこから改善したのならそれは評価すべきことだと思います。
個人と法人は違うにしろ、100%の絶対はありません。だからこそ、失敗からのリカバーが大事です。
(*その失敗が改善もせず何回も繰り返されたり、もしくは明らかな悪意がある場合は別ですが)
行政処分から見事に立ち直ったクラウドバンクの例もあります。ラッキーバンクの今後の再起に期待です。
蛇足
行政処分つながりですが、金融庁による仮想通貨業者への行政処分はなかなかひどいことになってますね。
今回が第一弾で、7社に処分実施、うち2社が営業停止。
3社は自主廃業を決めたとのことで、一気に膿がでたような状況です(まだ残っていそうですけど)。
改善命令とは言え、GMOまで処分を食らったのはちょっと驚きでした。
やはり新しい金融商品。色々と脇が甘いままで参入した業者が多かったのでしょう。
私は仮想通貨はともかく、ブロックチェーンの将来には興味を持っていますので引き続き注視します。
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posted by SALLOW at 10:15
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すみませんが、私は多少意見を異にします。
全て誠意を持って償還するというのはスタートラインに過ぎません。ただし、その途上で担保が発動し、結果として元本の一部毀損が起きてもやむを得ないと思っています。
問題となるのはその後。監視機能が働かない同族経営を何らかの形(経営陣の刷新や外部資本の受入)で解消しない限り、今回の件を乗り越えてさらなる発展を遂げるのは難しいのではないでしょうか。
みんクレ(スカイキャピタルに改名)とTOHの件は、まあそのうち思い出話になれば良いと思っています。もちろん、係争を考えている当事者の方々はそれどころではないのでしょうが。
みんクレ•TOHは私たちが死ぬまで悪評をネットに書き綴られるでしょう。
いえ、投資家の利益のお話ではないと思います。
役所側の仕事増やすな、という理由が第一ではないかと考えています。
もし個人が違法な取り立てを行うと警察の仕事が増える、その理由を作った金融庁にクレームが来るのは縦割り行政的に面倒。だから貸付先を公開しない方がいい、ということではないかと。
いずれにせよ、役所側の主張に一理はある以上、今から大幅な方針転換は望めないでしょう。後は各事業者が指導の範囲内でどこまで情報開示をするか、その姿勢を見ることにしたいと思います。
ただ、貸し倒れた時の電凸とかのリスクよりも、今回のみんクレのように会社レベルで詐欺っぽいことされるとかを考えると、そっちのリスクの方がより悪質で、貸し手のダメージがでかいと思うんですけどねぇ・・・。
複数化については正直なところ理由が毛ほども分かりませんので同意です。
ただ、匿名化に関して言えば「もし貸付相手が分かったら、匿名組合を介しているとは言え実質は直接金を貸している事になるんだから、投資家は全員貸金業登録しろ」ということで、これは役所側の言い分にも一理はあると思います。
あと、案件が焦げ付いた場合の債権回収は弁護士しかできませんが、そんな事はお構いなく相手の会社に突撃する人も出てくるでしょう。
ですから、貸付先の名前と住所は非公開でいいと思うのですが、その財務状況や担保詳細については公表するような抜け道ができないものかと思っています。
募集時点では匿名化されていても、投資した出資者には明かすとか、当局もしくは出資者の要請に応じて明かせるとか、すれば貸出先がグループ内だけとか、変な運用されていないかクリアになるので、その方がメリットある気がするんだけど・・・。
#言い訳程度の「複数化」も、なんだかなー、って気がします。
個人的な考えですが、ソーシャルレンディングは仮想通貨やFXの影に隠れているくらいでちょうど良いと思っています。
キャピタルゲインである仮想通貨やFXと違い、インカムゲインであるソーシャルレンディングには、世間で騒がれるような派手さはいらないのではないでしょうか。
業界としては盛り上がって欲しいのですが、できれば地味に根っこを広げていく草のような盛り上がり方をしてもらいたいと思います。
(ただ、みんクレのような事件が起こると、認知度が低いソーシャルレンディングではマスコミが動かず、結果として被害者が保護されにくいのは残念です)
個人的にはちょっと残念なところです。
LBIリアルティの調達金額については、だいたい予想通りの答えでした。
法人が別である以上、何の説明もなく引っ張ってくるのは適切なのかどうか議論の余地はありますが、重大な事ではないと判断しています。
入手可能な情報から考えますと、ラッキーバンクの場合は悪意はなさそうです。
であれば、この勧告が後になって「改善に繋がった」と評価され、「そんなこともあったね」と昔話になるよう願ってやみません。