2016年02月28日
スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part55 牧対深津
河田「深津っ!負けるな。」
深津は、深くうなづいた。
牧「さて、どう攻めるか・・・。」
一種の緊張感が会場に伝わり、牧のボールをドリブルする音だけがコート上に響いていた。
彦一「な、なんやこの緊張感。耐えられへんで。」
その刹那、牧が仕掛けた。
深津「そのパターンは知っているピョン。」
深津が早速と牧の行く手をふさいだ。
牧「おっと。さすがにそう簡単には抜かさせてくれねぇか。」
牧は、左に目を流し軽いフェイクを入れ、右サイドを抜こうとしたのだが、深津に読まれていた。
深津も牧を研究していた。
清田「ま、牧さん。」
清田は尊敬する牧を信じていたが、相手も高校で名が知れたガードの深津。
少し不安になった。
宮城「おいっ。牧を信じられねぇのか。しっかり見てろ。牧なら大丈夫だ。」
清田にとって、予想外の言葉だった。本来的である宮城が牧を信頼していることに。
清田「宮城さん、あ、ありがとうございます。」
宮城「まぁ、どっちも俺には及ばないけどな。」
清田「はっ。お、おれはなんてセリフを言ってしまったんだ。敵だ、敵っ!
てめぇなんか牧さんの足元にも及ばねぇ。」
そんな会話がされているころ、牧が一気に加速して突っ込んだ。
深津「くっ。」
深津は、牧の圧倒的な圧力に押し込まれた。
牧は体を一瞬深津にぶつけて、深津の腰を落とさせ、その瞬間ターンアラウンドし、深津を抜き去った。
そして、そのままレイアップを決めた。
彦一「は、速いで!速すぎる!」
牧「ふぅ。中々しんどい勝負だな。」
神奈川 8
秋田 6
中山「深津さん・・・。」
一ノ倉「心配するな。深津は、あれくらいで落ち込んだりしない。切り替えだ。」
そういいながら秋田はフロントにボールを運んだ。
深津は、あえて牧の前でボールを突き始めた。
赤木「牧、来るぞ!」
深津は、牧にされたことと同じように一気に加速して牧に突っ込んでいった。
その瞬間、ノールックで矢のようなパスが中山に出た。
会場の誰もが、深津が牧にやり返すために1対1の挑むと思っていた。
(バッシィィィィーーー)
しかし、その華麗なパスは一本の手によって鮮やかにパスカットされた。
堂本「な、なにぃ。」
それは堂本監督も驚いたことだった。
三井「アイツは、ムキになる性格だが自分で1対1はほとんどしねぇからな。」
そう、三井だけは夏の山王戦のことを冷静に分析して深津の性格を読み切っていた。
深津は沢北にこだわったりして結構、ムキになると戦略がパターン化する傾向があるが自分自身で切れ込んだりすることはほとんどなかった。
3Pを打つことはあってもペネトレイトはほとんどないのだ。
そう考えるとパスが出ると考えていたのだ。
ボールが少しこぼれたのを押さえているうちに、河田が戻ってきた。
三井「ちっ、さすがに戻りが速いな。」
三井は、3Pを狙わずいったん牧にボールを返した。
そして再びアイソレーションの体制に神奈川が陣形を整えた。
弥生「再び、牧君対深津君ね。ここも深津君が抜かれるようだと一気に流れが神奈川に行くわよ。」
しかし、それでも河田達はマンツーマンでマークすることをやめなかった。
深津を信じていたのだ。
堂本「深津っ!ナンバーワンになるためには避けて通れない相手だぞ。」
堂本監督から激が飛んだ。
牧は息を整えた。残り10秒を切ったころから攻めようと考えていた。
そう考えていた矢先深津の手が飛んできた。
深津「距離を開けるからお前のスピードが活きるピョン。タイトにマークすればいいピョン。」
そういいながら深津は体を牧にぶつけんばかりに寄せてきた。
流川「なるほど・・・。」
牧「ちっ。ちょっとはゆっくりさせてほしいところだったが・・・。」
そういいながら、牧は一旦バックステップして一瞬、距離を開けると、ボールを背中の後ろを通して、その隙に体を深津にぶつけて抜き去った。
宮城「ビハインドザバック!?」
野辺「ファールだ!」
しかし、あまりにも一瞬だったので審判はわからなかった。
宮城はかろうじて牧が何をしたかわかったが、会場のほとんどの人は牧が何をしたかさえ分からないうちにゴールが決まったのだ。
神奈川 10
秋田 6
(続く)
深津は、深くうなづいた。
牧「さて、どう攻めるか・・・。」
一種の緊張感が会場に伝わり、牧のボールをドリブルする音だけがコート上に響いていた。
彦一「な、なんやこの緊張感。耐えられへんで。」
その刹那、牧が仕掛けた。
深津「そのパターンは知っているピョン。」
深津が早速と牧の行く手をふさいだ。
牧「おっと。さすがにそう簡単には抜かさせてくれねぇか。」
牧は、左に目を流し軽いフェイクを入れ、右サイドを抜こうとしたのだが、深津に読まれていた。
深津も牧を研究していた。
清田「ま、牧さん。」
清田は尊敬する牧を信じていたが、相手も高校で名が知れたガードの深津。
少し不安になった。
宮城「おいっ。牧を信じられねぇのか。しっかり見てろ。牧なら大丈夫だ。」
清田にとって、予想外の言葉だった。本来的である宮城が牧を信頼していることに。
清田「宮城さん、あ、ありがとうございます。」
宮城「まぁ、どっちも俺には及ばないけどな。」
清田「はっ。お、おれはなんてセリフを言ってしまったんだ。敵だ、敵っ!
てめぇなんか牧さんの足元にも及ばねぇ。」
そんな会話がされているころ、牧が一気に加速して突っ込んだ。
深津「くっ。」
深津は、牧の圧倒的な圧力に押し込まれた。
牧は体を一瞬深津にぶつけて、深津の腰を落とさせ、その瞬間ターンアラウンドし、深津を抜き去った。
そして、そのままレイアップを決めた。
彦一「は、速いで!速すぎる!」
牧「ふぅ。中々しんどい勝負だな。」
神奈川 8
秋田 6
中山「深津さん・・・。」
一ノ倉「心配するな。深津は、あれくらいで落ち込んだりしない。切り替えだ。」
そういいながら秋田はフロントにボールを運んだ。
深津は、あえて牧の前でボールを突き始めた。
赤木「牧、来るぞ!」
深津は、牧にされたことと同じように一気に加速して牧に突っ込んでいった。
その瞬間、ノールックで矢のようなパスが中山に出た。
会場の誰もが、深津が牧にやり返すために1対1の挑むと思っていた。
(バッシィィィィーーー)
しかし、その華麗なパスは一本の手によって鮮やかにパスカットされた。
堂本「な、なにぃ。」
それは堂本監督も驚いたことだった。
三井「アイツは、ムキになる性格だが自分で1対1はほとんどしねぇからな。」
そう、三井だけは夏の山王戦のことを冷静に分析して深津の性格を読み切っていた。
深津は沢北にこだわったりして結構、ムキになると戦略がパターン化する傾向があるが自分自身で切れ込んだりすることはほとんどなかった。
3Pを打つことはあってもペネトレイトはほとんどないのだ。
そう考えるとパスが出ると考えていたのだ。
ボールが少しこぼれたのを押さえているうちに、河田が戻ってきた。
三井「ちっ、さすがに戻りが速いな。」
三井は、3Pを狙わずいったん牧にボールを返した。
そして再びアイソレーションの体制に神奈川が陣形を整えた。
弥生「再び、牧君対深津君ね。ここも深津君が抜かれるようだと一気に流れが神奈川に行くわよ。」
しかし、それでも河田達はマンツーマンでマークすることをやめなかった。
深津を信じていたのだ。
堂本「深津っ!ナンバーワンになるためには避けて通れない相手だぞ。」
堂本監督から激が飛んだ。
牧は息を整えた。残り10秒を切ったころから攻めようと考えていた。
そう考えていた矢先深津の手が飛んできた。
深津「距離を開けるからお前のスピードが活きるピョン。タイトにマークすればいいピョン。」
そういいながら深津は体を牧にぶつけんばかりに寄せてきた。
流川「なるほど・・・。」
牧「ちっ。ちょっとはゆっくりさせてほしいところだったが・・・。」
そういいながら、牧は一旦バックステップして一瞬、距離を開けると、ボールを背中の後ろを通して、その隙に体を深津にぶつけて抜き去った。
宮城「ビハインドザバック!?」
野辺「ファールだ!」
しかし、あまりにも一瞬だったので審判はわからなかった。
宮城はかろうじて牧が何をしたかわかったが、会場のほとんどの人は牧が何をしたかさえ分からないうちにゴールが決まったのだ。
神奈川 10
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