2019年08月17日
中小企業診断士の取得に向けて!(下)
・・・・・続く
私は「中小企業診断士」を取得したことでプラスの効果は、
@自分自身に自信がつきブランド力が高まった。(それまでの自分はこれっと言って人に自慢するモノがなく、その結果、肝心なところでは弱腰であった。他人依存で人の陰に隠れるその他大勢の役割でしかなかった自分が主役になった事でやりがいと生きがいを感じたものであった。)
A色々な誘いを受けるようになった。(顧問先開拓の営業の際、「顧問より入社して番頭として会社を仕切ってもらいたい」と言う勧誘を受けるようになった。また様々なコンサルティング会社から提携コンサルタントの誘いが増え、自分の社会における存在感を確認できた。
B収入が増えた。(中小企業社長と人間関係ができれば様々な提案をして、収益機会を得れるのが中小企業診断士のメリットである。他の士業のように独占業務はないが、その分、厳格な規制もなく自由でクリエイティブな仕事の提案ができる)
C様々な人と交流する機会が増え、人脈形成に繋がった。(士業交流会でも中小企業診断士はけっこう評価されるので、名刺交換を望む他士業の先生は多い。この人脈リストは将来に向けての資産になる。)
などのプラスの効果があった。
但し、自分的にはこれだけ自慢できる資格でも認知度が低いのが、若干寂しいものである。中小企業診断士協会もこの点を認識されており、各種団体との事業提携も積極的にされてメディアへの露出度を高めているようであるが、更に踏み込んだ知名度向上に向けての援護射撃を期待するものである。
因みに私には行政書士の資格も持っているので、それを入口にして診断業務を受任している時もある。行政書士は認知度が高いので、それだけでもメリットがある。その他、行政書士の先生方から顧問先の経営アドバイスで支援してほしいとの声もかかる。
また税理士先生からも声がかかることも多い。税務のプロである税理士先生も経営のプロである中小企業診断士とタッグを組めば「鬼に金棒」であろう。中小企業診断士も、今、最も中小企業社長の身近な存在である税理士と組むメリットは相当である。
先日は、弁護士先生から「自分も昔、中小企業診断士の資格を取ろうと勉強に取り掛かったことがある。でも本業が多忙すぎて頓挫してしまった。なぜ取ろうと思ったのかは、自分たち弁護士のところに相談に来られる中小企業社長はもう既にギブアップ状態の時である。もう少し早く来てくれたら再建の可能性があった会社は多かった。だから中小企業診断士の資格を取得してそういう状態に陥らないように事前にアドバイスしたいと思ったからであった。でも自らが取る必要はなく、中小企業診断士の先生と連携して対策を講じ、自分は自分の本業を更に磨く方が得策だと思った。」との事だった。
中小企業の中には他人に会社の内部を見られたくない社長が多い。税理士先生とは自分が税務会計のことが分からないから契約を結んで見てもらっているが、それ以外は全部自分でやるつもりだから必要ないということだ。
確かに毎日こなしている業務は、別に診断士など外部専門家が口を挟む問題は少ないかもしれないが、経営全般となれば別である。業歴の長い社長も「経営とは何か」を理解していない点が多いから、中々業績が上がらないのである。
オペレーションレベル、マネジメントレベル・戦略レベルと階層ごとに支援体制を構築して、この激化する競争を勝ち抜ける会社にしなければいけない。その為に必要なのが経営支援のプロである「中小企業診断士」なのである。
中小企業診断士は企業の成長戦略の策定について専門的知識をもってアドバイスする。策定した成長戦略を実行するに当たり、具体的な経営計画を立て、その実績やその後の経営環境の変化を踏まえた支援も行う。
これらの支援業務は診断士が主導権を握って中小企業経営者にやらせるのではなく、経営者に寄り添い、経営者と共に目的や当面の課題を達成していく、良きパートナーにならなくてはならない。
この為、中小企業診断士は、専門的知識の蓄積・活用とともに、企業と行政、企業と金融機関等のパイプ役、中小企業施策の適切な活用支援まで、幅広い活動に対応できる知識や能力が求められている。
真面目な中小企業社長は人に迷惑をかけたくない一心で、もう無理ではという恐怖心の中でも、必死に最後の最後まで何とかしようと頑張るもの。でも結局は、万策尽きて大勢の利害関係者を裏切る形で会社は終焉する。何故もっと早く、正直に言ってくれなかったのかと悔しがる親しき人達は多い。社長は孤独とはいえ、相談相手は持たなければいけない。
多くの借金を抱えずっと苦しかった中小企業社長。忽然と雲隠れして弁護士先生に破産申し立てして肩の荷が下りたのかもしれないが、絶対に後悔が後々襲ってくるはずである。法的整理によって多くの債権者や従業員を泣かし、自分もしばらくは表を堂々と歩けないだろう。
私は中小企業診断士としてこういった真面目な中小企業社長に寄り添い、共に成長する関係を構築したいと思い、日々勉強に励んでいる。
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