2015年09月13日
スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part37 よどんだ流れ
愛知選抜 10
秋田選抜 9
彦一「ターンオーバーや!」
深津が河田からボールをもらって、秋田の速攻が始まった。
宮城「速いぞ!あの中山ってやつ。」
中山はすでにゴール前に詰めていた。
藤真「確かに。しかし、諸星もマークについてるぞ。」
諸星「そう簡単にフリーにさせん。」
諸星にもエンジンがかかってきた。動きがスムーズになってきた。
深津「なかなか速攻をさせてくれないピョン。」
上杉「深津さん。こっちは本気で優勝を狙ってますからね。負ける気は一切
ありませんよ。チームも、そしてあなたにもね。」
上杉もしっかり腰を落として深津をマークしていた。
深津も少し悩んでいた。ディフェンス重視のチーム編成をしているため、
攻撃面が少し弱くなっているのは自覚していた。
今まで、こういう局面では、沢北がいたのだ。沢北にマークが集中すれば
河田が手薄に。その逆もしかりだった。
しかし、沢北の代わりの中山は諸星の徹底マークを受けている。
河田には、怪物森重。
今までは、両方にマークがついたときは、松本がいい仕事をしていたのだ。
だが、松本も一ノ倉をスタメンにしているため、いないのだ。
深津「仕方がないピョン。」
深津は、別の選択をした。
彦一「スリーや!」
しかし、それを呼んでいた男がいた。
上杉「そうくるしかないよなっ!!」
あっという間に、深津との距離を詰め、深津の3Pをたたいた。
深津「・・・っ!!」
そして愛知のカウンターだ。しかし、愛知は、速攻が出せなかった。
速攻は、諸星という選択肢しかなかった。森重の高さを生かすチーム編成だ
からだ。その諸星が中山のマークのため、自軍のゴール前でディフェンスを
するとどうしても攻撃がワンテンポ遅れてしまう。
当然、もう一人のキーマン森重が速攻が得意ではなかったため、上杉も
速攻を出せないため、攻撃のパターンが限られていたのだ。
どちらのポイントガードも、攻撃の選択肢が少なかったため、苦労していた。
逆に守る方も、一定のパターンの攻撃を許すほど簡単なチームではなかった。
そうこうしているうち、3分以上両チームとも点が入らなかった。
弥生「重いわ。」
中村「そうですね。なんとなく空気がよどんでますね。」
弥生「残り時間を考えると、1Qはこのままいく可能性が高いわね。」
弥生の読み通り、どちらのチームも2回ずつゴールを決めるにとどまり、
1Q は、かなりのロースコアになった。華々しいゴールラッシュで始まったが
試合が膠着状態になった。
愛知選抜 14
秋田選抜 13
牧「どちらもディフェンスを重視しているため、攻め手に欠けてるな。」
花形「どっちの流れともいえない。微妙な流れだな。」
池上「どっちが流れをつかむと思う?仙道?」
仙道「っえ!?」
仙道は、あまり試合を見ていなかった。
それは、いつもの居眠りではなく、考え事をしていたのだ。
仙道「すみません。ちょっとトイレに。」
そういって仙道は、トイレとは違う方向に歩き出した。
何かを感じた桜木も席を立った。そーっと仙道のあとをつけた。
その横で相変わらず流川は寝ていた。
(続く)
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