2019年08月06日
セブンイレブンは原点回帰が必要では?
私の友人が大阪市内でセブンイレブンを7店舗経営している。立地に恵まれ相当に繁盛している様子で、会う度に店が増えており、典型的なドミナント出店だ。1店舗当たりの営業利益は80万程度だが、これが7店舗もあると計560万円の営業利益となり年間換算すると6.720万の利益となるようで羨ましい。社員も3人おり、その社員の給料とオーナー夫婦の給料も経費の中に入っているので余裕の経営状態だ。
地域でも絶対的な存在の店で、近隣の他のコンビニを撤退に追いやり、すぐにそこに出店して地域における存在基盤を確立しているようである。近すぎてカニバリゼーション状態(食い合い)にならんかと聞くと、そうしないと本部が出店してくるからやむを得ないようだ。仁義なき戦いで「敵は身内にあり」と言った悲しい状態だ。
元々は他のコンビニを経営していだが、本部の経営力の脆弱さに嫌気して、実績・店舗数とbPのセブンイレブンに加盟し直したそうだ。やはりセブンイレブンの企画力と商品力など儲ける仕組みづくりはすごいと絶賛していた。しかし本部と加盟店はウィンウィンの関係にならなければいけないのに、一連の問題ではどうも敵対関係のように見える。と言うのも、本部は自分たちの利益ばかり考えて加盟店の利益は二の次にしているような感じがすると加盟店オーナーたちが言っているようだ。
そのコンビニ業界では断トツの店舗数(2万店弱)と平均日販(65万)で群を抜いているセブンイレブンだが、カリスマ社長の鈴木さんがいなくなり、問題が多く発生している。、世間の逆風が吹いている状態の中、対応が後手後手に回っている。
営業時間の問題、セブンペイの問題と続いているが、責任の取り方と対応の遅れが指摘され、その言い訳も見苦しい。トップが変わればここまでの大企業も変わってしまうのか。イオングループと小売2強の戦いの構図を形成したカリスマ社長の足を引っ張る連中は会社をどうしたいのか見えてこない。
今回のセブンペイに於いては「セブン―イレブンならと安心感を抱いて利用を始めた人が多い中でその期待を見事に裏切ったことになってしまった。最大手のサービスがお粗末な結果に終わりみんな驚いている。実績をコツコツと築き上げ信用・信頼を勝ち取ってきたブランド(信頼の証)だが、失う時は脆いものだ。
開始から約3カ月という異例の短期での終了の理由として、登録時の本人認証の不備、抜本的な安全対策には相当の時間が必要なこと、さらに一連の不正問題で利用者に不安が広がったことをあげていたが、競合他社の動きに敏感になりすぎたのだろう。
じっくりと自社ならではのシステムを構築し、お客さんの利便性を当たり前のように追及していれば、商品力・販売力など現場力の強いセブンイレブンにとっては鬼に金棒となり、更なる独走態勢が構築できたのではなかろうか。
ところで、東京都内で記者会見をしたセブンHDの後藤克弘副社長は「ご迷惑とご心配をおかけした多くのお客様、セブン―イレブン加盟店の皆様に心よりおわびを申し上げます」と謝罪したが、なぜ社長が出てこないのか。これも不思議であり、そのことを誰も指摘しないのだろうか。これだけの大企業だから相当数の経営陣がいるだろうが、誰も遠慮して言わないのだろうか。ホールディングスのトップは黙認か。ちょっと驕っているのだろうか。誠に残念である。
時間節約型の小売業態をアメリカから導入し日本仕様に業態転換したコンビニエンスストアの先駆者は鈴木会長を先頭にしたセブンイレブンの創業メンバーである。その創業メンバーたちの教えを忠実に守る姿勢が必要だ。創業時の原点回帰が必要ではなかろうか。
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