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2017年10月15日

maneo 「会員ステータス」案件登場+最近のソーシャルレンディングにおける動き(噂)



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maneo 会員ステータス付き案件

 以前の記事で、maneoで投資金額により会員ステータスが導入されるという内容を書きました。
 その会員ステータスにより条件が変わる案件が登場しています。

 20171015MN2.jpg

 レギュラーの場合は利率7%で、一人あたり上限金額は55万円。
 ブロンズ以上の場合は利率8.5%で、一人あたり上限金額は105万円となっています。
 内容としては、9周年記念ローンファンドの残りを、ステータス別案件として募集した形です。

 20171015MN3.jpg

個人の感想

 さて、事実はここまで。以下は私の感想です。
 正直なところ、ちょっと首を捻る制度だな、と思いました。

 当初ステータス制度が発表された時、その目的は販促や投資家の囲い込みが目的だと思っていました。
 「たくさん投資してくれる人は、良い条件の案件に投資できるようにするよ」ということです。
 しかし実際、この第一号の案件はそうではありません。
 「案件が埋まらないから、条件を良くして+ステータスで条件変えて埋まるようにするよ」であって、
 ステータス制度の目的が、「埋まらない案件を埋めやすくするための手段」に切り替わっています。

 投資家のプラスになる施策を行った結果、maneoにもプラスとなるのなら分かります。
 しかし、maneoの都合と利益のために取り入れた施策に対し、投資家への特典を用意しました、と言うのは
 ちょっとおかしいのではないか?
 と思っています。

 もちろん、案件の埋まり具合は需給バランスによって決まるものですので、埋まりにくい案件について
 条件を有利にすること自体に文句はありません。
 ただ、それなら最初から条件を検討するか、同一案件全ての条件を変更すべきでしょう。
 「売れ残ったから」という理由で途中から条件を変えるのはどうなんだろう、ということです。

こんな影響も

 個人的な感想だけで、この制度にダメ出しをしているわけではありません。
 これを認めてしまうと、次には以下のような状況があり得るからです。

  @逆方向の条件変更
   集まりの良い案件について、途中から条件を悪化させる変更もあり得る。

  A半額総菜狙いの投資行動
   「埋まりにくければ条件が良くなる」ということが投資家側の共通認識になってしまうと、
   条件が良くなるのを待つ投資家が続出し、なおさら埋まりにくくなるという悪循環が発生する。

 @は我々投資家にとって、Aはmaneoにとって好ましくない状況となります。
 そういった意味で、ステータス制度第一号のこれは悪手ではないか? と思っています。

 もっとも、今回はまだ第一号です。
 色々試行錯誤して改善できればいい事なので、最初の1回だけで全否定するつもりはありません。
 今後のステータス制度の改良に期待します。

 20171015MN1.jpg

最近のソーシャルレンディングにおける動き

 次の話題は、ソーシャルレンディング全般に関するものです。
 どんな動きが起きようとしているのか、少し記事にします。

 *なお、以下の記事は状況証拠と某方よりいただいた情報を組み合わせた内容となりますので
  真偽のほどは不明であることはご承知おき下さい。



  @最近、新しいソーシャルレンディング業者が以前ほど出てきていない
   →もしかしたらこれ、みんクレの事件を受けて当局が何かやっているのでは?
    役人仕事ですからあり得る話だと思います。
    本来、関係当局は業者を監視・指導するのが役目なのですが、仕事を増やしたくない役人としては
    新規登録自体をシャットアウトしてしまうのが早い、考えるかもしれません。


  A貸付先の匿名性や複数化、人的/資本関係について
   →貸付先の匿名性は、投資家が貸金業をやるスキームにならないため、残念ですが必要でしょう。
    (それ以外にも、資金が焦げ付いた時に投資家が貸付先に突撃するのを防ぐ意味もあります)
    貸付先の複数化はあまり意味がないので、何らかの対策が取られる可能性はあると思います。
    また、事業者と貸付先の人的/資本関係がある場合の公表についてですが、おそらく当局としては
    指導は行っているのではないかと推定します。
    ただ、法的根拠がないため、人的/資本関係の公表義務までは踏み込めないでしょう。
    このあたり、投資家保護の観点から早急な法整備を望みたいところです。


  Bソーシャルレンディング事業者への規制強化
   みんクレ問題を受けて、事業者への規制が強化されるのはまず間違いないと思います。
   一つあり得るのは、預かり金に対する規制です。
   というのも、ソーシャルレンディング事業者の多くが取得している第二種金融商品取引業では
   顧客預かり金をまとめて管理することは、どうも認められていないような雰囲気があります。

   (下記のQ5を参照下さい)

    ・参考:「ファンドの分別管理に関するQ&A」の作成について
     (第二種金融商品取引業協会)

   出資待ちで預けられているお金が全体のどのくらいか分かりませんが、もし監督官庁が事業者への
   規制を強化するのであれば、この部分は突っ込みやすいところになるのではないでしょうか。


 第二種金融商品取引業協会も自主規制を行っていく予定とのことで、色々動き出してはいるようです。
 ソーシャルレンディングが黎明期を脱し、次のステージへ向かうためには、少し窮屈であったとしても
 一定の規制は必ず必要でしょう。今後の取り組みに注目したいと思います。

 (参考:事業型ファンドへの信頼性確保に向けた取組み 主にP.11,12,15)

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posted by SALLOW at 14:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | 投資の話題
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