2017年08月18日
案件紹介(Pocket Funding第1号案件、クラウドリアルティ第4号案件)+KickStarter日本上陸
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Pocket Funding第1号案件
新しいソーシャルレンディング業者、Pocket Fundingで第1号案件の募集が始まっています。
詳細も分かりましたので、内容を見ていこうと思います。
・オープン記念キャンペーン利回りファンド1号
予定利率:8%
期間:5〜6ヶ月
貸付総額:4,000万円
担保:不動産(沖縄本島南部エリア&宮古島) 合計評価額約6,200万円 極度額5,600万円
LTV:65%
沖縄本島の南部エリアと宮古島にある不動産を担保とする、オーソドックスな案件です。
極度額が貸付総額よりかなり高いのが気になりますが、貸付総額比であればLTVは70%以下です。
(スキーム図は案件ページより転載)
不動産価値の妥当性ですが、「沖縄本島南部」「宮古島」だけでは情報が不足しています。
ですのであくまでも推定ですが、以下のようになります。
@「沖縄本島南部」
案件所在地域の円の中にあるのは、糸満市、南城市、豊海城市、八重瀬町、南風原町といったあたりで、
このあたりの平均地価は10〜25万円/坪くらいです。
@に相当する土地は約620坪、評価額は約4,600万円→坪単価約7.4万円
平均地価と比べて、大きく乖離はしていないと判断できます。
A「宮古島」
宮古島市の平均地価は7万円/坪程度です。
Aに相当する土地は約160坪、評価額は1,579万円→坪単価約10万円
平均地価より若干高いですが、中心部と仮定すれば大きく乖離はしていないと判断できます。
以上の内容より、土地の評価額については不確定性は残るものの、明らかな問題はないと思われます。
・参考:土地価格相場が分かる土地代データ
Pocket Funding案件の大きな特徴として、「既に貸し付けが行われている案件」ということがあります。
今回の案件の場合、ローンファンド募集に先立って財全ソリューションが土地の評価を行い、今年1月の
時点で貸し付けを行っています。
言わばPocket Fundingの案件は、財全ソリューションの借り換えに関する募集ということになります。
これによるメリットは以下の通りと推測されます。
・貸し付けの時点で時間をかけた評価が行われていると推定されるため、評価精度が高いと期待できる。
・貸し付け〜募集開始までの間は財全ソリューションがリスクを被っているため、投資家と事業者の間で
利害関係が(ある程度)一致する。
・既に貸し付けが行われているため、「投資前キャンセル」の可能性が低い。
Pocket Fundingと、その経営母体である財全グループに関する調査結果は、こちらの記事をご覧下さい。
(オープン記念キャンペーンについても言及しています)
本案件、私もなんとか投資することができました。
後発のソーシャルレンディング業者だけに、なかなか特徴と魅力のある案件だと思いました。
次回以降の案件も確認しつつ、投資額を積み増していこうと思います。
クラウドリアルティ第4号案件
クラウドリアルティから第4号の案件(オープン案件としては第3号)が登場しました。
・渋谷区上原シェア保育園
予定利率:6.5%
期間:36ヶ月
募集総額:1億7,400万円
担保:無し(*不動産投資型クラウドファンディングのため、対象土地を区分所有することになる)
「シェア保育園」という、新しい形の施設に関する出資案件です。
募集総額の1億7,400万円は、対象土地の購入に使われます。
その対象土地は「渋谷区上原」とありますが、詳細はあっさり見つかりました。渋谷区上原2丁目32-5です。
・Google Map
また、本案件の運営母体は「株式会社mazel」、保育園としての運営母体は「学校法人 正和学園」を
予定しているとのことです。
mazelのサイトでは、「保育園、学童、レストラン、シェアアトリエ、家、ゲストハウス、シェアハウス、
料理教室、ワークショップ、BBQ、シェア農園を全部一つの家に」とありますが、図面を見る限り
メインとしては保育園+シェアハウス/ゲストハウスの組み合わせと言っていいと思います。
・mazelの対象サイト
ではまず、客観的な事実から案件を見ていきます。
@保育園の需要について
シェアハウスやゲストハウスはともかく、保育園は需要が大事です。
23区内で需要が無いということは考えにくかったのですが、一応調べてみました。
結果:案の定激戦区でした。
・区立・私立保育園の空き状況 (渋谷区Webサイト)
mazelサイトによると、保育園としてのキャパは0〜5歳児まで合計31名。
保育園の運営は正直なところ公的助成によるところが大きいと思いますが、保育園運営者は今までに
5ヶ所(うち1ヶ所は準備中)の保育園運営経験があるだけに、運営できる自信はあるのでしょう。
A土地購入代金の妥当性について
いつもお世話になっているサイトで調査です。
ぴったりの場所はありませんでしたが、渋谷区上原の地代分布は95〜127万円/m2でした。
本件の土地面積は190.29m2ですので、最安値で計算しても土地代は1.8億円程度となりますので、
募集金額の1億7,400万円は妥当だと思われます。
・参考:土地価格相場が分かる土地代データ
以上の事実、資金用途、運営者その他を総合して、今は私の中で投資の結論が出ないでいます。
理由は下記の2点です。なお以下の理由は客観的事実ではなく、私の主観ですのでご承知おきください。
@運営母体との利害関係が不明
株式会社mazelがシェア保育園を作りたいという意図も、その社会的意義も理解できます。
ただ、mazelはこの案件にどれだけ自腹を切るのか、その情報が無いのが気にかかります。
相応の(相応=大失敗したら会社を畳んで自己破産する程度)負担をするのであればかまいませんが
万が一、ほぼ全てをクラウドファンディングで賄って自らの懐を痛めないつもりなら大問題です。
私は、他人に対し一方的に善意を要求する事は糾弾されるべき行為だと考えています。
(特に、社会的地位を利用した要求の場合、徹底的に糾弾されてしかるべきでしょう)
A投資対象に対して、被るリスク範囲が釣り合わないと考える(=投資期間が長い)
本案件の投資対象は底地のみです。
にも関わらず、投資期間は3年間で施設運営期間を含むというのが、釣り合わないように思います。
(施設運営が開始された時点で、投資期間が終わるのであれば納得もできるのですが)
不動産投資型クラウドファンディングというスキームである以上仕方ないと言えば仕方ないのですが、
それであれば、最終的に売却する際の金額について売却先との間に下限価格を定めておき、売却時に
地価変動により売却価格が上がれば、その一部を投資家に還元するアイディアはいかがでしょう。
案件終了時のお楽しみボーナスというのは、日本人に刺さりやすい魅力だと思います。
KickStarter日本上陸
短く速報です。
米国発のクラウドファンディング、KickStarterが9月に日本上陸とのことです。
・米国発クラウドファンディング「キックスターター」9月に日本上陸
Yahooニュースで見たのですが、そのソースがFashionsnap.com Newsというのはどういう事でしょう。
ファッションニュースとライフスタイルニュース媒体が取り上げるものでもないような気がしますが。
(KickStarterでファッション案件が無いとは言いませんが、それにしても・・・です)
購入型クラウドファンディングも一応軽くチェックはしていますが、今のところ琴線に触れたのは
別府の「湯〜園地」くらいなものでした。
KickStarterという巨大プラットフォームが日本上陸することにより、今後魅力的なプロジェクトが数多く
出てくる事を期待したいと思います。
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リンク先には同じ話題を取り扱うブログが沢山あります。こちらもいかがでしょうか。
posted by SALLOW at 11:40
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