ちょっとオールトの雲まで出張です

　大型で非常に強い台風10号の進路予報を以下に掲載します。一言で表現すると、予想を超える最悪な進路予報です。
　東北地方に接近する台風としては確実に過去最大規模となり、関東地方も過去に大災害の被害を受けた規模レベルの台風となる予定です。今後の推移が非常に気になる台風です。
　30日16時30分現在の状況ですが、仙台では風が非常に強いものの雨は止んでいます。テレビの中継をみる限り岩手県、青森県、北海道の方がひどい状態です。気象衛星の画像を以下に示します。左側が13時の画像、右が16時30分です。岩手県の三陸沖で何かが産まれました。


　気象庁の進路予報図は以下のとおりです。
　左が最新の72時間予報、右が暴風域に入る確率（分布表示）です。いずれも気象庁の元画像をリンクしているので、ページを更新すると最新の状況が把握できます。



　進路予報の詳細を以下にまとめます。

• 台風は東に進んでおり、その後北上して、本州に近づく。
• 本州に接近する日は8月29日（月）〜31日（水）。
• 東日本を直撃する予定。東北地方太平洋沖より上陸し、日本海へ抜ける予定。ロシアの沿海州に向かうコース（不思議な進路です）。
• 気象庁いわく、今回の台風は上陸地点の予想は非常に予測困難（さじを投げてしまいました）とのこと。
• 本州接近時の勢力は955hPa。中心付近の最大風速は35m/s、最大瞬間風速は50m/s。

　既に、船の便は欠航しているようです。台風ではありませんが、西日本では激しい雨が降っています。安倍首相が台風被害を警戒し、アフリカからの帰国を前倒しました（民主党はこのタイミングで代表選にやっけになっていますが・・・。スーパージョッキーのアシスタント司会、自身が仕分けした「スーパー堤防」で有名な蓮舫さんは首相をやりたいそうです）。

　この台風は現在勢力を強めながら、本州へ接近しています。どのような強め方をするか不明ですが、海から大量の雨雲を巻き込んだ場合、大雨によって大災害が発生すると考えています。また、現在上空の寒気の影響のため、東日本〜西日本にかけて雨が降っています。この雨は台風接近まで降り続ける予定です。

　雨で地盤が緩んでいるところに、トドメの一撃として台風本体の大雨による土砂災害、洪水等の発生が懸念されます。この台風ですが速度が遅いのが特徴です。通常の台風で東北地方を通過する際は、時速40km以上で通過しますが、こいつは時速20km〜30kmでゆっくりと向きを変えながら西に進みます。

　なお、1951年からの統計開始以来、東北地方に上陸する台風は史上初です。統計開始から現在まで過去に例がないとのことです。
　東北地方はこれまで台風の襲撃が少なくや西日本のような雨による被害が少なかったため、河川の治水、防災面での対応は全く期待できないと考えた方が良いです。

　また、ここ最近、田んぼが市街化された地域も危険です。特にミニ開発を容認し、田んぼ等を潰しているところは、調整池や地下貯留等の洪水を調整するインフラは皆無です。土地区画整理事業にて調整池がある場所でも、設計時に想定した雨量を超えた場合は、宅地に水が溢れ出します。溢れだしたら、徒歩や車での避難は困難です。低地部、窪地、河川沿い、沢沿いの住宅地に住んでいる方、先の震災の低地部の嵩上げのため、自宅より高い位置にある山が土砂搬出により切り飛ばされているところ、自宅の裏に使われていない農業用の溜池がある方、上流部にデカいダムがある河川の支流に住んでいる方は台風が接近する前に避難をすべきです。

　私も例外ではありません。いざとなったら、避難します。そして台風接近時は会社には出社しません（大本営から災害支援要請（いわゆる赤紙が来たら別））。

　大雨のよる河川の増水により堤防の堤体が切れる前、橋が落橋する前に避難所へ向かう、高台に避難等の措置を講じた方が良いです。堤防の堤体が切れた場合は甚大の被害が想定されます。詳しくは自治体が公表している洪水ハザードマップ（国土交通省ハザードマップポータルサイト）をご覧下さい。
　

　台風10号の最新情報や影響が分かるサイトの一覧を以下に掲載します。
・NHKニュース特設 台風情報
・気象庁防災情報
・特設：Yahoo!非常に強い台風10号、30日にも関東〜北日本へ　関連情報まとめ
・Yahoo!台風情報
・Yahoo!河川水位情報
・国土交通省災害・防災情報
・国土交通省関東地方整備局（トップページに災害情報があります）
・国土交通省東北地方整備局（トップページに災害情報があります）
・国土交通省北海道開発局
・国土交通省中部地方整備局
・防災科学技術研究所 | 平成28年（2016年）台風10号 クライシスレスポンスサイト
　台風10号に関して、防災科学技術研究所及び他機関が公表している関連情報をまとめたサイトです。
　 平成28年台風第10号と類似した経路の過去の台風
　　 東京を襲った利根川の洪水（カスリーン台風）
伊勢湾台風50周年特別企画展
・Yahoo!東北の鉄道運行情報
・Yahoo!関東の鉄道運行情報
・JAL国内線 運航状況のご案内
・JAL国際線 運航状況のご案内
・ANA国内線 運航状況のご案内
・ANA国際線 運航状況のご案内
・日本道路交通情報センター
・Amazonおすすめ防災グッズ

　参考までに荒川の堤防が決壊した場合のドキュメンタリー動画を添付します。作成者は「関東地方整備局荒川下流河川事務所です。

• 宮城県女川町：東日本大震災の津波で浸水した国道398号は海の近くの区間が大雨で冠水した。
• 宮城県気仙沼市：東日本大震災の際に地盤が沈下しかさ上げ工事が行われいる現場の周辺では道路の一部に海水が流れ込み水につかった状態となった。
• 青森県：青森市内の野内川は午後７時４０分、青森市滝沢の観測所で洪水の危険性が非常に高くなる氾濫危険水位を超えた。今後も水位の上昇が見込まれるとして厳重に警戒するよう呼びかけている。
• 岩手県：大股川は午後５時１０分に住田町の高屋敷観測所で、津軽石川は午後６時に宮古市の新町観測所で、気仙川は午後５時５０分に陸前高田市の舘観測所で、夏井川は午後７時に久慈市の夏井観測所で、それぞれ氾濫の危険性が非常に高くなる氾濫危険水位を超えた。県は、水位が上昇を続けているとして、市町村が発表する避難情報などに注意するとともに、洪水などに厳重に警戒するよう呼びかけている。
• 北海道：北海道芽室町では、町内を流れる美生川の水があふれ、道路がおよそ２０センチほど冠水する被害が出ていて、現場付近は数百メートルにわたって通行止めになっている。

　西日本では現在も激しい雨が降っています。台風と寒気の影響による線状降水帯のためです。既出ですが雨の状況が判りやすい画像を添付します。岡山市内の様子です。車が用水路に転落し、まるで合成写真のような状態になっています。


　ちなみにこの場所ですが、用水路の両側に道路がある場所です。ガードレール等の防護柵はありません。参考までにこの場所のストリートビューを以下に添付します。


　この他、情報が入りましたら、定期的に内容を更新します。


　参考までに先の台風（台風9号）接近時に仙台市内を車で走行したときの動画を添付します。危険ですので、絶対にマネしないでください。






　また、これは科学的に解明できていない分野ですが、この程度の台風がいくつも接近した場合、海面や地球の地殻が気圧で引っ張られるため、台風が接近する前、もしくは過ぎ去った後に、地震が発生するのではないかと危惧しています。





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　仙台では今回の台風では大した被害が出ずに肩透かしに終わりました。大きな被害がなくてよかったと思います。また、ブログで馬鹿のように騒ぎまくり、大げさすぎました。反省しています。
　せっかく作成したので、「大雨のときにはここには行くな」の画像を以下に掲載します。市のハザードマップと最近の冠水箇所の情報をもとに作成しました。参考にしてください。