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2015年08月15日

スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part33 怪物森重

ジャンプボールは、野辺と森重だ。

中村「野辺君ですね。河田君ではないんですね。」


弥生「まあ、身長差を考えると妥当なところね。」


安西「始まりましたね。」


ジャンプボールを制したのは、やはり森重。


観客「おおーっ!高い!」


野辺「くっ!」


森重「よっし。」


そのボールを拾ったのは諸星。


諸星「先制点はもらった!」


しかし、速攻の愛知の攻撃を止めたのは、一ノ倉。


一ノ倉「諸星、今日はマークを外さないよ。」


タイトマークで諸星をしっかりマークした。


諸星は、カットインすると見せて、上杉にボールを戻した。


諸星「まあ、最初から無理しなくてもいいわな。」


上杉「諸星さん、意外と冷静ですね。しっかり行きますよ。」


その間に、秋田もディフェンスを固めてきた。


宮城「おっ。森重のマークは、野辺なのか?河田ではないのか?」


桜木「リョーちん。あのポールも、リバウンドは強いぞ。


   この天才ほどではないけどな。」
   
   
流川「・・・。」



三井「確かに、桜木もアイツからリバウンドとるのは苦労していたもんな。」


安西「彼の身長と手の長さ、ジャンプのタイミングは全国屈指です。


   桜木君以外だとリバウンドとるのも厳しいかもしれない。
   
   
   ただ、愛知には森重君がいる。注目ですよ。」
   
   
上杉は、2年生ながら愛知を引っ張るポイントガードだった。


上杉「深津さん。この試合ではあなたを超えさせていただきますよ。」


深津「負ける気はないピョン。」


そういうやり取りをしているうちに、ローポストに森重が侵入してきた。


野辺「むっ。こ、こいつの圧力は・・・。」


じりじりと野辺が押し込まれていた。その瞬間を見逃さず、上杉がパスを


出した。


中村「ちょっと高いっ!!」


どっがーーーん!!


彦一「ア、アンビリーバブルや。あれをアリウープで決めるなんて。」


当然決めたのは、森重。


森重「へへっ。」


先制点を決めて、気持ちがよかった森重はリングにぶら下がっていた。


審判「ピピ―――ッ」


諸星「な、何をやってる。今日は普通の試合じゃないんだぞ。」


森重「まあ、まあ、王朝も大したことないな。」


徳川(名朋工業監督兼愛知監督)「ちっ。ヒロシのやつ、もったいねぇ。」


その時、桜木は背中に冷たい汗が流れたのに気付いていなかった。


赤木「あ、あれを決めるか。」


三井「あれは化け物だな。ちょっと、桁が違うな。うちの1年坊主どもは、


   アイツと3年間戦わないといけないのか。かわいそうに。」
   
   
流川「蹴散らすだけだ。」


桜木「ふん。アイツも俺が倒す!」


安西「避けては通れませんよ。彼との戦いは。」


その時、宮城は別の目線でいた。


宮城「あのポイントガード。深津にマークされて、あのパスを出すとは・・・。」


彩子「ライバル出現ね。今までは、年上のポイントガードばかりだったけど、


   初めて同級生で目を輝かせるほどのライバルが出たわね。」
   
   
宮城「アヤちゃん。」


そういいながら宮城は微笑んでいた。彩子が言った通り、牧、藤真といった


ライバルは年上であり、来年は自分の時代と思っていたところに全国はまだ


広いと思ってうれしく思ったのだ。



深津「なかなかやるピョン。しっかり取り返すピョン。」


そういって、深津はボールを中山に回した。


しかし、中山は緊張していたのかボールを取り損ねた。


上杉「甘いなっ!」


上杉はボールを取って、まだのんびり秋田のゴール前でうろちょろしていた


森重にボールを回した。


森重「おっ。ナイスボール」


どっがーーん!!


森重のダンク2連発だった。


徳川「ヒロシっ!すぐ降りろ!!」


森重「おっちゃん。わかってるよ。」


諸星「すげぇな。」


序盤は完全に愛知ペースで試合が始まった。


愛知選抜 4

秋田選抜 0




(続く)
posted by だんす at 20:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | 国体編

2015年08月09日

スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part32 愛知対秋田

大きな声援に包まれていた。

王者山王工業を中心とした秋田が入場してきたからだ。


深津「今日からが本番だピョン。中山、お前も沢北の代わりをしっかり


   してもらうピョン。」


中山「さ、沢北の代わりなんて。あの人は天才ですよ!!」


堂本「まあ、お前に期待してるってことだ。お前は変なプレッシャーに負けず


   いつも通りプレーしてくればよい。周りの連中がしっかりフォローして
   
   
   くれるさ。」
   
   
野辺「今日は大変になりそうだな。俺たちがゴール下で踏ん張らないと。」


河田「向かってくる奴は容赦しない。たとえ1年であってもだ。


   ちょっと森重とやるのは楽しみだな。」
   
   
野辺「・・・。そう簡単ではなさそうだぞ。あのサイズは。」


河田「楽しみじゃないか。今までは燃えさせてくれる相手がいなかったんだ。」


堂本「今日は、一ノ倉、お前がスタメンだ。お前は、諸星につくんだ。

   
   しっかり押さえてくれよ。」


一ノ倉「はいっ!!しっかり押さえます。」


そうこうしているうちに、愛知選抜が入ってきた。


森重「王朝の人気はすごいな。会場がすでに湧いてやがる。」


諸星「・・・。沢北がいない今回はチャンスだ。秋田に勝つぞ!」


上杉「諸星さん、パスをたくさん回しますよ。遠慮なく決めて下さい。」



諸星「おう!どんどん回せ。今日こそ、森重よりたくさん点を取ってやる。」


諸星の後輩で2年生の上杉は、PGとしてここまで愛知選抜を引っ張ってきた。


陰の主役といっていいほどの活躍ぶりだった。



安西「さて、この試合もしっかり見ておきましょう。


   桜木君、あなたの将来のライバルたちの試合ですよ。」
   
   
桜木「ぬ。この天才にライバル?」


安西「森重君は、夏にブレイクしましたが、やはり厄介そうな選手です。


   あなたが今後全国制覇するためには大きな壁になりますよ。」
   
   
桜木「(あの巨漢か・・・)。まあ高みの見学と行くか。」


田岡「俺たちは、夏見ていないからな。どの程度の選手かしっかり見て


   おこう。冬の選手権もあるからな。
   
   
   (負けませんよ。安西先生)」


その頃、神奈川選抜も会場入りし、試合を見学する体制になっていた。


高頭「牧、どっちがやりやすい?」


牧「夏のリベンジをしたいですね。愛知としたいです。


  秋田ともしてみたいですが、どちらかといえば愛知ですね。」
  
  
高頭「そうか。


   (湘北のメンバーは山王に勝っているとはいえ、チームの完成度は
   
   
   秋田だな。うちは、愛知の方がやりやすそうだが・・・)」
   
   
宮城「深津・・・。アイツのディフェンスも面倒だったな。


   この相手にどんな動きをするか客観的に見させてもらうぜ。」
   
   
三井「なんだ、客観的なんて難しい言葉使いやがって。まあ、この試合は


   面白くなりそうだ。愛知には夏の借りを返したいがな。」
   
   
高頭「(そうだったな。湘北は愛和学院に負けたんだったか・・・。)」
   


スターティングメンバーが発表された。


秋田選抜

深津
野辺
河田
一ノ倉
中山

愛知選抜

諸星
梶原
上杉
森重
田代

弥生「早速、堂本監督が勝負をかけてきたわね。調子が良かった松本君では


   なくて、一ノ倉君を起用しているわ。愛知はいつも通りのメンバーね。」
   

中村「確かに。諸星君を警戒しているんでしょうか?」


弥生「そうね。森重君も注意しなければいけないけど、やはり


   ポイントゲッターは諸星君ね。」


中村「山王工業は、そういう小細工をしないで王者らしく振舞ってほしかった

  
   ですが。」
   
   
弥生「小細工ではないわ。最善を尽くしているのよ。


   (もう負けは味わいたくないってことね。)」
   
   
そんな中、準決勝第1試合が始まった・・・。

(続く)
posted by だんす at 22:37 | Comment(0) | TrackBack(0) | 国体編

2015年08月02日

スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part31 束の間の選手たち

大方の予想通り神奈川選抜は、準々決勝の京都選抜戦を快勝した。

牧を温存しても、戦力差は明確だった。


準決勝は、以下のカードとなり、波乱はなく、順当な勝ち上がりだった。

第1試合 秋田選抜 − 愛知選抜
第2試合 福岡選抜 − 神奈川選抜


弥生「ここまでは、順当ね。」


中村「しかし、秋田選抜対愛知選抜が準決勝で見れるとは贅沢ですね。


   夏のIHで王者を陥落したとはいえ、最強山王工業を中心とした秋田と
   
   
   夏を制した名朋と愛和の混成チーム。激突したらどっちが
   
   
   勝つんでしょうか?」
   

弥生「どちらが勝つんでしょうか?じゃないわよ。


   どちらが勝つかを予想するのが私たちの仕事よ。
   
   (しかし、この試合の予想は困難ね。)」
   
   
中村「僕は、愛知が勝つと思っています。何より森重君の破壊力を止められ

   ないと思います。王者山王といえど。沢村君もいないですし。」
   
   
弥生「・・・。確かにそうね。沢村君がいないのは痛いわね。


   しかし、森重君を止められないってのはどうかしら?
   
   
   仮にも大学生相手に勝つチームよ。何よりバスケは個人競技ではないわ。」
   
   
中村「しかしですね。森重君も1年生ながら高校生離れしています。


   チームワークどうこうで抑えられる相手ではないですよ。」
   
   
弥生「そうまでいうなら明日の晩御飯でどう?」


中村「よーし、たまには見返してやりますよ。」


弥生「決まったわ。早速、寿司屋を予約しとくわ。」


中村「えっ。す、寿司ですか?ま、まわるヤツですよね?」


弥生「カウンター寿司よ!!」


中村「どどーーーん。きゅ、給料日前ですよ。」


弥生「自信がないの?私はあるわ。(あの中山って選手も気になるわ。)」


その頃、神奈川選抜のメンバーは、ホテルで休養をしていた。


浴場では、湘北メンバーが風呂に入っていた。


三井「しかし、神奈川は強いな。ベスト4だぞ。」


赤木「ベスト4で満足なのか?目指すべきはまだ先だぞ。」


宮城「(いいなぁ。俺も試合に出てぇ)」


流川「zzzz・・・・・」


赤木「こらぁ、流川、風呂で寝るな!!」


流石にスーパールーキーとはいえ、まだ1年生。この炎天下での連戦は


想像以上に体力を消耗していた。


そこへ海南のメンバーが入ってきた。


清田「げっ。湘北の奴らまだ入ってやがる。」


赤木「牧よ、体は大丈夫なのか?」


牧「あぁ、もう問題ない。明日は全力で活かせてもらう。


  ここまで何も活躍していないからな。」
  
  
三井「まぁ、俺様が決めてやるからのんびりしててもいいけどな。」


清田「けっ。牧さんが本気を出したらてめぇらなんてものともしねぇ。」


牧「そういうな。今は仲間だ。しかも、心強い仲間だ。


  なぁ、流川よ。」
  
  
流川「zzzz・・・・・。」


清田「る、流川。てめぇ。牧さんが話しかけてるのに寝てるとは。」


流川「ぶっ潰す。」


そういいながら流川は出ていった。


どうやら寝ぼけているようだ。


赤木「宮城、頼むついていってやってくれ。」


宮城「ちっ、仕方ねぇな。」


その頃、陵南のメンバーは、田岡監督にロビーに呼び出されていた。


田岡「仙道、他の高校の奴と一緒にプレーした感じはどうだ?」


仙道「えっ!?なに!?」


田岡「き、聞いとらんのか!ほかのメンバーはどうだ?と聞いている。」



仙道「そうですね。藤真さんとは対戦したことがないですが、戦ってみたい


   と思う相手ですね。しかし、冬に最大のライバルとなるのは、湘北
   
   
   じゃないですか?陵南は魚住さんがいないですし、あっちは赤木さんが
   
   
   復帰してますから。それに・・・。」
   
   
彦一「それに!?」



仙道「そうだな、三井寿が怖いですね。スタミナ切れもなくなってきてるし


   要所要所で気になるプレーをしている。IHのころはそこまで脅威では
   
   
   なかったが、山王戦で逆転したのは、あの人の3Pを止められなかった
   
   
   からだ。今の湘北は内、外のバランスが非常に良い。
   
   
   まぁ、桜木が復活すればだが。」
   
   
田岡「(仙道もそう感じているか・・・。)そうか。お前と同じチームに


   なっていた可能性もあるが。まあいい刺激を受けて帰れ。
   
   
   日本一になってな。」
   
   
彦一「に、日本一・・・。や、やっぱりや。仙道さんは全国でも通用する


   プレーヤーや。」
   
   
池上「(相変わらず、うるせーな。)ところで、福田。怪我の具合はどうだ?」



福田「大丈夫です。早くバスケがしたい。」


池上「(こ、こいつは相変わらずしゃべらないやつだな。)そ、そうか。


   早く治るといいな。冬の選手権はお前の出来にかかっているからな。」
   
   
福田「(フルフルフル・・・)はい!!」


池上「(褒められるとうれしいタイプなんだよな。)」



その頃、翔陽の2人は、お茶をしていた。


花形「藤真よ。監督は明日は牧の起用を考えていると思うが、お前の出番は


   あると思うぞ。」
   


藤真「そうだな。俺なりのプランはあるが。どうなることやら。」


そういいながら藤真は持参していたジャスミンティーを飲んでいた。


花形「しかし、お前、こんなに暑いのに、よく熱いお茶を飲めるな。」


藤真「夏バテ防止には熱いものもいいものだぞ。お前も飲むか?」


花形「い、いや。いい。俺はその匂いは苦手なんだ。俺はこれ!!」


花形は、マンデリン産のコーヒー豆を挽き始めた。


花形「おれはこの香りが好きなんだ。」


そういいながら各高校の束の間の休息を過ごしていた・・・。






(続く)
posted by だんす at 23:49 | Comment(0) | TrackBack(0) | 国体編

2015年07月26日

スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part30 勝利の味と敗北の味


清田「よっしゃー。勝ったー。」


仙道「結局、出番なしになったか。」


池上「まあ、そういうな。お前が踏ん張ったから4Qの爆発につながったんだ。」


高頭「そうだ。お前がこの試合のMVPだ。(来年が恐ろしいな。)」


神奈川ベンチは、わきに沸いた。


一方で大阪ベンチは沈んでいた。


岸本「ちっ。負けてもうた。しかも神奈川に連敗やって。


   土屋、お前の戦略」
   

と岸本が愚痴ろうとしたが、南が


南「負けたんだ!実力が及ばなかったんだ。」


とさえぎった。


岸本「そうやな。結果がすべてや。愚痴っても仕方がないな。


   土屋、すまんな。苛立ってもうた。
   
   
   冬の選手権では敵同士や。今度は負けんで。」
   
   
土屋「そうだな。負けてしまったからには鍛えんとな。岸本、今度も勝たせて


   もらうぜ。遠藤、しっかり鍛えるからな。」
   
   
遠藤「ぐふぅ。あれより厳しい練習ですか・・・。


   まあ、仕方がないですね。
   
   
   これ以上、負けの味を味わいたくないですからね。」


南「俺たちももう敗北は味わいたくないな。神奈川にも、お前らにも。


  俺たちもしっかり走るからな。板倉、お前も走れるようになってもらうぞ。」
  
  
板倉「こ、これ以上走ったら体重なくなってしまいまっせ。」


岸本「板倉、そのギャグつまらん。罰として今から走ってこい!」


板倉「ひぇえええ。たまりまへんわ。試合が終わったばっかりでっせ。」


そういいながら大阪ベンチは敗北をしたことを忘れるために明るく振舞っていた。


しかし、心の中では、みんな決意を新たに冬の選手権に向けていた。


「敗けたくない。」

その気持ちでいっぱいだった。



北野「安西よ。お前の言う通り神奈川は崩れなかったな。


   選手層も厚いな。なかなか激戦区のようだな。」
   
   
安西「うん、鍛えがいがあるよ。」



北野「そうか・・・。お前が楽しそうにバスケの話ができるようになって


   俺もうれしいぞ。俺も、また、高校バスケに戻った際には、
   
   
   遠慮せずぶつからせてもらうからな。
   
   
   さぁて、南や岸本に声をかけて帰るかな。
   
   
   おっ、赤坊主。怪我を直して冬の選手権は勝ち上がって来いよ。
   
   
   安西も期待している素材だろ?」
   
   
桜木「はっはっは。この天才に愚問を。


   怪我はすでになおっておーーーる。」
   
   
晴子「桜木君。まだリハビリ中でしょ。しっかり治さないとくせになるよ。」


桜木「(は、ハルコさん。この天才の体を気遣ってくれている。)


   わ、わかりました。しっかりリハビリをします。」
   
   
北野「じゃあな。」


安西「また」


医務室に神奈川軍団が訪れていた。


清田「牧さーーーん。勝ちましたよ――。」


看護師「し、静かにしてください。医務室ですよ。」



宮城「はっはっは。いきなり怒られてやんの。」



牧「そうか、勝ったか。今日は足を引っ張ってすまなかった。」



藤真「本当にな。コンディションを整えるのも実力のうちだからな。


   こんなことで勝ってもうれしくないからな。」
   
   
牧「そうだな。すまなかった。」


高頭「牧よ。次の試合は京都選抜だ。見たところそこまで実力はないと


   考えている。準決勝の福岡まで休んでおけ。
   
   
   お前の力がいるのはそこからだ。」
   
   
赤木「そうだな。安心しておけ。」


清田「神さんがすごかったんですよ。」


牧「神が?試合に出たのか?」


高砂「ああ、練習は裏切らないな。すべて3Pを決めたよ。」


牧「(安西先生から言われて厳しくしてよかったかな?)


   神、よかったな。」



神「・・・。まだまだですよ。」


神は、満足していなかった。三井のスーパー3Pを目の当たりにしていたからだ。


高頭「よし、牧も今は薬で熱が下がっているので、このまま旅館に帰るぞ。」


そういってバスに乗り込んでいると、


桜木が現れた。


桜木「庶民の諸君。この天才がいないから苦しんでるな。」


清田「あ、赤毛ザル。なんでこんなところに。」


桜木「おっ。嫉妬しているな。国体に来ている天才に。」


清田「な、何言ってるんだ。俺は選手で来てんだ。すぐ怪我するような


   やわな体してねぇ。」
   
   
三井・宮城「繰上りの補欠だけどな。(クスクス)」


清田「な、なんだって。み、宮城さんだって試合に出てないじゃないですか。」


宮城「(グッ。)お、俺は、冬から覚醒するんだ。そのための勉強だ。」


清田「お、俺だって。」


高頭「何をやっとる。早くのりこめぇ。全員補欠にするぞ。」


三井「す、すみません。」


慌てて乗り込むメンバー達。


桜木「次も天才がでないから。しっかりやれよ。」


宮城「花道。サンキューな。」


赤木「ったく。何をやっとるか。」


赤木はそういいながら今日の試合を振り返っていた。


夏のIHでは、山王工業戦で燃え尽きてしまったが、自分が万全なら全国の


舞台で十分通用するなというのを肌で感じていたのだった。


河田以外には。


しかし、河田と戦うことを恐れていなかった。むしろ早く河田ともう一度


試合をしたいと思っていた。


そう思いながらニヤニヤしていると、


三井「なんだ、赤木。かわいい子でもいたか?


   色気づきやがってよ。」
   
   
赤木「な、何を言っておる。俺はただ。」



宮城「ダンナ、耳が赤くなってますよ。」


赤木「ち、違う。」


花形「なんだ、赤木。色恋づいているのか?」


(ゴン。ゴン。ゴンッ)


キングゴリラ赤木のげんこつ3連発だった。


花形「な、なんで俺まで・・・。」


そういいながらバスは出発した・・・


   
   

(続く)
posted by だんす at 12:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | 国体編

2015年07月20日

スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part29 様々な思い

神奈川代表 84

大阪代表  70


清田「神さん、ナイスーー!14点差。これはこのままいけそうですね。」


清田は、自分もプレーをしたくて、さりげなく高頭の顔を見た。


高頭は少し涙ぐんでいた。


高頭「(神の奴、スタメンから外れても落ち込まず毎日のシューティング練習を


    今までの倍をこなしていたからな。決めるのは当然だが、よく落ち込まなかった。)」
    
    
北野「寸分の狂いもないな。一瞬背筋がゾクっとしたぞ。」


安西「彼は、フリーになる技術にたけている。しかも天性ではなく練習で培った技術だ。


   調子が出てくると、外さない。」
   
   
北野「南たちはちょっとやべぇな。残り3分半で14点差か。ちょっと厳しいが、大阪も


   爆発力はあるからな。ちょっとした流れの変化があれば、まだわからんぞ。」
   
   
安西「・・・、うん。だけど、神奈川は、そう簡単に崩れるチームじゃない。


   牧君が体調不良で退いたけど、それでも選手層は厚い。」
   
   
そんな中、土屋から南へボールが渡った。


マークについたのは藤真。



藤真「エースキラーって名前がついたんだってな。」



南「・・・。あの時は、すまないことをした。今日は実力で勝たせてもらう。」



そういって南は、ノールックでゴール下に紛れ込んだ土屋へボールを回した。


宮城「なにっ!アイツは付け焼刃のガードだったはずなのに。」


そう、南のセンスの良さがここにきて開花し始めていた。チームの勝ちのために自己犠牲をするという


気持ちが芽生えたのと、土屋ならここにいるはずという感覚を信じて。


ボールを受け取った土屋は、すかさずレイアップに向かった。


赤木「そうはさせんぞ。」


と赤木のハエタタキが炸裂するかと思いきや赤木をかいくぐってリバースレイアップを決めた。



神奈川代表 84

大阪代表  72


北野「なんとか一本返したか。ギリギリだな。」


桜木「ゴリーーーー。情けないぞ。そんなヒョロキチ(土屋のこと)に負けんなー。」


赤木「くそっ。彦一が言ってたみたいに本当に仙道みたいだ。ここぞというときのプレーが全く読めん。」


三井「赤木、心配するな。すぐに決めてやるからボールをよこせ。」


そういって赤木から三井へボールを渡した。


三井「さあ、ここで一本決めて神奈川の勝利を決めるぞ。」


そう、三井は感じていたのだ。大阪がかろうじて息を吹き返そうとしていることに。


ただ、残り時間から考えてここで1本決めれば、神奈川の勝ちは動かないだろうことに。


かつてスタミナ切れが心配された三井の姿はここにはなかった。


落ち着いて、藤真にボールを回した。


土屋「ここは止めるぞ。神には南がつけぇ。三井は俺が止める。」


そう、土屋もここで決められたら万事休すということを理解していた。


そしてこのクォーターのキーマンである神と三井に大阪の中心の二人をマークにつけた。


藤真のマークは、板倉。体の大きさを活かして藤真に積極的にチャージング気味に体を寄せる。


藤真「ここだ。」


一瞬、後退し、板倉のバランスを崩した。


そしてその隙を逃さず中に切れ込んだ。


土屋「まずい!!」


そういって土屋が藤真につこうとした瞬間、


三井「このスーパースターをフリーにするとは。」


逆方向に走り出した三井に対して藤真からボールが出た。


しかし、大阪も勝負どころなので集中を切らしていなかった。岸本が三井にくらいついてきた。


そこで三井が魅せたのは紅白戦で花形の技をまねして行ったフェイダウェイ3Pだった。


岸本「な、なにぃ!入るわけあらへん。スクリーンアウトや!!」


誰もが無茶だと思った体制から放たれた3Pは大きな弧を描いてリングを通った。



彦一「うわぁああああ。入ったぁあああ。3Pやぁーーーー」



神奈川代表 87

大阪代表  72


田岡「決まったな!」


そう発した直後、背中に冷たい汗が流れたことに気づいた。


田岡「(あのシュートは止められん。マークがついていてもそれをフェイダウェイで交わしながらの


    3Pとは。なんというセンスだ。)」
    
    
同じようにチームメイトの花形も感じていた。


花形「あれは俺のフェイダウェイとは全く違う。あのスピードの中であの距離で決めてくるとは。


   末恐ろしい。翔陽の高さも殺されてしまう。冬の選手権では要注意だ。」
   
   
土屋「くっそ。めんどくさいやっちゃな。あきらめんなよ。まだまだだ。」



そういいながら土屋自身の体力も限界に来ていた。攻撃から守備まで急造の大阪の穴を少しずつ埋めながら


チームをコントロールして、最後は点取り屋までこなしていたからだ。


南も流川のマークで精一杯で体力を消耗していた。


南「流川の奴、前より無駄な動きがなくキレが鋭くなっている。


  この短期間でなぜあそこまで成長できる。」
  
  
答えは簡単だった。仙道とのマッチアップを練習でかなりこなしており、普段よりかなり濃い練習をこなしていたからだった。


この試合は目立たなかったが、チームのバランスを取りながら、ポイントとなるところでは点を取っていた。


結局その後も徐々に差が開き最終的には、19点差の大差で神奈川が勝利を収めた。


神奈川代表 95

大阪代表  76




(続く)
posted by だんす at 22:52 | Comment(0) | TrackBack(0) | 国体編

2015年07月18日

スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part28 NON STOP


神奈川代表 60

大阪代表  60


高頭「なかなか苦労しているな。思ったより大阪のディフェンスがよいな。」


牧「そうですね。意外としっかりディフェンスをしますね。」


高頭「少し、オフェンスが単調になってきているな。牧よ、体調が悪いのに無理させたな。

  
   仲間にあとは任せろ。」
   
   
牧「!!」


赤木「体調が悪い!?」



高頭「俺が体調が悪いのに気付いていないとでも思ったか?ずっとお前のプレーを見てきているんだ。


   いくらトリッキーだったとはいえ、土屋にあんなにやられるお前ではあるまい。
   
   
   体のキレがいつもより悪すぎる。彦一、すまんが保健室に連れて行ってくれないか?」
   
   
彦一「え、ええっ。(チェックができへんけど、牧さんと話をするチャンスや。)」


牧「大丈夫だと思ったんですが、結果的に迷惑をかけてしまいましたね。すみません。」



高頭「少し戦略を変えよう。割と赤木、仙道、流川のインサイドで攻めてきているので外に広げさそう。


   藤真よ。準備はいいか?」
   
   
藤真「もちろんです。」


高頭「神、行くぞ!仙道、少し休んでくれ。」


神「・・!!」


三井「監督、3Pで攻めていくということですか?もう第4Qで、リスクが高くないですか?


   インサイドで確実に攻めた方が?」
   
   
高頭「三井よ。自信がないのか?神は大事なところでは決して外さないぞ。」


三井「・・・。この神奈川のスーパースター三井が外すわけないでしょう。俺が決めてやる。」


高頭「それなら自信を持っていけ。藤真よ。このメンバーのコントロールを頼んだぞ。」


藤真「そうですね。ここで負けたら牧に何を言われるかわかりませんからね。」



その頃、保健室では牧の体温が38度9分あることが分かった。


彦一「牧さん、ちょっと無茶でっせ。」


牧「・・・。大丈夫だと思ったが。すまないな。」


彦一「そこまでして試合に出なくてもよかったんでは?」


牧「神奈川の層は厚いんでな。弱気なところは見せられかったからな。


  藤真に、宮城。優秀なポイントガードが多いからな。」
  
  
彦一「(いつになくしゃべりはるな。こっちに来てよかった。


    やはり熱があるからかな?
    
    
    しかし、牧さんほどの選手でも危機感もってはるんや。
    
    
    藤真さんは当たり前として、宮城さんも買われているんやな。
    
    
    要チェックや。)」
    


牧「彦一よ。ここはもういいから試合を見ておけ。

  
  お前もマネージャーで終わるつもりはないんだろう?

   
  いいプレーをたくさん見ておけ。」
  
  
彦一「(ジーン!牧さんがワイのことも選手として見てくれてはる。)わ、わかりました。


   またあとで来ますんで。」
   
   
   
彦一が試合会場に戻ったころ、第4Qが半分ほど終わっていた。





神奈川代表 81

大阪代表  70

彦一「な、なんで一気に差がついてはるんですか?」


池上「彦一よ、三井と神と藤真を見てろ。」



土屋「アイツら、手に負えんな。」


南「負けるわけにはいかん。まだまだ走るんや。」



河田「神奈川は飛び道具があんなにあるのか?確かに三井の3Pにはうちもやられたが。


   4Qは三井が3本、神が3本、藤真が1本と全部3Pでとってるぞ。百発百中だ。」
   
   
深津「誰も外しそうな感じがないピョン。マークも大変ピョン。」



堂本「さっきまでのインサイド主体のチームからアウトサイド主体のチームに変わるとは。


   大阪は全くディフェンスがついていけてないな。知らない間に三井と神がフリーになっている。」
   
   
三井「やはり板倉のディフェンスはザルだな。」


藤真「油断するな。もっと突き放すぞ。」



藤真も久々の試合で燃えていた。まして、1年前のインターハイで負けた雪辱の相手がいる大阪代表


との試合で燃えないわけがない。


また、翔陽では監督を兼務していたが、このチームでは選手に専念できることも藤真のプレーを冴えわたらせていた。



花形「藤真の実力は、牧にも負けていないと思っている。この結果は当たり前だ。」


宮城「プレーヤーに専念すると藤真もこのレベルのプレーを安定してするのか・・・。


   負けられないな。」
   
   
彦一「おおっ。また神さんや。」


三井「ちっ。アイツもフリーになるのがやはりうまいな。」



(パサッ!!)


戦慄の3Pだった。寸分の狂いもなく、ネットをくぐった。



神奈川代表 84

大阪代表  70




(続く)
posted by だんす at 23:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | 国体編

2015年07月11日

スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part27 同点


神奈川代表 38

大阪代表  40


仙道「さぁ、まずは追いつこーか!一本止めましょう!」



彦一「さすが、仙道さんや。こんな試合でも楽しんどるで。


   ここからが楽しみや。」


土屋「ちっ、中々一筋縄ではいかないな。」


南「あぁ、こうでなくてはな。土屋、ボール回すで。」


岸本「俺も決めてやる。ボールをよこせや。」


南「あぁ、岸本。お前も動き回ってもらわないと厳しいからな。」


早速、遠藤から板倉にボールを入れ、すかさず南にボールを回した。


牧「南よ。付け焼刃のガードで通じると思うなよ。」


そういうと、牧は南の行く手を遮った。


そこへ土屋がボールをもらいに来た。


南と土屋が交差し、手渡しで土屋へボールを回したように見えた。が、それはフェイクだった。


交差した瞬間、南がリターンし、カットインした。


一瞬、牧は南を見失ってしまった。南は、ミドルレンジで急ストップし、シュートモーションに入った。


彦一「は、早いで。」


宮城「・・・。さすがに、早いな。」


藤真「しかし、しっかりついている奴もいるな。」


南と土屋が交差した瞬間、仙道は南のマークに切り替えていた。


仙道が南のシュートをブロックした。


仙道「ソッコー!」


仙道から牧へパスが出た。


神奈川の速攻に素早く反応したのは、流川だった。


板倉がかろうじて戻ろうとしていたが、そのスピードの差は歴然としていた。


(ドッガーーン)


流川の豪快なスラムダンクが炸裂した。



神奈川代表 40

大阪代表  40



彦一「来た来たキタで〜。」


三井「相変わらず派手な奴だな。」


流川「ここからは突き放すのみだ。」


そういって流川は速攻でディフェンスに戻った。


しかし、ここから簡単には突き放せなかった。


土屋の個人技が冴えわたり、大阪はポイントを重ねた。


一方の神奈川も、この試合をコントロールしていたのは、牧ではなく仙道。


仙道のディフェンス、パス回しでポイントを重ねた。



神奈川代表 60

大阪代表  60


第3Qが終了した時点でまったくの互角だった。


しかも、得点が60点と点取りチームの神奈川と大阪の試合とは思えないロースコアゲームになっていた。


弥生「重苦しい試合展開ね。予想外やわ。お互い守備からゲームを作っている。」


中村「どちらも守備が思ったよりしっかりしてますね。」


弥生「神奈川は、赤木君がどっしり構えているのが大きいわ。大阪は、意外とチーム全体でディフェンスができてるわ。


   豊玉も夏のIHでは監督ともめてたけど、基礎練習の成果が出てきているんじゃないかしら。」
   
   
中村「そうですね。しっかり腰を落としてディフェンスしてますもんね。」


膠着した状態の中、とうとう智将高頭が動く!

(続く)
posted by だんす at 10:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | 国体編

2015年07月04日

スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part26 天才たちの目覚

神奈川代表 35

大阪代表  38


大阪代表の監督であり大栄学園の監督富田は意外と落ち着いていた。


富田「面白くなってきたやないか。さすがに神奈川やな。」


土屋「牧ゆうんはさすがやわ。ただ老けた顔したオッサンかと思ってたが、思ったより早く対応してきた。」



岸本「やっぱりラン&ガンでいかへんか?まだまだ走れるで。」


南「・・・。土屋、どう思う?」


土屋「・・・。ちょっと俺に作戦がある。南、協力してくれへんか?」


土屋が神妙な顔で南と話をし始めた。


富田「(土屋め。本気になってきよったな。やられっぱなしなわけないわな。)」


そう、富田はいつも土屋に物足りなさを感じていたのだ。


その才能で、今年は大阪をあっさりと制し、夏のIHでもベスト4まで進んだ。


しかし、本当はもっと高みを目指せるのではと考えていたのだ。


そのため、土屋が自ら考えて行動しているのは、とても喜ばしいと感じていたのだ。


南「何っ!?本当に大丈夫か?失敗してもしらんで。」


土屋「なーに、南のセンスに期待しているで。お前も流川にやられっぱなしで終わる男じゃないだろう?」


南「・・・。そうだな。北野さんの前でこれ以上ふがいないところを見せるわけにはいかんな。


  岸本っ!走るぞ!」
  
  
岸本「よっしゃ。走り負けたらゆるさへんで。」



一方、神奈川のベンチは盛り上がっていた。


三井「わっはっは。もうこっちのもんだな。あの土屋ってやつも完全にテンパってるぜ。」


赤木「馬鹿モン!まだこっちは負けてるんだ。気を抜くな。」


牧「そうだな。流れはこっちに来ているが、あっちも一流のチームだ。このまますんなり行けるとは限らん。」



高頭「しかし、よくやった。まさか左にスイッチしているとは気付かなかった。」


藤真「フッ。牧よ。いくらスロースターターとはいえやられ過ぎだったぞ。


   いつでも変わってやるからな。しっかり逆転して来いよ。」
   
   
牧「藤真・・・。ちょっとふがいなかったな。だが、安心してベンチに座っておいてくれ。もう大丈夫だ。」



その頃、応援席では、


彩子「赤木先輩、とても一時引退していたとは思えない体のキレね。」


晴子「・・・。お兄ちゃん(グスン)。」


桜木「じぃのやつ、やっと本気になってきやがった。」


安西「牧君は、いつも最初は、気合が乗らないのか中々本調子になりませんからね。」


北野「あの黒いの流石に体のキレがいいな。あのセンターといい、とても高校生に見えんぞ。」


安西「・・・・。二人とも一応高校生ですよ・・・。」


田岡「ちっ。やはり周りがすごいから仙道の奴、本気でやってないな。


   あとで怒鳴ってやらないと。」
   
   
   
福田「・・・。でも時々、本気でやってます。」


田岡「そういうのをムラがあるっていうんだ。むしろ流川が敵の方がプレーがいいな。」


そうこうしているうちにタイムアウトが終了した。


土屋「よーし、いくでー。」


そういうと遠藤からボールを受けた土屋が、ボールを運ばずいきなり南にボールを渡した。



流川「!!」


ポジションチェンジを大阪は行ったのだ。


なんとPGに南を配置したのだ。


南「走れ―!」


南はすごいスピードで走り出した。


三井「土屋は!?」



なんと土屋は、ハイポスト付近でウロウロとしていた。



牧「ポジションチェンジだ。土屋のマークは仙道頼むぞ。おれは南につく。」


南は、板倉にボールを回し、すぐにボールを受け取った。


牧「スリーか?」


そう思って牧は、シュートブロックに行ったが南は、土屋にボールを回した。


土屋「ここからは手加減せぇへんで。」


そういうと土屋は一瞬で仙道を振り切った。


仙道「!?」


土屋は今まで見せたことのない素早い動きで仙道を交わし、一気にゴール下へ行き、


赤木のブロックをかいくぐりリバースレイアップを決めた。



土屋「ここからは点の取り合いや。負けへんで。」



神奈川代表 35

大阪代表  40


田岡「こらーーー!仙道ーーー。しっかりせんかー。」


彦一「か、監督!さすがにうちの監督の声はよく通りはるわー。


   しかし、あの土屋って選手。やっぱり仙道さんに似てはるわ。
   
   
   いざって時に点を取りに行ける。しかし、仙道さんも黙ってないで。」
   
   
   
仙道「牧さん、いつもよりワンテンポ早くボール出しをしてもらえますか?」


牧「どういう意味だ?」


仙道「牧さんに対する土屋のマークも厳しそうなので、こちらも工夫してみます。」


牧「フッ。馬鹿にしやがって。しっかり点を取ってくれよ。」


流川「てめぇ。俺以外の奴に負けるんじゃねl。」


仙道「まぁ、そういうな。久々に面白くなってきたんだ。楽しませてくれ。」


三井「そらぁいくぞ。すぐに追いつくぞ。」


牧は、ボールをコントロールしていた。


いつもなら時間ギリギリまで余裕でボールをついている時間だ。


しかし、一瞬のスキをついて、仙道が岸本のマークを外し、その瞬間に牧から矢のようなボールが出た。


土屋「何!もうっ!?」


土屋も不意を突かれた。


仙道はボールを受けて、早速シュート体制に入った。


岸本「決めさせへん!」

しかし、仙道はシュートを打たず、後ろにドリブルした。


岸本「な、なにっ!」


一気に3Pラインまで戻りスリーポイントを放つ。


彦一「きた、キタでー。」


神奈川代表 38

大阪代表  40




弥生「ここでスリーとは・・・。彼の得点感覚はすごいわね。外すと大きかったけど。よく決めたわね。」


中村「意外と仙道君は大事なところでの3Pの確率はいいんですよね。」



(続く)
posted by だんす at 17:51 | Comment(0) | TrackBack(0) | 国体編

2015年06月29日

スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 追い上げ


神奈川代表 31

大阪代表  38


牧が土屋にマークについたが、今までにないタイトなものだった。


土屋「くっ。」


土屋は、想像以上の厳しさに驚いた。周りを見回したが、そこには、神奈川のメンバーのマークがきっちりついていた。


岸本「こっちにだせぇ!」



土屋「(そう簡単にいうなや。日本で1,2を争うガードが鬼の形相でせまってんねんで。)」


土屋はパスを出せずにいたが、一瞬板倉がフリーになったのを見逃さなかった。


土屋「板倉ーーー!」


しかし、それは三井が張った罠だった。


三井「読み通りだぜ!土屋よ。余裕がなくなってるんじゃないのか?


   2Qまでだったらこんな簡単な罠に引っかからなかったぜ。」
   
   
そういいながら三井は、切れ込んだ。


南「な、なにー!中だと」


遠藤「舐めるな!」


そういいながら三井にマークがついた瞬間、ボールはすでに三井の手になかった。


赤木「ウホッ!!」


豪快なダンクを決めたのは赤木だった。


彦一「で、でたーーー。湘北のホットライン。ゴリラダンクやーーー!」


桜木「相変わらずゴリラだな。」


神奈川代表 33

大阪代表  38



赤木「遠藤よ。ほかの奴をマークする余裕がお前にあるのか?」



遠藤「・・!!」


それは、奇しくも夏のインターハイで河田に対して発言し、河田に余裕があるといわれてしまったあの言葉の再現だった。


違うのは、赤木も成長し、相手も河田でないため、圧倒的な存在感を赤木が示していることだ。


遠藤も言葉がでなかった。


南「一本を冷静に返すんや。土屋。あわてるなや。相手は牧だ。


  すべてがうまくいくとは限らん。」
  
  
南はさすがに豊玉のキャプテンだけあって冷静に分析ができていた。



しかし、勢いは止まらなかった。



観客「おおっ。た、たけぇ!」



それは、板倉が苦し紛れに前線に高いボールを投げたのを流川がハイジャンプでカットしたことによるどよめきだった。


晴子「流川君!!」


そこから流川は圧巻だった。


南「ここからは行かせへんで。正々堂々と勝負や!」


南がそういって腰をおろしてどっしり構えた。


流川「日本一は俺がなる!」


そういってすさまじいスピードで右へワンステップしたかと思った瞬間、一瞬の油断を突き、左へ切れ込んだ。


南「な、なにぃ!」


あの南があっという間に抜きさられたのは、大阪代表にとっては想定外だった。


他のメンバーがフォローに入ろうとしていた際には、流川はレイアップを決めていた。


仙道「また早くなってやがる。」


観客席「な、なんやーーー。今、どう動いたんや。見えへんかったでー。」


それは、バスケの経験がない人は、ほとんど目で追えないくらいのスピードだった。


神奈川代表 35

大阪代表  38


彦一「おおっ!3点差や。一気に縮めたで〜。この勢いで行けるで!」



大阪代表はまだ3Qになって得点ができていなかった。


畳みかけるような神奈川の得点にたまらなく大阪はタイムアウトをとった。











(続く)
posted by だんす at 23:21 | Comment(0) | TrackBack(0) | 国体編

2015年06月20日

スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part24 目覚め


第2Q終了後

神奈川代表 26

大阪代表  38


河田「思ったより点が開いたな。」



松本「やはり牧の不調が大きいな。そこから有効なパスが出ていない。」



深津「個人技だけでは限界ピョン。」



堂本「・・・。しかし、神奈川のオフェンスは赤木、流川ががんばっていたが、


   あの仙道という選手は時々目を見張るプレーをしていたな・・・。
   
   
   あの選手が爆発したら面白いが・・・。」
   
   
   
その頃、


桜木「ふんぬー。やはりこの天才がいないから。オヤジ、俺は出れねーのか!」


そういいながらいつものタプタプをしていた。


彩子「やめなさい。登録していないんだから出れるわけないでしょ!」


いつものハリセンを食らっていた。


晴子「お兄ちゃん・・・。」


安西「桜木君、確かに君がいればもっと楽な展開になるでしょう。


   しかし、彼等も自分たちで何とかするだけの力はありますよ。」
   

北野「安西よ。しかし、このまま牧が抑え込まれるようだと、南たちが


   このまま引き離すぞ。ちょっとつまらない試合になりそうだな。」
   
   
   
安西「牧君はこのまま終わる選手じゃないですよ。もうすぐ気付くはずです。」


田岡「・・・。高頭よ。冷静になれ。お前がアドバイスしてやれば、すぐに牧も気づくはずだ。」


田岡も気づいていた。



藤真「牧。どうした?代わってほしいのか?」


牧「・・・。」


珍しく言い返せなかった。


藤真「まぁ、この試合は変わるつもりはない。責任をもってお前が場面を切り開け。


   おまえを倒すのは俺だ。土屋ごときに負けるな。
   
   
   ・・・・。少しヒントをやろう。土屋を俺だと思え!」
   
   
   
牧「わかった・・・。確かにこんなところでつまづくわけにはいかないな。」


赤木「三井よ。お前のマークの板倉はどうだ?」


三井「・・・。ちょろいな。アイツは、攻撃に頭が向いているから、ディフェンスは



   まったくだ。陵南の福田みたいなもんだ。」
   
   
   
赤木「そうか。仙道、岸本はどうだ?」



仙道「そうですね。誰かさんと比べると物足りないですね。」


流川「フン!」


赤木「そうか。流川は当然、南に勝てるな!俺も遠藤に負けない。


   牧、お前が土屋に負けるわけはない。
   
   
   誰一人、大阪のメンバーに負けない。」
   
   
三井「このオッサンはいつもスロースターターだからな。期待してるぜ、牧よ。」


仙道「牧さん、どんどんパスを回してくださいよ。」


流川「センドーより点を取りますので。」


みんなが牧に気を使っていた。


牧「フッ。確かに少し浮足立ったかもな。どんどんボールを回すぞ。」


第3Qが始まった。



牧のマークは相変わらず土屋がついていた。


牧「(藤真だと思えとはどういうことだ!?)」


そう思いながらドリブルをしている際に、土屋がボールを取りに来た。


牧は、考え事をしていたが、バックロールターンで交わした。それはたまたまだったが、


そのタイミングで、ふと気づいた。


牧「!!」


そう、昨日までビデオで研究していた土屋の動きと違うことに気づいた。


三井「牧、こっちだ!」



赤木が板倉を見事なタイミングでスクリーンしていた。


その一瞬で牧は、三井にボールを出した。


これは神へのパスのタイミングとまったく一緒だったためスムーズにパスが出た。



(パスッ!!)



彦一「キター!キタで―。とうとう三井さんの3Pや!」



神奈川代表 29

大阪代表  38


神「さすがですね・・・。」


その頃やっと高頭も気づいた。


高頭「牧−−−。」


そういいながら左手を大きく回していた。


牧は、高頭に向かってわかってますよという合図をした。


そう、土屋は両利きなのだ。


今までの試合ではずっと右手だけでプレーをしていたが、今日の試合でキーとなるときだけ


サウスポーでプレーをしていたのだ。そのため、牧は毎回間合いが違うため、ずっと違和感を


感じながらプレーをしていたのだ。


牧「土屋よ。もう、お前の好きにさせんぞ。」


土屋「ちっ。バレたか・・・。しかし、リードさせてもらったで。」


しかし、目覚めたのは牧だけじゃなかった。


福田「仙道!!」


仙道のスティールだ。


スティールしたボールをそのままとり、切れ込んだ。


遠藤「決めさせんで!!」


しかし、仙道はそれをダブルクラッチで交わしてそのままダンクをかました!!


仙道「よっしゃ!」


河田「おおっ。アイツもなかなかやるな!」


牧「よし、こっちも当たるぞ!」


さすがに百戦錬磨の牧だった。チームの流れがこちらに来ていることを察するゲーム感は


抜群だった。


(続く)
posted by だんす at 10:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | 国体編
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