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2016年05月07日

スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part61 美紀男の投入


神奈川 24

秋田  12


観客「おいっ。ダブルスコアだぞ。あの秋田相手に。」


観客「このまま簡単に秋田は負けてしまうのか?」


ここでさらに堂本が動いた。


堂本「頼むぞ、美紀男。」


一旦、中山を下げ、美紀男を投入した。


観客「おおっー。河田弟投入だー!。秋田は勝負を投げたのか?」



観客は、誰もがそう感じていた。河田弟は、この国体ではほとんど出番がなかったのだ。


この敗けている局面で使うのは、来年を見据えてのことだと感じだたのだ。


しかし、そう感じなかった人もいた。


安西「さすがに堂本君も百戦錬磨ですね。」



田岡「ここで河田弟か。ますます高さで勝負してくる気だな。」



神奈川の名将二人は、堂本の一手が有効な手だと理解していたのだ。


センターに美紀男が入り、パワーフォワードに延べ、スモールフォワードに河田が入り、フロントを強化した。



深津「落ち着いて攻めるピョン。まだまだ焦る時間じゃないピョン。」



自分のミスから失点し、この試合いいところがまだ見れていない深津だったが、自然と焦りがなかった。



神奈川のマークは、赤木が美紀男に、流川が河田と変則的な形になった。


松本「美紀男、中へ!」



松本が指示をすると、すかさず美紀男が動き出した。



赤木「うぉっ。(夏とは圧力が違うな。コイツも努力をしてきている。)」


しかし、赤木も1年坊主に負けるわけにはいかない。


赤木が踏ん張っていると美紀男はすぐ離れた。美紀男も赤木のパワーに驚いていた。


そうこうしているうちに、深津からまた河田へボールが出た。


流川「・・・。」



河田「沢北がいなくて物足りないか?」



そういいながら河田は身体を流川へぶつけた。


流川はあまりの圧力に一歩後ろに後退させられた。その瞬間に河田は、シュートを放った。



神奈川 24

秋田  14



河田「きれいなばかりがバスケではないぞ。今日は俺が思う存分相手をしてやろう。」



流川「にゃろう・・・。」



この試合、流川はイマイチ乗り切れていなかった。やはり沢北不在で燃えるものがなかったのだ。


しかし、この河田が流川の前に立ちはだかってきた。流川に向上心が再び燃え上がってきた。



河田「さあさ、1本止めて、神奈川の勢いを止めようぞ。」


ここまで一人気を吐いて秋田を支えている河田の一本が少しずつ雰囲気を変え始めていた。



藤真「点差はある、ゆっくり攻めるぞ。」


藤真もなんとなく嫌な感じがしてきていたため、ゆっくり攻めようとしたが、攻めあぐねた。


ゴール下に、美紀男がドーンと構え、その両脇に野辺、河田の二人が構えているのだ。


中々威圧感があるゴール下だった。



花形「藤真、こっちだ。」



花形が藤真にボールを求めた。しかし、藤真がパスを出したのは、流川だった。



河田「1対1で来てみろよ。手加減はせんぞ。」



河田は、夏の湘北戦での流川の覚醒を目の当たりにしている。流川が1対1なら押さえられることは、沢北が実践しているのだ。周りの人間を使わさなければ、まだまだと思っているのだ。そのうえでの流川への挑発だった。



流川もまだ若かった。


必死で切れ込もうとしたが、河田に読まれた。



河田「そのパターンは、知ってる。」



流川のシュートが河田にブロックされた。




そのボールを拾ったのは、松本。


松本「速攻だー。」



三井「そうはさせねぇぜ。」



三井は、松本の前へ立ちふさがった。チームの流れをよく見ていたのだ。



相手のチーム編成から速攻は松本さえ止めてしまえば防げると思ったのだ。


深津「ちっ。ゆっくり攻めるピョン。」




花形「(しかし、コイツの押し込みは、ハンパないな。)」


花形は野辺の体重のかけ方に想像以上の体力を消耗していた。



同じように赤木も美紀男の体重に想像以上に苦しんでいた。


赤木「桜木の奴コイツとはりあって、踏ん張っていたのか。」


赤木もパワーで勝負するタイプなので、意外と美紀男みたいに体力勝負で来る相手とは相性が悪かった。軽くいなすことができないからだ。


観客「おおー。ローポストの美紀男にボールが入ったぞ。」



しかし、美紀男はすぐにボールをはたいた。


松本が飛び込んできたのだ。


三井「しまったぁ。」


この辺りは山王のメンバーだけのチーム編成になっているため、息がばっちりあっていた。


松本のシュートが決まった。



神奈川 24

秋田  16



(続く)
posted by だんす at 18:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | 国体編

2016年04月25日

ごめんなさい!LAST GIGSで頭が一杯でした・・・。

ここ2週間、更新できず、楽しみにしてくれている人がいるならば申し訳ないです。

4/23(土)、4/24(日)の両日、京セラドームで行われた

氷室京介の LAST GIGS に参戦したのでそちらで頭が一杯でした。


BOOWY時代からずーっとファンで、今回が最後のツアーということで応募して抽選を突破したのがこの二日間。
東京は外れました・・・。


この二日間で最後かと思うと頭がヒムロックで一杯でした。


今も、燃え尽きてしまって何も考えられない状況ですが・・・。

いろいろと氷室についても書きたいですがとりあえずはお詫びだけ・・・。

posted by だんす at 22:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | コメント

2016年04月10日

スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part60 止まらぬ勢い


神奈川 19

秋田  10


第2Qも神奈川の先制で始まった。


河田「深津。俺に回せ。一本返させろ。」



河田はいつもそうだった。決められるとやり返し、嫌なムードを払拭するのが自分の役目であることを理解していた。


しかし、なかなか神奈川のディフェンスもタイトにあたっていったため、深津もラストパスを出し損ねていた。


中山「こっちです。深津さん。」



積極的に中山が動いた。しかし、流川はマークを外さなかった。が、それがあだとなり花形と流川が衝突した。


流川「・・・!?」



その瞬間、深津から野辺へパスが通った。一瞬赤木がフォローに入ろうとしたタイミングで野辺から河田へワンバウンドパスが通った。


河田「ナイス!」


フリーとなった河田がすさまじい勢いでダンクを決めた。


神奈川 19

秋田  12



観客「おおっーー。秋田は河田一人気をはいているなぁ。」


弥生「確かに、河田君でチームが支えられているわね。河田君、野辺君がリバウンドをしっかりものにしているから印象程点差が離れていないわ。」


中村「しっかり河田君は決めてきますね。」

弥生「(しかし、花形君が入りインサイドも神奈川は強化してきている。意外と神奈川も選手層が厚いわ。)」


三井から藤真へボールが回った。



三井「神奈川のガードは牧だけじゃないところを見せてやらないとな。」


宮城「ピクッ!!」


藤真「さぁ、いくぞ。」



藤真はドリブルで秋田陣営までもっていった。が、そこで急にストップしたのだ。


深津「なにっ!?」



ゾーンで組んでいる秋田ディフェンス陣をあざ笑うかのように、3Pラインからきれいな放物線を描いたシュートが放たれた。


ここまで藤真は牧の代わりに試合に出てはいたが、チームプレイに徹しており、一本もスリーポイントを見せていなかった。


(パスッ!!)


神奈川 22

秋田  12


藤真「さぁ、どんどん突き放すぞ。神奈川の底力を見せてやる。」



クールな藤真が全国の大舞台で燃えていた。



深津「スリーもあるのか。」



松本「なかなかしんどい相手だな。面白くなってきた。」


松本は深津が落ち込んでいないかと気軽に声をかけたのもあるが本音でもあった。


いつしか山王のメンバーは、勝って当たり前で湘北に負けるまでバスケを楽しむ余裕などなかったのだ。


それが湘北に負けて互角に戦えるチームがあることをしったため、練習も楽しめるようになったのだ。当然苦しい練習だが。



深津も燃えていた。



深津は、松本を経由して再度ボールをもらった。



宮城「深津はスリーもあるぞ!!」



藤真は、ケアしていたつもりだったが、深津のスリーは想像以上に早いタイミングで放たれた。



(バッシィィィィ)


しかし、そのボールはすぐさまはじかれた。



三井「藤真よ。あっさりとシュートを打たすんじゃねぇ。」



三井が深津のシュートを完全に読んでいた。


深津「(コイツ・・・)」



三井がはじいたボールが流川の元へ転がった。



観客「は、速いぞ。」



流川は単独で切れ込み、シュートを放とうとしたところへ松本がケアしてきた。


しかし、流川はお構いなしで松本をワンフェイクで交わし切ってダンクを決めた。



神奈川 24

秋田  12



観客「お、おい。このまま神奈川がぶっちぎりそうな勢いだぞ。」


観客「すげぇな。あの三井っていうやつ。あのタイミングのシュートを横からはじきやがった。」



観客「あの流川ってのは夏に沢北といい勝負してたやつだ。さすがに強いぞ。」



観客がざわつき始めてきた。それほど神奈川の勢いが出てきた感じがあった。




(続く)
posted by だんす at 18:21 | Comment(0) | TrackBack(0) | 国体編

2016年04月04日

1年が経ちました。これからもお付き合いの程よろしくお願い致します。

どうも。作者のだんすです。


なんとなく始めたスラムダンク その後 の投稿も早1年です。


週1のペースを守ろうと頑張ってきましたが、仕事の都合等で何度か投稿できないこともありましたが、何とか1年続き、国体編も大詰めになってきました。

見返してみると無我夢中で書いているので前後がおかしい部分等もあったりしますがご容赦を((笑)

良く1年続いたなと思う反面、中途半端にやめたくないので、これからも何とか頑張りたいと思います。

よろしければコメントなど書いていただけると励みになります。

では!



posted by だんす at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | コメント

2016年04月02日

スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part59 ベンチの戦術


神奈川 17

秋田  10


観客「おおーーっ。神奈川が秋田を圧倒しているぞーーー。」


観客「湘北が山王を破ったのもまぐれじゃなかったのか。」


観客「秋田がこのまま終わるわけねー。」


など思い思いの感想がスタンドに入り混じっていた。


秋田のベンチでは、冷静さを取り戻した深津がいた。



深津「まだ、これからだピョン。冷静になったピョン。」



河田「(コイツだけはよくわからんな。荒々しい深津でもよかったんだが。)」



深津「ゾーンディフェンスに切り替えるピョン。」


堂本は、深津が切り出してくれてほっとしていた。


おそらく神奈川は牧中心で攻めるのをやめるだろうと感じていたが、また、牧対深津となった際に、深手を負う可能性があったからだ。


深津「河田と野辺でしっかりインサイドを固めれば、そうそう攻め込めないピョン。」


堂本「そうだな。(こうなるとあの赤坊主がいないのは大きいな。)」



松本「もっとボールを回してくれ。どんどん決めるぞ。」



松本も沢北がいなくなってプレーに積極性が出てきているのだ。



堂本「中は赤木、仙道ではうちの二人にかなわないだろう。外を気を付ける必要がある。流川も時に3Pを打ってくるぞ。三井は乗せたらまずい。ボックスワンで松本頼むぞ。」


松本「任せてください。一ノ倉には悪いが今日は俺が主役になってやる。」



しかし、ゾーンになると慣れていない中山が不安そうな顔をしていた。



深津「あれだけ練習したピョン。自信を持つピョン。」




すっかり落ち着いた深津はいつものように中山に気を配った。


深津からするとみるみる上達している中山が弟のように思えていてとても面倒見がよかった。



その頃、神奈川ベンチでは高頭のメガネがキラーんと光っていた。



高頭「藤真の作戦は成功だな。ここからは、ちょっとリードしているので冒険をしてみるか。」


高頭は、花形に声をかけた。



高頭「花形。いくぞ。仙道、すまんが少し休んでくれ。」



高頭はインサイドが弱いと感じていた。赤木一人では、あの強力なインサイドに太刀打ちできないと感じていた。


花形「は、はいっ。」



花形にとっても突然のことでちょっとびっくりしていたが、3年最後の夏、ずっとベンチは不満でもあったのでうれしさもあった。


高頭「牧、お前も少し休んでくれ。藤真っ!お前も出番だ。お前も監督ではなく選手で活躍して来い。おそらく相手はゾーンで来るぞ。お前のパス回しでかく乱して来い。」



藤真は震えていた。藤真もずっと山王と試合をし、倒すことを考えてこの3年間を過ごしてきたのだ。監督が高頭でもあり、牧を中心としたチーム作りをしていることも理解していたため、決勝は出番がないと感じていたのだ。まして、自分は牧中心で攻める作戦を提案していたからだ。


花形「藤真。俺たちの3年間をぶつけてやろう。」


藤真「おうっ。」



第2Qが開始された。


田岡「仙道がベンチ!?」



安西「ふぉっふぉっふぉっ。高頭君もリードしているうちにいろいろと試してきましたね。なかなか面白い作戦ですよ。」


田岡「赤木、花形でツインタワーか。インサイドを強化したか。


   (しかし、うちの仙道を下げるとは。)」
   
   
   
田岡は少しイラッとしていた。福田が怪我でリタイアしているため、陵南からは仙道のみの参加だ。しかも仙道の力はずば抜けていると考えていたのだ。ベンチに下がるとは思っていなかった。



安西「田岡君、心配しなくていいですよ。おそらく勝負どころは先と判断したんでしょう。



   牧君も下げて藤真君を投入しています。」
   
   
   
田岡「安西先生にそういっていただけるとホッとします。しかし、藤真、花形で突き放すかもしれませんよ。」



安西「それだけ神奈川は戦力が豊富ということです。しかし、秋田もこのまま引き下がるとは思えません。」



河田「おっ。メンバーが変わったか?中を固めてきたか?」



松本が深津にボールを入れた。深津はボールをキープしながら、どこにパスを出すか考えていた。


藤真は積極的にボールを取りに行った。あえて、左からボールを取りに行った。


その隙をついて深津は、河田にボールを入れた。が、そのコースを読んでいたのが花形。



花形「ナイス、藤真。」



藤真はあえて隙を見せ、河田へのパスを誘発したのだ。



彦一「おおっー。早速、翔陽の二人が活躍してるーー。」


花形「さぁ、神奈川の強さを見せてやろう。」



花形から流川、藤真とパスがつながった。



弥生「第2Qは、ゾーンね。1−2−2かしら?いやボックスワンね。松本君が三井君をマークしているような形ね。」



三井「ほほぅ。夏の俺様の活躍がよっぽど悔しかったようだな。」


松本「なんだと!?」


そうこうしている間に、藤真が中山の方向へドリブルを開始した。


流川がスクリーンをして中山の動きを封じた。


素早い動きで一気に中山を交わし、中に切れ込んだ。野辺が出てくるや否や花形へパスが出た。


河田「こっちに来ると思ってたぞ。」



花形のシュートを河田がブロックしようと飛んだが、それよりもっと後ろで花形がシュートを放った。


(スパッ)

彦一「フェイダウェイや」


河田「ほぅ。赤木とは違ったタイプのようだな。」


神奈川 19

秋田  10



第2Qも神奈川の勢いそのままに試合が始まった。






(続く)
posted by だんす at 15:35 | Comment(0) | TrackBack(0) | 国体編

2016年03月27日

スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part58 第1Q終了

神奈川 15

秋田  8


深津は、少し楽になっていた。攻撃ではあまり期待できなかった一ノ倉に代わり松本が入ったからだ。
堂本監督の狙い通り、落ち着いてパスを回し始めた。


再び、深津にボールが戻ってきた際、深津はつぶやいた。


深津「深澤さん、今日ばかりは好きにプレーをさせて頂きますよ。」


つぶやくや否や、牧顔負けのペネトレイトで突っ込んできた。


牧「面白い。」


そういって、牧は深津の前に立ちはだかった。


しかし、深津はすぐにバックステップをし、シュートを放った。


牧「なにっ!?」



(ガンッ!!)


無情にもそのシュートはリングにはじかれた。


深津「リバウンドーーーっ!」


深津は声を上げた。しかし、それは慌てるではなく、信頼だった。


オフェンスリバウンドだろうと、河田、野辺の二人が負けるはずがないと思っていたのだ。


その通り、野辺がリバウンドを奪い取った。


仙道も頑張ってみたが、リバウンドは魚住、福田が中心でさばいていたのでそれほど得意ではなかった。さらに、相手は全国屈指のリバウンダーである野辺。
簡単ではなかった。


野辺はリバウンドを取るとすぐに松本にボールを回した。


三井がすぐにマークについたが、その時には、すでにボールが河田に回っていた。


河田は力強く踏み込み、赤木を弾き飛ばした。


三井「ファールだ!」


しかし、ポジション取りがうまく、むしろはた目から見ると赤木がファールをしているように見えた。河田は、あっさりとシュートを決めた。



神奈川 15

秋田  10



弥生「なかなか、秋田も離されないわね。」


中村「しかし、深津君も強引でしたね。リバウンドを取ってくれたからよかったようなものの。」


弥生「入ればそれに越したことはないけど、おそらく取ってくれると信じていたのよ。」


弥生は言いながら考えていた。


弥生「(まるで山王と試合したときの湘北のようね。)」



牧も深津の神経が研ぎ澄まされてきているのを感じていた。


牧はそれでもあえて深津の方から攻めた。


作戦変更を言われていなかったこともあるが、自分が楽しんでいた。


体調を崩し、決勝まで体力を温存していたのだ。暴れ足りていなかったのだ。


牧「コイツ・・・。」



深津はさっきよりさらに牧に密着してディフェンスをしてきた。



三井「おいおい、あんなディフェンスをしていて、最後まで体力が持つのか?」



松本「深津が体力で負けるわけねぇ。」



そういう会話がされている一方で深津のディフェンスが荒々しくなってきた。


河田「アイツはああなると誰の声も聞かないからな。」



牧「うおっ!」


一瞬ボールのコントロールを失いかけたが、なんとかキープした。


藤真「ちっ。楽しそうにNO1争いをするなよ・・・・。」


花形「藤真・・・。」



牧の陰に隠れているが藤真も本来ならあそこでプレーできるくらいの実力を持っているはずだ。花形は心からそう感じていた。


牧は、それでも一瞬のバックステップでスペースを作り、深津を置き去りにした。



(ピピーーー)



深津はファールをして牧を止めた。



審判「ディフェンスチャージング」


先程までは、一瞬で置き去りにされたらそのままシュートまでいかれていたが、深津も牧のスピードに慣れてきていた。

そのため、抜かれた後も牧を追いかけられるようになったのだ。


タイミングが悪くファールを取られたが、深津からすれば、ファールではないと感じていた。



高頭「一筋縄ではいかんか・・・。」



高頭は、作戦変更を指示した。



元々、これは藤真の策であり、少し混乱させればいいなというくらいに考えていた作戦であり、それほどこだわりがなかったのだ。


智将高頭は次なる手を打った。高頭の扇子がパチッと音を立てた。



牧から赤木へ鋭いパスが通った。赤木は、いまするべきことをわかっていた。



スピンムーヴで河田を抜きにかかると、


河田「そのパターンは前も止めただろ・・・」


って言い終える前に外の流川へボールを出していた。



急な戦術変更に場慣れしていない中山が戸惑っていた。



流川はミドルレンジからシュートを決めた。


神奈川 17

秋田  10


このタイミングで第1Qは終わった。

(続く)
posted by だんす at 21:35 | Comment(0) | TrackBack(0) | 国体編

2016年03月21日

スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part57 河田と深津


神奈川 13

秋田  6


試合が再開された。


三井「おっ、一ノ倉は変わったのか。そうなると守備にも力を入れないとな。」


そう、三井は、一ノ倉は守備だけを気をつければいいと感じるほどに、余裕でプレーをしていたのだ。


2年半、山王の厳しい環境で最善の努力をしてきた一ノ倉に対して、1年以上のブランクがあり、復帰間もなく迎えたIHの三井。三井は体力も試合勘も十二分に戻ってきて、本来の実力が一段と伸びていた。一ノ倉がいくら練習を重ねていても夏のIHからの伸びしろで考えると、差は開いていた。


しかし三井は、松本のセンスを買っていた。攻撃のセンスと絶妙のタイミングでのシュートを放つのは独特のセンスが感じていた。
そのため、一ノ倉より警戒をしていた。


その松本にボールが回ってきた。


三井「早速かっ!?」


と三井が思った瞬間、松本は、ミドルレンジからシュートを放った。


三井「なにっ!?もう打つのか?」


誰もが虚を突かれた。流れが神奈川へ向かいそうな展開だったので、じっくり攻めると考えていたが、あっさりとシュートを選択したので三井も対応しきれなかった。


(スパッ!!)



神奈川 13

秋田  8


観客「おおーーっ!いきなりシュートを決めたぞ。」



松本「これからは、好き勝手させん。」


クールな松本だったが、夏のIHで苦渋を飲んだ湘北メンバーが相手にいるとなると感情をむき出しにしていた。


弥生「さて、どうするのかしら?」



弥生は、秋田がタイムアウトの後どういう守備を引くのかが興味があった。



深津は、ブツブツと何やらつぶやいていた。


河田「・・・深津!?」



河田は、どこかでこの深津の姿を見たような気がして、思い出そうとしていた。



深津はさらにつぶやきながら牧のマークについていた。



神奈川は、相変わらずアイソレーションの体形で攻めている。



牧「さて・・と。」


宮城「真っ向勝負だ。」


宮城は牧のタイミングをかなりつかんでいた。夏の予選や合宿で嫌というほど牧のすごさを目の当たりにしていたからだ。


牧の強引なペネトレイトで切れ込み、深津を抜き去った。しかし、さっきまでと違うのは、深津がさらに牧を追いかけてきて、牧のドリブルを狙っていたことだ。


牧「何っ!」


しかし、辛うじて牧はボールをキープし、絶妙なボディバランスで深津を抜き去った。


深津「ちっ。まだ距離を詰めないといけないか。」



神奈川 15

秋田  8


河田「思い出した。1年のころだ。」


そう河田は思い出した。「ピョン」を付けずに話す深津の言葉を聞いて。


(山王工業1年のころ)


河田と深津は、歴史ある山王工業でも数少ない1年生の秋からレギュラーチームに入っていた。

河田はその時はスモールフォーワード、深津は変わらずポイントガードで抜擢されたのだ。


しかし、二人の扱いは対照的だった。


深津は1年生ながら自己中心的なプレーを数多くしていた。それは、中学時代が弱小チームに属しており、自分が活躍しないとチームが勝てなかったからだ。


そう、元々深津のプレースタイルは牧に近かったのだ。


そんな深津とチーム内の紅白戦で対峙したのが、現ヤマト工業所属の深澤信二だった。


当時の3年生のポイントガードだった。深津は彼のバックアッパーだったのだ。


しかし、深津は彼に負けまいと練習試合でもかみつくような勢いでプレーをしていたのだ。


河田は今のプレーを見て、その当時の深津を思い出していたのだ。


その後、深津は深澤のプレーを見て、周りの選手を活かせば楽に勝てるということを理解し、深澤のプレーを目で追うようになり、そっちのプレースタイルに変化していったのだ。


河田、沢北など豪華な攻撃陣がいたため、自分では攻めなくても問題なかったからだ。


しかし、今、闘争本能が戻ってきて、「ピョン」という言葉を無意識に使わないほど集中をしてきたのだ。




(続く)
posted by だんす at 13:51 | Comment(1) | TrackBack(0) | 国体編

2016年03月13日

スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part56 神奈川の流れ


神奈川 10

秋田  6


弥生「意外ね。どちらも屈指のポイントガードだけど、こんなところで違いがあるとはね。」


中村「違い!?」


弥生「いつも豪華なメンバーで、しかも困ったときには沢北、河田という日本一のメンバーを駆使して仲間を活かすプレーをしていた深津君に対して、自分が中心で攻めを組み立てを考え、補助的に周りを活かしてきた牧君。


プレースタイルの違いは明らかよ。その牧君の個人技を活かすために、神奈川はあえて、アイソレーションをしてより自由度を上げたのよ。」



中村「な、なるほど。先輩も意外と考えているんですね。」



間髪入れずに弥生のノートが中村の脳天を直撃した。


中村「い、いてぇ!」


弥生「しかし、いつまでもこのスタイルが続くかしら?深津君も面を食らっているだけで対応してくると思うし。まして、ゾーンで守られたらこの戦略は使えないわ。」


中村「そうでしょうか?王者のプライドがゾーンディフェンスをすることを認めますかね?深津君のプライドもあるでしょうし。」


中村の推測も半ば当たっていた。


堂本監督は悩んでいた。深津が牧に負けているとは思っていない。単純にプレースタイルが異なるだけなのは十分理解していた。

ただ、ここでゾーンディフェンスに切り替えると、見た目には、深津が牧に負けたと認めるようなもので、それは深津を傷つけることになってしまうと考えていた。


それこそが、藤真の狙いだったのだ。



そうやって、堂本が少し悩んでいる間に仙道がパスカットをし、再び神奈川ボールになった。


再びアイソレーションの体形で先程とは逆サイドに牧が展開しようとした。


一ノ倉「ちっ、今度は逆か?」


一ノ倉がそうつぶやき、牧に注意をそらした瞬間、三井が一瞬でスリーポイントラインを超えてフリーになった。


その一瞬を逃さず、牧から鋭いパスが三井に渡った。


三井「別に牧だけが攻めるとは言っていないぜ。」



(パスッ)



観客「来たーーーー。三井のスリーだーーーー。」


神奈川 13

秋田  6


清田「相変わらず汚ねぇ。」


神「しかし、こういう時に三井は外さない。流れをつかむタイミングをよく知っているんだ。」



ここで一度秋田がタイムアウトを取った。



秋田選抜も流れの悪さを実感していた。



河田「少し流れが悪いな。」



しかし、堂本はこのままでいくことを決断した。深津のセンスにかけたのだ。



堂本「一ノ倉、交代だ。今のままでは、攻守に深津への負担が大きい。


攻めの負担を下げてやりたい。松本、行けるな?」



松本「もちろんです。」



堂本「深津。お前が牧に負けるとはこれっぽっちも思っていないぞ。これから大学バスケでもお前とはいいライバルになるだろう。しっかりやって来い。」



深津は、堂本の言葉を半分聞いていなかった。


何やら考えているようだった。



一方神奈川ベンチでは、三井が大騒ぎしていた。



三井「はっはっは。急にスリーが来て面食らってやがる。馬鹿正直に攻める馬鹿がどこにいるってんだ。」


牧「いいタイミングでの飛び出しだったな。」



牧も三井のタイミングが絶妙だったため、何も考えずにパスができた。


神へ出すタイミングと似ていたのだ。


高頭もそれを感じていた。



高頭「(三井の奴。あのタイミングで飛び出すとは。さすがにセンスの塊のような奴だな。)」


高頭は、三井のセンスを再認識している一方で、藤真の作戦が予想通りに運んでいることにも驚きを隠せなかった。こんなにはまるとは思わなかったのだ。

アイソレーションをするのなら、仙道、流川の当たりで攻めるのが定石だが、まさかの牧で攻めるという発想はなかったからだ。


高頭「(翔陽が監督を採用しないせいで幅広い視野を身に着けているな。選手もしながら監督の能力も身につけてきている。コイツも化け物の一人だな。)」



そんな各ベンチの思惑の中、プレーが再開された。



(続く)
posted by だんす at 23:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | 国体編

2016年02月28日

スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part55 牧対深津

河田「深津っ!負けるな。」


深津は、深くうなづいた。


牧「さて、どう攻めるか・・・。」


一種の緊張感が会場に伝わり、牧のボールをドリブルする音だけがコート上に響いていた。


彦一「な、なんやこの緊張感。耐えられへんで。」


その刹那、牧が仕掛けた。



深津「そのパターンは知っているピョン。」



深津が早速と牧の行く手をふさいだ。



牧「おっと。さすがにそう簡単には抜かさせてくれねぇか。」


牧は、左に目を流し軽いフェイクを入れ、右サイドを抜こうとしたのだが、深津に読まれていた。


深津も牧を研究していた。


清田「ま、牧さん。」


清田は尊敬する牧を信じていたが、相手も高校で名が知れたガードの深津。


少し不安になった。



宮城「おいっ。牧を信じられねぇのか。しっかり見てろ。牧なら大丈夫だ。」



清田にとって、予想外の言葉だった。本来的である宮城が牧を信頼していることに。



清田「宮城さん、あ、ありがとうございます。」



宮城「まぁ、どっちも俺には及ばないけどな。」


清田「はっ。お、おれはなんてセリフを言ってしまったんだ。敵だ、敵っ!


   てめぇなんか牧さんの足元にも及ばねぇ。」
   
   
   
そんな会話がされているころ、牧が一気に加速して突っ込んだ。


深津「くっ。」


深津は、牧の圧倒的な圧力に押し込まれた。


牧は体を一瞬深津にぶつけて、深津の腰を落とさせ、その瞬間ターンアラウンドし、深津を抜き去った。



そして、そのままレイアップを決めた。


彦一「は、速いで!速すぎる!」


牧「ふぅ。中々しんどい勝負だな。」



神奈川 8

秋田  6


中山「深津さん・・・。」



一ノ倉「心配するな。深津は、あれくらいで落ち込んだりしない。切り替えだ。」


そういいながら秋田はフロントにボールを運んだ。



深津は、あえて牧の前でボールを突き始めた。



赤木「牧、来るぞ!」


深津は、牧にされたことと同じように一気に加速して牧に突っ込んでいった。



その瞬間、ノールックで矢のようなパスが中山に出た。


会場の誰もが、深津が牧にやり返すために1対1の挑むと思っていた。


(バッシィィィィーーー)


しかし、その華麗なパスは一本の手によって鮮やかにパスカットされた。



堂本「な、なにぃ。」


それは堂本監督も驚いたことだった。


三井「アイツは、ムキになる性格だが自分で1対1はほとんどしねぇからな。」



そう、三井だけは夏の山王戦のことを冷静に分析して深津の性格を読み切っていた。



深津は沢北にこだわったりして結構、ムキになると戦略がパターン化する傾向があるが自分自身で切れ込んだりすることはほとんどなかった。


3Pを打つことはあってもペネトレイトはほとんどないのだ。


そう考えるとパスが出ると考えていたのだ。


ボールが少しこぼれたのを押さえているうちに、河田が戻ってきた。


三井「ちっ、さすがに戻りが速いな。」



三井は、3Pを狙わずいったん牧にボールを返した。



そして再びアイソレーションの体制に神奈川が陣形を整えた。



弥生「再び、牧君対深津君ね。ここも深津君が抜かれるようだと一気に流れが神奈川に行くわよ。」



しかし、それでも河田達はマンツーマンでマークすることをやめなかった。


深津を信じていたのだ。



堂本「深津っ!ナンバーワンになるためには避けて通れない相手だぞ。」



堂本監督から激が飛んだ。



牧は息を整えた。残り10秒を切ったころから攻めようと考えていた。


そう考えていた矢先深津の手が飛んできた。



深津「距離を開けるからお前のスピードが活きるピョン。タイトにマークすればいいピョン。」


そういいながら深津は体を牧にぶつけんばかりに寄せてきた。


流川「なるほど・・・。」


牧「ちっ。ちょっとはゆっくりさせてほしいところだったが・・・。」


そういいながら、牧は一旦バックステップして一瞬、距離を開けると、ボールを背中の後ろを通して、その隙に体を深津にぶつけて抜き去った。


宮城「ビハインドザバック!?」


野辺「ファールだ!」


しかし、あまりにも一瞬だったので審判はわからなかった。


宮城はかろうじて牧が何をしたかわかったが、会場のほとんどの人は牧が何をしたかさえ分からないうちにゴールが決まったのだ。


神奈川 10

秋田  6


(続く)
posted by だんす at 09:40 | Comment(0) | TrackBack(0) | 国体編

2016年02月20日

スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part54 藤真の作戦


神奈川 6

秋田  6


牧は、このままでも問題ないと思っていたが、ライバルである藤真の案に乗ってみるのもいいかと思った。


その案は、藤真が牧を信じ切っている案だったからだ。


彦一「な、なんやあの体形は?」


清田「ま、牧さん!?」



それは神奈川ベンチもビックリした作戦だった。



赤木をはじめ、仙道、流川、三井の4人がライトサイドに偏って、しかもゴールからかなり遠い位置に位置した。


弥生「アイソレーション!?この序盤から?しかも、仙道君、流川君ではなくて、牧君!?」


そう、昨夜の会議で


藤真「私が考えるに、秋田選抜は、マンツーマンディフェンスをしてくると思います。


   その中で、互角もしくは分が悪い選手もいます。
   
   
   ですが、ここなら勝てるというところがあります。
   
   
   牧対深津です。
   
   
   流川対中山も考えてみましたが、まだ、中山の潜在能力を測りかねていますので、牧対深津がよいと考えました。」
   
   
田岡「・・・。深津に対して牧が劣っているとは思わんが、確実に勝てるのか?」



藤真「勝てます。深津はディフェンスが得意なイメージを皆さんお持ちだと思いますが、そうではありません。


   確かに良く腰を下ろし、手も長い、勘もいいため、格下相手のディフェンスが目立って見えます。
   
   
   ですが、意外とカットインされると弱い面が見受けられます。
   
   
   牧の強力なペネトレイトでカットインすれば間違いなく深津を抜き去ることができます。」
   
   
   
高頭「・・・。そこまで言ってくれるのはありがたいが・・・・」



高頭は悩んでいた。そんなことをしなくても互角以上に戦えるという自信もあったし、自分の子飼いの牧を優遇しているような気もしたからだ。


まして、あの暴れん坊軍団がそんな作戦を受け入れるかどうかも心配だった。



安西「面白いですね。牧君は1対1の技術なら確実に深津君より上でしょう。


   神奈川の顔で勝負するのも面白いですね。」
   
   
   
藤真「この作戦は、おそらく1Q程度は通じると思います。


   ゾーンディフェンスに切り替えられたらおしまいですから。
   
   
   ただ、あちらにもプライドがあります。
   
   
   負けを認めてすぐには切り替えないと思います。」
   
   

田岡「しかし、アイツらが言うことを聞くのか?みんな自分が目立ちたいやつばっかりだぞ。」



田岡の発言はもっともだった。しかし、意外な言葉が安西から発せられた。



安西「大丈夫だと思いますよ。



   このメンバーはみんな牧君に一目置いていますよ。
   
   
   
   意外と興味をもって見ると思いますよ。」
   
   
   
   
というようなやり取りが昨夜されていたのだ。




牧も自分を信じてくれた藤真の期待に応えたかいという気持ちがあったが、何より高校バスケ界でナンバーワンガードと呼び声高い深津との勝負に燃えていた。




河田「・・・。そう来たか。」



中山「深津さんと勝負!?ありえない。」



野辺「なめやがって。深津に勝てると思ってるのか?」



仙道「勝てるさ。牧さんなら。」



野辺「なに!?深津ーーー。負けるな。」




観客も思い切った作戦にヒートアップしていた。



深津「牧、来るなら来いピョン。」


深津も高校バスケ界を支えてきた自負がある。



しかもほかのチームから恐れられることはあっても、こんなに舐められた作戦をされたのは初めてだった。



宮城「牧対深津か・・・。ちょっとおもしろそうだな。」



彩子「注目の勝負ね。どっちが勝つと思う?」



宮城「もちろん、オレが勝つ!」




彩子「・・・。オッケー!それでこそリョータね。」


(続く)
posted by だんす at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 国体編
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