2018年05月22日
ストレリチア・ユンケアは花が咲くのか?
1.はじめに
ストレリチア・ユンケアは,葉を観賞する観葉植物と言いながら,一般的な意味での葉はほとんど無いわけだが,逆にその特異な形状から人気のある観葉植物でもある,質問コーナーで「ストレリチア・ユンケアは花が咲くのか?」との質問を見かけたので,ちょっとその辺の状況をまとめてみた
2.ストレリチア・ユンケアの開花について
結論から言えば,ストレリチア・ユンケアも上に掲載したようなストレリチア・レギネによく似たオレンジとブルーで構成された花が咲く,画像検索すると海外のナーセリーなどが,いっぱい花の咲いた写真を掲載してるから,質問者は自分の買った株が花が咲かないのに疑問を持ったのだろう
ただし,日本で一般的に家庭向きに販売されてる鉢物については,花はあまり期待できない,ストレリチア・ユンケア自体が花を観賞する植物ではないため,花が咲きやすい系統かどうかという観点では選抜されてないので,購入した鉢物に花が咲くのかについては,その株次第ということになる
そもそも,ストレリチア・ユンケアという観葉植物に花を期待するということ自体が,野暮なことなのかもしれないが,花も楽しめるに超したことはない,私は7号鉢で育てていた株で花が咲いたことがあるが,これは手に入れた株が,運よく花の咲きやすい株だったということだろう
3.ストレリチア・ユンケアで花を楽しむ
花も楽しみたいという場合,解決法が無いわけでは無い,簡単な話だが花が咲いている鉢物を購入すればいい,ただしそのような商品は希少であまり一般に出回らないし,見つけてもかなり高価である,しかも,その株が自分の環境でもちゃんと花を咲かせてくれるという保証はまったく無い
ストレリチア・ユンケア自体は,育てやすい丈夫な植物なのだが,そういう植物でも,花を咲かして種(タネ)を作って次世代に自分の遺伝子を渡すという,生殖に関する部分は,結構シビアに条件を判断する,開花株を入手しても,その後も花があがってくるかどうかは管理や環境次第と言えよう
4.ストレリチア・ユンケアで花を咲かせてみよう
ストレリチア・ユンケアで花を咲かせてみたいと言う人は,とりあえず購入株を大きめの鉢に植え替えて,数年間は株を充実させることに専念したほうがいい,人間がある程度の年齢にならないと妊娠できないのと一緒で,植物にも幼若性といって,幼い株では花が咲かないような仕組みがある
株を充実させると言っても,広がった葉が無くて,もともと生育が遅い植物なので,気長に行くしかない,下の写真のように,少なくとも株自体が3〜4芽まで充実するまでは,肥料や水を十分に与えて大きな株に育てよう,また1日中よく日光が当たるような環境に置いて管理すること
次に,ある程度株ができあがってきたら,肥料や水をだんだんと控えていき,最終的には肥料はまったく与えないで,きわめて乾燥気味に管理する,もう株が弱って死んでしまうんじゃ無いかと言うくらい乾燥気味に管理する,この場合でも日光にはとにかくよく当てることが大事
5.ストレリチア・ユンケアで花を咲かせる管理
これは専門用語で言うところの,C/N率を上げるという作業になる,C/N率とは,植物体に含まれる炭水化物の炭素(C)と窒素化合物の窒素(N)の比率のことだが,Cの割合が増えると,花を咲かすような生殖生長が盛んになり,Nの割合が増えると植物体が成長する栄養生長が盛んになる
前述したように肥料を控えて乾燥気味に管理することで,C/N率を上げることができる,つまり植物体自体が,花を咲かすような生殖成長の状態になりやすくなる,また肥料カット+乾燥という一種の飢餓状態にすれば,植物は花を付けて後世を残すという状況になりやすい
種(タネ)というのは不良環境を乗り切るための,遺伝子の生存システムだから,その植物体の司令塔から,枯れるかもしれないという情報が出ると,遺伝子は花を咲かして交雑・受精し、種という不良環境に強い状態に変身して,自分の遺伝子を守るという機能をONにする
6.おわりに
株をたくさん準備して比較検討すればいいのだろうが,性質の同じ株をたくさん準備したり,それを長期間管理していくのは,個人ではとても無理な話である,とりあえず今年も4月の中旬に花が上がりだして,5月中旬に下の写真のような状態になった,花茎が見えてから開花まで1ヶ月くらいかかる
ここで述べた私なりの方法は,これで花が咲くという保証は無い,種から育てられている植物なので個体差が大きく,花が咲きにくい株に関しては,いくら環境を整えてもぜんぜん花が咲かないということも起こりえる,まあ「自分の運を試してみよう」くらいの遊び心でチャレンジしてほしい
7.関連記事
◆ストレリチア・ユンケアの魅力と育て方(栽培法)→(詳細は→こちら)
8.追加情報
下記の掲載写真(4/23撮影),似た大きさのユンケアの10号鉢植えだが,左の株は昨年の夏から秋にかけて肥料や水を控える処置をして,雨などが当たらない軒下で管理,右の株は露天で通常管理した株である,左の株は花が3本上がってる,肥料や水を控える処置はそれなりに効果ありだと思う
2018年05月10日
鉢植え植物を発送する際の梱包方法や固定テクニック
1.はじめに
ときどきオークションの出品物で鉢植え植物を発送することがあるのだが,このような商品の発送に関しては,多少乱暴に扱われても植物体が傷まないような,発送方法とか梱包方法をとらなければいけないが,気を遣っていても往々にして植物が傷んでしまうような事故が起きる
2.鉢植え植物を発送する時は配送業者を信用しない
天地無用やこわれ物の指定をしていても安心ではない,忙しい時は,注意書きなんか見てない,確認してたら時間内に処理できないのでポンポン放り投げたりする,厚さに制限のあるものが,厚さオーバーでもOKだったとかの書き込みを見かけるが,時間に追われて確認してないのである
ゆうパックで鉢植え植物を送った時だが,植物が鉢から飛び出し,土は箱内に散乱,植物自体は折れた状態です,というクレームを受けたことがある,逆さま厳禁やこわれもの指定をしていたにもかかわらず,こういう事故が起きるんである,クロネコでも植物体がつぶれるという事故を経験した
そういう経験を何度かして,鉢植え植物の発送には,ことさら慎重になってきた,ネットでいろいろ調べたり,他の人の方法をまねたり試行錯誤してきたが,最近,ようやくそこそこ納得できる方法にたどり着いた,例として上の写真の鉢物を左の箱に入れて送るということで手順を説明したい
3.鉢植え植物を発送する時に使う箱の準備
発送用の箱自体は近所のスーパーや量販店で無料で入手してる,発送する植物によりけりだが,私は箱に持つ部分があれば,変な持ち方をして落としてしまった,というような事故が,多少は防げるだろうということから,できるだけ写真のような手がけ穴が開いてる箱を利用している
写真の箱は2L入りのペットボトルが6本入っていた箱だから,このような手がけ穴で,12kgまでは耐えられるということになる,私が発送する鉢物は,大きくてもせいぜい6号鉢とか7号鉢で,重量的には,ほとんど5kg以下だから,今のところこれで十分対応できている
また,手がけ穴が開いてない箱の場合は,上のように自分で穴を開けている,カッターで3辺に切り込みを入れて内側に折り返して,折り返した部分をガムテープで留めればいい,この手がけ穴で対応できないような重量物は,別途持ち手を付けている,その方法は別記事で紹介(詳細は→こちら)
4.鉢植え植物を発送する時の梱包方法(鉢の固定)
私は発送に使用する箱については,実際は見た目をよくするために,内面と外面を反転してから使うのだが,今回は内部の撮影があるので,写真がわかりやすいように反転しないで使用する,なお箱の内面と外面の反転方法は別記事でまとめてあるので参考にしてほしい,(詳細は→こちら)
◆鉢を固定する段ボールの作成−1
まず下の写真のように段ボール箱の短辺より10〜20cmくらい長い段ボールを準備する
強度の関係から写真で言えば左右の切断面に段ボールの波が見える方向で使うこと
◆鉢を固定する段ボールの作成−2
黒い線の部分に先のとがったものなどで切れ込みを入れて折りを付ける
下の写真のように段ボール箱の内側にちょうど入れ込めるようにする
◆鉢を固定する段ボールの作成−3
次に鉢のフチがちょうど引っかかるような丸い穴をカッター等で開ける
事前に,よく利用する鉢ごとに半径を計測しておけば作業がスムーズ
5.鉢植え植物を発送する時の梱包方法(箱に固定)
上記の鉢を固定する段ボールができたら,実際にその穴を開けた段ボールに鉢を固定して,発送用の箱に収納する作業を行うわけだが,その手順について説明しよう
◆鉢底をビニール袋で覆う
湿気で段ボールがふやけてしまわないように鉢底をビニール袋で覆う
表面が乾燥してるように見えても鉢底は湿気があるのでこの作業は必須である
◆固定用段ボールに固定する(鉢土固定無し)
適当な大きさの段ボール片で鉢の縁を固定する
段ボール片の固定は後述するホッキスの親玉みたいな器具を使用する
◆固定用段ボールに固定する(鉢土固定有り)
鉢土がほぼ固まっていて,こぼれるような心配が無ければ上の方法でいい
鉢土がこぼれる心配が有る場合はプチプチ等で押さえてから固定する
◆発送用段ボール箱に移して固定する
葉などが段ボールの壁面にできるだけ触れないような位置に置く
折り部分をガムテープで固定してとりあえず固定作業は完了
◆発送用段ボール箱内で植物を固定する
高さがある植物等は揺れによる傷みが懸念されるので必要なら内部で葉の固定を行う
下の写真のように状況に合わせてカットしたポリシート等を利用して固定する
6.鉢植え植物を梱包する際の便利器具
実際に段ボール片で固定する際に使用した,ホッチキスの親玉みたいな器具は以下の製品である,アメリカのBostitch(ボスティッチ)というメーカーが出してる,688-P6C-8 1/4”ステープルプライヤーという製品である,針については日本のMAX社のマックス針5019を使用してる
製品名や型番で検索すればすぐに見つけられるだろう,Amazonでは本体が7,000円くらい,MAXの針が5,800本入りで2,200円だった,ちょっと高いように感じる向きもあるだろうが,いろいろ使ってきて,使い勝手はこの製品が一番である,それにきわめて頑丈で,ほぼ一生ものだと思う
7.おわりに
実際問題として鉢植え植物の発送はかなり難しい,専用の段ボール箱なども市販されているが,それを使ったとしても確実に安全が保証されるわけではない,要は運送中の取り扱われ方次第である,最近は運送業界はかなり状況が厳しいようだが,発送後は事故が起きないように祈るしかない
2018年04月30日
ストレリチア・ユンケアの魅力と育て方(栽培法)
1.はじめに
ストレリチアにはいくつか種類があるが,公園の植栽などでよく見かけるストレリチア・レギネについては,ちょっと前の記事で紹介した(詳細は→こちら),今回は,同じストレリチアの仲間から,葉がほとんど無く棒状の軸だけになっている,ストレリチア・ユンケアを紹介しよう
2.ストレリチア・ユンケアの来歴や性状
ストレリチア・ユンケアはストレリチア・レギネと同じく,南アフリカ原産の常緑多年草である,より乾燥地帯に分布を広げるためだろうか,葉と言えるような部分が無く,軸だけが立ち上がっている,日本では,ほとんどが鉢植えの観葉植物として流通しているが,地植えでの栽培も可能である
呼び名がユンケアではなくジャンセアと記載される場合もあるが,学名のStrelitzia junceaの「juncea」を,どう発音するかの違いで同じ植物である,園芸的にはストレリチア・ノンリーフと呼ばれる場合もある,英語圏ではナロー・リーフ・バード・オブ・パラダイスなど多くの呼び名がある
ストレリチア・ユンケアは,ストレリチア・レギネと同じ種とされたこともあるようだが,1974年に,南アフリカのプレトリア大学のHendrik Albertus van de Venter博士が,両種には遺伝的な違いがあること,またこの2つの種の雑種と思われる,中間体が存在することを明らかにしている
3.ストレリチア・ユンケアの葉先の形状について
ストレリチア・ユンケアには葉先に小さい葉がついてるものがあるが,これは幼形(人間で言えば子供)である,通常ストレリチア・ユンケアは種から育てるが,株が若いうちは,どんどん成長するためだろうか,ちょっと葉がついている,その後成長に伴い葉は小さくなり,最終的には棒状になる
ただ,成長して年数が経っても,葉が小さくならないタイプがある,このタイプをストレリチア・パービフォリアという呼び名で販売しているナーセリー等もあり,ちょっとややこしい状況もある,この辺のことに関しては,別記事にまとめてあるのでそちらを参照してほしい(詳細は→こちら)
4.ストレリチア・ユンケアのドワーフタイプ
ストレリチア・ユンケアにはドワーフタイプ(わい性種)が存在する,通常のタイプも鉢の大きさや用土などの環境次第で,高さは変わるのだが,私は同じような環境で育てた場合,通常のタイプと比べて,半分ほどの高さにしか成長しないものをドワーフタイプとして扱ってる(下の写真参照)
半分程度の高さのものをドワーフタイプとするのは,まったくの私の個人的な見解であり,学術的なバックは何も無い,なお海外のナーセリーなどは,地植えにして育てた場合に,高さが50〜60cm程度しかならないものを,ドワーフタイプとして扱ってるようである
5.ストレリチア・ユンケアの魅力
ストレリチア・ユンケアの魅力は,なんと言ってもそのすらりと伸びた直線的な形態にあるだろう,以前,植物園で屋外に地植えされてるユンケアが,高さが2mくらいに成長している株を見たときは,ホレボレしてしまった,先端を見上げるような株になると,圧倒的な存在感がある
ただその存在感にも関わらず,豪華な花木などが醸し出すような押しつけがましさが無い,先端まできれいなテーパードになった軸が何本か立っているだけという,非常に単純で幾何学的な姿には,意外と言えるくらい繊細な雰囲気が感じられる,この点はストレリチア・ユンケアの大きな魅力である
また,鉢植えされたものをリビングのフローリングの床などに置いておくと,ゴムの木やドラセナなどの観葉植物に比べて,とてもクールな空間を演出することができる,やわらかな暖かい空間を演出するには不向きだが,鋭敏でなんとなく知的な雰囲気を醸し出してくれる点も魅力的である
6.ストレリチア・ユンケアの育て方
基本的な管理はストレリチア・レギネと同じと考えていい,耐寒性もマイナス5℃くらい,暖地では地植えも可能である,ストレリチア・ユンケアは成長がゆっくりなので,株が張って扱いに困るような状況にはなりにくい,地植えにして背丈を超えるような大きさに育てるのも一興である
鉢植えを室内で楽しんでいる人も多いと思うが,ストレリチアの仲間は太い根に水を蓄える能力が発達しているので,常に乾燥気味に管理するのがコツ,過湿状態では生育が止まったり,根腐れを起こしてしまう,特にストレリチア・ユンケアは乾燥に強い植物なので,乾燥気味の管理に徹すること
植物体自体が,葉から水分を失わないように,葉をほとんど無くしてるわけだから,乾燥に強いのは当然と言えば当然,またエアコンの使用時は,鉢土の表面がすぐ乾燥してしまうため,頻繁に水を与えてしまいがちだが,この点に関してはストレリチア・ユンケアは特に気を付けた方がいい
また,スタイルとの調和性から,鉢がトールタイプの縦長のものが使用されていることが多いが,このような鉢は表面の土は,乾燥してるように見えても,鉢底は水がいっぱいという状況になりやすいので,ことのほか注意が必要である,冬場の水やりは忘れるくらいがちょうどいい
とにかく水の滞留を嫌うので,植え替えの時は鉢底石を多めに入れるようにする,また用土も水切れのいいものを使用する,あまり細やかな管理をする必要は無い,かえってかわいがりすぎてダメにしてしまう場合が多い,まれにカイガラムシが付くことがあるがマシン油剤を散布すればいい
肥料に関しては,春と秋に化成肥料をぱらぱら与える程度でよい,ストレリチア・ユンケアは肥料を効かせたからといってどんどん大きくなるような植物ではない,また,植え付け用土は腐葉土等の有機質資材を多く含んだものを使用して,じっくり時間をかけて育てる植物である
日陰でも相応に生育可能だが,本来は光を好む植物なので地植えでも鉢植えでも,年間を通してよく日のあたるところで管理したほうが丈夫に育つ,なお市販の鉢植えは輸送上の理由で,鉢が小さく用土も少ないので,購入して新環境に慣れたら鉢増ししてあげよう
ストレリチアの仲間はいずれも,丈夫な太い根が発達していて,そこに水を蓄えるから乾燥に強いわけだが,この根はものすごく元気があって,鉢内にぎゅうぎゅうになってくると,鉢を破壊してしまうくらいの力がある,そうなる前に鉢増しするか株分けしてあげよう
7.おわりに
ストレリチア・ユンケアの育て方については,基本的にあまり気を遣わないこと,気長にゆったりした気持ちでおつきあいしよう,細やかな管理をしなくても,ちゃんと育ってくれるので,旅行などで1週間くらいほったらかしにしてもまったく平気,横着者には格好の観葉植物とも言える
8.関連記事
◆ストレリチア・ユンケアは花が咲くのか?(詳細は→こちら)
◆ストレリチア・レギネ(ゴクラクチョウカ)の魅力と育て方(詳細は→こちら)
2018年04月25日
ポトスの魅力と育て方(栽培法)
1.はじめに
細めのハート形の葉がいっぱいの観葉植物,ポトスを紹介しよう,ポトスは上の写真のような小振りの鉢物や,支柱にたくさんのツルを絡めた大鉢仕立てや,ハンギングなどにも利用され,人気のある観葉植物だが,このポトスという植物,いろいろと意外な面があっておもしろい
2.ポトスの来歴
ポトスはサトイモ科の植物で,日本には明治の中頃に伝わった,和名ではオウゴンカズラ(黄金葛)と呼ばれ,よく目にする観葉植物だが,学術的な面では不明な点が多い,原産地はソロモン諸島とされているが,これさえ異論を唱える研究者もいて,ちょっと謎めいた植物なのである
北オーストラリアや東南アジア,インド,パキスタン,ネパール,バングラデシュ,ハワイ,西インド諸島など,かなり広範囲の熱帯雨林や亜熱帯森林に帰化しているが,その帰化地域においては,生態系へ深刻なダメージを与えているという報告もあり,やっかいもの扱いしてる地域もあるらしい
3.ポトスの学名の変遷
学名に関しては,長い変遷の歴史がある,最初に分類された1880年には,ポトス・オウレウス(Pothos aureus)という学名が付けられた,このため今でもポトスと呼ばれているわけだが,ほかにもスキンダプサス・オウレウス(Scindapsus aureus)という学名も存在していたようである
1962年には,花の調査結果をもとに,ラフィドフォラ・オウレア(Rhaphidophora aurea)と命名されたが,その後,花についてさらに詳細に調査された結果,この学名も間違っているということになり,エピプレムナム・ピンナツム(Epipremnum pinnatum)と同じ種として分類された
まだ先があって,今度は生育パターンや植物体すべての部分を,詳細に調査した結果から,エピプレムナム・ピンナツムとは,種を分けた方がいいということで,エピプレムナム・オウレウム(Epipremnum aureum)と命名され,現在に至っている,今後,また変わる可能性がなきにしもあらず
ポトスのように属名まで含めて学名がコロコロ変わった植物というのも珍しいだろう,ざっと調べただけでもシノニム(異名)が30くらいある,これはポトスがほとんど花を着けない点や植物自体の形態や性質が環境や生育ステージで変わったり,非常に変異が多いことも影響しているのだろう
また,属を間違えられたスキンダプサス属やラフィドフォラ属などには,多くの種があり,しかもそれぞれがお互い非常に似通った性状や姿形をしている,これを一律に明確に区別するのは,容易ではないだろう,この仲間は遺伝子が非常にフラフラしていて変異を起こしやすいのかもしれない
4.ポトスの性状
つる性植物なので,自分でしっかりした幹は作らず,他の樹木などに張り付いて生育していく,横着と言えば横着であるが,まさに「寄らば大樹の陰」の精神,巻き付かれる相手の樹木も「長いものには巻かれろ」の似たもの同士,ジャングルのような過酷な環境では,助け合いの精神が大事なのである
ポトスにしてみれば,自分の幹を持たなくても,労せずして上へ伸び上がって太陽光を受けることができるわけだが,基本的に相手より高くはなれないという難点はある,まあ「出る杭は打たれる」とも言われるから,そういう点は意外と気を遣ってるのかもしれない
よく見かける緑色の葉に黄色の斑が入った種類のほかに,模様や色が変わった種類や葉全体がライム色のものなど,たくさんの園芸種がある,一般に商品として流通しているものは,葉の大きさは10cm前後のものが普通だが,これは幼植物で,いわばポトスの赤ちゃんである
成長して大人の株になると,葉は50cm以上の,信じられないくらいの大きさになる,沖縄の民家の庭先で高さ10m以上になる樹木に巻き付いているポトスを見て驚いたことがある,下の写真は,植物園で温室の天井まで伸び上がっているポトスだが,地面からの高さは7mくらいあった
また,成熟した株になると,葉脈の間に穴が開いたり,サイドに亀裂が入ったりして,まるでモンステラのような風情になる,ポトスも大人びてくると,当世風に,穴の開いたジーンズや破けた帽子でおしゃれしてるような気分なのだろうか,単に下の葉にも光を当てるための工夫かもしれないが・・・
5.ポトスの育て方
基本的には丈夫で育てやすい植物だが,光の管理には気配りが必要である,冬は葉の色つやを保つために,日光を十分に当ててあげたほうがいい,逆に夏は直射日光に当てると,最近の夏の日射は強いので葉焼けを起こしてしまうことがある,夏は明るめの日陰で管理したほうがいい
適量なら光が多い方が元気よく育つし生育も早いが,意外と耐陰性もあるのがポトスの魅力である,北側の洗面所やトイレなどでも,窓があって明るければそれなりに成長することが可能である,マンションなどの部屋の中央にあるような,窓のない洗面所などでは無理である
長年育てていると,葉が小さくなったり,斑が不鮮明になってくることがある,こういう場合は,春先に先端部分を挿し木して苗を作り,新しい用土に植え替えてあげるのがベスト,あれこれ手を入れるより思い切って株ごと更新してしまう方が早道である(後述の挿し木方法参照)
ハンギングでツルを下に垂らして楽しんでいる人も多いだろう,この場合つるが1mを超したあたりから,株元の葉が枯れ落ちて不格好になってくる,そのようなツルは,株元の3節程度を残してカットすれば,残った節から次のツルが伸びてくる,カットしたツルは挿し木に利用してもいい
6.ポトスの水管理・肥料管理
水管理は,ポトスの場合,水が足りなくなると葉の立っている角度が下がってくる,葉がちょっと下がったなと感じたら水をたっぷりあげる,もともとがジャングルのような湿度の高い環境を好む植物ではあるが,毎日水をチマチマあげるような水管理は,根腐れを起こすので避けた方がいい
しばらく旅行に行くとかの場合は,鉢受け皿に水をためて出かけるという水やりも可能である,このような手抜きの水やりは,通常の鉢物ではやってはいけない方法だが,ポトスの場合は大丈夫である,ただし,この方法は旅行等の非常時に限ること,日常的にやってはイケナイ
肥料に関しては,春から秋にかけての成長期に,マグァンプKなどの置肥を2ヶ月に1回くらいのペースで数粒与えておけばいい,肥料の効き具合は,葉の緑色の部分で判断する,本来の色よりあせてきたら肥料不足である,またちゃんと肥料が効いた葉は,厚くてツヤツヤしている
7.ポトスの挿し木方法
ポトスの挿し木はとても簡単である,上述の伸びすぎてカットしたツルの先端を,20cm程度に切りそろえ,下の2節の葉を取り除いて,その2節を挿し木用の用土に挿し,乾燥しないように,時々霧吹きか水かけするだけでいい,2週間くらいで根が出てくる,先端以外でも可能だがやや時間がかかる
さらに簡単にやりたかったら,上述の20cm前後の苗を,ペットボトルを半分に切った容器などに水を入れ,下の2節を水に浸しておけばいい,時々水を換えてあげるだけで根が出てくる,挿し木が目的でなくても,コップなどに2〜3本挿してテーブル等に飾ってもいい,水だけでも十分成長していく
8.ポトスを室内で育てる時の注意事項
基本的に上の方に成長していこうとする性質が強い植物なので,鉢物を壁際に置いていたりすると,節から出た根(気根)が壁に根を張ることがある,この時,壁紙の隙間に根が進入して,壁紙が浮いてしまったりすることがある,葉で覆われていて気づきにくいので,この点は注意が必要である
9.おわりに
巷間聞くところによれば,黄色という色は「お金」と相性がいいらしい,ポトスの和名はそのものずばり,「黄金」カズラである,ポトスにやさしく接していれば,大判小判がザックザクの夢くらいは見れるかもしれない,それを正夢にできるかどうかはあなた次第,とりあえずポトスと仲良くしよう
2018年04月21日
ストレリチア・パービフォリア(Strelitzia parvifolia)とは何か?
1.はじめに
上の写真のような先端にスプーン状の葉が付くストレリチアが「ストレリチア・パービフォリア」という呼び名で流通しているのをたまに見かけるが,学術的には,パービフォリアはレギネのシノニム(別名)というのが通説である,しかしこれについてはちょっと疑問がある
2.ストレリチア・パービフォリアの来歴
葉先に小さな葉が残るものにパービフォリアと命名したのは,イギリスの植物学者のW.T.Aitonなのだが,属名のストレリチアを決めたイギリス王立植物園の園長で,当時の園芸界で絶大な発言力をもっていた,Joseph Banksなどは,ユンケアもパービフォリアもレギネと同種として扱っていた
W.T.AitonはBanksから援助を受けていたから,異議を唱えられなかったのだろうか,その後南アフリカのプレトリア大学のHendrik Albertus van de Venter博士が,1974年に行った研究で,ユンケアとレギネには遺伝的な差があること,また2つの種の交雑種が存在することを明らかにしている
この段階でレギネと同種とされていたユンケアは,正式にストレリチア・ユンケアとして独立したのだろうが,パービフォリアの呼び名は,そのままレギネのシノニムとして残ってしまったのだろうか,W.T.Aitonがパービフォリアと命名した植物は,レギネとユンケアの交雑種だった可能性がある
3.ストレリチア・ユンケアの葉先の形状について
ややこしいことにユンケアにも葉先に小さい葉がついてるものがある,これについてはユンケアの幼形と言われている,ユンケアは種から育てるが,株が若いうちは,小さな葉がついていて,成長するに従い葉が小さくなっていき,最終的には棒状になってしまうということである
海外のナーセリーのホームページで,幼形から成熟した株になる過程を写真で示しているところもあるので,この点は間違いはないだろう,また,棒状になってるユンケアの株を株分けして,根を切ったりして植え替えたような場合,新しく出てくる葉の先端がスプーン状になることがある
株分けや根の切断等のショックで,株自体が幼形に戻ったのか,あるいは傷などを修復するために,葉の面積を確保して光合成の能力を上げたのかもしれない,ということでユンケアの葉先については,生育ステージや条件次第で,小さな葉が付くものも存在するということである
4.ユンケアの幼形とパービフォリア
海外のナーセリー等の記事を読むと,ユンケアの葉がついた幼形とパービフォリアは,見間違うことはないとか,パービフォリアは成長しても葉が消えることはないとかの記述があるから,少なくとも成長しても葉が消えないグループが存在してることになる
そのグループは,W.T.Aitonがパービフォリアと命名したレギネとユンケアの交雑種なのではないだろうか,この成熟しても葉がちょっと残るタイプには,正式に学名が付けられてないため,市場では,とりあえずW.T.Aitonが最初に付けたパービフォリアの名で流通してるということだろう
ユンケアの幼形と,小さな葉が付くパービフォリアと呼ばれるグループは,多分に混同されてるような面がある,ユンケアの場合は,4年程度で葉の付いた幼形から成熟した棒状になるようだが,最初に掲載した写真の株は,かれこれ10年近くになるが,葉が小さくなっていくような気配は無い
ということで,小さな葉が残るものについては,1つはユンケアの幼形タイプで,成熟すると葉が消えてしまうグループ,もう1つは,成熟してもスプーン状の葉が残るグループ(Venter博士が言うところのレギネとユンケアの交雑種か?),この2つのグループに分けて考えるべきである
5.おわりに
上記の内容については,多分に憶測の部分もあるのだが,学術的にはパービフォリアの呼び名はレギネのシノニムなので,成長後も葉が残るものをパービフォリアと呼ぶのは間違いと言うことになる,ちなみに私は正式な呼び名が無いので,この小さい葉が残るタイプもユンケアとして扱っている
レギネとユンケアの交雑種と思われる小さな葉が残るグループにも,新たに学名を付けてあげるか,はたまた,先のW.T.Aitonに敬意を表して,パービフォリアを正式な学名として認定すべきだと思うのだが,だれかこの問題解決してください,ペーパー1本書けますよ
2018年04月15日
フォトコンバインと同様に使いやすいソフト「画像結合アプリ」
1.はじめに
以前,画像結合に便利なWEB上で利用できる「フォトコンバイン」を紹介したが,先日からサイトにアクセスしても使えないようになってる,(現在,2018/05/01は正常に使えます),他のソフトをいくつか試してみたのだが,機能が豊富なものはいろいろあるんだが,簡単なものがなかなか無い
2.おすすめの画像結合ソフト「画像結合アプリ」
フォトコンバインの旧バージョンも試したが,写真の境目に線が入れられないのが不便だった,そうこうしてるうちに,やっと私の望み通りの機能を持ったシンプルな画像結合ソフトを見つけた,その名もずばり「画像結合アプリ」,これがもう必要十分にしてシンプルisベターの優れもの
手に入れるのは簡単,フリーソフト(作者は寄付歓迎とのこと)なのでベクターで「画像結合アプリ」を検索してダウンロードする,Zipファイルを解凍すると,下の2つのファイルが現れる,Readmeを読めば,おおよその使い方がわかる,4色の四角が並んだ方がソフト本体である
3.「画像結合アプリ」の使い方−1
まず4色の四角が並んだアイコンをクリックすると,下の画面になる,例として示したのは画像4枚の
画面だが,縦2枚とか横2枚等も可能である,ドラッグ&ドロップで画像を貼り付けてもいいし,枠内で右クリックして,ファイルから呼び出してもいい,動作は非常に軽快である
4.「画像結合アプリ」の使い方−2
次のプレビュー画面だが,ここで枠線と画像間の区切り線の有無や色の指定,また背景色の指定等を行う,枠線と区切り線については色は同じものになるが(下図の青色部分),背景色は別色を指定できる,色は基本色に気に入るものが無ければ,好みの色を自由に選択することができる
5.「画像結合アプリ」の使い方−3
ちなみにこの背景色だが,取り込んだ画像が四角の画面にきっちりはまり込むような場合,指定してもあまり意味が無い,縦横比が違って隙間ができるような場合や,下の写真のような画像の場合には,背景色を指定する意味がある(ピンクの部分が指定した背景色)
6.「画像結合アプリ」の使い方−4
設定・出力の画面では,サイズやフォーマット等を指定し,「出力」ボタンをクリックすれば,結合画像が出力される,保存先を指定したい場合は,上部の「保存ダイアログを使用」のチェックをはずし,下の「フォルダを作って〜」にチェックを入れ,右の箱に「D:\Combined」など好みの場所を指定する
7.「画像結合アプリ」の使い方−5
3画面とも上部の左端に「最前面に表示」という,チェックボックスで切り替えられる機能があるが,最初なんでこの機能があるのかわからなかった,ただ使ってみて納得,画面が小さいので,いろいろフォルダー開いたり,ソフト起動すると,すぐ画面が隠れてしまうんである,作者の細やかさに敬服!
8.おわりに
基本的に3つの画面だけで構成されていて,深い階層のページなども存在しないので,説明を読まなくても直感的に簡単に操作できる,対応OSはWindows 10/8/7/Vista/XP/2000と幅広く,私のWin10 Pro 64bitでも問題なく利用できている,シンプルで使いやすいおすすめソフトである
2018年04月14日
ダンボール箱を再利用する時の再生方法や加工テクニック
1.はじめに
オークションの商品発送用に,購入した新品の段ボール箱を利用してる人が,経費削減したいので,使用済みの段ボール箱を再利用してもいいかどうか,との問いに対して,ほとんどの人が,箱が正常な形で,目立った汚れとかが無ければ,再利用の段ボール箱でOKとの回答が多かった
2.段ボール箱の再利用について
ということで,段ボール箱の再利用方法であるが,少しでも送付する相手に対して「発送にはそれなりに気を遣ってますよ」という雰囲気をアピールするために,ちょっと手間はかかるが使用済み段ボール箱の内面と外面を反転してから再利用することをおすすめする
使用済み段ボール箱には,表面に商品名や会社のロゴとかが印刷されてるし,場合によっては,マジックの書き込みや伝票なんかの跡もあったりする,このため見た目があまりよろしくないのだが,これを内外反転してしまえば,外見的にはきれいな段ボール箱に変身させることができる
3.再利用に使う段ボール箱の入手について
とりあえず元になる段ボール箱を手に入れる必要があるが,たいていのスーパーやホームセンターなどは「ご自由にお使いください」って段ボール箱を置いてるコーナーがある,ホームセンターなどは,ちょっとした家具なんかも扱ってるから,大きくて頑丈な段ボール箱が手に入る
なお使う箱は,お菓子や飲料等が入っていたような箱は問題ないが,芳香剤や入浴剤など,においの強いものが入っていた箱は,場合によっては箱の方に香りが残ってることがあるので利用しない方がいい,自分は大して気にならない程度でも,敏感な人もいるからトラブルの元になる
4.段ボール箱を再利用する具体的手順
以下に実際に段ボール箱の内外を反転する方法を示す,撮影の関係でかなり小さい箱を使用しているが,大きな箱でも基本は同じである,ただ段ボール箱の形状によっては,ちょっと工夫が必要な状況が生じることもあるだろうが,状況に応じて対応してほしい
なお,切断にはカッターナイフを使用する人が多いと思うが,作業にはケガをしないように十分に注意を払って実施してほしい,特に定規は刃のあたる面が金属になってる「カッター用定規」の使用をおすすめする,ペラペラの薄いプラ定規などは,カッターの刃が乗り越えて来て危険である
◆まず段ボール箱の外側に残ってるガムテープや張ってある送り状等を可能な限りはがす
◆次に段ボール箱を平らにして接着部分で切断する,切断は矢印の部分で切断する
◆矢印で示したこの5mmくらいの耳の部分は,次に箱型に戻すときのために残しておく
◆残りの接着されてた部分をはがして除去する
◆次に箱の短辺の部分を3〜5cm程度残して切除する
◆切除しないと箱に戻したとき短辺が持ち上がってしまうことがある(特に厚手の段ボールの場合)
強度が心配で切断したくないときは両面テープで底面にくっつけてしまうという手もある
◆内面を外側にして切断した部分を合わせてガムテープで留める
◆箱形に組み立ててから長辺の中央の合わせ部と短辺の両端をガムテープで留める
◆最終的なできあがり,右がBefore,左がAfterで,並べると違いがよくわかる
5.きれいに見える再利用段ボール箱で評価アップ
上の写真,右の無加工の段ボール箱と内外面を反転した左の段ボール箱,両者を見比べてほしい,さらにこの両方の段ボール箱に配達伝票はもちろん,こわれもの指定や配達時間指定等のラベルが貼られた状況を想像してほしい,見た目の優劣は言うまでもないだろう
手間はかかるが,オークションなどの場合は,よい出品者を印象づけることができるし,高評価が集まれば,新しい入札参加者やリピーターの確保にもつながる,この手間は宣伝経費と割り切ればいい,ガムテープの費用は必要だが,段ボール箱自体はタダだし,あとは自分の労力だけである
6.段ボール箱を再利用する場合の注意事項
内外面を反転すると,本来床におかれていた底面が内面の底になることになる,この面が運搬時のスレなど汚れが目立つような場合は,カットした段ボールやプチプチなどを敷いて見た目を工夫しよう,基本的には汚れた箱は使わないほうがいいが,やむをえず使用する場合は注意しよう
7.段ボール箱を再利用する際の便利な小道具
この段ボール箱の再生作業を頻繁に行う人は,下のフィンガーガードという製品を使用することをおすすめする,私は一度段ボールの折れ目でカッターが滑って,左手にけがをした経験があるんだが,その後は必ず使用している(ゆうパックのサイズあわせのためカット作業が増えた)
接着用のテープは,ニチバンの「布粘着テープ
オルファのカッターの場合,切れ味が落ちたら刃を折るのだが,折った刃を入れる小道具として,オルファ「安全刃折器ポキL型」なんてものも準備しておけば万全である,真ん中のミゾに刃を入れて傾ければポキンと折れて安全で作業性もいい(以前はペンチで挟んで折ってた)
段ボール箱の切断時,底の方になにかないと机とか傷ついてしまう,以前は不要な段ボールを下敷きにしていたが,すぐに切り傷だらけで使い物にならなくなるので,写真のカッターマットを購入した,1cmの目盛りがあって,カット作業等に便利である,いろいろなサイズがある
8.おわりに
日本人にとっては,商品を包んでる箱自体も商品の一部であり,中の商品だけでなく,箱にも同じような気遣いを要求する人が多い,昔DELLが,日本は外箱のカドがつぶれてるだけで返品する,パソコンは正常なのに,なんで?,という話を聞いたことがあるが,いかにも日本らしいお話である