2015年07月26日
スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part30 勝利の味と敗北の味
清田「よっしゃー。勝ったー。」
仙道「結局、出番なしになったか。」
池上「まあ、そういうな。お前が踏ん張ったから4Qの爆発につながったんだ。」
高頭「そうだ。お前がこの試合のMVPだ。(来年が恐ろしいな。)」
神奈川ベンチは、わきに沸いた。
一方で大阪ベンチは沈んでいた。
岸本「ちっ。負けてもうた。しかも神奈川に連敗やって。
土屋、お前の戦略」
と岸本が愚痴ろうとしたが、南が
南「負けたんだ!実力が及ばなかったんだ。」
とさえぎった。
岸本「そうやな。結果がすべてや。愚痴っても仕方がないな。
土屋、すまんな。苛立ってもうた。
冬の選手権では敵同士や。今度は負けんで。」
土屋「そうだな。負けてしまったからには鍛えんとな。岸本、今度も勝たせて
もらうぜ。遠藤、しっかり鍛えるからな。」
遠藤「ぐふぅ。あれより厳しい練習ですか・・・。
まあ、仕方がないですね。
これ以上、負けの味を味わいたくないですからね。」
南「俺たちももう敗北は味わいたくないな。神奈川にも、お前らにも。
俺たちもしっかり走るからな。板倉、お前も走れるようになってもらうぞ。」
板倉「こ、これ以上走ったら体重なくなってしまいまっせ。」
岸本「板倉、そのギャグつまらん。罰として今から走ってこい!」
板倉「ひぇえええ。たまりまへんわ。試合が終わったばっかりでっせ。」
そういいながら大阪ベンチは敗北をしたことを忘れるために明るく振舞っていた。
しかし、心の中では、みんな決意を新たに冬の選手権に向けていた。
「敗けたくない。」
その気持ちでいっぱいだった。
北野「安西よ。お前の言う通り神奈川は崩れなかったな。
選手層も厚いな。なかなか激戦区のようだな。」
安西「うん、鍛えがいがあるよ。」
北野「そうか・・・。お前が楽しそうにバスケの話ができるようになって
俺もうれしいぞ。俺も、また、高校バスケに戻った際には、
遠慮せずぶつからせてもらうからな。
さぁて、南や岸本に声をかけて帰るかな。
おっ、赤坊主。怪我を直して冬の選手権は勝ち上がって来いよ。
安西も期待している素材だろ?」
桜木「はっはっは。この天才に愚問を。
怪我はすでになおっておーーーる。」
晴子「桜木君。まだリハビリ中でしょ。しっかり治さないとくせになるよ。」
桜木「(は、ハルコさん。この天才の体を気遣ってくれている。)
わ、わかりました。しっかりリハビリをします。」
北野「じゃあな。」
安西「また」
医務室に神奈川軍団が訪れていた。
清田「牧さーーーん。勝ちましたよ――。」
看護師「し、静かにしてください。医務室ですよ。」
宮城「はっはっは。いきなり怒られてやんの。」
牧「そうか、勝ったか。今日は足を引っ張ってすまなかった。」
藤真「本当にな。コンディションを整えるのも実力のうちだからな。
こんなことで勝ってもうれしくないからな。」
牧「そうだな。すまなかった。」
高頭「牧よ。次の試合は京都選抜だ。見たところそこまで実力はないと
考えている。準決勝の福岡まで休んでおけ。
お前の力がいるのはそこからだ。」
赤木「そうだな。安心しておけ。」
清田「神さんがすごかったんですよ。」
牧「神が?試合に出たのか?」
高砂「ああ、練習は裏切らないな。すべて3Pを決めたよ。」
牧「(安西先生から言われて厳しくしてよかったかな?)
神、よかったな。」
神「・・・。まだまだですよ。」
神は、満足していなかった。三井のスーパー3Pを目の当たりにしていたからだ。
高頭「よし、牧も今は薬で熱が下がっているので、このまま旅館に帰るぞ。」
そういってバスに乗り込んでいると、
桜木が現れた。
桜木「庶民の諸君。この天才がいないから苦しんでるな。」
清田「あ、赤毛ザル。なんでこんなところに。」
桜木「おっ。嫉妬しているな。国体に来ている天才に。」
清田「な、何言ってるんだ。俺は選手で来てんだ。すぐ怪我するような
やわな体してねぇ。」
三井・宮城「繰上りの補欠だけどな。(クスクス)」
清田「な、なんだって。み、宮城さんだって試合に出てないじゃないですか。」
宮城「(グッ。)お、俺は、冬から覚醒するんだ。そのための勉強だ。」
清田「お、俺だって。」
高頭「何をやっとる。早くのりこめぇ。全員補欠にするぞ。」
三井「す、すみません。」
慌てて乗り込むメンバー達。
桜木「次も天才がでないから。しっかりやれよ。」
宮城「花道。サンキューな。」
赤木「ったく。何をやっとるか。」
赤木はそういいながら今日の試合を振り返っていた。
夏のIHでは、山王工業戦で燃え尽きてしまったが、自分が万全なら全国の
舞台で十分通用するなというのを肌で感じていたのだった。
河田以外には。
しかし、河田と戦うことを恐れていなかった。むしろ早く河田ともう一度
試合をしたいと思っていた。
そう思いながらニヤニヤしていると、
三井「なんだ、赤木。かわいい子でもいたか?
色気づきやがってよ。」
赤木「な、何を言っておる。俺はただ。」
宮城「ダンナ、耳が赤くなってますよ。」
赤木「ち、違う。」
花形「なんだ、赤木。色恋づいているのか?」
(ゴン。ゴン。ゴンッ)
キングゴリラ赤木のげんこつ3連発だった。
花形「な、なんで俺まで・・・。」
そういいながらバスは出発した・・・
(続く)
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