2018年05月24日
覇穹封神演義 17話感想 ボス戦を前にして嵐の前の静けさ
17話 普賢真人
17話配信(Abemaビデオ)
あらすじ
王天君が封神されたもののダニ宝貝は解除されず、元始天尊たちはスープーパパの力で回復する。太公望たちは聞仲を引きつける役割を負うが、普賢真人は太公望を眠らせて聞仲に単身で相対する。
普賢真人は聞仲に説得を試みるが、殷を最優先に考える聞仲は聞き入れず、戦闘となる。
感想
アバンとCパートは聞仲の過去エピソード。聞仲の信念が本人の口から言葉になって最も明確に示される回なので久々に効果的な演出になったと言える。ただ、ここでやるよりは1話じっくり使って欲しかった部分ではある。以前も書いたが聞仲をメインにするならここが最重要のエピソードだろう。しかもこれだけの描写量だと殷王の妃に横恋慕したように見えなくもない。初見の人のために説明すると大切な女性が王に見初められて妃になったというのが順番として正しいです。
スープーのご家族登場。原作では趙公明編で描写された部分である。パパとママの顔が似てるのおかしくない?と思ったが種族の違いでわれわれ人間にはカバの顔がおなじに見えるだけなのだろう。しかし功労者のスープーパパに家族を養えるだけの慰労金を出さないあたり、元始天尊の人望の無さが分かるというものである。
ゲェーッ!趙公明!!亡き者にされたはずでは?!まさか出てくるとは思わなかった。というかここで出すのであれば(声優等が決まっていて出す準備をしていたのであれば)仙界大戦に入る前にナレーションで登場させるくらいはして欲しかった。そうすれば9話であそこまで混乱を呼ぶことは無かっただろうに。動く趙公明が見られて嬉しいは嬉しいが手放しで喜べない。
ともあれ趙公明のCVは興津和幸さん。ジョジョ一部ジョナサン役でおなじみ。ちなみに旧アニメでは子安武人氏だったらしく前回のDIOが今回ジョナサンになったと言われていた。趙公明のなんというか残念な気品、コミカルな高貴さが違和感なく聞けたのでこの声での趙公明編が見てみたかった。
「そろそろ真実を言って下さい!裏には一体何が…!」
「楊ゼン!それ以上言ってはいかん!」
先週の感想でも同じ主旨のことを書いたが、覇穹では既にジョカが完全に顔見せしているためこの辺のやりとりが全部茶番である。まあその情報は視聴者視点なのでキャラクターが真相に迫るやりとりを省くわけにはいかないのだが。
このシーンもう見た。太公望と普賢のこのやりとり何回目だろう。尺がカツカツなのに同じシーンを何度もやる意味とは。まあ仙界大戦が主軸なら普賢を序盤から出しておきたいというのはわかるのだが……。
聞仲登場時の不穏なBGMがまさにRPGでボスと激突直前に流れるテーマのようでカッコいい。
「それはひどいね!育ててもらった恩義はないの?」
「あるとも!だが殷と比較してどちらが大切かということだ」
ここの「あるとも!」は個人的に好きなセリフ。ただ聞仲のやや堪えるような声色と禁鞭を握りしめる描写が入ったため、原作とはニュアンスの変化が生じているように思う。原作ではさらっと言い放っていて殷>>>>>恩義という感じだが覇穹では恩義の優先順位がちょっと上がったような印象。まあ魔家四将戦や十天君に閉じ込められる経緯もカットされてそこまで金鰲と不仲に見えないので、そちらのほうが自然かもしれない。
趙公明が出たインパクトに惑わされたが、あと6話くらいしかないのに悠長にスープーパパのエピソードをやっていていいものだろうか。この尺で聞仲の過去エピソードをやるべきでは。いや、普賢のエピソードを序盤に先出しした上に今回重ねたことを考えると、聞仲のエピソードもあらためて重ねる可能性がないとは言えないが……。あらすじも3行で済んだので、嵐の前の静けさという印象の回。
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