アフィリエイト広告を利用しています

広告

この広告は30日以上更新がないブログに表示されております。
新規記事の投稿を行うことで、非表示にすることが可能です。
posted by fanblog

2015年11月08日

スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part43 秋田の仕掛け


愛知選抜 45

秋田選抜 37


堂本「待たせたな。河田。役者の違いを見せてやれ。


   深津、仕掛けるぞ。野辺、リバウンドで河田を楽にしてやってくれ。
   
   
   美紀男、いったん下がってくれ。
   
   
   中山、どんどん打っていけ。
   
   
   一ノ倉、ここからお前の力がさらに必要だ。頼むぞ。」
   
   
河田「やっと出番か。怪物退治をするかね。」


深津「遠慮はいらないピョン。」


野辺「圧力はかなりのもんだぞ。湘北の赤木、赤坊主以上かもしれん。」


河田「んはっ。楽しみだな。」



逆に、愛知は


上杉「よーし、このまま突っ走りましょう。」


田代「思ったよりたいしたことないですね。」


梶原「この差のまま3Qが終われば行けそうですね。」


と楽観的な意見があったが、徳川は少し違う考えを持っていた。

徳川「(8点差か。思ったより引き離せなかったな。)」


さらに、諸星も同様に考えていた。


諸星「(ちっ。森重もなんかいつもほど余裕がねぇな。ファウルも3つだし。



   俺が引っ張らないといけないな。)」
   
   
諸星は、森重の負担を軽くしようとして2Qの後半から少し無理をしていたが


そうも言ってられない状況だった。


徐々に選手層の差が表れそうな状況で、試合が開始された。



最初のシュートは、中山だった。


(パスッ!)



愛知選抜 45

秋田選抜 39


諸星も守備にまで気が回らなくなりつつあった。中山の3Pはケアしていたが、


野辺を経由して中山というこれまでにないパス経路で来たためほぼノーマーク


で、シュートを放った。



深津「ここだピョン。」


ここで秋田がオールコートでゾーンプレスを行った。


上杉「来たなっ!対策済みだぜ。」


そう、上杉と諸星は山王のゾーンを研究していた。


しかし、それ以上のゾーンプレスで来た。諸星一人に中山、一ノ倉がついた。


上杉「な、なにぃ、諸星さんに二人も?」


一人足りなくなっている分、森重がノーマークだった。


上杉「な、舐めるな!」


深津「舐めてないピョン。お前の相手はしっかりしてやるピョン。」


前半までの深津ではなかった。腰をしっかり落としてすさまじいプレッシャー


をかけていた。


苦し紛れに上杉が田代に出したパスをあっさりと河田がカットした。


はじかれたボールを中山が奪った。


マークしていた一ノ倉がそのまま諸星をスクリーンし、中山がフリーで


シュートを放った。


観客「スリーだ!!」




愛知選抜 45

秋田選抜 42



花形「一気に3点差か。しかし、あの中山ってやつシュートの成功率が



   かなり高いな。シュートフォームがきれいだ。」
   
   
藤真「確かにな。しかし、それ以上にルーズボールの取得率が高い。


   ポジショニングがいいんだろう。結構、手強いぞ。」
   

しかし、まだ秋田の猛攻は止まらなかった。


今度は、中山と深津で上杉に壁を作った。


上杉は、自分にダブルチームが来たため、さらに面食らった。


諸星「早くだせっ!」


上杉は、諸星の声を頼りに、大きなボールを投げた。



野辺「こっちは、パスを通さんよ。」



野辺が大きな壁になって、パスをキャッチした。



勢いを止めることはなく、そのまま深津へパスを出し、深津からボールを



止めず河田へ。



徳川「止めろ、ヒロシ!!ここで止めねぇと、流れがいっちまう。」



しかし、徳川の想いむなしく河田が真っ向勝負でダンクをかました。


森重は、1Qの技で交わしてくるイメージがあったため、まさかの真っ向勝負は


想定していなかったのだ。


愛知選抜 45

秋田選抜 44


河田「悪かったな。今までは。監督の作戦だったのでな。これからは、


   しっかり相手をしてやるよ。」



(続く)
posted by だんす at 21:46 | Comment(0) | TrackBack(0) | 国体編

2015年11月01日

スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part42 休憩中


愛知選抜 32

秋田選抜 27


諸星がスリーポイントを決め、再び5点差に広がった。


この3Pは思ったより効いた。


一ノ倉に動揺が走ったからだ。


一ノ倉「油断してなかったのに。一瞬で抜かれた・・・。」


河田「気にすんな。アイツも一流の選手だ。」


河田はフォローをしたが、それ以上に一ノ倉は動揺していた。


夏のインターハイを終えて、湘北の三井の3Pを止められなかった事から


ディフェンスの強化を今まで以上にしていたのだ。


三井ですら今度は止められるという自信をもって国体に挑んでいた。


ところがあっさりと抜かれたことは、あきらめない男である一ノ倉ですら


ショックを受けていた。


深津からのパスをファンブルしてしまったのだ。



上杉「チャンス!」


すかさず上杉がボールを奪って速攻に入った。



清田「な、なにぃ。」


(ドガーーーーン)


上杉から諸星へすごいパスが通って、アリウープが決まった。


清田「あ、あの身長で。し、信じられん。」


彦一「(信長君、あんたがいうセリフじゃないです・・・。)」


宮城「俺もあのプレーを?ダンクの練習を?」


安西「ほっほっほ。あのプレーを求めているわけではないですよ。


   その前のフリーになる動きなどよく見ておいてください。」


愛知選抜 34

秋田選抜 27


ここで堂本監督がタイムアウトを取った。


中山「(一ノ倉さんの交代かな?)」


誰もが一ノ倉を交代させると思っていた。


堂本「どうだ?諸星は?手強いだろう?」


一ノ倉「・・・。は、はい。」


堂本「お前は止められないと思っているかもしれんが、紙一重だぞ。


   自信をもってプレーすればよい。
   
   
   100%完璧に止めるなんて誰だって無理だ。
   
   
   しかし、お前が前半必死でプレーをしてくれたから、諸星のスタミナも
   
   
   奪ってきている。このまま頑張ってくれ!」
   
   
深津「頑張るピョン。勝負は後半だピョン。今は10点以上開かなければいい。」


その頃、愛知のベンチでは、徳川は考えていた。


徳川「(何とか前半は15点以上引き離しておきたいな。ヒロシのファール


   トラブルも怖ぇしな。)」


堂本は10点差位以内、徳川は15点以上のリードとお互いの思惑が交錯していた。


そして、2Qが終了した。


愛知選抜 45

秋田選抜 37


宮城「8点差か。微妙な点差だな。」



牧「どうだ、赤木?決勝はどちらになるかな?」


赤木「フン。俺の全校制覇の夢では、決勝はいつも山王だ。山王ともう一度



   戦って、河田を倒すのだ。」
   
   
その頃、ウォーミングアップをしていた三井に意外な人物が声をかけた。



仙道「三井さん。」



三井「おっ、仙道か。(めずらしいな、こいつが話しかけてくるなんて)」



仙道「三井さん、流川が急激に成長した理由がわかりましたよ。



   あなたが鍛えてるんですね。」
   
   
   
三井「・・・。」



仙道「そして、あなたがいるから安心してパスという選択肢をできるように


   なった。あのわがままな男が。」
   
   
三井「まぁ、言うことは聞かないがな。アイツとの1on1は俺も面白れぇんだ。」



仙道「単刀直入に聞きます。なぜ本気を出していないんですか?」



三井「・・・。まぁ、まだスタミナが不安だからな。」



仙道「茶化さないでください。


   流川に遠慮しているんですか?


   アイツはそんなにやわじゃないでしょ?
   
   
   少なくとも現時点ではまだあなたの方が上だと考えています。
   
   
   あなたが本気を出さないと明日の決勝は勝てないですよ。」
   
   
三井「(コイツ、たまにしゃべると面倒なこといってきやがるな。)



   まあ負けないようにがんばるわ。」
   

仙道「流川、桜木との勝負も面白いですが、あなたと勝負ができるのは、



   この冬だけだ。本気のあなたと勝負がしてみたくなった。
   
   
   本気を出してくださいよ。期待していますよ。」
   
   
三井「そういうお前もいつまでも手を抜いてんじゃねぇぞ。


   お前の言う通り、決勝はみんなが力を出し切らないと勝てねぇぞ。」
   
   
仙道「・・・。わかりました。」


桜木「(は、入りこめん。)」


仙道の後をこっそりついてきた桜木だったが、思ったより真剣に仙道が


話しかけていたので、入り込むきっかけを失っていた。


二人が話をしている内容も聞き取れていなかった・・・。


(続く)
posted by だんす at 18:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | 国体編

2015年10月18日

スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part41 実力差


愛知選抜 19

秋田選抜 20


森重も珍しく感情をむき出しで喜んだ。


諸星「ふんっ。はじめっから本気でやれってんだ。」



さすがに、全国制覇を経験している森重は、勝負所をわかっていた。


美紀男は、本来ならそのステージに立つはずだったのだ。



山王工業が無名の湘北に負けなかったら・・・。



重さを経験していた美紀男が当初は有利だったが、それ以上の経験を森重は積んでいたのだ。



その経験の差が徐々に表れてきた。


5分後になると少しずつ点差が開いてきた。


愛知選抜 29

秋田選抜 24


河田「美紀男、お前の実力は今はそんなもんだ。しかし、来年以降、


   お前がこのチームのセンターを務めていかなければいけないんだ。
   
   
   もう少し踏ん張ってみろ。」
   
   
美紀男「兄ちゃん・・・。もう少し頑張ってみる。」



美紀男も汗びっしょりになっていた。


堂本監督はそれでも全く動じていなかった。


堂本監督は、2Q終了時点で10点差以内なら問題ないと思っていたのだ。


現時点で、森重のファールも3と予定通りのペースで増えていたから、それも


安堵感に繋がっていた。



ここで、リードしている愛知がタイムアウトを取った。



徳川「どうだ。王朝どもは。お前らには、ちょうど良い相手だろ。



   今までは歯ごたえがなさ過ぎたからな。」
   
   
諸星「勝手なこといってら。沢北がいねぇのに十分強いじゃねぇか。」


上杉「森重、ファール3つだぞ。気を付けろ。監督、少し休ませては?」


徳川「バカヤロー。てめぇら相手のセンターを見てモノ言いやがれ。


   ヒロシ以外に誰がアイツの相手するんだ。
   
   
   ヒロシがファールアウトしたらその時点でてめぇらの負けだ。
   
   
   そうならないように周りの奴が気を使えっ!!」
   
   
田代「森重っ。ポカリ飲んでおけっ!いつもより、汗がすごいぞ。」


森重「ありがとうっす。」



諸星「(確かに汗の量が多いな。思ったより点差も開かねぇし。


   俺ががんばらねぇとな。)」
   
   
その頃、観客席では、安西が宮城と話をしていた。



宮城「安西先生、どっちが勝つと思いますか?」


安西「宮城君もわかっているでしょう。」


宮城「(・・・、試されてるのか?)さ、山王、い、いや秋田だと思って


います。」



安西「そうだね。私もそう思います。ただ、思ったより愛知も頑張って


   いますよ。ここからの諸星君の動きもよく見ておいてください。
   
   
   少し雰囲気が変わっていますよ。
   
   
   深津君、上杉君が気になると思いますが、諸星君を見てください。
   
   
   彼は周りを活かすだけでなく、自分で点も取れます。
   
   
   今年の冬は、赤木君、三井君がいますが、来年はこの二人がいません。
   
   
   あなたの得点能力が必要です。そのためには諸星君が一番のお手本です。」
   
   
   
宮城「あ、アイツが!?」



その頃、深津がボールを運んでいた。冷静さを保っていた。


深津「もう少し森重を疲れさすピョン。」



そういいながら河田と美紀男の位置を確認していた。


一瞬中山がフリーになりかけたとき、諸星が一瞬でマークについた。


上杉「伊達に愛知の星って言われてないですよ。あの人は。」


一ノ倉「こっちだ。」



守備の人、一ノ倉が切り込んだ。予想外の動きに陣形が少し崩れた。


そこを立て直そうとした瞬間、


上杉「な、なにっ!!」


(パスッ!!)


彦一「ス、スリーやっ!」



愛知選抜 29

秋田選抜 27



上杉「ちっ。さすがだな。」


しかし、上杉は、落ち込んでいなかった。メンタルも強かった。


さっとフロントコートへボールを運んだ。


森重に秋田の意識がいっているのを見越していた。


あっさりと諸星にボールが回った。


諸星「一ノ倉だろうが、中山だろうがオレを止められるわけねぇだろう。


   沢北連れてきやがれってんだ。」
   
   
一瞬でフリーになり、スリーポイントを決めた。



愛知選抜 32

秋田選抜 27







(続く)
posted by だんす at 21:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | 国体編

2015年10月11日

スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part40 ライバル?


愛知選抜 16

秋田選抜 15


愛知の攻撃が意外な形で終わった。


秋田はこういう相手のミスを逃さなかった。


深津から、河田のゴールデンルートで、あっさり逆転。


愛知選抜 16

秋田選抜 17


宮城「アイツらスキを見せたらどんどん来るからな。」


赤木「勢いに乗せないことが大事だな。」



上杉「チッ!ナンバーワンになるのはそんなに簡単じゃねぇなぁ。



   森重っ!ボール回すから気にせず点を取れよ。」
   
   
森重「うぃっす。」


再び、愛知はアイソレーションで森重を中心に攻める形を見せた。


徳川「ヒロシっ、負けるなよ。そいつは3年間、ずっと戦う相手だぞ。」


堂本「美紀男っ、そいつを倒さないと来年から優勝できないぞ。」



徳川「来年から!?今年は勝てるとでも言いたいのか!?」


堂本は今年敗けることは一切考えていなかった。


たとえ、森重の力がすごくても、チームとしての戦力は圧倒していると


考えていたからだ。ただ、それは油断ではなかった。


自信があったのだ。


美紀男「この人、すごいパワーだ。桜木君と同じくらい。でも、何とかなる


    ような気がする。」
    
    

美紀男も、森重の重さになれてきていた。



森重の苛立ちもピークに達してきた。思わず腕を振った瞬間、


「ピピーーー」



諸星「またか!」


深津「速攻ーーーー」


愛知は、森重のファールで少し落ち込んでいたが、その隙をついてきた。



一瞬油断した諸星のマークが外れて中山があっという間にフロントコートへ


走っていた。



フリーの中山を見逃さなかった深津は、中山へボールを渡すと、マークが


つく前に、中山はスリーポイントを放った。


愛知選抜 16

秋田選抜 20


諸星「きたねぇまねしやがって。」


上杉「そんなことはないですよ。今のは諸星さんのミスです。」


諸星「くっ、わかってるよ。ボール回してくれ!」



森重「上杉さん、ボール下さい。今度は決めますから。」


予想外だった。ほとんど会話をしなかった森重が自分からボールを求めたのだ。


諸星「!! 仕方がねぇなぁ。もう一回チャンスをやるか。」



諸星は上杉からボールをもらって、フロントに運んだ。



深津のマークがついている上杉より、中山がマークしている自分の方が、


タイミングを逃さずパスが出せると判断したからだ。



クロスオーバーであっさり中山を抜いた。


しかし、森重はフリーにならずあえて、美紀男の前で待っていた。


諸星「ちっ、こいつには負けねぇってことか。そこまでして負けんなよ。」


森重は諸星からボールを受け取った。


美紀男「な、なんかさっきより重い。」


河田「んっ。さっきより腰を落としてやがる。」


そう、森重は今まで上半身の力が強すぎたため、上半身だけに頼っていた。


それを誰から教わるわけではなく下半身を使って、美紀男を押し込んでいった。



美紀男「と、止めなきゃ」



河田「美紀男っ。飛ぶな!!」


河田はフェイクだとわかっていた。それは誰が見ててもフェイクだとわかる


くらい稚拙なフェイクだった。しかし、当事者である美紀男には、それに


気づけないくらいプレッシャーを感じていた。



森重がフェイクで交わした瞬間、ダンクに行った。


美紀男はバランスを崩して森重に倒れ掛かったが、ものともせず森重は


ダンクをかました。


「ピピーーー、バスケットカウント!」



彦一「おおーっ!3点プレーや。さっきまでは河田弟に押されていたのに、


   すごいダンクやーー」
   
   

確かにムードを変えるには効果的な一発だった。


森重は、倒れこむ美紀男を見下ろし、「フンッ!」と言わんばかりに


にらみつけた。



徳川「それでこそヒロシだ。ヒロシが負けるはずがねぇ。河田弟ごときが


   ライバルになるはずがねーんだ。」
   
   
珍しく森重はフリースローも決めた。



愛知選抜 19

秋田選抜 20









(続く)
posted by だんす at 15:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | 国体編

2015年10月04日

スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part39 河田弟!?


愛知選抜 16

秋田選抜 13


「おおーっ!第2Qは河田弟が出てるぞ!負けているのに秋田は、余裕だな」


「なんかでけぇのがいるぞーー。河田弟だーーー。」


観客も美紀男が出ているのに気づいて盛り上がっていた。


牧「ありゃデカいな。赤木、河田弟の印象はどうだった?」


赤木「フン。たいしたことはなかったわ。夏の時点ではな。安西先生も


   桜木の方が上だと判断した。しかし、そこからどれくらい成長してい
   
   
   るかはわからん。兄と同じくらい練習したのであれば、急成長してい
   
   
   てもおかしくはない。」
   
   
牧「それなりの素材だってことか。あまり成長していないことを祈りたいぜ。」



コートでは深津が美紀男に声をかけていた。


深津「美紀男、お前は誰よりもセンターの練習をしてきたピョン。


   森重に負けないだけの練習はしているピョン。
   
   
   自信をもってプレーするピョン。お前は、河田の弟と言われるような
   
   
   男じゃないピョン。お前も立派な戦力だピョン。」
   
   
美紀男「はいっ。深津さんありがとうございます。」


河田「フッ。深津の奴。緊張していた美紀男がすっかりリラックスしたわ。」


一ノ倉「(今日の深津さんは、中山のフォローといい、大人の対応だな。)」


そんな中、第2Qが始まった。


秋田は、野辺が美紀男に代わったが、愛知はメンバーは変わっていなかった。


それだけ、愛知はメンバーが手薄だったともいえるが逆に結束は固かった。


深津がフロントにボールを運んだ。


早速美紀男がローポスト付近に進出した。それをマークするのは森重。


森重「おっ。なんか重いぞ。」


美紀男「う、動かない。」


両者、互角でのポジションの奪い合いだった。しかし、それは、経験の差に


なって表れた。


美紀男「深津さん、こっちです。」


素早く体を入れ替えて、美紀男がボールを受け取った。


そして、美紀男はそばにいた河田へボールを回した。河田は難なくシュートを


決めた。



愛知選抜 16

秋田選抜 15


宮城「な、なんだ。あのデブあんなに早く動けたかーー?」


彩子「(バシッ!)デブとかいうんじゃないわよ。」


早速、彩子のハリセンを食らった宮城だった。


彩子「しかし、あの動きは夏にはなかったわね。」


牧「成長してるようだな。」


赤木「そのようだな。心してかからないと。」



美紀男は同じくらいの圧力をすでに湘北戦の桜木で経験していた。


そのため、互角のプレッシャーがあっても動じなかった。


その反面、森重は、今まで自分が押すことはあっても、互角に押され返される


ことはなかったのだ。そのため、面食らってしまったのだ。


徳川「こらっ、ヒロシ。そいつはお前と同じ一年だぞ。負けんじゃねー」


大きな声でどやされた森重だった。しかし、それは徳川の焦りでもあった。


まさか、森重がパワーで互角の相手が出てくるとは思わなかったからだ。


森重「わかったよ。おっちゃん。」


そういって、森重は走り出した。


上杉「やられっぱなしのわけにはいかないよな。」


そういいながら上杉もボールを運んだ。


ローポストに森重が侵入したタイミングでほぼマンツーマンに近い形で、


美紀男がマークにつく。



彦一「ア、アイソレーションや。」


ほぼ、左フロントに、愛知陣営が集結して、森重中心で攻める戦略を愛知が


取ってきた。


徳川「同じ一年に舐められるな!」


強気の戦略でもあった。


河田は、ダブルチームに行くべきか迷ったが、ここは美紀男に任せた。



やはり互角のポジション取りを行っていた。


しかし、そこへ中々パスが出ない。



深津がしっかり上杉をマークしていたからだ。


上杉「ちっ。やっと本気を出してきたってことか。」


深津「そう簡単に、好き勝手させないピョン。」


ポイントガードが火花を散らしている間に


審判「ピピーーー!」


赤木「3秒ルールだ。」


徳川「(なかなか、細かいところまで教えれなかったからな。)」


深津のファインプレーのように見えるが、実際は、美紀男がそれ以上進出させ


ないように、体を張っていたことも大きかった。





(続く)
posted by だんす at 23:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | 国体編

2015年09月26日

スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part38 互角?


愛知選抜 14

秋田選抜 13


このまま試合は、第1Qを終わろうとしていた。


しかし、この膠着状態を破ったのはやはり怪物森重。


1Q 終了間際、諸星が放ったミドルシュートのように見えた軌道のボールを


勝手にアリウープで決めた。


しっかりマークについていた野辺だが、虚を突かれ、身動き一つできなかった。


愛知選抜 16

秋田選抜 13


河田「やれやれだな。」


野辺「すまん。」


深津「今のは仕方がないピョン。」


ここで第1Qが終了した。


弥生「さすがに優祥子穂同士の対戦ね。目が離せないわ。」


中村「そうですね。(このままいくと寿司をゲット。)」


弥生「なに、ニヤついているのよ。このままいくとは思えないわ。


   何より、河田、深津の両名がおとなしすぎる。本当に互角なのかしら?」
   
   
この弥生の指摘は、神奈川軍団でも話題になっていた。


赤木「河田はなぜ森重のマークにつかないんだ?」


宮城「・・・。深津も上杉ごときにやられ過ぎている。なぜだ?それほど


   いい選手なのか?」
   

牧「赤木よ。河田というよりかは堂本監督の考えではないかな?


  見てみろ。第1Qが終わったばかりなのに、森重はかなり汗をかいているぞ。
  
 
  まあ、野辺の方はもっとひどいがな。」
  
  
藤真「深津は、何か遠慮している感じがするな。宮城がいうように、


   このまま黙っている深津ではないだろう。」
   
   
清田「どっちが勝ちますかね?」


神「決まっているさ。強い方が勝つ。」


清田「(ひ、ひでぇ。神さん・・・。)」


彦一「(信長君も苦労しているな・・・)」


その頃、愛知のベンチは、


徳川「どうだ?王朝の力は?」


森重「ん?あんなもんなのかね?」


諸星「そんなわけあるはずがない。まだまだ、深津、河田は本気になって


   いないぞ。当然、俺もな!」
   
   
その言葉を無視し、徳川は話を続けた。


徳川「ヒロシ!蹴散らして来いよ。」


徳川は、森重を気持ちよく戦わせることに専念していた。


諸星「・・・。ひ、ひでぇ。」


上杉「まあ、そういわずに、愛知の星は、結果で示せばいいでしょ。」


半ば、バカにしたようなトーンで、上杉がフォローしたから余計に諸星が


カーッとなった。


諸星「第2Qは見ておけ。一ノ倉ごときにこれ以上構ってられるか。」



一方、秋田陣営は、


堂本「よくやったぞ。第1Qは野辺の頑張りがすべてだ。森重はかなり体力を


   削られているぞ。第2Qは美紀男。頼んだぞ!」
   
   
美紀男「が、がんばります。」


河田「まあ、そう緊張するな。現時点でお前は森重にはかなわない。


   だが、今後3年間、アイツとは戦っていかなければいけないんだ。
   
   
   肌で強さを感じてこい。ただ、お前が勝っている体力で、アイツの
   
   
   体力を奪えばチームとしては、勝ちだ。」
   
   
そういいながらも河田は少し寂しそうだった。


正々堂々と勝負しても森重に勝つ自信があるが、それをさせてもらえない


からだ。


これは、勝つための作戦でもあったが、深体大から声がかかっている河田に


対して、万が一でも森重にやられて、悪い印象を与えたくないと考えた


堂本の親心も少し入っていた。



中山「・・・。」


深津が気付いた。


深津「中山、お前はもっと自分を出すピョン。


   沢北の代わりではなく、自分のバスケをするピョン。
   
   
   諸星に負けないくらいの力は持っているピョン。」
   
   
中山「ふ、深津さん・・・。」


中山は泣きそうだったが、決意を新たにコートに向かって、シュート練習を


始めた。


そして、2Qが始まった。



(続く)
posted by だんす at 21:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | 国体編

2015年09月13日

スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part37 よどんだ流れ


愛知選抜 10

秋田選抜 9


彦一「ターンオーバーや!」


深津が河田からボールをもらって、秋田の速攻が始まった。


宮城「速いぞ!あの中山ってやつ。」


中山はすでにゴール前に詰めていた。


藤真「確かに。しかし、諸星もマークについてるぞ。」


諸星「そう簡単にフリーにさせん。」


諸星にもエンジンがかかってきた。動きがスムーズになってきた。


深津「なかなか速攻をさせてくれないピョン。」


上杉「深津さん。こっちは本気で優勝を狙ってますからね。負ける気は一切


   ありませんよ。チームも、そしてあなたにもね。」
   
   
上杉もしっかり腰を落として深津をマークしていた。


深津も少し悩んでいた。ディフェンス重視のチーム編成をしているため、


攻撃面が少し弱くなっているのは自覚していた。


今まで、こういう局面では、沢北がいたのだ。沢北にマークが集中すれば


河田が手薄に。その逆もしかりだった。


しかし、沢北の代わりの中山は諸星の徹底マークを受けている。


河田には、怪物森重。


今までは、両方にマークがついたときは、松本がいい仕事をしていたのだ。


だが、松本も一ノ倉をスタメンにしているため、いないのだ。
   
   
   
深津「仕方がないピョン。」


深津は、別の選択をした。


彦一「スリーや!」


しかし、それを呼んでいた男がいた。


上杉「そうくるしかないよなっ!!」


あっという間に、深津との距離を詰め、深津の3Pをたたいた。


深津「・・・っ!!」


そして愛知のカウンターだ。しかし、愛知は、速攻が出せなかった。


速攻は、諸星という選択肢しかなかった。森重の高さを生かすチーム編成だ


からだ。その諸星が中山のマークのため、自軍のゴール前でディフェンスを


するとどうしても攻撃がワンテンポ遅れてしまう。


当然、もう一人のキーマン森重が速攻が得意ではなかったため、上杉も


速攻を出せないため、攻撃のパターンが限られていたのだ。


どちらのポイントガードも、攻撃の選択肢が少なかったため、苦労していた。


逆に守る方も、一定のパターンの攻撃を許すほど簡単なチームではなかった。


そうこうしているうち、3分以上両チームとも点が入らなかった。


弥生「重いわ。」


中村「そうですね。なんとなく空気がよどんでますね。」


弥生「残り時間を考えると、1Qはこのままいく可能性が高いわね。」


弥生の読み通り、どちらのチームも2回ずつゴールを決めるにとどまり、


1Q は、かなりのロースコアになった。華々しいゴールラッシュで始まったが


試合が膠着状態になった。


愛知選抜 14

秋田選抜 13



牧「どちらもディフェンスを重視しているため、攻め手に欠けてるな。」


花形「どっちの流れともいえない。微妙な流れだな。」


池上「どっちが流れをつかむと思う?仙道?」


仙道「っえ!?」


仙道は、あまり試合を見ていなかった。



それは、いつもの居眠りではなく、考え事をしていたのだ。



仙道「すみません。ちょっとトイレに。」



そういって仙道は、トイレとは違う方向に歩き出した。



何かを感じた桜木も席を立った。そーっと仙道のあとをつけた。



その横で相変わらず流川は寝ていた。




(続く)
posted by だんす at 22:11 | Comment(0) | TrackBack(0) | 国体編

2015年09月06日

スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part36 野辺の底力


愛知選抜 8

秋田選抜 7


上杉がボールをフロントに運び、諸星にパスを回した。


上杉「愛知の星でしょ!がんばってください。」


諸星「ちっ、うっせーな!」


そういいながら諸星はボールを受け取った。すかさず一ノ倉の厳しいマークが


ついてきた。


一ノ倉「自由にはさせないよ。」



諸星「ちっ、どいつもこいつもうっとうしいな。」


そういいながらもさすがに諸星も百戦錬磨だった。シュートフェイクをいれ


たかと思いきや、間髪入れずすかさずシュートを放った。



一ノ倉「そんな慌てたシュート、は、入りっこねぇ!」



諸星「どうかな?」


諸星には考えがあった。入っても入らなくても良いと。


諸星「こっちには、化け物がいるんだぜ?」


そう、リバウンドになっても森重がぶんどると考えたのだ。


(スパッ!!)



宮城「うぉーー、入れやがった。」


諸星「まぁ、外さねえがな。」



一ノ倉「あのタイミングでも決めるのか・・・。くっそぉ。」


愛知選抜 10

秋田選抜 7


河田「さすがに、リラックスして打ってきてるから、成功率も高いか。



   深津、オレに返させろ!」
   


さすがに、河田も流れが愛知に行きそうな雰囲気を感じていた。


深津もそれは感じたようだ。


深津「行くピョン!」


深津は、フロントで、大きく手を挙げた。3本の指を挙げた。


サインプレーだ。


その指を確認した野辺がローポストに切れ込んだ。


そして、その瞬間、深津と交差した一ノ倉が上杉をガードし、深津をフリーに。


森重が野辺に動きを取られた瞬間に、深津からとんでもないパスが飛び出た。



(どっがーーーん!!)


河田のアリウープが炸裂した!


彦一「ア、アンビリーバブルや!なんやあのタイミング。河田さんもどこに


   おったんや。一瞬でゴール前に詰めて、あっという間に決めたで。」
   
   
   
宮城「上杉のマークを外した瞬間に河田の動きも確認し、あのパスを出すか。


   さすが深津だな。」
   

安西「桜木君、今の野辺君の動きもよく見ましたか?


   本来なら、相手ディフェンスに気づかれないようにローポストに入る
   
   
   べきだが、あえて、森重君の視線に入るように逆にフェイントを入れて
   
   
   切れ込んだ。ちょっとしたことだが、そのプレーに森重君はつられて
   
   
   しまった。野辺君のプレーは、チームのために必要なプレーだ。」
   
   
桜木「この天才は、常に警戒されているから、何もしなくても大丈夫。」


赤木「馬鹿モン!!全国の戦いはそんなに甘くない!


   一人一人がやるべきことをしなければいけないんだ。」
   
   
晴子「大丈夫よ。桜木君が普段通りのプレーをすればいいんだよ。」


桜木「(ホンワッ)さすがに晴子さんはわかっていらっしゃる。


   (それに比べこのゴリラは・・・。)」
   
   
何か気配を感じた赤木は再び桜木にゲンコツをお見舞いした。


愛知選抜 10

秋田選抜 9


弥生「さすがね。この流れの中であれを決めてくるとは。」


中村「(ポカ―――ン)」


弥生「いつまで見とれてるの!次のプレーが始まってるわよ。」


上杉から梶原にパスが出た。中山は守備がそこまでうまくなかった。


梶原は、思い切ってシュートを放った。


が、外れた。


森重が体を入れようとするが野辺も全力でスクリーンアウトをし、森重を中に


入れさせないようにした。


森重「おっ。」


森重は驚いていた。さっきまでは簡単にいい位置をとれていたのに、今回は


取れなかったのだ。



野辺「簡単には、オフェンスリバウンドは取らせないよ。」


場所どり、パワー、高さいずれも全国屈指のリバウンダ―である野辺が、


全ての能力を出して森重を抑えかかった。



その間に、河田があっさりリバウンドを取った。


諸星「ふーん。森重でも簡単じゃないってことか。



   さすがにめんどくせーチームだな。」
   
   
   
しかし、野辺の体力も相当消費していた。




(続く)
posted by だんす at 12:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | 国体編

2015年08月30日

スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part35 森重の圧力

愛知選抜 6

秋田選抜 5


赤木「河田は、どうして突っ込まなかったのか?それほどあの1年の圧力が


   あったのか?」
   

観戦している神奈川チームも盛り上がっていた。


桜木「はっはっは。ゴリ、ビビってるのか?引退伸ばしたんだろ?


   アイツらくらい軽くやっつけるくらい・・・」
   
   
桜木がしゃべっている間に赤木のゴリラゲンコツが炸裂していた。


赤木「誰がビビっておるか。」


その頃コートでは、森重が早速フロントコートへ走っていた。


森重「やっぱ守備より攻撃だな。」


上杉「まあ、どんどん点を取っていくしかないか。」


上杉は、割と切り替えが早かった。深津にやられたこともあまり気にしない


プラス思考の持ち主だった。


一ノ倉「諸星のマークはもう外さん。」


一ノ倉もしっかり諸星をマークしていた。


徳川「ドンドン点を取れ!」


早速、森重にボールが回った。


森重「おっ!」


野辺がしっかり体を入れてゴールの方を向かせないようにしていた。


野辺「くっ!」


野辺も体格がよく頑張っていた。が、森重のパワーは圧巻だった。


森重がじりじり押しこんでいった。気づいたら、ゴール下まで追い込まれ、


シュートを押し込んだ。


愛知選抜 8

秋田選抜 5


野辺「本当に一年か?すごい圧力だ。単純なプレーだけに防ぎにくいな。」



河田「まあそういうな。本当はボールを持たさなければいいだけだが、


   体力を削っていく作戦だ。悔しいかもしれんが、頼んだぞ。」
   
   
深津「取り戻すピョン」



中山「深津さん!」


中山が走っていた。


諸星「おっと、お前のマークは外さねぇぜ。」


諸星は中山のセンスを警戒していた。


しかし、中山のセンスは諸星の想像を超えていた。


深津からのハイボールを左手で受け取ったかと思った瞬間、そのままボールを


フリーの一ノ倉にはじいた。


一ノ倉「ナイスパス!!」


諸星「ちぃぃいい」


一ノ倉がレイアップに向かったが大きな影が襲った。


森重がシュートを強烈に叩き落とした。


一ノ倉「な、なにぃ!フリーだったはずなのに。」


森重はゴール下の動きは素早かった。


自分ができることは知っていた。それ以上のことはしようとしなかった。


ゴール下で番をする。


それが徳川監督に指示された唯一の言葉だった。



愛知が攻撃を防いだかと思ったが、ルーズボールの先にいたのは、中山だった。



河田「(なぜかルーズボールがアイツのもとに集まるんだよな。)」


中山は、諸星が来る前に、シュートを決めた。


愛知選抜 8

秋田選抜 7


諸星「アイツ、想像以上に面倒だな。」


弥生「中山君も生き生きとプレーしているわね。周りがすごい選手達ばかり


   だから、気を遣わずにプレーできるのは大きいわね。」
   
   
   
中村「しかし、愛知の森重君は目立ってますね。さすがに1年生でインターハイ

   
   を制しただけありますね。」


弥生「そうね。しかし、河田君はなぜ森重君につかないのかしら。


   堂本監督の作戦かしらね。」
   
   

その頃、安西監督はベンチで宮城を呼んでいた。


安西「宮城君、君が愛知を攻略するとしたらどう攻めますか?」



宮城「・・・。」


宮城は突然の安西の問いに即答できなかった。


安西「逆に、秋田を攻略するとしたら?そういう観点で自分がフィールドに


   立っているイメージで試合を見て下さい。
   
   
   PGは瞬時の判断が必要です。
   
   
   あなたのスピードでどれだけかき回せ、湘北のメンバー、神奈川の
   
   
   メンバーを使うとしたらと仮定しながらゲームをコントロールする
   
   
   ことを想定してください。
   
   
   この試合のレベルは、それだけでも宮城君を成長させることができますよ。」
   

宮城「あ、安西先生。」


横で三井が寂しそうに見ていた。


三井「(ちぇ、俺にはアドバイスがないのかよ。)」


赤木「三井よ。今日の午後は暴れるぞ。こんな試合を見せられて体の


   疼きが止まらん。」
   
   
三井「そうだな。俺はウォーミングアップしてくるよ。」








(続く)
posted by だんす at 02:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | 国体編

2015年08月19日

スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part34 上杉対深津

深津「中山、落ち着くピョン。お前はいつも通りのプレーをすれば相手に

  
   負けないだけの実力はあるピョン。」
   
   
やはり山王工業は大舞台になれているが、中山は全国の舞台は初めてで、


接戦になるだろう試合は初めてだったのだ。


河田「どうした。お前は俺たちの練習についてきただろう。自信を持て!!」


中山「は、はいっ・・・・。(このおっさんたちおっかねぇ。)」


深津から一ノ倉へそして再び深津へボールが回ってフロントエリアへ。


上杉「深津さん、沢北がいないと大変ですね。それとも沢北がいないと


   こんなもん・・・。」
   
   
って上杉がしゃべっているうちに深津から中山へパスが出た。


上杉「き、きたねぇ。」



諸星「そいつは緊張しているから大丈夫だ。ほっとけ。」


諸星がそういうか言わないかの間に、中山はシュートを放った。


田代「へっ。あわてやがって。カッコ悪いぜ。」


(パサッ)


田代「な、なにぃ。あのタイミングでは、入るのか。ま、まぐれだ。」



3Pが決まった。


河田「(あれが、まぐれじゃないからタチが悪いんだが・・・。)」


諸星「・・・。あのフォーム。やばいかもしれん。」



愛知選抜 4

秋田選抜 3


諸星「上杉ッ。田代ッ。中山のマークは当分俺がつく。」


上杉も直感的に嫌な感じがしていた。


上杉「諸星さん、頼んます。さて、今度はこっちが点を取る番だ。」


上杉は、じっくり攻めようと考えていた。下手にペースアップしない方が


良い感覚を持っていたからだ。


深津「どうした?攻めてこないピョンか?」


しかし、上杉は無視していた。森重がローポストに入るタイミングを計って


いたのだ。


徳川監督「まあ、野辺がヒロシをマークしている間はヒロシ一本でいいだろう。


     舐められたものだ。」
     
     
20秒が経過した瞬間、森重がローポストに入った。


一ノ倉「森重が入ったぞ。」


深津は、先程のパスを警戒していた。


しかし、その瞬間、上杉は、クロスオーバーからのバックロールターンで


鮮やかに深津を交わした。


その瞬間、中山と一ノ倉が上杉を囲みに行った。


上杉は、一瞬マークが外れた諸星を見逃さなかった。



諸星「よっしゃー。」


河田を警戒してミドルレンジからの諸星のシュートは鮮やかに決まった。



愛知選抜 6

秋田選抜 3


弥生「秋田はいいようにやられているわね。深津君が裏の裏を毎回かかれて


   いるわ。」
   
   
中村「そうですね。上杉君も、伊達に愛知代表のポイントガードではないって


   ことですね。」
   
   
深津「・・・。なかなかやるピョン。」


河田「深津。やられっぱなしではいかんぞ。野辺、森重はどうだ?」



野辺「ん。圧力はさすがだな。ハンパない。体力がかなり消耗しそうだ。


   しかし、湘北の赤坊主と同じで技術力がまだまだだ。飛ばさなければ
   
   
   リバウンドは取れそうだ。」
   
   
河田「そうか。予定通り、1Qは頼むぞ。」


そう、堂本は試合前に伝えていた。


堂本「森重が厄介だな。アイツの力で夏のIHは優勝している。


   アイツを3人がかりで止めよう。
   
   
   1Qは野辺。2Qは美紀男。3Q、4Qは河田。
   
   
   アイツの体力を削れ!そしてファールを取っていけ。アイツを
   
   
   退場させたら俺たちの勝ちは揺るがん。」
   
   
そう、野辺が森重の相手をするのは1Qだけなのだ。だから体力を削ることに


重きをおき、体をぶつけていっていた。



一ノ倉「すまん。諸星のマークを外してしまった。もう外さない。」


深津は燃えていた。圧勝ばかりでイマイチ国体が面白くなかったのだ。


そこに同じポイントガードで燃えさせてくれる相手が出てきたのだ。


深津「取り返すピョン」


深津はフロントへボールを運ぶとキョロキョロとし始めた。


上杉「へっ。どこもパスなんか出せねぇよ。」


深津「ならば抜くピョン。」


そういうと深津は、ヘジテーションから、クロスオーバーで、フェイントを


入れバックロールターンで上杉を一瞬で交わした。


宮城「相手より技を一つ多く出して抜きやがった。意地だな。」


上杉「げっ。このタイミングで切り込んでくるのかよ。」


そういっている間に、河田へボールが渡った。


赤木「河田対森重!!」


諸星「森重っ。そいつが高校ナンバーワンのセンターだ。ぶったおせ!」


森重は完全にシュートコースをふさいでいた。


河田「(さすがに簡単じゃないな。)」


しかし、河田は涼しい顔をしてバックステップしてシュートを決めた。
     
     

愛知選抜 6

秋田選抜 5


徳川監督「ちっ。逃げやがった。」


河田「うっし。」


森重「おっさん。逃げんなよ。」


河田「そういうな。お前からシュート決めるのも大変なんだ。」


森重「まぁな。」


諸星「こらぁーーー。そいつはSFもこなすって言っただろう。」




(続く)
posted by だんす at 18:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 国体編
検索
ファン

漫画・アニメ ブログランキングへ
<< 2021年04月 >>
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  
最新記事
最新コメント
日別アーカイブ
カテゴリアーカイブ
タグクラウド
アクセスカウンター
×

この広告は30日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。