2019年01月12日
アメリカンファンディングの回答(ガイアファンディングとの違いについて)
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ガイアファンディングの問題
ガイアファンディングが「全案件の遅延」という衝撃的な事態となってから数ヶ月。
maneoマーケットの対応の遅さも指摘されつつ、問題の全貌はなんとか分かるようになってきました。
当ブログにおける関連記事は以下の通りです。
・ガイアファンディング 遅延の続報:これってそもそものスキームが・・・
・ガイアファンディングはサービス終了予定。案件実態はあり、後は軟着陸を目指していくことに。
明らかになった問題点の本体は、以下のガイアファンディングの説明に集約されるでしょう。
最終貸付先から米国関連会社に対し、利息は毎月送金されるものではなく、プロジェクト完了時などにまとめて支払われます。
ほぼ全てのプロジェクトにおいて米国関連会社の米国における事業からの収益から毎月の利息の支払いを行ってきましたが、資金繰りにおいて、これ以上利息の支払いを続けることが出来ず、11月19日返済予定分の利息の送金が行われませんでした。
ソーシャルレンディングの魅力の一つに「毎月分配」があるのは確かですが、一括返済や四半期毎の返済
など、毎月返済以外の返済方法などたくさんあります。
プロジェクト完了時にまとめて支払われる利息なら、投資家への配分も一括返済すればいいだけです。
それをせず、一括返済のスキームを毎月返済のプラットフォームに無理矢理当てはめれば、いずれどこかで
歪みが出てくるのは当然のこと。
maneoマーケットは知らなかったと主張するかもしれませんが、意味はない主張ですね。
登録免許を掲げて商売している以上、店子の責任の一端は大家の責任です。
アメリカンファンディングの回答
今回のガイアの一件で、もっともとばっちりを受けているのは間違いなくアメリカンファンディング。
同じアメリカ不動産を扱うソーシャルレンディング事業者なだけに、同一視されないはずがありません。
そういった事情から、質問を投げかけてみました。
今回のガイアファンディングの問題を知らないはずがなく、御社はそれと比較してどうなのか? という
内容の質問です。
その回答を紹介します。
最終の借り手事業者からは毎月の利払いを申し受けるローン契約を締結しております。
担保物件の売却に至るまでの毎月の利息の返済原資は、最終の借り手事業者の事業収益となります。
最終の借り手事業者の事業収益には、別事業からの収益も含まれることとなりますが、当然のことながら、別事業の「資金」が充当されることはございません。
案件によりますが、各事業者のローン契約に基づき毎月の利払いを確認し、最終の借り手事業者へは利息を含めた資金の状況を確認しております。
ご投資いただきました資金は、第3者である現地のエスクロー会社を通じて融資が実行され、Trust Deedというシステムを利用して抵当権を設定、登記いたします。
こちらのシステムにつきましてはYoutubeでもご説明しております。
スタッフブログでも少しずつご紹介して参りますので、ご参考となりましたら幸いです。
Youtube エスクローシステムについて
https://youtu.be/9waOxZlh6xg
アメリカンファンディングスタッフブログ
http://www.blog-americanfunding.jp
重要なのは赤字部分です。
ガイアファンディングの場合、実際はプロジェクトごとの支払いなのに毎月分配をしなければならなかった
ため、米国関連会社の事業収益を充当していました。
これがショートしたために一斉遅延が起きたわけですが、アメリカンファンディングではこういったことは
ないとの回答です。
(ガイア:米国関連会社の事業収益 アメファン:最終の借り手事業者の事業収益 の違いに注目)
さらに資金状況の確認、エスクローシステムの使用も行っていますので、あくまでも私見ですがアメリカン
ファンディングにおいて、ガイアファンディングと同様の問題は起きないと思われます。
もちろん、各案件の返済が滞る可能性は残ります。
ですがそれはソーシャルレンディングにおいて、当然覚悟すべきリスク。
今回のガイアファンディングの問題とは分けて考えるべきでしょう。
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posted by SALLOW at 08:00
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本来を言えば、お金が集まらなくとも各ファンドが独立していれば遅延はおきませんし、そうあるべきです(クラウドバンクの場合、数年前の行政処分でも分配は止まりませんでした。トラストレンディングも今のところ分配は止まっていません)。
リファイナンスについては業界標準で何らかの基準が必要かな、と考えています。
いずれにせよアメリカンファンディングについては、もう少し聞きたいこともありますので、その答えを記事にしていきたいと思います。
状況が状況なだけに予断は許しませんが、私もアメリカンファンディングの姿勢自体は評価していますので、多少の投資は続けていく予定にしています。
未入力 様
もちろん鵜呑みにはできません。
111はそれなりに昔からやっており、また(失礼ながら)それほど資金が集まっている事業者でもなかったはずなので、匿名組合の資金に依存しないスキームがあるのではないか? と思っているだけです。
このあたりはまた質問が必要ですね。
ハレルヤ 様
アメリカンファンディングのスキームが単純というのは、同意します。
ガイアファンディングの資金を集めるステージが早すぎるというのも、今にしてみればその通りですね。Exitが定まっていない状態で資金を集めてしまったがために、資金ショートを起こしたのでしょう。
その理屈で言えばアメリカンファンディングのスキームでは同じことは起きませんが、問題は資金の集まりが良くない現状で、匿名組合からの資金が少なくなっても問題が起きないスキームなのかどうか。
個人的には、海外不動産案件への投資は残しておきたいのですけどね。
ガイアの問題点は、利益が出る前段階から利払いが必要な借入スキームを適用し結果資金枯渇ですから、整地を済ませて建て始めあたり、ガイアの説明である第2フェーズから募集すれば避けられたように思います。
しかし、大噓をついて大惨事になっている業者が多いので鵜呑みにはできませんね。
借り換え案件については、それはあり得ることです。ちょっと追加で聞いてみることにします。
ただ、現状maneo関連でリファイナンスが相当厳しく規制されている中、アメリカンファンディングがリファイナンスを行えているというのはそれなりの理由があると思っています。
個人的に言えば、アメリカンファンディングはもともと111 Social Lendingから始まっており相応の実績を積んでいますから、担保評価の妥当性はそこそこあるのではないかと考えています。
1月償還予定の案件については先日無事クロージング完了のメールが届いたため、私の場合残り10万程度の投資分が残っています。>アメリカンファンディング
現状どうしても「マネオFだし。。」という色眼鏡が入り再投資を控えるのはやむを得ませんね。※LCレンディングですらこれ以上の増額は躊躇しています
一番とばっちりを受けているのはアメリカンF自身が分かっているでしょうが、私も2度ほど少々意地悪かな?と思える質問を出してみたことがありますが、それに対しても丁寧な回答が返ってきました。
ここはマネオ説明会には皆勤賞かと思えるほど積極的にPRはしていますし、年末の挨拶メールなど、やろうと思えばどこでも出来るものではあるのですが、なんとか信頼を回復しようと振る舞う姿勢自体は評価すべきではないでしょうか。
※無論、現状問題を起こしていないという時点で、ですが。。
比較的集金状況が悪くなかったクラウドリースでアレですしね。頑張ってもらいたいですね。
となると、プロジェクト完了もしくは担保売却での返済ということになるのかと予想しています。
担保売却になった場合、アメリカンの担保評価の妥当性が証明されることになりそうですね。